IS 女神と少年の物語【作者の受験により投稿停止中】   作:シアン

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ありがとう御座います!
今回は、日常?回です。
では、どうぞ!


白い女神と、白い幻影

束side

 

「俺達も手伝いますよ。足手まといになるかもですけど」

 

 思わず、放心してしまった。今まで、私を利用使用としたやつは、山ほどいたけど、そう言う奴らは私に全てを押しつけてきた。天才なのだから、と。

 けど、彼らは違う。嘘じゃないのは目を見れば分かる。私を独りにしない人達だ。

 ちーちゃん以外に、こんな人達に巡り会えるなんて……!!

 

「た、束博士? どうし「いい…」んです…は?」

 

「うん、いいよ! 君達の為なら、とびきりのISに仕上げるよ!」

 

「へ? あ、ありがとうございます」

 

「うんうん! あ、その前に名前教えて」

 

「千代紙 夕音です」

 

「シアラ・シルバーベルです」

 

「それじゃ、ゆーくんとシーちゃんだね。2人とも、よろしくね!」

 

「「はい」」

 

 うんうん、2人とも素直でいい子たちだね!!

 ISが完成してからもここに居て欲しいなぁ……そうだ!

 

「ねえねえ、ゆーくん、シーちゃん。ここで、私の助手やらない?」

 

「「へっ!?」」

 

「いやいや、俺達には学校ありますしっ!!」

 

「まだ、中2なんですよ!?」

 

「ん~、ゆーくんは異世界からやって来てて、シーちゃんは元女神なんでしょ? 元女神なんだし、ゆーくんは異世界では高校生、学校なんて行かなくてもいいんじゃない?」

 

「うっ…ま、まあそうかも知れないですけど…」

 

「それに、勉強が分からないなら、その位、この束さんが教えてあげよう!」

 

「で、でも……」

 

 むむむ…ゆーくんもシーちゃんもまだ煮え切らない様子だね。

 

「ここに居てくれないと、困るんだよ。ボディーガードが居ないと、いざというときに対応できないし」

 

「俺達が来たとき、対応出来てましたよね……」

 

「それことれとは話が別なの!!」

 

「ええぇ……」

 

「それとも、そんなにここに居たくないの? それなら、無理強いはしないけど……」

 

 だとしたら、少しショックだな。

 

「いえ、そう言うわけじゃ……」

 

 そう、シアが答える。

 

「じゃあ、ここに居てくれる!?」

 

「わかった、わかりましたからっ!そんなにくっつかないでくださいっ!!」

 

 思わず、ゆーくんの腕に抱きついてしまう。逞しい腕だねぇ。

 

「っ─い、いいの、ユウ?」

 

 おろ? シーちゃんはで顔が赤くなってる。

 

「うん、まあ正直勉強は何とかなるだろうし。あ、それともシアは嫌だったか?」

 

「ううん、私も大丈夫」

 

「やったーーーー!!」

 

 こうして、束博士の隠れ家に新たな住人が増えたのだった。

 

 

──────────────────────

 

 

シアラside

 突然ではあったものの、家に取りに行くようなものもなかったので、ここでお世話になる事になった。のだが……

 

「束博士っ、何で部屋が1つなんですか!?」

 

「ん~とね、そこ以外空いてる部屋が無くて。まぁ、君達2人は仲良いからへいきでしょ?」

 

「へいきじゃないですっ!私がこの獣に襲われたらどうするんですかっ!?」

 

「おいこら、シアラ」

 

 ユウが何か言ってるけど、今は構ってる場合じゃない。

 

「ドンマイ?」

 

「束博士ぇ……」

 

 思わず、座り込んでしまいました。

 ひどいです。私の貞操をなんだと…

 

「たくっ、ほら立て。俺は廊下で寝るから、それでいいだろ」

 

「だめっ、それじゃあユウが風邪ひくでしょっ!」

 

「じゃあ、どうしろと……」

 

「私が廊下で寝る!」

 

「それこそ、駄目だ。女の子が体を冷やしちゃ駄目だろ」

 

