俺がギルド職員をするのは間違っているだろうか 作:RINTO
最近各話の出来上がりにムラが多くて深刻です……
そんなことはどうでもよくて
最新13話です
ごゆっくりどうぞ
俺とエイナはバベルにある医療施設へと向かっていた。傷だらけのベルらしき冒険者がロキファミリアによって運びこまれるところを目撃してしまったからだ。エイナの方チラッと横目で見るとさっきよりも酷い顔をしている。顔が真っ青である。仕事中でも冷静で落ち着いているエイナがこれだけ焦っているところは初めて見た。
そんな俺も、滅茶苦茶焦っているのだが顔には出さないように気をつけていた。これ以上エイナの不安を煽るようなことはしたくなかったからだ。
上の階から降りてきたそのままの勢いで治療施設の中に二人で飛び込んだ。そこにはベットの上で寝ているベルとリリがいた。心配そうに側で椅子に座っているヘスティア様もいた。
「ちょ、ちょっとどうしたんだい。レオン君もエイナ君も揃って」
「ヘ、ヘスティア様……」
エイナはここまで走ってきて疲れてしまったのか息が上がってしまっているため、俺がヘスティア様に事情を説明し謝ると、少し考えてはいたがいつものように軽く微笑んでくれた。
「
「その広い心添え感謝します」
息が整ったのだろう。エイナがヘスティア様にお礼を言っていた。やけにヘスティア様がボクを強調しているような気がしなくもなかったがまぁ気のせいだろう。
「それで、ベルとリリの容態は?」
「心配しなくても大丈夫だよレオン君。ベル君とサポーター君は今、寝ているだけだから。ポーションもロキのところの
その言葉を聞いて一安心した。それにしても、どうしてこんなになるまで戦っていたのだろうか。もしや、エイナとの約束をいつものごとく破って下の階層に降りたのだろうか。そんなことを考えていると俺の考えを見抜いたのだろう。ヘスティア様がにっこりと笑った。
「言っておくけど、ベル君は君たちとの約束を破ってなんかいやしないよ。まぁ、無茶はしたけどね」
ヘスティア様から何があったのかを聞いているのだが、話が進むにつれて次第にエイナの表情が変わっていく。同じ職場で毎日働いていれば分かるのだ。ヘスティア様がいるから表には出さないが内心滅茶苦茶怒っているということに。こりゃベルは起きてからエイナからお説教が待ってるな。
まぁ、神には嘘はつけないのできっとバレているとは思うけれど。それにしても、冒険者になってたったの一ヶ月と少しでミノタウロスを単独で撃破するとは誰が想像しただろうか。これまた、大きな冒険をベルは潜り抜けたものだ。
アイズさんにはまた今度お礼をしなければ。アイズさんとの訓練が無ければもしかしたら命を落としていた可能性があったからだ。
ヘスティア様の話を聞くにロキファミリアの団長であるフィンさんやリヴェリアさんがその場にいたらしいから本当に危なければ止めていただろう。アイズさんもいたわけだしベルをほったらかしにすることもないだろうが。
「ヘスティア様、ベル君とリリちゃんが起きるまでここで待っていてもよろしいでしょうか?」
「もちろんだよ。一人ぼっちだと何かと寂しいからね。エイナ君とは色々と話したいこともあるしね。悪いんだけど、レオン君少し席を外して貰えるかな?」
「分かりました」
おおよそ、ベルについての話だろう。エイナは一応ベルの担当アドバイザーだからな。あの親バカのヘスティア様のことだからベル周りの女性関係には神経を尖らせているのだろう。エイナ、せいぜい頑張れ……
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「それで時にアドバイザー君、君はベル君にアドバイザーという役職を利用して色目など使ってないだろうねぇ?」
一体何を聞かれるのかと身構えていた私にはびっくりするような質問ではなかった。ヘスティア様がどれだけベル君の事を大切にされているかはよく知っているからだ。
「もちろんです。仕事とプライベートはきっちり線引きしているつもりですので。それに……」
「他に好きな人がいるんだろ?」
「えっ?」
突然、自分の考えていることを言われて間抜けな声を出してしまった。
「神には何だって分かってしまうのさ」
神には嘘は通じない事はよく知られていることだ。嘘だけではなく考えていることも見抜かれてしまうとなると神には隠し事は絶対出来ないね。それにしても、ヘスティア様は色々と鋭すぎるというかなんというか。
「その通りですけど。てことは誰が好きなのかもバレてます?」
ヘスティア様はニヤニヤと笑いながらこちらをジロジロと見てくる。うぅ、いくら神様だからってそんなにからかわなくても……
このままじゃ、神のことを信用できなくなってしまいそうだ。
「そりゃもちろん。でも、エイナ君の反応を見ていると誰でもそれとなくは分かるんじゃないかな?」
