IS 女神と少年の物語【作者の受験により投稿停止中】 作:シアン
物語がどう進むのか、ご期待下さい。
なお、更新はやはり遅れますので、ご了承下さい。
動き出す影
???side
「完成だ。これで、我が理想にまた一歩近づく…」
それは嗤う。醜く、残虐に。
「くっくく、くははははははは!!」
薄暗い部屋、男の哄笑が響く。目の前には黒き影が佇んでいた。
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さて、あの戦いから暫くたった。
今日はISの飛行操縦の訓練だ。
「ではこれよりISの基本的な飛行操縦を実践してもらう。千代紙、シルバーベル、織斑、オルコット。試しに飛んでみせろ」
はるほど、見本ということか。よし。
左手を握る。それが一番展開が早く出来る。あくまで俺はだが。
「早くしろ。千代紙とシルバーベルはもう展開出来ているぞ」
織斑先生、俺達で2人を急かすのやめません? 後で、なんか言われるの俺達なんですが。
そんな事を考えている内にセシリアが『ブルー・ティアーズ』を展開、少し遅れて一夏が『白式』を展開した。
「よし、飛べ」
セシリアが、急上昇を開始し一夏が続く。スペック上、やろうと思えばほぼ一瞬で行けるのだが、昨日の訓練の時それをやってクラスの皆がポカンとしていたし、その後質問攻めにされたからやめた。
いまは、ややセシリアより早い感じで上昇している。翼を広げなければ加減次第でスピードは調整出来る。シアも同様だ。
「何をやっている。スペック上の出力では白式の方がブルーティアーズより上だぞ」
お叱りが来てるぞ、一夏。というか遅いな。
「一夏さん、ユウと戦った時よりもスピードが落ちてませんか?」
「あん時は凄い馴染んだんだよ。けどなぁ、自分の前方に円錐を展開させるイメージっていわれてもさ。そもそも、空を飛ぶ感覚もあやふやだし……なんで浮いてるんだ、これ」
「一夏さん、イメージは所詮イメージ。自分がわかりやすい方法を模索する方が建設的でしてよ」
「浮いてる事の説明は後で俺がしてやる。反重力力翼と流動波干渉の事になるけどな」
「わかった。説明はしてくれなくていい」
「そうか、みっちり説明してやるよ」
「何でだよ!?」
ふむ、一夏はからかいがいがあるな。リアクション芸人になれるぞ。
「一夏さん、よろしければ──」
『一夏っ! いつまでそんなところにいる! 早く降りてこい!』
おい、箒。そうそう、あれから俺達も名前で呼び合うようになった。千代紙と呼ばれるのは慣れてなかったし。まあ、それは置いといて。
箒。山田先生のインカムを取るなんてことしたら………ああ、やっぱりな。織斑先生に出席簿アタックをくらっていた。
というか、織斑先生。あなたはいつでも出席簿を、持ってるんですかね。
ちなみに、セシリアと一夏は耳を抑えて悶絶していた。インカムを通して出席簿アタックの音が流れてきたからだろう。あの、マイクを叩いた時の音を何倍にもした感じのやつ。高周波とはまた違うダメージが入るよな。
俺とシアは通信を一時的に切っていたから、ダメージは無い。予測できたからね。
通信を再接続すると、織斑先生から通信が入った。
『千代紙、シルバーベル、オルコット、織斑、急降下と完全停止をやって見せろ。目標は地表から十センチ。千代紙とシルバーベルは一センチだ』
何で俺達だけ難易度が高いのか。嫌がらせかな? 平等権はどうなってしまったんだ。まあ、いい。
「了解。それじゃお先」
昨日よりはスピードを落として、急降下する。
そして、停止の時に翼を展開。きっちり一センチに止まる。
え? 翼を展開した理由? かっこいいからに決まってるじゃないか。なんか、こう、いいだろ? 天使が降臨したみたいで。
それに続いてシア。平然と目標をクリアする。
続いて、セシリア。やはり、代表候補生だけあって優秀だな。しっかりと止まった。
さて、一夏は──ズドォォン!!!──………何やってるんだ、あいつは。地面に人型の跡が付くなんて、現実世界で起こるものなのだろうか? 俺は今、それを、恐らく人類史上初目撃した。
周りからもクスクスと笑いがもれている。
「馬鹿者。誰が地面に激突しろと言った。グラウンドに穴を開けてどうする」
「……すみません」
一夏が地面から離れる。きれいに人型の跡が残っているな。写真を撮っておきたいぐらいだ。