「お、女の子……」

 

 ううっ、顔が熱い。ユウのばかっ。何て不意打ちするのさ。

 

「……ふ~ん。ねえ、シーちゃん。シーちゃんは、本気でゆーくんが襲うと思ってる?」

 

 すると、今まで黙ってた束博士(元凶)が話し掛けてきた。

 

「へ…? それは…」

 

 この一ヶ月、一つ屋根の下で過ごしてきて、間近で見てきて、ユウはそんなことするとは思ってないけど……むしろ私を女の子と認識してるかも怪しいレベルだし…でも、やっぱり…

 

「緊張してるんでしょ?」

 

 束博士が耳元で囁いた。

 

「っ───!!?」

 

 な、何で? 何でわかったの?

 私、なんか変だった? ユウが何か言った? はっ、まさか心を読んで!?(錯乱)

 

「むしろ、一緒の部屋で過ごすと、甘えちゃうから嫌われるのがいやで、むしろ、襲われたいとか思ってたり…」

 

「うにゃああぁぁぁぁぁああ!!!!?」

 

「!?(ビクッ)」

 

 ほんとに何で分かるの!!? 私、そんなに分かりやすい!? 表情に出てるの!? いやあぁぁぁあああああ!!

 

「ちょっ、どうしたシア!? 束博士、シアに何言ったんです?」

 

「ん~、それはねぇ…(ドゴンッ)「へ?」」

 

「束博士っ……!!」

 

 私は、束博士を睨みながら立ち上がる。ただし…

 

「し、シーちゃん…? 何で、IS起動してるのかな…?(汗ダラダラ)」

 

「馬鹿あぁぁぁああああ!!!」

 

 私は、目尻に溜まった涙を振り払うように叫んだ。

 

「お、落ち着いてえぇぇえええええ!?」

 

 そこに、束博士の絶叫も加わって、不協和音を奏でた。

 

 

──────────────────────

 

 

千代紙夕音side

「うぇぇん、私のラボが……」

 

 数十分後、ラボは半壊していた。容赦無く攻撃してたからなぁ。

 まぁ、明日には治ってるんだろうけど。つうか、何で束博士は一発も食らって無いんだよ……。

 

「自業自得です!」

 

 いや、そこも。何で当たらないのか、疑問に思おうよ。俺だけ? 不思議なのは俺だけなの? …考えるだけ無駄か。

 

「もう良いだろ、シア。やり過ぎだぞ?」

 

「ふんっ」

 

 シアはそっぽを向く。それよりも……

 

「んで、部屋は結局どうすんだ?」

 

「「あっ……」」

 

 当初の目的はどうした。忘れんなよ…。

 

「私は…その…同じ部屋でも、いい…けど……」

 

 この、騒動の意味ぃ……。何だったんだ、一体。

 

「はぁ…ほら、なら行くぞ」

 

 座り込んでいるシアに手を差し伸べる。

 

「うん……」

 

 シアを立ち上がらせると、部屋へ歩いていく。

 

「え、束さん空気なの? スルーなの?」

 

 束博士の声が聞こえた気がするけど、気にしなーい、気にしなーい。

 

 

**********************

 

 

1週間後

「ゆーくん、シーちゃん。遂に完成したよ!」

 

 目の下に物凄いくまを作った束博士が話している。

 

「束博士、何日寝てないんですか?」

 

 シアが尋ねる。

 

「五日位かな?」

 

「よし、寝ろ。完成品の披露は後でいいから、取りあえず、寝ろ」

 

「いや、こっちの方が優先…「寝ろ」…こっち、ゆ・う・せ・ん!!」

 

 駄目だこりゃ。博士は言い出したら聞かないからなぁ。

 

「コホン、それでは仕切り直して…ゆーくん、シーちゃん、遂に…」

 

「「そこから!?」」

 

「遂に、完成したよ!」

 

 スルーですね、わかります。

 すると、博士の後ろのガレージのシャッターが動きだす。

 

「これが、束さんが作り上げた2人の専用IS…」

 

