ヤンデレ要素少なめです。
それではどうぞ
「ねぇ愛君起きて」
「ん、んんぅ」
「あ、起きた?」
目が覚める。腕が自由に動かなくて、身体が起き上がらない。この感覚は、あの時みたいに縛られてるみたい。
「愛君、おはよう」
「うん、おはよう。今の状況教えてくれないかな?」
もはや縛られていることに、何の驚きもない。
「覚えてないの?イタズラするところだよ?」
あ、なんか少しずつ思い出してきた。
今日はハロウィンだった。今日は午前中に学校が終わるからいつもよりテンションが高かったんだ。
「愛君おはよう」
「おはよう。優美子」
いつもいつの間にか背後にいて、挨拶される。初めの方は驚いてばかりだったけど、今は全然驚かない。
「今日2時に私の家に来れる?」
「うん、大丈夫だけど」
「良かった〜。でも準備しなきゃならないから、今日一緒に帰れないんだ」
準備という単語に疑問を感じながらも、俯きながら言う彼女に
「そっか。分かった」
と返す。クラスに向かっている途中に優美子が思い出したかのように
「そんな事しないと思ってるけど、他の女と帰らないでね」
「わ、分かってるよ」
急に雰囲気が変わり、どもってしまう。
「なら良かった」
クラスに着くとチャイムが鳴り、急いで席につく。その後は普通に授業を受けて帰った。いつもは優美子と途中まで一緒に帰っているから、1人の帰り道が寂しく思った。
家に着くと、準備をして家を出る。今日がハロウィンということで途中でお菓子を買っていく。
2時、10分前に優美子の家に着いた。チャイムを鳴らそうとすると、ガチャっとドアが開き、優美子が出てくる。
「いらっしゃい、寒かったでしょ。はやく入って」
優美子に急かされ家に入る。
「飲み物用意していくから、先に部屋行っといて」
もう何回も来ているので優美子の部屋は覚えている。部屋に入ると、優美子のいい匂いがする。変態みたいだけど事実だからしょうがない。
優美子の部屋は、ピンクを基調とした部屋ですごく綺麗に片付いている。いつも座っている場所に座ると優美子が入ってくる。
「トリックオアトリート。お菓子くれなきゃ、イタズラしちゃうゾ」
何故か少しゾッとしたが、ちょっと意地悪してやろうと思い、
「お菓子持ってないんだ」
と言ってからの記憶が無い。最後に見えたのは、優美子の笑った顔だった。
そして今に至るという事だった。
「思い出した?」
「ああ、全部思い出したよ」
「じゃあイタズラしちゃうね」
優美子は恍惚とした表情で手を伸ばしてくる。
あっ、ヤバイと思い、
「持ってきてるから!お菓子ちゃんと持ってきてるから」
「もう遅いよ」
彼女の手が俺の服を捲る。
もはや最終手段を使うしか無いと思い、声の大きさを小さくし、悲しそうな表情で
「優美子は俺の言うこと聞いてくれないんだ」
と言う。こうするとすぐに辞めてくれるのだ。
「ごめんね、すぐに辞めるから私のこと嫌いにならないで」
服を元通りにして、懇願するように言ってくる。
「嫌いになんかならないよ。だから手も早く解放して?」
優美子は無言で頷き、手を解放くれる。そして俺はカバンの中からお菓子を取り出し、優美子に渡す。
「ほら、ハロウィンパーティーするんでしょ?」
「知ってたの?」
「まぁね」
というやりとりをした後、優美子が、手作りのチョコクッキー、マカロン、カヌレを持ってきてくれる。
「これ、全部優美子が作ったの?」
「うん!お口に合うか分からないけど食べてみて」
ヤンデレが作る料理には、自分の何かを入れているイメージしかない。俺は優美子の手につけている絆創膏なんて見てない。絶対に見てない。
チョコクッキーを一つつまみ、口に入れる。サクサクでチョコの味がして美味しい。
「うん、サクサクで美味しい」
「ほんとに?良かった〜」
ほっとした様子の彼女の様子に可愛いなぁと思う。
「ねぇ愛君。私頑張ったの」
「うん、めちゃくちゃ美味しい」
「だからね、ご褒美が欲しいの」
流石に無茶なことは言わないと思い、
「何が欲しいの?」
と聞く。
「あのね。愛君からキスしてほしいの」
上目遣いにドキッとする。普段というか俺の方から優美子にキスをしたことが無い。いつも優美子の方からしてくる。
「分かった」
「ほんとに?嬉しいな」
「ほら優美子こっち向いて」
優美子は体ごとこっちを向く。
そして俺は優美子に顔を近づけ、キスをする。
自分からする初めてのキスは、チョコクッキーの味がした。
どうでしょう。ガッツリいちゃいちゃは次ぐらいかな〜
ヤンデレのハロウィンは終わりで、明日、明後日ぐらいにクーデレのハロウィンを出せたらなぁと思います。
それではまた次回。