ダンまちの世界で怪獣の能力を使って生きていく 作:アルプスのラスカル
いやぁ、色々大変な事も無く正月をダラダラ過ごしている間に小説を書くのを忘れてまして……すいません。
今年の目標はこの《ダンまちの世界で怪獣の能力を使って生きていく》を今のダンまちの話に追いつかせるのと他の作品の投稿とかを頑張りたいです。
今年も頑張りますので、読者の皆さん応援宜しくお願いします。
それは一瞬の事だった。
アヤメ達すらその男の攻撃に反応が出来ず呆然としている。
殴られたその人物は壁にめり込み、その衝撃で洞窟をコーディングしている鉱石のレンガが少し崩れ落ちる。
「へっ、挨拶程度の攻撃で死ぬ様な奴じゃないよなぁ?」
そうガイガンが叫ぶと壁にめり込んでいたレオは壁を破壊して抜け出す。
大剣……ギロンは殴られた時、咄嗟に地面に突き刺したから、最初立っていた位置より少し後ろの方で止まっているが、無理矢理突き刺した所為で機嫌が悪いのか唸り声が聞こえる。
「こんな事前にもあったような気がするんだが」
「そんなのしらねぇな!だが今から殴りあうからもっと多く体験出来るぜ?」
ガイガンはそう言うととても眩しい笑みを浮かべながら攻撃態勢に入ると、また立っていた場所から姿が搔き消えると、身体に衝撃が来る瞬間にカウンターを決めて、ガイガンの顎に全力のアッパーを当てる。
二人ともその場で耐えると、また激しい乱打が始まり激しい衝撃が周りに牙を剥く。
冒険者やゼノスがその衝撃に巻き込まれた瞬間に血を口から出しながら吹き飛ぶ。
「おい!お前らぁ!そいつらから離れろ。死ぬぞ!」
ーぎゃぁ!ー
ーあべしっー
そんな周りの事を露知らず怪獣達は戦う、普通に生活している時は能力を無意識のうちにセーブされているが、今は状況が違う。
目の前にいるのは同族、全力で殴っても蹴っても死なない、全力で殺し合いの出来る相手。
ガイガンは誰にも命令されず、初めて同族と戦うことに嬉しそうに笑う。
レギオンは全力でイケロスファミリアを滅ぼす為、先ずは雇われている最大の壁ガイガンを倒す事を考えているが、気が昂ぶってしまいそんな事も忘れ全力で相手をしている。
「流石だ!これなんだよ。どっちも本気で戦うのが一番好きだぜぇぇ!」
「ちっ、偶に手をチェーンソーに変えて攻撃してくるから、リーチがよくわからん」
すると突然横から火の塊のようなものが頬を掠めていく。
何処から放たれたか分からないが、そんな攻撃を受けてもどうって事も無いため放置するが、段々と数が多くなっていきちょっと回避するのが面倒になりガイガンの攻撃を避けるのに力を入れる。
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「よし、奥からこそこそ魔法をあいつらにぶちかませッ!」
「了解!」
(そんな事はさせないよっと!)
魔剣を振り下ろす瞬間に黒い物体が魔剣を持っている冒険者の足元に刺さる。
すると魔剣から放たれようとしていた魔力が消え、魔剣から色が無くなっていく。
「は?」
そして色が無くなった魔剣は粉々に砕けていく。
それを見ていた冒険者は呆然とするしかなかった……見た事もなかったからだ。
魔力が吸い取られたのだ、自分の前に刺さっているクナイのような羽に。
モンスターは魔石をその身体に取り入れると強化種と言われる普通の個体のモンスターより強くなる。
だが、それはそこら辺にいるモンスターの場合である……もし、50階層に生息しているようなモンスターの魔石やゴライアスなどの普通のゼノス達でも取り込む事の無いような魔石を取り込んだモンスターはどうなるか。
それを取り込んだ結果、いくら強化種とはいえ魔石を取り込みすぎるなんて事はどの本にも載っていない。
彼女らは使われない魔石の魔力を身体に貯めこむようになった。
そうして身体が慣れる為に少しずつ身体に貯め込んだ魔力を消費するが、それより魔石を取り込む方が多く常に有り余る魔力を宿していたが為に彼女らの糸や羽、鱗などの部位が変質し特殊な能力を持つようになってしまった。
そして黒の羽に宿った特殊な能力は魔力吸収ともう一つ能力があった。
それは突然のことだった。
魔剣が使えないのならと、近くにいた冒険者は直ぐにクロスボウなどを構え、攻撃を加えようとした時。
「パァン!」
その辺りが爆発し、何かの破片が辺りに飛び散っていく。
爆発した位置に近かった冒険者達は防具の隙間に突き刺さり、呻き声を上げながらその場に蹲っていて、破片は分厚いブーツを貫通したり、防具に傷が付くぐらいの鋭さを持っているようだ。
これこそが黒の羽のもう一つの能力《爆発》であるが、詳しく言えば周りから奪った魔力が限界を迎え爆発し鋭い羽が木っ端微塵になると言った効果である。
それは魔法を展開している冒険者にも有効であり、まさに魔力を使って黒を倒すのは余程のリスクが強いられるという事である。
(ふふん!こんな攻撃方法みた事ないよね!恐れ戦けぇ)
「早く!あのハーピィーを殺せぇぇ!」
「グハッ!」
「羽が飛んで来たぞ!離れろ」
「マジで、俺たちは何と戦っているんだ!?」
「しらねぇよ!あんな化け物達を相手にするなら命がいくつあっても足りねぇ!」
だが、後ろを見ても化け物達が戦っており、イケロスファミリアの冒険者は仕方なく目の前にいる黒いハーピィに襲い掛かる……が、彼女は別に剣などで近接に持ち込まれても良いのだ、その余りある魔力で強化された身体だから脚に少し力を入れて相手の手を握り締めただけで、防具ごと粘土のように形を変形させる。
