私小説であり、試小説   作:陰月

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 続きを書けるときは、すんなりといくのに
 書けないときは、全く筆が進まない

 書きながら楽しめていれば一番ですね


八話 その証明、炎

 

 「あなた、クロウから何か渡されませんでしたか?」

 「何か?さて、ありましたかね」

 「おや、、クス、これはこれは」

 あえてガクトに発信させようと余計なことは伝えずに、誤魔化してみせるサナイ。

 対して、作った微笑でなく、本当に面白いモノを見るように笑うガクト。

 「ふふふ、良いでしょう。では単刀直入に、その胸の内ポケットに忍ばせているカードを出して下さい」

 カードを内ポケットへと仕舞ったのはマスターと話した室内のことだ、弟分の二人はカードの存在すら知らない。何の話をしているのかと、後ろでひそひそ。

 だが、カードを持っていたことや、仕舞った場所を言い当てた程度では証明としては弱い。

 さあ、どうする? まさか終わりか?

 少しでも変な動きをすれば、即時撤退する心持で待つ。

 「おそらく渡された段階では無地だったはずです。が、今なら『炎』が燃えているはず」

 「『炎』、、、?」

 ガクトはその場から動こうとはせず、逆に試すような目つきで三人を見据えている。

 距離としては数歩の距離。もしもカードを奪おうと動けば気付けない距離ではないし、飛び道具の心配もしていない。仮にガクトが銃火器で脅しにかかってきても、後ろの二人にカードを託せる。周囲に狙撃可能な高い建造物が無いことも確認済み。

 大丈夫だ、問題ない。意を決して懐からカードをゆっくりと取り出す。

 

 すると、取り出す途中で胸元がほんのり明るくなる。

 「これは、いったい」

 確かに無地だったのだ。

 

 座卓に並べられた時

 

 手に取ってみた時

 

 選んだ瞬間

 

 懐に仕舞うまでも

 

 無地だった。うっすらと模様が見えないことも無かったが、このような『炎』を見落とすことが出来ようか。

 カードの表面には煌々と『炎』が存在を主張している。

 しかも、絵として定着しているのではない。揺らめいている、小さな火の粉を巻き上げ。

 しかし、立体ではない。平面で、熱も感じない。

 ただ二次元の炎がゆらゆらと光り輝いている。

 キンヤ、マドカも後ろから覗き込んで目を丸くしている。

 そしてガクトは依然として動こうとはせずに、証明を続ける。

 「それは、私との契約の証となります。任務終了までは、どうぞ大事にして下さい」

 簡単な明かりの代わりにもなりますので、有効活用して下さい。

 なんて異様な雰囲気の中で、ガクトはおどけて見せた。

 

 しかし一方のサナイはと言えば、目の前のモノを受け入れられないようだ。

 確かに、カードの提示者であるマスター。五年前から姿の変わらない非常識な人だ。しかし世界は広いのだ。まだありえない存在ではないと、自分自身を納得させていた。

 だが、目の前の男と、カード、そして再認識させられた『契約』。

 

 どこまでが現実で、どこまでが信じられる?

 知恵ある動物ヒト。

 様々な知識を求める存在でありながら

 たとえ目の当たりにしても、自らの人生経験に存在しない事象は、理解の対象外となってしまうものである。

 

 「ご安心下さい。先程のお二人のように危害を加えようとしてこない限り、私から手は出しませんので」





 自分の脳内を整理する
 たまに、なんだこれ? が出てくる。

 あの時メモしておけば(グヌヌ
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