Harry Potter Ultimatemode EXシナリオ   作:純白の翼

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EX8 エックスの決意

 僕の名前はエックス・ブラック。1981年5月20日生まれ。無限の可能性を持った子に育って欲しいと願いでエックスと名付けられた。

 

 父はトーマス・ブラック(旧姓グリーングラス)、母はアリエス・ブラック。それに僕には姉がいる。イドゥン・ブラック。1979年9月27日生まれ。両親は訳アリの事情でおらず、現在は姉と屋敷しもべ妖精のクリーチャーと暮らしている。

 

 両親はどちらも純血と呼ばれる血統なので、僕自身も純血という事になる。尤も、僕にはそんな事に拘りは無いんだけどね。

 

 ホグワーツ入学までは、ひたすら本を読んだり、魔法の訓練もしていた。時にはクリーチャーに、屋敷しもべ妖精式の魔法を土下座までして教えてくれと頼み込んだりした。その結果、7年生までの教育課程も修了した。

 

 1992年の誕生日に、ホグワーツから手紙が届いた。入学案内だった。すぐに了解の手紙を書いて、学校から来たフクロウに渡した。

 

 6月の終わりに、姉ちゃんが帰って来た。とても充実した1年だったらしい。姉ちゃん曰く、同級生のメンツが凄かった。ポッター家にフィールド家、その他大勢の魔法族が一斉に集結していた。マグル出身者も、負けず劣らず個性豊かだった。ギャング出身のグラント・リドル、秀才のハーマイオニー・グレンジャーが主だ。

 

「良いなあ。凄く楽しそう。というか、他の寮でも人脈を作っているあたり、姉ちゃんがチート染みているってのは良く分かったよ。」

 

「その言葉、誉め言葉として受け取っておきましょう。」

 

「どこになるかなあ?」

 

「まあ、どこに行こうが私の態度が変わるわけではありませんから、そこは安心してください。大事なのはどこに行くかではなく、どこに行っても決して己を捨てない事ですから。ですからエックス、あなたの信じる道を行くのです。」

 

「分かったよ。」

 

 8月に、ダイアゴン横丁へ行った。杖やローブ、本、鍋、魔法薬の材料を買ったり、ブラック家の金庫から1年で使うお金を引き出したりした。

 

 9月1日。ホグワーツ特急で学校に向かった。途中、返り血を浴びたであろう空飛ぶ車が通過したのを見た。流石の姉ちゃんも、一瞬頭がフリーズしたんだ。

 

 城に向かう時に、姉ちゃんと別れた。小舟で行くからだ。一緒になった同級生が、カメラと言うマグルの道具を持っていたので聞いてみた。

 

「それ、カメラなの?」

 

「うん。魔法界でも使える特別製さ。」

 

「凄いなあ。僕もさ、実家にある伯父さんの部屋にマグルの使っている道具の写真集とかが飾ってあるんだ。」

 

「何か、僕ら気が合いそうだね。僕は、コリン・クリービー。お父さんが牛乳の配達の仕事をしているんだよ。だから、両親は魔法が使えないんだ。僕でもやっていけるかな?」

 

「そこら辺は大丈夫。マグル生まれの人の方が沢山だし、そういう人でもやっていけるからさ。心配しなくて良いよ。ああ、そうだ。自己紹介がまだだったね。僕は、エックス・ブラック。よろしく。」

 

 僕とコリンは、握手した。

 

「ブラックって、あの?」

 

 女の子が話しかけてきた。赤毛でそばかすがあるけど、それでも美人の部類に入る容姿をしている。彼女、ウィーズリー家の子かな?

