インフィニット・ストラトス 仮名   作:ぬっく~

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第10話

学園祭が襲撃されてから数週間。

IS学園の生徒たちは次の行事の準備に追われていた。

ISの高速バトルレース《キャノンボール・ファスト》があったのだ。

本来は国際大会として行われるそれだが、IS学園では違った。

市の特別イベントとして、学園の生徒たちは参加することになるのだ。

 

「今回も奴らは来るだろう……」

 

昼食を取っていた一夏、箒、セシリア、鈴、シャルロット、ラウラはラウラのその一言でそれぞれ持っていた物を止めた。

奴らと言うのは加奈……亡国機業のことだ。

あの日のことは箝口令が引かれた。

一夏もあの後、更識に事情聴取が行われ、あの事件の事を全て話したのだ。

 

「一夏、あの子のことを考えているだろうけど……あれはもう、私たちの敵よ」

 

鈴にそう言われるが、一夏はまだ決断できていなかった。

 

「あぁ……」

 

一夏は小さくそう答えることしかできなかった。

かけていた眼鏡を外して、それを見つめる。

 

(加奈……お前は何故、そこにいるんだ?)

 

一夏は加奈のことを知っているようで何も知らなかった。

二年間。共に過ごしたあの日々は全て嘘だったのか、と一夏は思ってしまう。

しかし、一夏はそれを否定できなかった。

 

(加奈も来る。なら、あいつの本当の気持ちを……)

 

一夏は眼鏡をかけ直し、《キャノンボール・ファスト》の為の準備を話し始めた。

 

 

 

 

キャノンボール・ファスト当日。

空は快晴。最高の秋晴れに一夏は日差しを手で遮る。

 

「一夏、早く準備しろ」

 

「お、おう、箒」

 

こんなところで油を売っている訳にいかないので、一夏はピットに戻ることにした。

 

(もうじき……もうじき加奈が現れる)

 

 

 

 

盛大な観声はピットまで聞こえてくる。

今は二年のレースが行われていた。

 

「みなさーん、準備は大丈夫ですかー?」

 

山田先生の若干のんびりとした声が響いた。

全員、マーカー誘導に従ってスタートラインに移動をした。

 

『これより、一年生の専用機持ち組を開催します!』

 

一夏たちは各自位置に付いた。

満席の観客が見守る中、カウントダウンが始まる。

3……2……1……GO!!

 

「ッ……!」

 

急激な加速で一瞬だが景色が吹き飛んだ。

すぐにハイパーセンサーからのサポートで視界が追いつくが、スタート加速だけでもキツかった。

 

「…………」

 

白熱するバトルレースの中、一夏たちが二週目に入った時に、異変が起きた。

突如、上空から飛来した機体がトップに立っていたラウラとシャルロットを撃ち抜いたのだ。

 

「!? あれは!!」

 

「サイレント・ゼフィルス!!」

 

コースアウトするラウラとシャルロット。

突然の襲撃者はにやりと口元を歪める。

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