みかん少女とヨーソローな幼馴染が部屋にいる生活   作:すいーと

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とうとう評価のバーに色が付きました。ありがとうございます。
うれしさのあまりはしゃいで親に変な目で見られましたが気にしません。


絶対ばれてはいけないサプライズ3

曜が完全に見えなくなったの見計らって千歌がリビングに顔を出した。白のブラウスに、ボルドーのハイウエストフレアカート。タイツのようなものは一切履いておらず、短い足首が隠れるぐらいの長さの靴下を履いていて完全に外行きの気合の入った格好をしている。スカートの下から伸びている細すぎない健康的なシミや傷のない太ももに目が釘付けになってしまう。しかもスカートによって美脚強調され、いつもよりも魅力的だ。

 

「真樹君。よーちゃん行った?」

 

「ああ。さっき出て行ったよ」

 

「じゃあ真樹君も着替えて」

 

「そうだな」

 

何とか千歌の太ももから視線を引きはがし、部屋に戻って着替えを始める。

 

「毎回だが、服選びって大変なんだよな~」

 

 高校は基本制服あれば生きてこれたわけだが、ってこれ二回目か。愚痴をこぼしながら近くのタンスにあったカーゴパンツに長袖のシャツをつかみそれに着替える。

 

「何とかその辺の大学生ぐらいには見えるだろう」

 

 ファッションに無関心すぎることの後悔を感じつつも財布と携帯をもってリビングに戻る。

 

「あっ。真樹君遅いよ」

 

「悪かったな。服選び苦手なんだよ」

 

「じゃあお昼おごりねっ」

 

「はいはい」

 

「じゃあ行こっか?」

 

 千歌と並んで家を出て駅へと向かう。緑色の葉をつけた並木が風で音を立てながら揺れる。何となくその木を眺めていると、腕を暖かく柔らかいものが挟みこんできた。

 

「おい。何で腕組むんだよ?」

 

「だめだった?」

 

「いや、悪くはないんだけどこう罪悪感? みたいな」

 

「よーちゃんに?」

 

「ほら、最近サプライズを成功させるとはいえにほっとくこと多いしさ」

 

「うーん、ならしょうがない。今日はデートじゃないもんね」

 

そのあとも話しながら電車に乗りいつの間にか目的のデパートに到着していた。

 

「すごいねここ」

 

「ああ。初めて来たけど平日でも人がすごいな」

 

「だめだよ真樹君。もっと堂々としないと田舎者だと思われるよ」

 

「一応東京出身ですが何か?」

 

「嘘っ。そうだったの?」

 

「千歌と初めて会ったのも三歳ぐらいだったろ」

 

「そういえばそうだったね。真樹君のお爺さんによく怒られったっけ。あっごめん」

 

「いや、別に何年も前の話だしもう気にしてない。それより思い出話してないで目的を果たそうぜ」

 

「うん。急ごっ」

 

 反射敵に謝る千歌フォローを入れて歩き出す。いくつかの店を回りながら、プレゼントを選んでいく。今いるのはテナントで入っていた雑貨屋。いかにも女子の空間と言わんばかりにかわいいもので溢れかえっていてすごく居心地が悪い。ついでに店員やほかの客の視線もそれを増幅させている。

 

「これなんてどうかな?」

 

「エプロンね、プレゼンの選択肢としては無難だけどもう少しいいものを送りたいよな」

 

あえてプレゼントを強調して言いながら変な人ではないことをアピールする。

 

「じゃあ、次」

 

店を出てまた別のフロアへ移動する。今度は女子の服売り場。

 

「あっ、このブランドの店あったんだ。真樹君少しだけ覗いていい?」

 

「ああ。俺はここで待ってるから見てきたらどうだ?」

 

店の名前を見て顔が青ざめていくのがわかる。

 

「真樹君どうしたの?」

 

「俺のことは気にせず見てくるといいよ」

 

「一緒にみようよ。少しだけだから」

 

 俺の言葉を華麗にスルーして店へと引っ張っていく千歌。抵抗する間もなく店内に入った。千歌は楽しそうに鏡の前で服を合わせては俺に意見を聞いて来る。ついついアドバイスのようなことを口走ってしまうから千歌がやる気になってしまって一人ファッションショーのようになってしまっている。どうしてこうも女の子はオシャレが好きなんだと解けない謎を考えているとつい俺も時間を忘れてしまった。

 

「千歌そろそろ時間が……」

 

「ごめんつい夢中になって。でも真樹君、ファッション興味無い感じなのにどうしてそんなに女の子の服だけそんなに詳しいの? もしかして噂の女装男子?」

 

「違うっての。ここの店の名前よく見てみろ」

 

「ハルノ? ってもしかして」

 

「おふくろのブランドの店だ」

 

「……」

 

「なんだ、笑いたきゃ笑えよ」

 

「すごいじゃん真樹君のお母さん。でもそれがどうして真樹君を笑うことになるの?」

 

「ほら親がその業界にいるのに俺はこんなんなんだぜ?」

 

自分の服を見せながら告げる。

 

「べつにいいんじゃない? それよりよーちゃんのプレゼント選びに行くよ」

 

 千歌に手をひかれながら歩いていく。さっきとは違い嫌な感じはしなかった。心につかえていたものが取れた気さえした。

 

 さらにそこから考えること数時間が経過したが、一切決まらず空腹になったなりレストランで遅めの昼ご飯を食べていた。

 

「全然決まらないね」

 

「プレゼント選びってこんなに難しいもんなんだな」

 

オレンジジュースの氷をストローでつつきながらつぶやく千歌に俺はアイスコーヒーを飲みながら答える。

 

「いやもう1週周ってシンプルにいこう」

 

アイスコーヒーを一気に飲み干すと勢いよく立ち上がる。悩んでいるのが馬鹿らしくなったわけではないが悩みすぎておかしくなった。

 

「千歌行くぞ」

 

「えっちょっと待っ――」

 

会計を済ませると千歌の手を取り、急いで目的のところを目指す。よーしこれで曜へのプレゼントは何とかなりそうだ。完全に浮かれていた俺は知らなかったここにいた少女の存在を。

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