 束博士が開いていくガレージの中から漏れてくる光を背に言う。

 

「名前は……まだ無い!!」

 

「「無いのかよ(んですか)!!」」

 

 寝不足でも博士は絶好調のようだ。

 

「うん、せっかくだから2人につけて貰おうと思ってね。このISを使うのは2人なんだから」

 

「なる程、ありがとうございます。それじゃあ……俺のは「羅雪」がいいかな」

 

「「羅雪」ね…よし、入力完了。シーちゃんは?」

 

「うーん…」

 

 じっと、ISを見上げながらうなっている。

 

「それじゃあ……「クリア・サンクトゥス」…でいいですか?」

 

「「クリア・サンクトゥス」…っと、よし、出来たよ!!」

 

 束博士もよっぽど嬉しいんだな。目の下に物凄いくまがあるのに、目が輝いてる。

 

「下にアリーナ造っといたから、試運転するといいよ」

 

「そんなものまで……ありがとうございます、博士」

 

「お安いご用さ。それじゃあ、私はそろそろ新しい研究を……」

 

「博士、いい加減寝てください」

 

 いくら博士が、人外の域に片足…、いや、肩までどっぷり浸かってるとは言っても、人間であることに変わりは無い。さすがに、五徹もしてたらそろそろ命に関わる。

 

「そうですね、博士は寝ていて下さい。さすがに、ちょっと…」

 

 シアもどうやら同じ事を考えていたようだった。

 

「…うん、わかったよ。それじゃあ、私は寝てるね。何か不具合があったら言ってねぇ」

 

 あれ? やけに素直だな。普段ならもっと抵抗するだろうに…。博士もさすがに五徹が限界なのか? いや、さっき研究しようとか言ってたから違うか…。あるぇ? ほんとに何でだ? 出会ってからまだ1週間の俺が幾ら考えても無駄か。

 

「ユウ、束博士はどうしたんでしょうか? まさか、熱でもあるんじゃ…?」

 

 少し素直な反応しただけでこの反応…博士が少し可哀想だわ。

 

「さあな、俺は分からん。でもまあ、せっかくアリーナも造ってくれたんだ。この機体にも慣れないといけないし…訓練と行こうか」

 

「…そう、ですね。行きましょうか」

 

 俺達は、博士が造ってくれたアリーナに行くことにした。

 

 

──────────────────────

 

 

束side

「寝ろ、か」

 

 そんなことを言われたのは、いついらいだろう。何年も前に箒ちゃんに言われたのが最後か…。

 あの2人は、本気で私の心配をしてくれているのだろう。自分を心配してくれてる人が居る。その事が嬉しかった。

 

「んんっ」

 

 伸びをしながら、自室に歩いてゆく。

 今日は久しぶりに、よく眠れそうだ。

 

 

──────────────────────

 

 

千代紙夕音side

「凄まじいな、これは」

 

 思わず、言葉が出る。それ程までのオーバースペックだった。まあ、もともとオーバースペックだったのだが。

 これを、シアのと合わせて1週間で改造したのか…。つくづく、束博士の規格外さを思い知る。

 俺の「羅雪」は今までよりも機動力が向上して、ブレイドドラグーンも追加された。他にも、細かい部分が改良されている。使いこなすには、少し訓練が必要そうだが。

 シアの「クリア・サンクトゥス」にしても、防御力、機動力の大幅向上がなされていた。女神が造り出した機体を改良するとか、これが、天災たる所以か…

 

「ユウ、少し休憩にしませんか?」 

 

「いや、俺はもう少し動かしてからにするよ。先に休んでてくれ」

 

 動かし始めて、早二時間。そろそろ、休憩が必要だが、束博士の護衛となった以上長時間の任務も有るだろうし今のうちに慣れておかなければなるまい。

 

「わかりました。無理はしないで下さいね」

 

「もちろんだ」

 

