みかん少女とヨーソローな幼馴染が部屋にいる生活   作:すいーと

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プレゼント選びの難しさを痛感しています。



絶対ばれてはいけないサプライズ2

 サプライズを決定したその日の夜。曜が風呂の入った瞬間を狙って俺と千歌は声を潜めて再び会議を始めた。俺は風呂上がりの楽しみのコーヒー牛乳半分ぐらい一気に飲むとそのままテーブルをはさんで千歌の正面に座った。

 

「さて千歌よ。さっきは何も決まらなかったわけだしひとまず、プレゼンは脇に置いてサプライズの内容をつめないか?」

 

「そうだね。とりあえず会場はここでいいよね?」

 

「そうだな特に反対する理由もないし」

 

「じゃあ次は?」

 

「具体的に近所に迷惑にならないようなサプライズを考える必要があるな」

 

「それならこの部屋を飾りつける?」

 

「悪くはないけど曜をどうするかだよな。さすがに本人の前で飾りつけるわけにはいかないし」

 

「うーんそれは何とかするとして次」

 

「かなり雑だな。次やっぱケーキか? 誕生日ケーキは主役の次に大事だし」

 

「手作りする?」

 

「いやさすがにケーキの材料を買うと勘づかれるかもしれないし、どこか店に注文しよう」

 

真剣に考えていると不意に千歌が遠慮がちに呟く。

 

「なんかこういうのちょっとドキドキするね?」

 

「そうだな。確かにこういうするの初めてだしうまくできるかわからないけど」

 

 少し頬を赤く染める千歌から目をそらすとテレビの時間が目に入った。会議に熱が入りすぎてすでに30分ほどが経過している。

 

「そろそろ曜が風呂からあがってくるころだし残りは明日以降に決めよう」

 

「うんじゃあ千歌は曜ちゃんがあがったお風呂入って来るね」

 

 そういって自分の部屋に入っていく千歌をなんとなく目で追いながらここまでの計画を頭で整理していく。今のところ曜にはばれている気配はない。

 

「私に何がばれてないって?」

 

「うわっ。なんだ曜いきなり脅かすなよ」

 

「さっきからいたよ。そんなに千歌ちゃんみてどうしたの?」

 

「いやだからなんでもないって」

 

「ふーん。で何を隠してるの?」

 

 まずい。これは大変まずい。現実世界でフラグ回収率上位(オレ調べ)に入る俺だが今回は失敗は許されない。普段から隠し事が苦手でもどうしても成功させたい。

 

「はーっ。じつは高校の時に買ったエロ本に乗ってる子が千歌に似ててな。その本この家に隠したんだよそれがばれてないって話です」

 

たとえ自分の名誉を犠牲にしてでも。

これも隠していたことでかつ曜にばれていないことなので嘘は言っていない。

 

「素直でよろしい。でその本はどこ?」

 

「本棚の裏です」

 

 満足げに一度頷くと魔除けのお面もびっくりの恐ろしい形相に変わりほんの場所を聞いて来る曜に反射的に場所を答えてしまった。もはや瞬間移動と変わらない速度で俺の部屋に入る曜をホッとしたような悲しい表情で見送る。そのあと曜と千歌から説教を食らったのは言うまでない。でも高校時代に買った本が役に立つとわな人生何があるかわからない。

 

 

 そこから3日ほどが経過した。

件の本がきっかけで千歌が口をきいてくれなくなり進展のないまま時間だけが過ぎてしまった。毎日機嫌を取り続けようやく再開となったのだ。

朝俺がまだベッドの上で朝の読書に勤しんでいると部屋の扉がギィーーーっと嫌な音を立てて、そっと千歌が入って来た。この物件で唯一文句をつけるすればこの幽霊屋敷のような音だ。

 

「今日よーちゃんは午前中講義だよね?」

 

「そうだな本人がそういってたわけだし間違いないだろ」

 

「なら今日は講義ないし、誕プレ探しに行こう~~」

 

「ばか。声がでかい。曜が起きてたら今のでアウトだぞ」

 

「ごめん」

 

こっちはこのサプライズのために犠牲を払っているんだ。失敗など断じて許さん。

千歌のこの宣言により俺たちの計画は一つ目の山場を迎えようとしている。

 

 すっかり手慣れた朝食作りを終え、盛り付けに入るとタイミングよく曜がリビングに顔を出した。すっかり見慣れた黒ぶちのメガネをかけあくび混じり歩いて来る。ティーシャツにショートパンツの露出度の高い恰好に寝癖。素晴らしい組み合わせに心の中で神様に生まれてきたことを感謝しつつ用意を進める。

 

「あれ? 千歌ちゃんが私より早く起きてる。今日なんかあったっけ?」

 

 曜の勘の鋭さはここ数日嫌というほど感じている。女子が勘が鋭いというのは有名な話がだ曜のそれはそのレベルを超えていると思う。昔ならとっくにばれているかもしれない。俺は千歌に何とか誤魔化すようにアイコンタクトを飛ばす。受けっとった千歌が小さく頷き口を開く。幼馴染兼彼女の小さな成長に心に来るものがあるが悟られないように目をそらす。

 

「もう、よーちゃんひどいよっ、私だって休みに早く目が覚めることくらいあるよ」

 

「そうだよね」

 

 少しは危ないところがあったが3人で朝食を食べ始める。今日のメニューはご飯に味噌汁に焼き魚のよくあるオーソドックスな朝食だ。魚の身を箸でほぐして機械的に口に運ぶ。曜からの疑いの視線の注がれるおかげで俺は無言で食べ進めるしかない。テレビでは誕生日の特集をしていて反射的に電源を切ったおかげで無音の気まずい時が流れる。

 

 無言の朝食をを終えて俺は洗い物を、千歌は出かけるための用意に曜は大学行く準備に取り掛かる。

洗い物が終わるころに玄関方から「いってきます」っと曜の声がした。

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