Harry Potter Ultimatemode EXシナリオ 作:純白の翼
1992年7月1日。ホグワーツ魔法魔術学校にて。職員室。
ここに、ホグワーツの教員が集まっていた。アルバス・ダンブルドア、ミネルバ・マクゴナガル、セブルス・スネイプ、ポモーナ・スプラウト、フォルテ・フィールドを始めとする校長と寮監、それ以外の教員もいたのだ。
「ではこれより、1991年度のまとめ、その職員会議でも始めるとしようかの。」
ダンブルドアが静かに言った。
「まずは、1991年度の入学生についてです。」
マクゴナガルが言い始めた。
「彼らの成績。他の学年の子達よりも非常に平均点が高いのです。これだけ言えば、それだけ新入生が優秀だと聞こえは良いのですが。」
「問題は、その面子と言うわけですな。ミネルバ。」
スネイプが、マクゴナガルに確認を取る。マクゴナガルは、スネイプに対して頷いた。
「入学名簿を見た時から大変になるとは思っていましたけど。まさか、あれ程とは思いませんでした。」
スプラウトが溜息をついた。どうしてこう、問題児の集まりが一気に入学して来たのか。
「名前だけでもキリがありませんからね。ハリーとエリナのポッター兄妹に、闇払い夫婦の息子ネビル・ロングボトム、ブラック家現当主のイドゥン、前スリザリン寮監の孫娘シエル、由緒正しき純血の一族の次期当主ドラコ、それに私と同じ戦闘一族の末裔ゼロ。他にも、魔法族の家系の出身者も少なくはない。他の学年よりも多いです。」
フォルテ・フィールドは、主な生徒の名前を挙げた。ドラコの事を言う時は、露骨な侮蔑と嫌悪、憎悪を交えた口調となっていた。全員はそれに気づくが、それは言わなかった。彼のこれまでの人生を考えれば、そうなっても仕方ないと判断しているからである。
『スリザリン、というよりはアズカバン逃れした死喰い人の一族を深く憎悪しているのは分かっておる。それにフォルテは、セブルスにもあまり良い感情を持っておらぬ。お気に入りであるハリーが敵視されているなら尚更じゃ。それでも、セブルスはこちら側の人間だとあれ程言っておいたのじゃが。根は深過ぎるのお。』
心の中でそう思うダンブルドア。ふとスネイプを見る。スネイプは、フォルテに対して底知れない恐怖感を感じ取ってる。そう、全く本気を出してない状態でもスネイプは全く手も足も出ないのがフォルテなのだ。
「マグル出身者でもハーマイオニー・グレンジャーは素晴らしい。私は最初、超一流魔法薬師協会の設立者の縁者だと思いましたね。」
嬉しそうに言うフォルテ。彼自身は、ハーマイオニーは化けると確信している。論理的思考能力に関しては、弟のゼロどころか魔法界でも右に出る者はそういないと判断しているのだ。
「アルバス。グラント・リドルの事についてですが……」
マクゴナガルが言い始めた。
「分かっておるよ、ミネルバ。あ奴との関連性を調査中じゃ。」
「ええ。性格や成績は全くの正反対です。成績に関しては、頑張れば中の上は取れますが。」
グラントの名簿を広げ、成績を見る。座学は余り良くないが、実技は平均以上となっている。
「ポッター兄妹とロングボトムの事ですが、これを見てください。」
スプラウトがハリーとエリナとネビルの名簿を広げ、成績の項目を指差す。ダンブルドアの眼が一蹴物凄く光った様な気がするが、それに気づいた者はいない。
3者の成績を見る教師一同。全体的に見るとエリナは60点以上だが、ハリーは全てが満点近い成績となっている。ネビルは、魔法薬学以外は平均点を確保している。その魔法薬学は、スネイプの存在も相まって最悪だ。だが、スプラウトが驚いたのはそこではない。エリナは変身術が、ハリーは魔法薬学と闇の魔術に対する防衛術が、ネビルは薬草学の成績が200点近くになっていたのだ。
「これに関しては、イドゥン・ブラックとゼロ・フィールド、ハーマイオニー・グレンジャーを超えています。そのゼロ・フィールドも、呪文学と魔法史はそのレベルに達していますけど。」
「スプラウト先生。私は、テストに関しては弟だからと言って贔屓はしてませんよ。」
「そんな事は百も承知です。あなたが、テストにはかなりシビアな姿勢を見せるのは。」
フリットウィックよりも難しくなっているフォルテの試験。それでも、微々たるものではあるのだが。
「この3人、性格は全く違いますが、状況が似ています。特定の科目に対して、成績最優秀者をも凌駕するとは。」
マクゴナガルが言った。ヴォルデモートを倒す者の予言の事は知らないが、辿った運命は似ていると感じている。両親は死亡、もしくは廃人化しているのだ。
「これが7年間続くと思うと、薬が必要になってきますね。」
フィールド先生が苦笑した。自分たちの世代でも、濃い面子は揃わなかった。
「偶然か……運命か……」スネイプが呟いた。
「とにかくじゃ。彼らを、わしら教師が間違った道に行かせない様にする必要がある。フォルテ。学年末パーティーの後の頼み、君に任せようと思っておるが大丈夫かね?」
「ええ。問題ありません。」
「よろしく頼む。フィールド家のあの力を使いこなす訓練は、君が適任じゃからのお。それでは、これにて会議を終わらせよう。」
教科担当の先生達が、職員室から出て行った。スネイプとマクゴナガルを除いて。
「セブルス。君には、引き続きエリナを。そして、グラントも見守る様にするのじゃ。」
「分かっております。」スネイプが軽くお辞儀をした。
「ミネルバ。君はハリーじゃ。彼に関しては、君とアランが深く関わってくるからのお。」
「承知しております。」
そうして、マクゴナガルとスネイプも出て行った。
「当座はこれで問題無いのお。今の所は。」
賢者の石の事件があった。それは、難無く解決した。所々、自分が思い描いていた結末とは違ってきたが。ヴォルデモートを最後に撃退するのは、本来自分の役目であった。だが、実際はハリーが撃退した。
クィレルも死ぬ筈ではあったが、賢者の意思から作り出された命の水の力で、ヴォルデモートに出会う前までの状態に戻った。許されざる呪文を使ったので、アズカバンにて終身刑は確定したのだ。ごねると思いきや、案外彼は潔かった。確かな情報によれば、今はシリウス・ブラックと仲良くなったようだが。
「シリウス…………」
ジェームズから、彼が死ぬ前夜に秘密の守人を変更したという連絡を受けた。後になって、シリウスを止めようとして失敗したリーマスから、本当の守人はピーター・ペティグリューだと知った。なので、ダンブルドアとハグリッドとマクゴナガルは事情を知っている。シリウスが、実は無実だという事を…………
いかがでしたでしょうか。楽しんでいただけましたか?それでは、また1週間後にお会いしましょう。さようなら。