ダンまちの世界で怪獣の能力を使って生きていく 作:アルプスのラスカル
スランプとか言ってたけど、あれからすぐ治って小説書いてました。
そしてもう50話突破してた件について……早いなぁ、そして新しく書き溜めてたlobotomy corporationの小説をもう少し改良してから投稿したいなぁ。
普段雰囲気の暗いダイダロス通りには、何時もと違いその日はとても騒がしく、人がダイダロス通りから避難し、中堅ファミリアやロキファミリアなどに所属している冒険者はその狭い通路を駆け巡り、モンスター達を捕獲しようと躍起になっている。
モンスター達は目的地でもあるのか、それぞれが他のモンスターで編成された群で迷う事なく突き進む。
そんな中、ある所では周りの雰囲気とは異なり、まるでその場所だけ時間が止まっているかの様に両者は動かず、ジッと武器を構えている。
誰にも気付いておらず、その戦いがあっているのを知っているのは、美の女神と蜘蛛やそして白兎だけだった。
「……フッ!」
「ッ!」
そして静かに火蓋は切って落とされた。
最初に動いたのは、猛者からだった様だ。
片手に持った大剣をもはや不可視の領域に達したスピードで横に振るう。
その速度で振られた大剣はまさに一撃必殺の攻撃で、普通の冒険者ならばガードをしても死を真似がれない。
だがその一撃を防ぎ尚且つ無傷なのが、猛者の好敵手なのだ。
猛者は防がれるのを見越し片手で振るったのだった、一撃必殺すら囮にし猛者はガードした衝撃で後ろに下がった好敵手に一歩で近づき、拳を振るう。
「ウォォォォオ!」
「ガッ……」
流石に身体が応えたのか好敵手は少し呻き声をあげ、仰け反る。
猛者はもう一撃決めようとした瞬間に、好敵手の肩が異様な形に膨れ上がった。
黒いローブの端から覗かせている筒状の何かが歪な音を立てた、次の瞬間に身体全体を強い衝撃が襲い掛かる。
「なっ!?グヌっ!」
「もう一発ぁっ!」
猛者は何も回避行動も出来ずにもう一撃を食らってしまい、身体が軋む様な音がなる。
好敵手は異形の肩を元に戻し落下中の猛者に追撃を当てて行くが、猛者はそんな状態でも大剣を盾の様に前に構え一撃一撃を最小限のダメージに抑えて、地面に落下した。
「まだ……俺はやれるぞ!好敵手よ!」
「まじかよ。じゃあ自分も本気を出しますか!」
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「なん……だと」
先程と同じ様に好敵手の身体が作り変わる様に蠢き、次はさっきまでなかった尻尾が生えていた。
それを猛者は見ていて、あれは何処まで強くなるのだと考えてしまい、身体が震えてしまう。
恐怖から来る震えではなく、身体が強者を求め震えているのだ。
身体の奥底から業火が発生しそうに成る程興奮していた……それは昔体感した事があった、初めて負けた戦いの時と同じような。
あの好敵手に近付きたい……そしてその好敵手と命を削るような殺し合いがしたいのだ。
猛者はそんな感情を打ち壊す様な殺意を好敵手に向けられ、嬉しくなってしまう。
まだこの世界には強者はいるのだ。さぁ自分の相棒を握り締め立ち上がるのだ!
好敵手が本気を出す……それに応えなければ何が猛者だ……何が冒険者なのだッ!
さぁ……前を見ろ、奴が本気の一撃を決めてくれるのだ。
その証拠に尻尾が紫色に発光し、好敵手の周りの気温が急激に上昇して行く。
「ハァ……ハァ……ハァ……」
耐えろッ!何も見えなくても良い……何もかも失っても良い。
今はその一撃の事だけを考えろ……それだけに集中する。
「……」
「これで終わりだ……」
好敵手がその尻尾の先端をこちらに向けると紫色の光は更に強さを増し好敵手のローブの中からも光が漏れ始める。
あれを喰らえば死ぬのは分かっているが、ここで耐えないと好敵手には認めて貰えない。
そして尻尾から軽い金属を打ち付ける様な音が聞こえた瞬間、視界は光に包まれる。
極光は俺を飲み込もうと迫っている。
ボロボロの身体に残された力で守りの態勢になっていたが、何故か足が一歩また一歩歩み始める。
あの極光をガードせずに喰らえば、死ぬだけだが俺はそんな事はどうでも良くなっていた。
俺が死んでも良い……この時間がとても楽しくなってしまう。
いつのまにか自分はその極光に向けて走り始めた。
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その姿は猪、まさに猪突猛進。
たとえ周りが何を言おうと一つのことに夢中になる、彼の人生の殆どはレギオンとの戦いに費やして来た。
「がぁぁぁぁぁぁ!」
猛者という称号は彼には似合わないかもしれない、白兎と同じような願望……それはゆっくりと猛者の身体に適応していった。
そして猛者は新たな境地に至った。
Lv10そしてそれに合わせ新たなスキル……願望が形となって現れる。
その名前は〈猪突猛進〉このスキルは猛者の好敵手に追いつきたいと言う、ただそれだけの願望が形となったもの、猛者は英雄になれる器だが彼はそれを捨て好敵手と戦う方を選んだのだ。
猛者の身体はその極光に飲み込まれても消し炭とはならなかった。
「うぉぉぉぉぉぉぉお!」
満身創痍の身体でも彼は気にせず好敵手に突進を仕掛ける。
そして彼はその極光の中でも生きていた、普通だとあり得ないのだ。
武器が……己を守る装備が無くなろうとこの身体が言う事を聞く限り、止まる事はない。
そして猛者はその速度を保ったまま、好敵手に向かって突き進む。
「なっ!?嘘だろ!?」
「うぉぉぉぉぉぉぉお!!!!!」
そして猛者は好敵手の尻尾を所々溶けかけている大剣で尻尾を切断した。
これはまだ物語の入り口、ある一人の冒険者が猪突猛進で、その好敵手に追いつこうとする英雄譚である。
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「一体どうなってるんだ!?」
自分は何を見ていたんだろうか……さっきまで放射熱線をオッタルに向かって撃って、完全に殺したと思っていたら、そのオッタルが放射熱線から出てきて大剣で尻尾を真っ二つにされた。
取り敢えず立ったまま気絶しているオッタルをどうするかなんだが……ここで殺しておけば、今後こんな事にはならないと思うが自分はこの戦いをまた楽しみたいと思ってしまう。
まぁ、いいか……まだゼノス達が頑張っているしアヤメ、黒、ポチが苦戦とかしてないか心配だ。
尻尾にポーションをぶっかけると、凄い速度で再生してたから気にせず屋根に飛び乗るとその場を離れていった。
スキル説明
〈猪突猛進〉
これはオッタルの主人公に追いつこうとする大いなる願望がスキルへ昇格した物で、効果は二つある。
主人公やその他の強者と命を賭けて戦うたびにステータスが上がって行く、特に主人公と戦うとそのステータスの上がり方が可笑しくなる。
もう一つは対象を決め、例えどれだけの傷を受けようとその傷を即時に回復させ、その対象に攻撃を加えるまでか、その決意が折られない限り回復し続ける。因みに痛覚はある。
……うんただのチートスキルですね。
次回の更新は未定ッ!次回もよろしくお願いします!