IS 女神と少年の物語【作者の受験により投稿停止中】   作:シアン

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今回の章はオリジナル展開がありますです。
物語がどう進むのか、ご期待下さい。
なお、更新はやはり遅れますので、ご了承下さい。


漆黒の巨人、白き光
動き出す影


???side

 

「完成だ。これで、我が理想にまた一歩近づく…」

 

 それは嗤う。醜く、残虐に。

 

「くっくく、くははははははは!!」

 

 薄暗い部屋、男の哄笑が響く。目の前には黒き影が佇んでいた。

 

 

**********************

 

 

 さて、あの戦いから暫くたった。

 今日はISの飛行操縦の訓練だ。

 

「ではこれよりISの基本的な飛行操縦を実践してもらう。千代紙、シルバーベル、織斑、オルコット。試しに飛んでみせろ」

 

 はるほど、見本ということか。よし。

 左手を握る。それが一番展開が早く出来る。あくまで俺はだが。

 

「早くしろ。千代紙とシルバーベルはもう展開出来ているぞ」

 

 織斑先生、俺達で2人を急かすのやめません? 後で、なんか言われるの俺達なんですが。

 そんな事を考えている内にセシリアが『ブルー・ティアーズ』を展開、少し遅れて一夏が『白式』を展開した。

 

「よし、飛べ」

 

 セシリアが、急上昇を開始し一夏が続く。スペック上、やろうと思えばほぼ一瞬で行けるのだが、昨日の訓練の時それをやってクラスの皆がポカンとしていたし、その後質問攻めにされたからやめた。

 いまは、ややセシリアより早い感じで上昇している。翼を広げなければ加減次第でスピードは調整出来る。シアも同様だ。

 

「何をやっている。スペック上の出力では白式の方がブルーティアーズより上だぞ」

 

 お叱りが来てるぞ、一夏。というか遅いな。

 

「一夏さん、ユウと戦った時よりもスピードが落ちてませんか?」

 

「あん時は凄い馴染んだんだよ。けどなぁ、自分の前方に円錐を展開させるイメージっていわれてもさ。そもそも、空を飛ぶ感覚もあやふやだし……なんで浮いてるんだ、これ」

 

「一夏さん、イメージは所詮イメージ。自分がわかりやすい方法を模索する方が建設的でしてよ」

 

「浮いてる事の説明は後で俺がしてやる。反重力力翼と流動波干渉の事になるけどな」

 

「わかった。説明はしてくれなくていい」

 

「そうか、みっちり説明してやるよ」

 

「何でだよ!?」

 

 ふむ、一夏はからかいがいがあるな。リアクション芸人になれるぞ。

 

「一夏さん、よろしければ──」

 

『一夏っ! いつまでそんなところにいる! 早く降りてこい!』

 

 おい、箒。そうそう、あれから俺達も名前で呼び合うようになった。千代紙と呼ばれるのは慣れてなかったし。まあ、それは置いといて。

 箒。山田先生のインカムを取るなんてことしたら………ああ、やっぱりな。織斑先生に出席簿アタックをくらっていた。

 というか、織斑先生。あなたはいつでも出席簿を、持ってるんですかね。

 ちなみに、セシリアと一夏は耳を抑えて悶絶していた。インカムを通して出席簿アタックの音が流れてきたからだろう。あの、マイクを叩いた時の音を何倍にもした感じのやつ。高周波とはまた違うダメージが入るよな。

 俺とシアは通信を一時的に切っていたから、ダメージは無い。予測できたからね。

 通信を再接続すると、織斑先生から通信が入った。

 

『千代紙、シルバーベル、オルコット、織斑、急降下と完全停止をやって見せろ。目標は地表から十センチ。千代紙とシルバーベルは一センチだ』

 

 何で俺達だけ難易度が高いのか。嫌がらせかな? 平等権はどうなってしまったんだ。まあ、いい。

 

「了解。それじゃお先」

 

 昨日よりはスピードを落として、急降下する。

 そして、停止の時に翼を展開。きっちり一センチに止まる。

 え? 翼を展開した理由? かっこいいからに決まってるじゃないか。なんか、こう、いいだろ? 天使が降臨したみたいで。

 それに続いてシア。平然と目標をクリアする。

 続いて、セシリア。やはり、代表候補生だけあって優秀だな。しっかりと止まった。

 さて、一夏は──ズドォォン!!!──………何やってるんだ、あいつは。地面に人型の跡が付くなんて、現実世界で起こるものなのだろうか? 俺は今、それを、恐らく人類史上初目撃した。

