「まずは、いきなりの召集に応じてくれた皆に感謝を」とトール発案、モモンガ演出による、演技を開始した。
感謝など勿体無いと守護者各員が、言う中でモモンガさんが本題に入った。「今日は皆に、良い知らせと悪い知らせがある」モモンガさんは大袈裟に言い、守護者各員も興味を惹かれた様だ。
「まずは良い知らせから先に済ませておこう。悪い方の話は込み入っているので改めてしよう」と言い話を進めた。
「この度、我が友であるトールさんが、ナザリックに帰還する事が出来た。リアルでの戦闘は苛烈を極め、まだ多くの友がまだ、リアルでの戦闘中である。その中で、トールさんを再びナザリックに迎えることが出来たのは、私の大いなる喜びである。」と言い回りの反応を見るモモンガさん。
「では、トールさんに帰還の挨拶をして貰おう」とモモンガさんのセリフの後、俺は演出過剰な移動スキルと言われている《スキル/狐の嫁入り》を発動し、舞台の中央に出現した。
このスキルは単純に転移魔法と同じ効果なのだが、出現時に大形の炎を纏って出現する。こういった時にしか使わない、ド派手見せスキルなのである。
突如巨大な炎の塊が出現し、その炎が消えると同時に出現したトールであった。アウラとマーレ以外はビックリした様子であり、掴みは上々の様子であった。
『守護者各員には、まずは礼を言いたい。よくぞ今迄、モモンガさんを助け、ナザリックを守ってくれた事に本当に感謝を送ろう』と言い、頭を下げた。守護者からは、もったいないとか恐れ多いとか聞こえたが、そそまま話を進めた。
『守護者各員も気になっている事と思うが、私が帰って来たと言う事は、他のメンバーも帰還するのかと言う疑問がある。残念ながら、直ぐに帰還と言う事は難しいと思う』
『君達の親であり、我が友人達は、まだリアルでの想像の絶する戦いの最中である。俺は彼らも勝利し、ここに戻ってくると信じている。今後、俺は君達と共にナザリックを守って行こうと思っている。』
『もう一点宣言しておきたい事がある。組織にナンバーワンが二人居ては指揮系統に、問題が生じる恐れがある。そこで今後は、ギルド長であるモモンガさんをトップとして、俺は、モモンガさんの親衛隊隊長に就任する事にした。人員はこれから事となるが、各員はその旨を肝に銘じてほしい』
モモンガさんが小声で「なんですかそれは、ちょ押し付ける気」とか言っているが宣言してしまったモン勝ちである。
気を取り直したのか、モモンガさんが再び話し始めた。
「悪い方の話になるが、何かしらの異変が、ナザリック地下大墳墓に起きているのを私とトールさんが感知した。異変について調べる為に、セバスを偵察に出していて、もうじきここにやって来るだろう。その時に、現在何が起こっている、異変の一旦が明らかになるであろう」
そんな話をしていると、タイミング良くセバスが帰還した。
「遅くなりました」とセバスが謝罪したが、逆にモモンガさんは良いタイミングであったとセバスを褒めた。
「ではセバスよ、お前の見てきた事を話してもらおうか」とモモンガさんが話を促がした。セバスの話を要約すると、外に出てみると辺り一面草原が広がっていたとの事であった。本来ナザリックの地表は、毒の沼地が広がっていたはずである。周囲に人影はなく、モンスターの類も見当たらないとの報告であった。
モモンガさんが、守護者を見渡し話かけた。
「ナザリックを強制的に転移させる事など、私にもトールさんにも不可能な事だ。現実にそれが起きたと言う事は、最大限の警戒を払うに値すると私は判断した」
一旦間を取り「これから私が指示を出すまで、警戒レベルを通常より1段引き上げる。場合によっては最大レベルの警戒態勢を取る必要性も出てくるだろう」と言いつつ、いきなり俺に話しを振って来た。
さっきの逆襲かと思ったが、振られた以上は仕方がなく、俺も指示を出す事にした。
『守護者統括アルベド及び、防衛の責任者であるデミウルゴスよ。俺はこの事態を、かなり重く考えている。お前達も重々理解している事と思うが、あえて守護者全員に言おう。情報をいかに早く特て、それを利用出来るかが勝負の鍵となる』と一旦間を取ってから、再び話かける。
『そこでだ、新たなる情報取得システムとその共有の方法について、ナザリックの《知》を代表する二人に考えて貰いたい。お前達ならそれが出来ると、俺はそう思っている。』と本気である事を示す為、《女王の威厳/レベル5》を発動させる。相手を威圧するタイプのスキルだが、守護者クラスだと殆ど意味はないだろう。まぁ本気だと思わせるぐらいの効果は、期待しても良いだろう。
モモンガさんが、次の議題について話をしている。ナザリックの隠蔽工作について、マーレの献策を用いる事が決定した。壁に魔法で土をかけ目立たなくし、そこに草木を生やす。周囲も平原ばかりだったのを、丘を作るなどして目立たなくすると言う案だ。アルベドなどはナザリックの壁を汚す行為だと難色を示したが、モモンガさんがその案を支持した。