旅人提督の世界征服までの道程   作:ハードオン

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疲れたとしあきみたいな心境。

心の中のサーバルちゃんに「かりごっこ我慢するの?!すごーい!君は頑張り屋なフレンズなんだね!」って言ってもらい、自己を保つ。

基本的に、辛いことがあると「大丈夫?腹パンする?」って慰めてくれる女の子を脳内に一人置くようにしているんですけどね、今回はそれがサーバルちゃんってだけで。




101話 公開処刑

『ハーッハッハッハ!道化よ!また結婚したのか?なんかもう五、六回くらい結婚してるような気がするんだが?女なんぞ碌なものでは無いぞ、我なんて、結婚を断ったら結果的に親友が死んだからな?』

 

『?! ま、また結婚したんでありますか?!ケロロ小隊一同、お祝いするでありますが……、その、えーと……、こ、今度は、上手くいくと良いでありますな!!』

 

『まただよ(笑)』

 

 

 

ふー。

 

はいはいはいはい。

 

「……なんでバレてんねん!!!」

 

言ってねーぞ!!!俺は誰にも言ってねー!!!大体にして、ケッコンカッコカリだ!!法的な拘束力はねえ!!!

 

『……確かにおれは、元教え子のお前に、まともに働いて欲しいと思っていたが……。まさか結婚するとはな。しかも、こんなにも沢山の女と……。やれやれだぜ……』

 

『押忍!新台さん!ご結婚、おめでとうございます!!戸籍のない艦娘達と事実婚とは、予想外のことですが……、それでも、お祝いの言葉を。親父にも、伝えておきましたよ』

 

『新台君、結婚したのー?もー、言ってくれれば良かったのにー。今からでも、お祝いの品とか送るからね。また、艦娘の子達を連れて遊びにおいでー!あっ、メダリオくん、カーメンマンくん、喧嘩しないのー!もー、今度は何したの?』

 

あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"!!!!

 

逃げ場ねーーー!!!!

 

どういうこったよ!!!一体何が起きたんだぁぁぁぁぁ!!!!

 

 

 

「号外ー!号外ですよー!!この度、黒井鎮守府の艦娘全員は、司令官と結婚しましたー!!!」

 

アオバワレェ!!!!

 

「んああああい!!!ストオオオオオオップ!!!!」

 

「ひゃん❤︎こんな時間からだなんて、大胆ですねぇ、あ・な・た❤︎」

 

「ど、どこまでやった?」

 

「? どこまで、とは?」

 

と、とぼけやがって!!もう許せるぞオイ!!

 

「さっきから電話だのメールだのがひっきりなしに届くんだよ!!!一体誰にケッコンカッコカリについて話した?!!」

 

「ああ、そういうことですか!」

 

そうだよ(瀕死)。

 

「大丈夫ですよ、ツイッターとインスタとフェイスブックと黒井鎮守府公式サイトに掲載して、司令官の知り合いにも、私達が知っている限りの方にはお葉書を送っておきました!」

 

大丈夫の意味分かってる君?それは、大丈夫じゃないよ、駄目って言うんだよ?

 

「……なんでそんなことしちゃったの?」

 

「お嫁さんですから!気を利かせておきました!!」

 

裏目ッ!!!

 

「なんてことを、なんてことを……」

 

「わー、ツイッターの通知凄いですねー。百万リツイートですって」

 

馬鹿じゃねーの?!

 

「そ、そうだ!ケッコンカッコカリには法的な拘束力がないことをしっかりと明記して」

 

「はい!ちゃんと書いておきましたよ!」

 

手渡される新聞。

 

……ふむ。

 

……あー。

 

……はい。

 

その、ね。青葉の新聞は、衣笠と作っているらしいんだけどもね?

 

兎に角、文章力が高いのよ。分かりやすく、読みやすい。

 

で、今回の内容は、如何に艦娘達が恵まれない状況にあったか、とか、そこに颯爽と現れた俺のこと、とか、ケッコンカッコカリは仮のものだが、艦娘は心から喜んでいるとか、最早これは事実婚で、艦娘と俺は本当の夫婦以上の強い絆で結ばれているとか……。

 

真実を絶妙に織り交ぜた文章は、現実味を帯びながらも、まるでドラマや映画のように感動できる内容だ。要するに、大衆ウケするってこと。

 

「私の新聞は、軍規に触れることは書きませんから!これを機に、バックナンバーの一般公開もしましたよ!反響、凄いです!」

 

そりゃあな!!どこどこの海域を開放しただの、艦娘毎の深海棲艦撃破数ランキングだの、大本営が公開しない、一般の人が喜びそうな内容でいっぱいだもんな!!

 

「……でも、ポッと出の女が、司令官の話をするのは気に入りませんね、潰したくなっちゃいます!……あ、もちろん、実際にはやりませんよ!ただ、かなりムカつくなー、と思いまして!」

 

あー、今日の司令官コーナーか。俺の写真なんざ、一般公開すりゃ、女の子の目にとまるのは仕方ないわ。だって俺、イケメンだし。いや、自慢じゃなくて。本当にモテるんだよ。

 

……ん?あれ?

 

じゃあ、俺、気軽にナンパできなくなったってこと?

 

……え?