 周りからもクスクスと笑いがもれている。

 

「馬鹿者。誰が地面に激突しろと言った。グラウンドに穴を開けてどうする」

 

「……すみません」

 

 一夏が地面から離れる。きれいに人型の跡が残っているな。写真を撮っておきたいぐらいだ。

 

「情けないぞ、一夏。昨日私が教えてやったろう」

 

 箒さんや。それは昨日の擬音の連発を言っているのでしょうか? 『ぐっ、とする感じだ』とか、『どんっ、という感覚だ』とか、『ずかーん、という具合だ』とかetcetc……。横で聞いていた俺も分からなかったし、シアもセシリアも頭の上に?が浮いていた。

 

「貴様ら、何か失礼なことを考えているだろう」

 

 さとり妖怪がここにも一人。はて、第三の目はやはり無いのだろうか。原作無視はよくないぞ。いや、あれがさとり妖怪の元なのかは知らんけど。

 

「大体だな一夏、お前というやつは昔から──」

 

 小言が始まりそうなのでストップをかける。

 

「あー、ストップ。後ろを見ろ、箒」

 

「む、なんだというの──」

 

 織斑先生がいるからな。そりゃ、言葉も途切れる。いい加減学習することをおすすめするぞ。

 

「馬鹿者ども。邪魔だ。端っこでやっていろ」

 

 なぜ俺までもが含まれているのか。俺は何もしてないのになぁ。

 

「まあいい。織斑、武装を展開しろ。それくらいは自在にできるようになっただろう」

 

「は、はあ」

 

「返事は『はい』だ」

 

「は、はいっ」

 

「よし。でははじめろ」

 

 一夏が右腕を左手を握る。どうやら一夏はこのポーズが一番集中できるらしい。

 一秒ほどかかって一夏は『雪片弐型』を展開する。

 

「遅い。0・5秒で出せるようになれ」

 

 褒めもせずにけなす。これが織斑先生クオリティ。世界一の人間がいうことは辛辣だ。ちなみに、俺は初めての時一瞬で出せた。ほら、F○TEとか見てるとさ……わかるだろう? 無限の剣製とかやってみたくなるじゃん? その時に、剣を虚空から生み出すイメージを積んだからな。

 

「セシリア、武装を展開しろ」

 

「はい」

 

 左手を肩ぐらいまで上げ、真横に突き出す。すると、一瞬だけ爆発的に光り、次の瞬間にはビーム狙撃銃ビームライフル(スターライトmkIII)が握られていた。すでに、射撃可能状態になっている。さすがに代表候補生か。でも……

 

「さすがだな、代表候補生。──ただし、そのポーズはやめろ。横に向かって銃身を展開させて誰を撃つ気だ。正面に展開できるようにしろ」

 

 やっぱりな。織斑はそう言うところはしっかりしてるし。軍隊でも作る気なんだろうか。

 

「よし、では千代紙。武装を展開しろ」

 

「はい」

 

 俺もなんですね、知ってます。

 腕をまっすぐ上に掲げ、ビームライフル(蒼穹白雪)を呼び出す。ついでに、他の武装も全方位に展開しておいた。

 これにはさすがの織斑先生も驚いていたが、すぐにもとに戻り、

 

「ふむ、そのポーズは気に入らんが敵が何処にいても狙えるな。ならいい」

 

 やっぱり軍隊を作る気なんだろうか。ちなみに、ポーズは別に関係ない。ただ、少しラストシューティングをイメージしただけだ。

 

「セシリア。近接武装を展開しろ」

 

「えっ、あ、はっ、はいっ」

 

 ポカンとしていたのだろう。反応が鈍るセシリア。

 銃身を収納し、近接武装をコールする。が、光は掌の中でくるくると動くだけで近接武装は展開されない。

 

「くっ……」

 

「まだか?」

 

「す、すぐです。──ああ、もうっ! 《インターセプター》!」

 

 武装の名前を叫ぶ。ヤケクソ気味なのは、名前を呼んでコールするのが初心者の手段だからだ。NARUT○でキャラが「千鳥!」とか「神威!」とか言ってるのと同じことだ。……いや、違うか。

 

「……何秒かかっている。お前は、実戦でも相手に待ってもらうのか?」

 

「じ、実戦では近接の間合いに入られ……」

 