「情けないぞ、一夏。昨日私が教えてやったろう」
箒さんや。それは昨日の擬音の連発を言っているのでしょうか? 『ぐっ、とする感じだ』とか、『どんっ、という感覚だ』とか、『ずかーん、という具合だ』とかetcetc……。横で聞いていた俺も分からなかったし、シアもセシリアも頭の上に?が浮いていた。
「貴様ら、何か失礼なことを考えているだろう」
さとり妖怪がここにも一人。はて、第三の目はやはり無いのだろうか。原作無視はよくないぞ。いや、あれがさとり妖怪の元なのかは知らんけど。
「大体だな一夏、お前というやつは昔から──」
小言が始まりそうなのでストップをかける。
「あー、ストップ。後ろを見ろ、箒」
「む、なんだというの──」
織斑先生がいるからな。そりゃ、言葉も途切れる。いい加減学習することをおすすめするぞ。
「馬鹿者ども。邪魔だ。端っこでやっていろ」
なぜ俺までもが含まれているのか。俺は何もしてないのになぁ。
「まあいい。織斑、武装を展開しろ。それくらいは自在にできるようになっただろう」
「は、はあ」
「返事は『はい』だ」
「は、はいっ」
「よし。でははじめろ」
一夏が右腕を左手を握る。どうやら一夏はこのポーズが一番集中できるらしい。
一秒ほどかかって一夏は『雪片弐型』を展開する。
「遅い。0・5秒で出せるようになれ」
褒めもせずにけなす。これが織斑先生クオリティ。世界一の人間がいうことは辛辣だ。ちなみに、俺は初めての時一瞬で出せた。ほら、F○TEとか見てるとさ……わかるだろう? 無限の剣製とかやってみたくなるじゃん? その時に、剣を虚空から生み出すイメージを積んだからな。
「セシリア、武装を展開しろ」
「はい」
左手を肩ぐらいまで上げ、真横に突き出す。すると、一瞬だけ爆発的に光り、次の瞬間にはビーム狙撃銃
「さすがだな、代表候補生。──ただし、そのポーズはやめろ。横に向かって銃身を展開させて誰を撃つ気だ。正面に展開できるようにしろ」
やっぱりな。織斑はそう言うところはしっかりしてるし。軍隊でも作る気なんだろうか。
「よし、では千代紙。武装を展開しろ」
「はい」
俺もなんですね、知ってます。
腕をまっすぐ上に掲げ、
これにはさすがの織斑先生も驚いていたが、すぐにもとに戻り、
「ふむ、そのポーズは気に入らんが敵が何処にいても狙えるな。ならいい」
やっぱり軍隊を作る気なんだろうか。ちなみに、ポーズは別に関係ない。ただ、少しラストシューティングをイメージしただけだ。
「セシリア。近接武装を展開しろ」
「えっ、あ、はっ、はいっ」
ポカンとしていたのだろう。反応が鈍るセシリア。
銃身を収納し、近接武装をコールする。が、光は掌の中でくるくると動くだけで近接武装は展開されない。
「くっ……」
「まだか?」
「す、すぐです。──ああ、もうっ! 《インターセプター》!」
武装の名前を叫ぶ。ヤケクソ気味なのは、名前を呼んでコールするのが初心者の手段だからだ。NARUT○でキャラが「千鳥!」とか「神威!」とか言ってるのと同じことだ。……いや、違うか。
「……何秒かかっている。お前は、実戦でも相手に待ってもらうのか?」
「じ、実戦では近接の間合いに入られ……」
セシリアの声が尻すぼみになっていく。俺との戦闘を思い出しているらしい。
あの時は、近接攻撃だけで仕留めたようなもんだしな。
「時間だな。今日の授業はここまでだ。織斑、グラウンドを片付けておけよ」
ご愁傷様だな、一夏。自業自得だし、頑張れよ。
一夏にちらりとこちらを見られたけど、気にしなーい気にしなーい。
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「というわけでっ! 織斑くん、千代紙くん、クラス代表決定おめでとう!」
「おめでと~!」
クラッカーが乱射された。
パンパパン……パパンパンパン……パパパン…いや、長えよ!? いつまでクラッカー鳴らしてるんだよ。在庫ありすぎだろう。
おかげで紙テープが物凄い量になってる。誰か転ぶな、これは。
ふと隣を見ると、一夏が死んだ目をしていた。
「いやー、これでクラス対抗戦も盛り上がるねえ」
「ほんとほんと」
「ラッキーだったよねー。同じクラスになれて」
「ほんとほんと」
ふむ、なぜ他のクラスの女子までいるんだろう?