 

「あ、この女なんて、ツイッターで司令官にナンパされたとか呟いてますね!こんな下らない嘘をつくなんて、最低です!実際に会ったら、首を捩じ切っちゃいそうです!!」

 

……すまぬ、覚えがあり過ぎて、誰が誰だか……。ナンパなんて、星の数ほどやったわ……。いや、言ったら殺されそうだし、シラを切る他ないけど。

 

あー、もうやだ!俺もうこれじゃ、異世界くらいでしかナンパできないじゃんかよ!!

 

「? どうかしましたか、司令官?困ったことがあれば、青葉にお任せです!」

 

「あ、ああ、いや、もう、なんでもないよ、なんでも……」

 

一瞬、財団に乗り込んで、記憶処理装置を全世界にばら撒くことも考えたけど、そんなことやったら後が怖いし……。

 

「そうですか?私は、いつも笑ってくれている司令官が大好きですから!これからも、ずっと私達の側にいて下さいね!!」

 

良い子なんだよー!!

 

「じゃ、今撮った司令官とのツーショット、ツイッターに上げますね。……『旦那様と一緒に』、と」

 

余計なことしなけりゃなーーー!!!!

 

 

 

どうしよ。

 

もう、本当に、どうしよ。

 

逃げ場がない。

 

さっき、街に行ってみたけど、テレビ局だの、よく分からん活動家だの、単純なファンだの……、いろんな奴に絡まれて大変だった。

 

「もう俺、これからどうすりゃ良いんだか……」

 

「は、はあ」

 

「……君、嫌な事がある度に、音成鎮守府に逃げてくるのは、癖なのか?」

 

「ずるいずるい!!私も結婚する!旅人さんと結婚するのー!!」

 

いや、だって、近いし……。

 

ヤーナムとかノースティリスとかでも良かったんだけど、アイテムとか魔法とか使わずに行ける音成鎮守府で良いかなって。

 

「あ、ああ、それじゃ、阿賀野にも指輪をあげよう」

 

「わーい!やったやったー!……そ、その、で、できれば!できればで良いんですけど……、ちゅー、してくれませんか……?」

 

かーわいい!

 

「ん、じゃあ…………、これで良いかな?」

 

「んーっ❤︎は、はい……❤︎」

 

わーい!阿賀野ちゃんかーわいいー!!

 

もうね、頭空っぽでI.Q.を植物並みくらいにしないとやってけねえよ、これ。

 

「……あ、私にも指輪をくれないかな」

 

「わ、わらわにも、渡してもらって構わんぞ?」

 

「子日だよー!!」

 

もちろんあげちゃう。

 

今の俺はI.Q.マイナス810くらいだから。

 

もう半ば自棄になってるよね。

 

「だ、大丈夫ですか……?」

 

心配してくれるのか、守子ちゃん。流石、音成鎮守府の提督だな。凄い母性だ。

 

「いや、ね。折角だし、これを機に、色々やってみるよ。……上手くいけば、艦娘達を社会に出せるかもしれないし」

 

……いやあ、今回の件で思い知ったね。世の中には、艦娘を見たこともない人ばっかりなんだ。

 

活動家の連中が、「あんな小さな子を戦わせるなんて」とか言ってたが、事実、その通り。

 

何も知らないから的外れな意見を言えるんだろうけども、何も知らない人が大多数なんだ。いっそのこと、「艦娘は、人よりちょっと力が強いだけで、普通の女の子と何ら変わらないんですよ」みたいな触れ込みで社会に出してやるのも良いかもな。

 

やっぱりさ、人の形をして生まれてきた以上、人としての幸せを享受しても良いんじゃないかな。

 

「守子ちゃんはどう思う?」

 

「そう、ですね。この戦いがいつ終わるかは分かりませんが、でも、いつかは終わるはずです。その時、艦娘達に社会に出てもらうのは当然だと思います」

 

そーなんだよなー。俺は旅人なもんで、態々社会に出なくても、色んな国や世界で生きて行けるから良い。いっそのこと、野山で狩りや農業をして、一人きりで生きることも十分可能だ。

 

でも、普通の人間ってのは、社会に奉仕して、社会に支えられて生きるもんなんだよな。

 

だから、この戦いが終わった時のことを考えると、艦娘達の社会勉強は急務。皆んな、戦いが終わっても生き続ける訳だし。

 

さっきも言ったように、艦娘がどういうものなのか、社会の皆さんはご存知でないらしいんでね。社会に出すのは簡単だろうよ。

 

まあ、あれだ。

 

カッコカリとはいえ、結婚しちまった訳だし。結婚相手の面倒くらい見てやらなきゃな。

 

 

 

 

 

 

 

はー!嫌だー!!結婚したくなかったーーー!!こんなことになるならやめときゃ良かったーーー!面倒臭えーーー!!!一体どうしてこうなった?!!!もー嫌だ!!!後で旅に出る!!!サバンナ行ってくる!!!コスタリカにも行く!!!自然を感じて癒されてくるのおおおおお!!!!

 

 

 




青葉
黒井鎮守府が誇るパパラッチ。黒井鎮守府公式ツイッターを衣笠と一緒に管理運営する。

AUO
金ピカ。

軍曹
ガンプラを作る異星人。

汚い忍者
やっぱりおやつはちくわでござるな〜。

教授
ヒトデの研究。

元男塾総代
ハーフ。

将軍
悪の組織フロシャイムの将軍。

旅人
法的な拘束力はないからセーフと言い続ける。
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