「姉さん!なんで、戦いに参加するって言わなかったんだよ?」
俺は今、家で姉さんに問いただしている。内容は2週間と迫った、戦争についての話だ。
「あら?言ってなかったっけ?私はレグナス王子殿下の護衛につくことになったのよ。はい!今言った!」
姉さんはニッコリと笑いながら、俺にそう言ってきた。こいつ……
「そうじゃなくて!なんで、会議のあった日に言わなかったのさ!」
「もーう。男の子が小さいこと、気にしないの!女の子に嫌われちゃうよ?」
「な⁉︎お 女なんか、俺の周りにはいねぇし!今はまだ、なんにも考えてない!」
「そうなの?じゃあ、困ったらお姉ちゃんと結婚しようねぇ〜♪」
「こ 子ども扱いすんなよな!姉さんとなんか、結婚しねぇよ!」
俺がそう言った瞬間、姉さんはこの世の終わりのような表情になった。
「………」
「あ……。わ 悪かったよ。別に姉さんが嫌いってわけじゃないから……。むしろ、好きというか、なんというか……」
俺は対応に困って、おろおろしてると……
「ふふふ」
「え?」
「はははははは!ごめん ごめん!困らせちゃった?」
あっけらかんと笑う姉さん。なんにも気にしてない様子に俺はちょこっとだけ、腹が立った。
「なあ⁉︎騙したな!姉さん!」
「ふふふふ!傷ついたのは本当よ?」
「う……。それは悪かったよ……」
「うん!許してあげる!ふふ もう夜も遅いし、寝ましょうか。明日から家に帰ってこないのでしょう?戦いの準備とかで」
「うん 団長のところで、色々やることがあるんだ。だから、しばらく会えないけど、頑張ってね」
「それは誰に言ってるのかな?私はサーマ騎士団 団長の〝氷輝姫〟のセレナ=レクシーダよ?この宝剣レクシーダがある限り、私は負けないし、死なない!」
姉さんは自慢げに語り、満面の笑みを浮かべた。
「ふ……そうだね!じゃあ姉さん!おやすみ!俺、明日早いから、朝食用意しなくていいよ!」
「うん わかった!おやすみなさい おとうとくん!」
「ああ!」
俺は姉さんに背を向け、自分の部屋に戻った。
「ふー……ねるか」
俺は蝋燭の火を消し、眠りについた
・
・
・
・
ガシャン……ガシャン……鎧が擦れる音だけが響いてくる。俺は現在、ブリューヌ王国二万五千の大軍の中、一番先頭の方で行進していた。何故、先頭かと言うと団長が……
「一番早く、戦姫と戦うためだ!」
と自分の欲望のため、貴族連中から一番槍を取ってきやがった。危険じゃないすか!と聞いたら……
「俺の騎士団なら、大丈夫だろ?武勲……期待してるぜ!」
「ーーーって言うんだもんなーーー……」
その期待に応えたいって俺がいるから、困ったんもんだ。
「カル 気負っているのか?」
俺の独り言に副団長のヴァンベルクさんが話しかけてきた。
「いやー…はい。団長があんなこと言うんすから、期待に応えたくて……」
「まあ、あいつはそういうやつだからな。どこまでも優しくて、強くて……だから、俺たちもあいつについてきたんだ」
副団長がしみじみと語ってくれる。俺もそんな団長についてきた。俺があの日に言われたのは………
「俺と一緒に〝最強〟の騎士っていうの、目指さねぇか?」
あの時の俺はいっちょまえに強い気でいた。姉さんにたくさん心配かけた。街ではチンピラ相手にケンカばっかやってた。その時にかけられた言葉だから、胸にストンっと落ちた。
「この騎士団の隊長連中は全員、ヴァルガスに負けて、改心してこの騎士団に入ったからな。ファルオンなんか、すごかったぞ。あいつが入団した時、騎士団にいたやつらと戦って、俺より弱い奴なんか従わねぇ!とか言って、俺とダンさんに勝負を挑んできたからな。」
ここで、ファルオンさんの黒歴史を聞けるとは……
「ちなみに、これをファルオンに言うとキレるからな。からかうときは気をつけろよ?」
「ヴァンベルクさん……ありがとうございます。命を拾いました」
「ハハハハハッ!おう!気にすんな」
「止まれぇぇぇ‼︎今日はここで野営を行う!各人、野営の準備を始めよ!」
「ここでか?」
「まあ、見晴らしはいい、前から攻めてきたらわかるしな。それに本陣は丘の上だ……あそこなら背後だけ、気をつけておけば、どうにかなるだろう」
「確かに……定石通りですね」
「そうだな ほら準備するぞ」
副団長は馬車にいき、荷物を取り出し始め、指示を出し始める。
「うす」
俺も馬車に向かい、鍋やら簡単にできる天幕を取り出す手伝いを始める……こうして、悲劇が起こる日の昼は過ぎていったのだった……
・
・
・
・
俺たちは野営の準備を終え、夜食を騎士団や兵の皆に配給をしていた。
「そういえば……ティグルが今回の戦いに参加するって手紙で言ってたな……会いに行くか」
俺はそう思い、隣のにいた副団長に話しかけた
「副団長 俺ちょっと友人に会ってきても、よろしいでしょうか?」
「ん?ああ もうすぐ終わるから会ってこい。あとは……えーと……ゴルドバ!手伝え!」
ゴルドバ……軍師 ダンバンシェルの弟子にして……超がつくほどの自信家なのである。
「このボクに何を頼むと言うんだい?」
「おう ここにきて、配給を手伝え」
「なんでボクがそんなことを⁉︎」
実力はあると思うんだけどな……
「やれ」
「はい」
副団長が凄むと素直に言うこと聞くところとか、可愛いとおもうよね!
「んじゃ行ってこい。ティグルによろしくな」
ヴァンベルクさんは俺にそう言って、送り出してくれた
「はい!」
すると、俺が歩き出した瞬間……
「俺も連れてけや!」
ガシッと肩を掴まれ、肩が粉砕するかのような痛みに襲われた
「いててててててっ⁉︎ちょっ!はな!離せ!離してくださいっ!」
「ん?おわー悪い悪い。咄嗟だったから……ついな?」
片目をつぶって、謝ってくる団長。何度も言うがこの人は、超力が強いのである。
「いや!ホント気をつけてくださいよ!人より力が強いんだから……」
「おう!ティグルんとこに行くんだろ?一緒に行こうぜ!」
「いいですけど……ティグルになんかようすか?」
この人とティグルってなんか関係あったか……?
「優秀な弓兵はどの軍にも必要だろ?ブリューヌはちょっと頭が固いぜ」
確かにブリューヌは弓を使う者を臆病者と蔑む傾向がある……というそうだ
「あいつは天賦の才……今までのブリューヌにはいなかった奴ですしね」
「そうだな……。あいつもジスタートとかだったら、住みやすかったろうにな」
目を閉じながら、腕をくんでそう言う団長には何か思いがあるのか、そんな感じがした
「とりあえず行くか!時間がもったいねぇしな!」
「そうっすね」
俺はそう言って歩き出す、団長の後ろについていった
「なあ?カル」
「? なんですか?」
「ティグルって……どこにいんの?」
この人は………
すんません
まだ全然入れなかったです笑
次こそは!ホント次こそは!行くんで応援よろしくおなしゃす!