ということでやってまいりました。
安芸の家に。音楽担当のやつを紹介したいらしい。俺とか大して関わらんだろ。帰りたい。
「帰りたい」
あ、声に出しちまった。てへぺろ
「一応ゲーム制作に関係することなんだし我慢しなさい」
「どうせ安芸のことだから美人でフラグもたってるんだろうなー」
「くっ.....」
あ、なんか澤村が口を噛み締めてる。
「比企谷くん、パチモン幼馴染みの澤村さんの前で言うのは可哀想よ」
「いや、霞ヶ丘先輩が一番ダメだと思うんすけど....」
「あんたら覚えてなさいよ!!」
「こいつがbgm担当の氷堂美智留だ」
安芸の家にやってきた俺たち。.....紹介された氷堂はシャツ1枚に短パンというラフな格好でもう露出もすごい。恥じらいとかないのでしょうか?
「な、なんて格好してるのよ....」
いやそれは俺も思うよ。目がある場所に集中してしまうからやめていただきたい。どことは言わないけど。
「.......八幡くん見すぎ」
「へ?み、見てないぞ?」
「女子ってそういう視線すぐ分かるよ?」
「え?まじで?.....いや元々見てないから。うん」
「......」
加藤がジト目で見てくる。
「澤村さん」
「わかってるわよ」
カシャ
「?なにとったんだよ?」
「恵の写真よ。最近やっと感情表現が豊かになってきたから今みたいなのは貴重なのよ。だからどんどんあんたは恵と距離を縮めなさい」
「加藤さんも順調に比企谷くんの虜になっているわね」
「わ、私は別に.....」
「ちょっとぉ。自分達の世界に入らないでよ。というか倫、私聞いてないんだけど?」
そういうと氷堂は安芸を締め上げた。
「ぐっ....お、お前が必要なんだよ。頼む」
「だから私はそういうの興味無いんだってば」
「いやでも.....」
「倫理くん。嫌がっている人を無理に誘っても仕方ないわ。無理矢理入ったとしてもいい作品は生まれないわ」
「うんうん。だからとりあえず今日はお開きに....」
「あんたは黙れ」
「ぐふっ....」
理不尽だ.....
結局話はまとまらず、俺達は帰ることになった。
「結局どうなるんだろうね」
「さぁな。とりあえず安芸は爆ぜろ」
「安芸くんって周りに綺麗な人多いよね」
「あいつ何なの?オタクのくせに」
「オタク関係ないと思うな.....やっぱり八幡くんもああいう子が好みなの?」
「は?.....別に。思春期の高校生男子はみんな目が胸とかにいくんだよ。俺の好みは好きになったやつだ」
「.....なんか似合わないね、そのセリフ」
「うっせ。自分で言って後悔してるよ」
「......ねぇ八幡くん。.....私のことどう思ってる?」
「な、なんだよいきなり」
「八幡くんから見て、私は魅力的な女の子に見えるかな?」
そういうと加藤は俺に近づいてきた。
「.......」
どんどん近づいて、加藤は俺の顔をのぞきこんでくる。
「お、俺は......」
「......ふふっ」
「え?」
「冗談だよ」
「......へ?」
「今の結構ドキッとした?」
「.....不意打ちでそういうことするのやめろよな」
「ごめんごめん。八幡くん前の時とかも反応面白くてついね」
「俺みたいなやつはそういうことに免疫ないんだよ。それに加藤なんて地味に可愛い方の部類に入るから余計困る」
「地味にはいらないと思うんだけど....」
「.....ま、でも最近の加藤は前に比べたらヒロイン力は強くなってきたと思うぞ。今なら六つ目のジムリーダー倒せちゃう」
「例えが具体的だね......でももしそうならそれは八幡くんのおかげかな」
「?俺何もしてないぞ?」
「そばに居てくれるだけで意味があるんだよ。私にとっては」
そういうとまた俺のかおをのぞきこんでくる。
「......もう引っかからないぞ」
「.....ううん。これは本心だよ」
「...は?」
「最近ね、八幡くんといるとドキドキするんだ。前より八幡くんといる時楽しいって感じる。八幡くんと離れるとなんか喪失感があるんだ。.....この気持ちってなんだと思う?」
「.......お前やっぱりからかってるだろ」
俺がそういうと加藤は目を見開いて呆然としている。
「.......あ、あはは。バレちゃった。まだまだだね私も」
「.....霞ヶ丘先輩とかが認めてくれたら合格だな」
「道のりは長いなぁ.....あ、わたしこっちだから。またね」
「.....あぁ。気をつけてな」
........ぷはぁ!!なんだよさっきの加藤。まじで演技じゃなかったら惚れてるレベル。.....帰って早く寝よう。
続く