なぜわかったかって? どう見ても、五十人はいるからだ。クラスの人数明らかに越てるからな。それとも誰か陰分身したか、人形を操ってるかだろう。
「はいはーい、新聞部でーす。話題の新入生、織斑一夏君と千代紙夕音君に特別インタビューをしに来ました~!」
オーとなる皆。もういっそ、逃げようかな。
「あ、私は二年の黛薫子。よろしくね。新聞部副部長やってまーす。はいこれ名刺」
ふむ、こういう人は社会人になってもうまくやって行けそうだな。名刺まで持ってるとかレベル高けぇ。
「ではではずばり織斑君! クラス代表になった感想を、どうぞ!」
一夏にずいっとボイスレコーダーを近づける黛先輩。
「えーと……まあ、なんというか、かんばります」
「えー。もっといいコメントちょうだいよ~。俺に触るとヤケドするぜ、とか!」
チョイスが古い。あまりにも古い。俺達の年齢層にあってない。
「自分、不器用ですから」
「うわ、前時代的!」
先輩は人のこと言えませんよ。
「じゃあまあ、適当にねつ造しておくからいいとして」
前言撤回。この人は社会人になってはいけない人だった。……いや、むしろ適正なのだろうか? ねつ造なんて社会じゃよくあるしな……
「それじゃ、千代紙君。副代表になった感想を、どうぞ!」
うん、やっぱ俺にも来るよね。最初に宣言してたもんね。
「……一夏に全部任せます」
「おい!」
横から一夏の声がするけど、無視する。
「クラス代表は一夏ですからね」
ここぞとばかりにアピールしておく。責任は自分にあらず。全投げは人生の基本。これ重要。テストに出るよ。
「よし、了解。適当にねつ造しとくね」
「はい……俺はあくまでクラス副代表なんで、そこんとこよろしくお願いします」
「……うんわかった。……君とは仲良く出来そうだね」
小声で話した後、俺と先輩は硬く握手をする。
人と仲良くするのは人生の基本。これ重要。テストに出るよ。
「さてさて、それじゃ写真ちょうだい。織斑君、千代紙君並んでね」
「了解です」
「はあ……」
一夏がため息をついていた。悩み事だろうか。全く、誰のせいで悩んでるんだか。
「それじゃあ撮るよー。27×69÷24は~?」
「70.875」
「ええ? ちょ、ま」
パシャリとデジカメのシャッターがきられる。
「凄いね! 答えられたのはこれで2人目だよ!」
「どうも」
しかし……
「なんで全員入ってるんだ?」
一夏も同じことを思っていたらしい。
そう、一組全員が写真に入っていた。さすがに他クラスは入ってないが。……まあ、全員の顔に『こんなおいしいイベント、見逃せるか!』って書いてあるからわかるけども。
その後もパーティーは続き、結局十時まで続いた。なんで女子ってこういう体力だけは凄まじいのだろうか?
お気に入り36人。ありがとうございます!
うーん、土日にもう一話出せるといいな。
そう言うわけでまた次回。(`・ω・´)ノシノシ