 

「まあ、その認識で良いよ。尤も、姉ちゃんが当主をしている今となっては全てリスタートしているんだよね。中身は白いよ。」

 

「そういう事にしておくわ。ジニー・ウィーズリーよ。」

 

「僕はエックス・ブラック。こっちは、コリン・クリービーだよ。」

 

「よろしくね。」

 

 組み分けはどこになるかを雑談した。父さんがレイブンクロー、母さんと姉ちゃんがスリザリンだからどちらかになるかも知れない。でもなあ、グリフィンドールやハッフルパフも良いかも知れないなあ。

 

 マクゴナガル先生がここで待つ様に言った。

 

「ブラック家の人間が入学するって聞いたけどな。君か?」

 

 黒髪に銀髪がある程度混じった髪形の少年が話しかけてきた。

 

「何か用?」

 

「俺の名は、レナルド・ホワイト。20代続く魔法族の家系だ。エックス・ブラック。友人は選んだ方が良いぞ。よりにもよって、血を裏切るウィーズリーと生まれそこないのクリービーといるなんてね。俺だったら、自殺した方がマシだね。」

 

 レナルド・ホワイトは、コリンとジニーを見下すかの様にそう吐き捨てた。

 

「誰が交友関係を結ぼうが、僕の自由だ。失せろ。」

 

「こっちは親切心で、言ってやってるのにさあ。」

 

 その時、マクゴナガル先生がやってきた。名簿でホワイトの頭を軽く叩いた。

 

「何をしているのです?もう準備が整いましたよ。」

 

 そこで、言い争いはやめとなった。だけど思った。あいつは、ホワイトとは永久に釣り合わないと。そうして、組み分けは始まった。

 

「ブラック・エックス!」

 

 僕は、帽子をかぶった。

 

『う~む。去年入って来たイドゥン・ブラックに負けず劣らずで君も難しい。勇敢さに誠実さ、知識欲を持っている。そして、目的の為ならばどんな事だってやり遂げる狡猾さを持っておる。全ての寮に対する素質を持った者が2年連続で続くとは……』

 

「迷っているんですか?」

 

『私だけでは決められない。君が決めて貰っても良いかな?』

 

「それじゃあ、僕は……」

 

 僕は、帽子に自分の意思を伝えた。

 

『成る程。確かに、君の友人とも一緒になれるだろう。幸い、君はその資質を十分に持っている。ならば、そこに私は懸けてみるのも悪くはないな。その名も……グリフィンドール!!!』

 

 グリフィンドールの列から大きな歓迎の声が上がる。逆にスリザリンは、驚愕と動揺の反応だった。姉ちゃんは、特に驚いてもいないようだった。

 

 食事は、どれも美味しかった。その時に、ハリー・ポッターと言う人と仲良くなった。

 

 新入生歓迎会が終わってから、談話室に向かった。2人部屋を見つけたので、そこにコリンを誘った。その後、ジニーのお兄さんの1人が拍手喝采を浴びていた。

 

 翌日から授業が始まる。朝食の時に、吠えメールが届いたので完全に目を覚ましたのであった。授業自体は、そんなに難しくなかった。姉ちゃんや、他の人の教科書を読んでいたので難無く答えられたのだ。コリンも、マグル出身とは思えない程良い線を行ってたし、ジニーもそれなりだった。

 

「え?コリン。今、何て?」

 

「だからさ、エリナ・ポッターを僕が独自に魔改造したカメラに収めようって言ったんだよ!」

 

「止した方が……」

 

「行こう!エックス!」

 

 半ば強引に連れ去られた。エリナ・ポッターは、すぐ見つかった。彼女は、中庭にいた。

 

「写真?どうしてまた。」

 

「名前を言ってはいけないあの人を、犬畜生以下のくたばり損ないにまで格下げしたあなたと出会った証をいただきたいなと思いまして!」

 

 テンションの高いコリンであった。

 

「き、君。随分とまあ、毒舌だな。」隣にいた男子生徒が僕達2人にそう言った。

 

「別に構わないよ。ボクは。」

 

「ありがとうございます!エックス!凄いよ!この人、ボクっ娘だよ!」

 

「う……うん。」

 

 5分後、写真を手に入れて満足そうな表情になったコリン。

 

「ありがとうございました!写真は後日、お渡しします!」

 

「良い写真が、出来ると良いね。」エリナさん、引き気味になりながらもそう言った。

 

「あのう、その時にサインも……」

 

「サイン入り写真?ポッター、君はそんなのを配ってるのか?」

 

 気取った様な声が聞こえた。プラチナブロンドのオールバック、ドラコ・マルフォイだ。僕の母親と、あいつの母親が従姉妹だった筈だ。隣には、グラップやらコイルやらの捨て駒要因を引き連れている。

 

「並べよ!エリナ・ポッターが、サイン入り写真を1ガリオンで売るそうだぞ!」

 