「私そんなに顔に出てますか?」
「顔に出てるというか君の言動かな?よく、レオン君のことを見ているし。かなり気にかけているように見えるしね」
ってことはミイシャには相談する前からバレてる可能性あるよね。何それ恥ずかしすぎるよ。でも、一人で何とかできるような気もしないしなぁ…… レオン、鈍感すぎるんだよね。
「ボクも何か手伝おうか?」
「もう、人の心をいちいち読むのはやめて下さいよ……」
「ごめん、ごめん、つい調子に乗ってしまったよ。神はなんせ好奇心には勝てない生き物でね」
「勘弁して下さいよ……」
まぁ、ヘスティア様は良い神様だから少しは相談してみようかな…… そんな時だった。
「ん、んん…… あれ、ここは。って神様⁉︎それにエイナさんまでどうしたんですか?」
「ベル君、やっと目を覚ましたかい? 君はダンジョンで意識を失ってここに運びこまれたんだよ」
「あ、リリは⁉︎ それにミノタウロスは⁉︎」
それ程ダンジョン内では切羽詰まる状況だったのだろう。ヘスティア様の話を聞いてベル君は慌て出していた。
「ベル君、一旦落ち着くんだ。サポーター君も無事だ。エイナ君、レオン君を呼んできてもらえるかな?彼を一人にしていたからね。今頃、寂しがっているかもしれないしね」
「分かりました」
一先ずベル君たちに意識が戻って本当に良かった。早くレオンにも教えてあげないと。一人蚊帳の外じゃ可哀想だもんね。
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はぁ…… 何で俺は一人で外にいるんだろうか。ヘスティア様に言われたからおとなしく従ったけどこの時間だとここら辺はあんまり人いないしめっちゃ静かなんだよね。
俺、正直寂しいです。
「レオン‼︎ ベル君が目を覚ましたよ」
「そうか、今行くよ」
「もしかして、一人ぼっちで寂しかった?」
「そ、そんな訳ねぇだろ。早くヘスティア様の所へ戻ろうぜ」
さてベル、これからが本当に大変だから覚えておけよ。いろんな意味でな。
ベル達のいた部屋に戻るとリリも目を覚ましたところだった。二人に何もなくてよかった。
「神様、それにレオンさん、エイナさんも。本当に心配かけてすいませんでした」
「いいんだよ。それに、ミノタウロスと戦ったのだってリリを守るためだったんだろ? それこそ、何にも責められねぇよ。エイナ、今回は俺に免じてお説教は無しな」
「もう、しょうがないなぁ」
口ではこう言っているが表情はとても柔らかかった。ベルのした事をなんだかんだ認めているのだろう。それにしても、女の子を守るために命懸けでミノタウロスと戦うとかベルってやっぱり純粋というか、ただのバカというか……
「すいません、ベル様。リリはまたベル様に貸しを作ってしまいました……」
「リリが無事で安心したよ」
「ちょっと、サポーター君。ベル君に近づき過ぎじゃないかい?」
「そ、そうゆうヘスティア様こそベル様にべったりではありませんか。いくら神様とは言ってもそれはどうかとリリは思いますが」
「そ、そりゃボクとベル君の仲なんだから当然だろ? なぁ? ベル君」
「え、えっとそれは……」
「ほら、ベル様が困ってるではありませんか。いい加減ベル様から離れて下さい」
「それはサポーター君だろ?」
「ちょっと、リリ? 神様? 喧嘩は良くないんじゃ?」
「「ベル君(様)は黙っててくれ(下さい)」」
「あ、はい。すいません……」
ベルよお前は本当にこれからも苦労が絶えなそうだな。まぁ、あれだ。頑張りたまえ、若者よ。
「エイナ、俺たちはもう行くぞ」
「え、いいの?」
「大きな試練を乗り越えたばかりなんだ。身内だけでゆっくりさせてやろうぜ」
「うん、分かった。それじゃあ帰ろうか」
エイナを説得してその場を後にする。こっちに助けを求めるような顔をしているベルをスルーして医療施設を後にした。ベル、言っておくけど周りに他の冒険者がいないだけ良かったと思えよ……
「そう言えば、夕飯食べそびれちゃったな」
「しょうがないけどね。また今度、誘ってよね? その時倍で返してくれればいいから」
「分かりましたよ」
なんか、俺絶対損してるよね…… まぁ、元々はエイナの為にって事だったからいいのかもしれないけど。
ご意見、ご感想お待ちしてます。(切実……)
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完全に余談ですが、ダンまちの最新刊の話ですけどやっぱりベル君カッコいいですよね。特にミノタウロスとの戦闘とか
まぁ、この作品であのミノタウロスが出てくるかは未定ですが……
これからは少しは原作みたいに戦闘シーンが増えるかもです。出来栄えは保証しかねますが…
長くなりましたが、次回更新までしばしお待ち下さい
それでは失礼します