 セシリアの声が尻すぼみになっていく。俺との戦闘を思い出しているらしい。

 あの時は、近接攻撃だけで仕留めたようなもんだしな。

 

「時間だな。今日の授業はここまでだ。織斑、グラウンドを片付けておけよ」

 

 ご愁傷様だな、一夏。自業自得だし、頑張れよ。

 一夏にちらりとこちらを見られたけど、気にしなーい気にしなーい。

 

 

**********************

 

 

「というわけでっ! 織斑くん、千代紙くん、クラス代表決定おめでとう!」

 

「おめでと~!」

 

 クラッカーが乱射された。

 パンパパン……パパンパンパン……パパパン…いや、長えよ!? いつまでクラッカー鳴らしてるんだよ。在庫ありすぎだろう。

 おかげで紙テープが物凄い量になってる。誰か転ぶな、これは。

 ふと隣を見ると、一夏が死んだ目をしていた。

 

「いやー、これでクラス対抗戦も盛り上がるねえ」

 

「ほんとほんと」

 

「ラッキーだったよねー。同じクラスになれて」

 

「ほんとほんと」

 

 ふむ、なぜ他のクラスの女子までいるんだろう? 

 なぜわかったかって? どう見ても、五十人はいるからだ。クラスの人数明らかに越てるからな。それとも誰か陰分身したか、人形を操ってるかだろう。

 

「はいはーい、新聞部でーす。話題の新入生、織斑一夏君と千代紙夕音君に特別インタビューをしに来ました~!」

 

 オーとなる皆。もういっそ、逃げようかな。

 

「あ、私は二年の黛薫子。よろしくね。新聞部副部長やってまーす。はいこれ名刺」

 

 ふむ、こういう人は社会人になってもうまくやって行けそうだな。名刺まで持ってるとかレベル高けぇ。

 

「ではではずばり織斑君! クラス代表になった感想を、どうぞ!」

 

 一夏にずいっとボイスレコーダーを近づける黛先輩。

 

「えーと……まあ、なんというか、かんばります」

 

「えー。もっといいコメントちょうだいよ~。俺に触るとヤケドするぜ、とか!」

 

 チョイスが古い。あまりにも古い。俺達の年齢層にあってない。

 

「自分、不器用ですから」

 

「うわ、前時代的!」

 

 先輩は人のこと言えませんよ。

 

「じゃあまあ、適当にねつ造しておくからいいとして」

 

 前言撤回。この人は社会人になってはいけない人だった。……いや、むしろ適正なのだろうか? ねつ造なんて社会じゃよくあるしな……

 

「それじゃ、千代紙君。副代表になった感想を、どうぞ!」

 

 うん、やっぱ俺にも来るよね。最初に宣言してたもんね。

 

「……一夏に全部任せます」

 

「おい!」

 

 横から一夏の声がするけど、無視する。

 

「クラス代表は一夏ですからね」

 

 ここぞとばかりにアピールしておく。責任は自分にあらず。全投げは人生の基本。これ重要。テストに出るよ。

 

「よし、了解。適当にねつ造しとくね」

 

「はい……俺はあくまでクラス副代表なんで、そこんとこよろしくお願いします」

 

「……うんわかった。……君とは仲良く出来そうだね」

 

 小声で話した後、俺と先輩は硬く握手をする。

 人と仲良くするのは人生の基本。これ重要。テストに出るよ。

 

「さてさて、それじゃ写真ちょうだい。織斑君、千代紙君並んでね」

 

「了解です」

 

「はあ……」

 

 一夏がため息をついていた。悩み事だろうか。全く、誰のせいで悩んでるんだか。

 

「それじゃあ撮るよー。27×69÷24は~?」

 

「70.875」

 

「ええ? ちょ、ま」

 

 パシャリとデジカメのシャッターがきられる。

 

「凄いね! 答えられたのはこれで2人目だよ!」

 

「どうも」

 

 しかし……

 

「なんで全員入ってるんだ?」

 

 一夏も同じことを思っていたらしい。

 そう、一組全員が写真に入っていた。さすがに他クラスは入ってないが。……まあ、全員の顔に『こんなおいしいイベント、見逃せるか!』って書いてあるからわかるけども。

 

 その後もパーティーは続き、結局十時まで続いた。なんで女子ってこういう体力だけは凄まじいのだろうか?

 




お気に入り36人。ありがとうございます!
うーん、土日にもう一話出せるといいな。
そう言うわけでまた次回。(`・ω・´)ノシノシ
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