「……勝手に喚いていれば?」エリナさん、ゴミを見る様な目で冷たく言い放った。

 

「あなたは、彼女を妬んでるんだ。」コリンが、マルフォイにそう言った。

 

「妬んでる?この僕が?生憎、そんな醜い傷なんて要らないんでね。女の癖に、顔にそんな傷を持っているなんてさ、哀れとしか言えないね。」

 

「おい。マルフォイ。それ以上エリナに何か言ってみろよ!」

 

 男子生徒がマルフォイに詰め寄ろうとするが、捨て駒コンビに邪魔される。

 

「マクラミン。君は、ポッターのサイン入り写真を貰わなくて良いのか?1枚でも手に入れば、君の実家ももっと金を持てるのにさ。」

 

「人を苛立たせる才能だけはアリだな。その才能を、もっと別の事で生かせば良いのに。」

 

僕は、マルフォイに対して皮肉を言った。

 

「エックスか。ブラック家の癖に、よりにもよってグリフィンドールに行くとは。魔法使いとしての誇りを忘れているぞ。アズカバンに収監されている、あの男と同じ末路をたどる事になるだろうな。」

 

「……」杖を抜こうとした。だが、その時は永遠に訪れなかった。

 

 何故なら、ハリー・ポッター先輩が他の2人と共に中庭の騒ぎを聞きつけてこちらにやって来たからだ。その途端、マルフォイ一味の顔色が真っ青になった。

 

「またお前か、マルフォイよ。とことん懲りん奴だな。」

 

「ぽ、ポッター。何で?」

 

 さっきとは打って変わって、弱々しくなった。余程、この人だけは敵に回したくないという表情をしている。

 

「あんだけデカい声で騒ぎを起こしてりゃ、誰だって駆け付ける。それに、お前には丁度聞きたい事もあるしな。」

 

「クラッブ、ゴイル。行くぞ!」

 

 3人は、即座に退散した。マクラミンって人は、ハリー先輩にお礼を言っている。

 

「す、凄いよあの人。あの3人組を追っ払うんなんて。その内の2人は、明らかに体格が上回ってたのにさ。」

 

「全くだよ。」

 

 こうしてコリンの新たなターゲットが、ハリー先輩に決まった。だけど、なるべく悟られない程度のささやかな邪魔をしておいた。

 

 上級生からスネイプ先生はスリザリンを贔屓すると言われたけど、何故か僕には結構甘かった。後に僕は、彼が後見人を務めている事を知る事になるわけだけど。

 

 クィディッチの試合の日になった。結果は、グリフィンドールが勝った。だけど、ハリー先輩は狂ったブラッジャーによって医務室に送られた。

 

「行ってくるね。」葡萄を一房持ってコリンが出掛けた。

 

「気を付けなよ。特に、ミセス・ノリスの事もあったからね。」

 

「大丈夫さ。じゃあ。」

 

 これが、コリンとの今年度最後の会話になった。彼は、医務室の近くで石になって発見されたのだから。

 

「ミスター・ブラック。大丈夫ですか?」

 

「何で……どうしてこんな事が…………マクゴナガル先生。」

 

「秘密の部屋が、開かれたのですよ。どうやってかは、見当が付きませんが。あなたには、マダム・ポンフリーから特別に医務室の出入りが許可されましたからね。」

 

「……はい。」

 

 継承者って誰なのだろうか。ヒントが少な過ぎる。それに、最近ジニーも顔色が悪いようだった。

 

 そんな時、姉ちゃんが話しかけて来た。

 

「エックス。あなたの友の事は、残念でしたね。」

 

「まだ死んでいないけどね。で、何か用?」

 

「クリスマス休暇、こちらに残って探検をしてみませんか?実技の方も、その時に修得するのですよ。どうですか?」

 

「……何も考えずに、只這いつくばっているよりは充実しているだろうね。」

 

「決まりですね。」姉ちゃんは、スリザリンの席に着いたのだった。

 

 クリスマス。嘆きのマートルのトイレで、防火・防水呪文の練習をする事になった。でも、先客がいた。ポッター兄妹がお揃いだ。ハリー先輩の方は、本人曰く50年前の薄汚い日記を持っている。

