白眼の老人シリーズ   作:守幸 支

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今回の話はあまり自信がありませんので、3話を楽しみにしていただきたいです


第2話「日常」

高校二年の春。

俺は、あの事故から、見える人になった。まあ、その時に話はいいとして。

見えるのはとてもめんどくさい。

授業に集中できない。なぜかは、今から話そう。

 

学校で、数学の授業を受けている時、先生の後ろを若いスーツ姿の男がうろちょろしている。その男を見るかのように教室のドアから、小さな女の子が覗き込んでいる。

 

俺(黒板が見えない。邪魔だ)

 

そんな事を思いつつ、我慢していた。

 

休み時間。

俺はタクミと昨日テレビでやっていた野球の話をしていた。

 

タクミ「あの場面での満塁ホームランはかっこよすぎる!」

 

俺「だよな!ヒーローだよな!」

と談笑しているなか、さっきのスーツ姿の男は、まだ教室の中をうろちょろうろちょろと歩き回っている。

小声で、タクミにその事を話してみた、するとタクミは「え!?まじ?やっぱ俺には見えないわ〜」と残念がっている。内心、(見えない方が絶対楽だ)と思っていると、どこからか強い視線を感じる。その視線を感じる方向に目をやるとそのスーツ姿の男だった。

こちらを目が飛び出るくらいに見開き、ガン見して来ていた。その視線に気づいたのか、タクミが「なんか、見られてないか?」と言ってきた。

 

俺「わかるのか?」

 

タクミ「なせか、感じ取れはする」

 

タクミの言葉は、的中している。さらに、その男はどんどん、近ずいてくる。俺は、直視してはいけないと感じ、視界の端で見続ける。

一歩一歩確実に、重たいオーラを放ちながら、近ずいてくる。一瞬で教室の中が、暗くなったように感じた。

 

俺「悪霊なのか?」

 

タクミ「どうしたんだ?なんか暗くなった気がするんだけど」

 

男は、俺の前に立った。

そして一言。

 

『見えてるのか?』

 

背中に冷水をかけられたかのようなに聞こえた冷たい声。俺はその言葉を無視する。

だが、男はずっと話しかけてくる。俺は無視する。途中で、男は「気のせいか」と小声でつぶやく。そのまま背を向け歩きながら消えていった。

 

気づけば、教室の中、誰1人と言葉を発していなかった。

時計の秒針の音が、カチッカチッっと聞こえるぐらいの静寂。俺はその空間が何より怖かった。

チャイムと同時に、全員動き出す。

「やっべ、移動じゃん!」と言った焦った声など、様々な感情が混ざった声が、四方八方から聞こえてくる。

俺は強く肩を叩かれ意識がはっきりする。タクミだった。タクミは「おい!俺たちも移動だぞ!」と焦りながら言ってきた。その言葉で安堵し、急いで次の授業に向けて移動する。

教室を出る時、ドアの後ろに居た少女が笑って俺に手を振っていた。

俺は笑顔で、少女に見送られる。

 

 

放課後。

タクミと帰っている時。

 

タクミ「今日の休み時間なんだったんだ」と

聞かれたので、すべてを説明したら、タクミは恐怖で引きつった顔で、俺に向かって「霊感なんていらないかもな」と言ってきた。まさにその通りだ。俺には何もしてあげられない。見えるし、おそらく話せる。だが、どうやったら成仏してくれるのかさっぱりわからない。

 

家に着く。

俺は、霊と言うものに関して、少し興味が湧き、調べれるだけ調べてみた。

霊は、自分の死を理解してない者や、助けを求めてる者、死を理解して悪さをしようとする者など、様々だそうだ。

あと、霊感が強い奴と長い時間関わっていると、霊感が無くとも、徐々に強くなってくるそうだ。これのせいでタクミは視線を感じたのだろか。

 

 

次の日。

俺の家の前には公園があり、その近くに川が流れている。公園はそこそこ広い。川は、昔工業廃水などで、汚かったらしいのだが、今はかなり綺麗だ。

ただ、おっさんが浮いているのを除いては正常だろう。おっさんは、うつ伏せで、背中から腰を浮かし、コイにパクパクと噛まれている。妙な事に、そのおっさんは川の流れに逆らって、流れている。なぜこのそうな現象が起こるのかは、さっぱりだが、この人もいつか消えてしまうのだろうと思いながら、学校へ向かう。

町中に幽霊はいる。

生前と全く変わらない生活をしてる人もいる。

俺は、出来るだけ多くの人を成仏させようと思った。

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