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もう10分……いや何時間もこの殴り合いをしている様な感覚になっている。
実際はまだ何分しか経ってない様だがな。
何百発にも及ぶ、拳の応酬によりガイガンもレギオンもいくら怪獣とは言え疲れが身体に現れる。
「はぁ、はぁ。きっついぜ」
「ちっ、まだ余裕そうだな」
ガイガンはこっちを挑発している様な笑みを浮かべて、また一歩踏み出し右手で殴り掛かる。
それを受け止めようとした瞬間に、ガイガンはその拳をチェーンソーに変えてきたから、ギリギリの所で避けるが、頬を掠めたのか少し頬に痛みが走り、少し動きが止まってしまったその隙にガイガンに腕を掴まれ、普通だったらありえない様な投げ方で上に向かって投げられる。
「どりゃぁ!いっぽーん!」
「うっそだろ!?」
急に投げられた所為で反応が遅れてしまい空中で無防備になってしまっている。
やばい!急いで背中からイリスのジェット噴射を使い、態勢を立て直そうとした瞬間足に何かが食らいついた。
「きたぜぇぇ!スリンガーって奴がよ!」
その足に何かが食らいついている物に引っ張られ、地面に叩きつけられ、また空に浮いたかと思うとまた地面に叩きつけられる。
その足に食らいついている器具に繋がっているワイヤーを急いで熱で溶かすと、ガイガンから距離を取る。
「本当に流石だぜ?こんだけボコボコにしてるのにまだ立ち上がるなんてよ!」
「あぁ、まだ自分はやれるさ。まだまだ退屈させないからな」
「いや!お前達の戦いはここで終わりだぁ!【迷い込め、果てなき悪夢】フォベートール・ダイダロス」
その男がその言葉を口にした瞬間に、紅色の波が放たれ自分達をこのままだと自分達もその波に飲み込まれてしまう。
自分は懐にしまっていた黒の羽を紅色の波に向けると、その波が羽に吸収される様に通り過ぎて行った。
「ハハハハハ、作戦が成功したなぁ!」
「はぁ?どういう事だ?」
その呪詛を放った張本人がまるで作戦が成功したのか嬉しそうに嗤っている。
何が成功したのか分からないが、油断は出来ないから何処か異変がないか周りを見てみるとあの男の作戦がすぐにわかってしまった。
「……お前、裏切ったなぁ!?絶対に殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやるコロシテヤル!」
「マジかぁ……」
「上手く作戦が成功してよかったぜぇ?ガイガンよぉ!」
彼の呪詛の能力は幻惑・錯乱を持っておりあの紅色の波に触れると幻惑と錯乱の状態異常に陥り、敵と味方の判断が出来なくなり味方など区別も付かずに暴走するという姑息な呪詛である。
でこれでただ一つ問題があるとすれば、今さっきまで自分と戦っていたガイガンがその呪詛【フォベートール・ダイダロス】に見事に掛かったからだ。
「ガァァァァァァ!殺すコロスロコロスロコロスロコロスゥゥ!」
「うぉっ!危なっ!?」
《グゴゴゴゴゴゴ!》
すると当然一番近かった自分に手を大きなチェーソーに変えて超高速の攻撃が襲い掛かるが、それをギロンで受け止める。
チェーンソーを武器にして襲い掛かってくる敵は初めての為よく距離が分からなくて苦戦するが攻撃が大振りの為避けやすい。
「シネェェェェ!」
そしてガイガンの身体が段々大きくなっている様な気がする。
さっきからチェーンソーも大きくなってるし、もしかしてこのまま暴走してたら怪獣の状態に戻ったりしないよな……短期決戦がいいか。
今あの呪詛男はベルとフェルズ達が対応しているから自分はこのガイガンの攻撃を阻止しないといけない。
「ガァァァァァァ!」
「もはや、言葉を喋ってないし!」
近くにいた冒険者やゼノスごと尻尾で吹き飛ばし、腕を振っただけで凄い風が襲い掛かり、それだけでも被害が出ているのに彼はその場で上に跳躍して、着地地点にいる者全てを踏み潰す。
自分はゼノス達を見つけたら片手をビオランテの触手に変え、暴れない様にアヤメから貰った糸で縛って端に置いておき、ポチに守って貰っている。
ガイガンが腕を振り上げ、自分達に向かって振り下ろそうとした時、何か糸のようなのが舞っているのに気が付いた瞬間ガイガンの腕の動きが止まった。
その隙にサイズレッグで突き刺すように前に突き出すと、ガイガンは吹き飛んだ。
「はぁ、流石にあの男を殺せるような手段はありませんが、動きを阻害する事は出来ますよ?」
「ありがとう。アヤメ」
アヤメが少し辛そうな顔をしながら、糸でガイガンの腕を振り下ろす前に止めたが、ガイガンはもう片方の腕をチェーンソーに変え片手に張り付いている糸を切り裂き、彼女を敵と認識した。
「さ、早めに終わらせますか」
「そうですね。早く終わらせないと周りの被害が凄いですしね」
「ガァァァア!」
ガイガンはダンジョン内に響くぐらいの咆哮を上げ、その紅い目が此方を向く。
レギオンと蜘蛛VSサイボーグ怪獣の戦いは始まった。
次回の投稿は未定です。
これから投稿スピードが更に遅くなるかも知れません。
これからも応援よろしくお願いします!
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