 追加された武装の扱いにも慣れなければな…まずはブレイドドラグーンからだな。そう思い、ターゲットブレイクを起動する。

 これも、束博士が作ったもので、自分の周囲にターゲットをランダムに出現させてそれを撃墜させると言うものだ。出現範囲や、出現速度は自由にいじれる。ちなみに、ターゲットを一定時間内に撃墜出来ないと、自分が撃墜されたと言う扱いになり、ゲームオーバーになる。

 それを、最高難易度にして起動する。

 

『開始まで3、2、1、ターゲットブレイクスタート』 

 

 アナウンスとともに、十数個のターゲットがアリーナ内の様々な位置に出現する。近いターゲットを白月を抜き放ち切り捨て、遠いターゲットを白銀穿牙で撃墜する。次々と出現するターゲットをその2つの武装のみで戦う。

 

 撃墜数が二百を超えた辺りから更に出現速度が上がる。

 

(博士、これは嫌がらせだろっ…)

 

 目の前に、ターゲットの壁が構成され、遠くの状況が把握出来ない。

 

 

「このっ…」

 

 アンロックユニットから双対三連を起動し、壁ごと周囲のターゲットを撃墜する。残ったターゲットも白銀穿牙で撃墜する。

 

 撃墜数は更に延びて、もうすぐで、千に届くと言うとき、白銀穿牙の操作精度が鈍り、ターゲットを撃ちもらしてしまった。そこで、ゲームオーバーになりターゲットブレイクは終了した。集中力を使いすぎて、頭が働かない。

 これも今後の課題だな…

 

「ユウ、大丈夫ですか!?」

 

「ああ、問題ない」

 

「ふらふらしながら、言っても信憑性がありませんよ。休んで下さい」

 

 そんなにふらふらしてるのか。いや、まあ歩いてる感覚が無いしな…

 

「ありがとう、そうするよ」

 

 ああ、疲れた。早いとこ、休むか……

 俺は、アリーナの壁に寄りかかって座る。その瞬間、激しい睡魔が襲ってきて、俺は眠りについた。

 

 どのくらい寝ていたのだろうか。博士の隠れ家は昼夜を問わず明かりが点いているので、時間の把握が難しい。時計か、ISにつけられた時計しか、時間がわからない。

 左腕の腕時計を見て、時間を確認する。午後二時時十三分。羅雪が完成したのが、午前7時頃だったはずだ。訓練したのが、3時間程訓練したとすると、四時間ほど寝た計算か…

 立ち上がろうとして、気付いた。

 

「布団?」

 

 アリーナの壁に寄りかかって寝たはずだが…。シアが布団を運んできてくれたんだろうか。後で礼を言わないとな。

 見れば、アリーナではシアがターゲットブレイクをしていた。

 弓形のビーム兵器と槍を使って戦っている。地面には大量の槍が刺さっている。

 槍多すぎだろ…。何本有るんだ、一体。

 シアが放ったビームは拡散し、複数のターゲットを墜とす。が、ビームをよけたターゲットによって、ゲームオーバーが成された。

 

「ふぅ…」

 

「お疲れ」

 

「あ、ユウ、起きてたんですか」

 

「途中からだけどな。にしても、凄いな。撃墜数七百三十二か」

 

「ユウの方が凄いじゃないですか。さっきのやつは、撃墜数九百いってましたよ」

 

「まぐれだろ、まぐれ。それよか、その槍も凄いな。何本あるんだ?」

 

「バススロットに百位かな」

 

「百!? すげぇな」

 

博士…百本も作って何するつもりだったんだ。どこのゲイボルクだよ…

 

「あ、布団。ありがとな」

 

「いえ、構いませんよ…っと、もう四時半ですか。今日はこれぐらいにしときましょうか」

 

「そうだな。腹減ったし」

 

「ふふっ…それじゃあ、束博士を起こして、ご飯つくりましょう」

 

「そだな。んじゃ、行きますか」

 

これからも、こんな日々が続くのだろう。いつか、来る任務のために。

 




今回はこれで終わりです。
次は登場人物設定と、登場機体の設定を投稿します。
多分すぐに投稿します。
それでは、読んで下さった方ありがとう御座います!
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