 

 空き教室で、日記の記憶を見る。前の見た事がある、グラント・リドルの良く似た黒髪の男が、後の森番であるハグリッドを犯人として突き出していた。

 

 トム・リドル。グラント・リドルと髪の色以外は瓜二つだけど、語って来るものはまるで別物だった。グラント・リドルが真っ白な光ならば、トム・リドルは真っ黒な闇そのものだ。

 

 年が明ける。しばらくして、ハリー先輩の持つレッドスパーク目当てに捕まった事もあった。エリナさんを打ち負かす為に。だけど、エリナさんはそれでも見事に試合で勝利した。スリザリンは、200点減点されて最下位になってしまった。

 

 時は経ち、試験直前になってマンドレイクの回復薬が完成した。これで、今までの犠牲者も蘇る。コリンも、元気になるだろう。純粋に嬉しかった。この時までは……

 

 寮に戻るようにと言われた直後、僕は抜け出した。職員室から情報を手に入れる為に。今思えば、戻った方が良かった。今度は、ジニー(・・・)が秘密の部屋に連れ去られたのだから。

 

「何て無力なんだ。勉強は出来ても、大切な人は失うし。」

 

 自分の無力さを嘆いた。折角の魔法は、知識は、生かせていない。こうなれば、秘密の部屋に自分1人で行くしかない。ハリー先輩とウィーズリーさんの会話から、怪物の正体と秘密の部屋が存在する場所は聞いているからだ。

 

「ジニー。待ってて。今、行くよ。絶対に、死なせないから。」

 

 僕は、秘密の部屋へ直行する。だから走る。目的地に辿り着く為に。

 

「あなたですか?コリン・クリービーを石にした怪物を操り、挙句の果てにジニー・ウィーズリーを連れ去った継承者を倒しに行こうとしている無謀な行動をしようとするグリフィンドールの1年生は?」

 

 女子生徒の声が聞こえた。

 

「だから何だって言うんだ?関係無い。」

 

「あなたの為を思って。忠告しに来たのですよ。1年生1人で、勝てる様な相手ではありません。バカな行動は慎みなさい。」

 

「バカじゃない!僕は、何が何でもジニーを助けるって決めたんだ!2人をむざむざとやられて、泣き寝入りする気はない!」

 

「あなた1人で何が出来るというのです?」

 

「コリンとジニーは、僕の大切な親友なんだ!その為だったら、何だってやり抜いてやる!」

 

「あなたに怪物を、それを操る継承者を同時に勝利出来ると言いたいのですか?例え、刺し違える結果になったとしても。」

 

 少し決心が揺らいだ。ここからは、勝ち目が薄い戦いだ。最悪、死ぬかも知れない。そんな事は、もう行くと決めた時から腹は括っていた。だけど……だけど…………

 

「僕だけじゃ……絶対無理かも知れない。でも、今行かないと絶対に後悔する。もう自分の弱さで、誰かを失いたくないんだ!!!」

 

 その人の方を振り向く。

 

「姉ちゃん。無理を承知で聞いて欲しい。一緒に戦ってよ……お願いだ。」

 

 その人は、姉ちゃんは呆れながらも自然な笑みをこぼした。

 

「ハア……最初は、あなたを引き留めて私の方も談話室で高みの見物をしようかと思いましたが、ここまで真剣に頼まれると断れないじゃないですか。ミイラ取りがミイラになるとは、こういう事を言うのですね。こうなれば、どうにでもなれですわ。」

 

「それじゃあ、早速……」

 

「待ちなさい。ハリー達5人も来る筈です。彼らと合流し、そして共闘しましょう。2人よりは、7人の方が勝率が上がりますからね。後は、教師が最低1人いれば問題無いでしょう。なので私は、ロックハートを連れて来ます。ですからエックス、そこで待っているのですよ。」

 

 姉ちゃんはそう言って、ロックハートの部屋に向かって行ったのだった。

 

 その後、ハリー先輩達5人と出会う。僕と目的は一緒の様だ。先輩は、僕に帰るようにと言った。だけど、反論した。そうしたら、自分の身は自分の身で守る事を条件に付いて来て良いと言ってくれた。

 

「待っててくれよ、ジニー。」

 

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