我らはモノノフ、鬼を討つ者也。   作:爆焔特攻ドワーフ

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長らくお待たせしました・・・!


生きるか死ぬか

餓鬼の爪が振り下ろされる。

その爪を左手で持った盾で弾き返し、右手の剣を餓鬼の首に突き刺しそのまま首を刎ねる。

後ろから襲ってきた陰摩羅鬼を回し蹴りで吹き飛ばし陰摩羅鬼にぶつかったノヅチごと急所を貫いて止めを刺す。

生命力を削り取った鬼たちから瘴気が噴き出してきたところで博士特製の鬼祓い玉(投げると半径3メートルほどの鬼祓いの簡易結界が出来る。持続時間は15秒)を叩き付け確実に浄化する。

 

鬼たちが湧きだしてから一時間ほど近辺の住民を避難させながら延々と戦っているがいつまでたっても減らないどころかむしろ数が増えて行っている。

 

「はぁはぁ、時継さんどうですか?」

シグナは近くの信号機の上に器用に座ってスコープを覗いている時継に声を掛ける。

「駄目だな・・・どこもかしこも鬼だらけだ。ここを奪還するのは厳しいな」

「何とか一般人の方は回収班に連れて行ってもらいましたが、僕たちはどうします?」

本当なら今すぐここを脱出して一般人の避難に移りたいのだが陸もそうだが空にも鬼がうじゃうじゃいる。

時継さんの腕前であってもこの数を殲滅するのは無理がある。

 

「地下道があるだろうが、どうする?」

地下道か・・・地上に比べればこちらの動きが制限されるがそれは向こうも同じ・・・

「・・・いきましょう。死ぬわけにはいきませんから」

「りょーかいだ。じゃ、命がけの撤退戦を始めるとしますかぁ」

そういうと、時継さんは閃光弾を発射した。

 

 

―東京地下道―

「結構、異界化が進んでいますね・・・」

数時間前までは線路しかなかったであろう地下鉄の線路は今は緑に覆われ、壁にはツタ性の植物がはびこり、文明的な光景は電灯の光が残るのみである。

線路もねじ曲がったりして奇妙なアートを描いている。

 

「でも、何も出ませんね・・・」

「あぁ・・・だが、鬼の気配はそこら中からする」

そう会話をしていると目につくものがある。

「ねぇ、時継さん」

「おう、なんだい?」

それにシグナは指をささずに目線で示した

「あんなものさっきまでありましたっけ?」

それは

「・・・ないな」

緑色をした巨大な瓜

「ってことは」

それは

「あれら全部が・・・鬼!?」

天井のいたるところにぶら下がっていた。

 

「クケケケケケケ!ウマソウナ飯ガキタ!」「アア、クッテヤル!」「ホォォォォ!!!」「シネシネシネ・・・」

 

それらは地面に降り立った。

顔は瓜、その下は細く長く薄緑の不気味な肉体。

爪は異様に長い。

 

「相手を待ち構えて、上からパクリと・・・餓鬼以上に知能が高いですね」

「見た感じ火に弱そうだな・・・シグナ、アレはまだあるか?」

「ええと・・・あと5つぐらいですかね」

「じゃ、あいつらにそれを投げつけろ。あとは俺がやる」

そう告げると時継は銃に弾丸を込める。

 

「ハラヘッタ!シネエエエエエエ!」

彼らに鬼が襲い掛かる。

「死ぬのは・・・」

「お前らだ!」

鬼にシグナが瓶を投げつける。

それは鬼に当たると液体をまき散らす。

「じゃ、死んでおけ」

液体に向けて時継は弾丸を発射する。

弾丸は着弾し、弾け、爆炎が巻き起こる。

そこにシグナがさらに瓶を投げ込みそれを時継が狙い撃ちにする。

鬼はどんどんと炎に包まれ焼かれていく。

「「「「グ、グァァァァァァァァァァ!?」」」」

 

「これで最後です」

シグナは腰からそれを取り出す。

「よし、逃げるぞ!」

炎に包まれている鬼に背を向けると彼らは脱兎のごとく逃げ出す。

「マテェェェ!」

それを追いかけるように集団の中から何匹かの鬼が出てきた。

「ふん、これでお前たちは死ぬんだよ」

炎が燃え盛っているところにシグナはそれを投げ入れる。

 

それに炎が移り、導火線に火がともる。

導火線は一瞬で燃え尽き、それから光が漏れ始め・・・・・

 

「ア?」

振り向いた鬼と炎に包まれていた鬼と地下道を丸ごと吹き飛ばした。

 

 

 

 

 


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