旅人提督の世界征服までの道程   作:ハードオン

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最近は艦これっぽいことしてない事実。

でも、戦闘描写は苦手なんで、少なくなりがち。


104話 黒井鎮守府夏祭り 一日目

黒井鎮守府夏祭り、初日。

 

……あ、夏祭りは二日間やることにしました。

 

初日は身内と、近場にいる知り合いだけ。

 

二日目は一般公開。

 

……どうにも、うちもかなり有名になっちまったみたいでして。宣伝なんてしたら入場者数がとんでもないことになるんだよなー。よく護衛している漁師とか、近所の農家とかにチラシを渡したくらいに留めておく。

 

実際、面白がって鎮守府に忍び込む馬鹿とか、たまに飛んでくるドローンとか、押しかけてくるテレビ局とか……。

 

確かに、今までは鎮守府の内情も詳しい戦況も一般公開されてなかった。そんな中、ネット上に公開されたのは、美人揃いの艦娘達の幸せそうな日常の一コマと、確実に良くなっている戦況の様子。

 

それを信じて喜ぶ人、疑って怖がる人、色んな人がいるだろうが、まあ、皆んな一言言いたいんだろうなー。

 

追い返してばっかりじゃアレだしな、そろそろ一般公開して、「うちはクリーンな鎮守府ですよ」とアピールしなきゃならん。

 

でも、あんまり来られると面倒だから、情報は極力流さない。

 

まあ、既にSNSではダダ漏れだが。二日目、どうしよ。

 

 

 

ま、いっか。

 

まずは、初日で練習だ。

 

どーせ、初日に来るのは知り合いだけだ。ある程度は迷惑をかけても、まあ、セーフだろう。

 

さ、祭りだ祭りだ!

 

 

 

「……提督?」

 

「ん?どうした大淀?」

 

「その……、知り、合い……?」

 

ん?モヒカン、怪人、モヒカン、サイボーグ、ヤクザ、グラップラー、モヒカン、女子高生、アイドル、超ロボット生命体、魔法少女、モヒカン……、こんなもんじゃね?

 

「何の問題ですか?」

 

「……いえ、提督がそう仰るならば、何も問題はありません」

 

?、どうしたんだ?あ、男の人が苦手なんだっけ?あー、じゃあ、大淀は誰かと一緒に行動させなきゃな。

 

俺は見回りだ。決して、艦娘の浴衣姿を見て回りたいとか邪なアレはない。仕事だ。仕事なのだ。

 

 

 

「あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"!!!!」

 

おっ、早速何かあったのか。

 

「待ってくれ!俺は食材じゃない!!」

 

「?、何や?誰が喋っとるんや?」

 

「俺だよ!お嬢さんが抱えてるムキエビだよ!!」

 

「…………あ!司令官のイタズラか?!もー!」

 

「待ってくれえええ!!冷静に考えてみろ、こんなデカイエビが自然界に存在するか?!しないだろ!!する訳ないだろ!!!」

 

「はっはっは、司令官のことや、何が起きてもおかしくあらへん。さー、お好み焼きお好み焼き、と!!」

 

「ガッ、ガメスーーー!!!助けてくれーーー!!!」

 

あー、いかんいかん。止めよう。

 

「龍驤、ストーップ。それ、食材じゃないぞー」

 

「んえ?し、司令官?!」

 

まあ、先輩はムキエビだしな。間違えるのも無理ないか。

 

「その人(?)はな、れっきとした怪人なんだよ。離してやってくれないか?」

 

「そ、そうだぞ!俺は怪人なんだぞ!!人造生命体だ!!」

 

「ええ?!か、怪人?!」

 

そう、怪人。あー、こっちの方にはあんまりいないもんなー。川崎の方は多いんだけども。

 

「でも、怪人っちゅうのは、もっと強くて怖そうな見た目で」

 

「龍驤?」

 

「実際に強くて、ウチら艦娘よりも身体能力が高くて」

 

「龍驤、やめて、やめたげて」

 

「第一、手も足もないやん。そんなんじゃ、敵と戦っても、文字通り手も足も出ないやん?」

 

「それ以上いけない、先輩泣いちゃってるから。ガチ凹みだから」

 

「う、ううううう……」

 

な、なんてことを!先輩は見た目通り傷みやすいんだぞ!慰めるガメスの苦労を考えたことあるのか!!

 

「……エビが丸まってるようにしか見えへんけど……?、それよりも、子供が待っとるんや!そのデカいムキエビを食べたい言うてな!」

 

子供?

 

「あそこの、屋台の前の、水色の髪の女の子や!」

 

龍驤の指差す先の屋台を見やると、

 

「あんな大きなエビ、初めて見たでゲゾ!」

 

「やめとけ!あれ、喋ってたぞ!絶対食いもんじゃねえ!!おら、行くぞ!!」

 

「こ、この世界は弱肉強食でゲゾ!喋ろうが何しようが、食われるときには食われ……、あー!は、離さなイカー!」

 

…………。

 

「あ、行ってもーたわ」

 

「ま、まあ、兎に角!世の中には色んな人がいるんだよ!見た目で判断しちゃ駄目だ、良いね?」

 

差別はいかんよ。

 

「うん!分かったわ!せやな、見た目で判断しちゃ、あかんよな!……ところで、この喋るドラム缶は人間やろか?」

 

『俺のどこがドラム缶だってんだ、お嬢ちゃん?俺はしっかりと血の通った男だぜ?』

 

「畜生!クロマティのボケナス共!呼んでねえのに来やがった!!神山!神山の野郎はどこだ!!!」

 

 

 

ああ、クソ、ショックのあまり丸まって動かなくなった先輩を、そこら辺にいたフロシャイムの怪人に押し付けて、誤って踏んじまったメカ沢βを修理して、前田にメカ沢を押し付けて……。

 

呼んでねえ連中が紛れ込んでいやがるな……。

 

これ以上、面倒事が起きなきゃ良いんだが……。

 

「おおおおおおおお!!!!」

 

「〜〜〜〜〜ッッッ!!!!」

 

長門が花山組長と腕相撲してるな、うん、平和だ。

 

「はああああああ!!!!」

 

「おりゃあああああああ!!!!」

 

霧島と武蔵も、手近なグラップラー達と腕相撲してる。

 

素晴らしくインテリジェンスの低い、マッスル溢れる空間だな。

 

……近寄らんとこ。

 

まあ、ほら。うちの脳筋勢は、最近の深海棲艦は骨がないって嘆いてたし。良いガス抜きになるんじゃないかな。

 

うん、そうだよ。本人達はめっちゃ楽しそうだし、俺はここらで退散、

 

「お、久しぶりだな、新台!腕相撲だ……、やっていけよ!なァ?」

 

うわあああああああ!!!!

 

愚地師範ああああああああ!!!!!

 

 

 

ハッハー、流石はグラップラーの皆さん。俺がいくら旅人だと言っても、グラップラー特有の謎理論により、強制参加させられた腕相撲大会!もちろん、いつものように場外乱闘勃発。

 

なんだかんだで俺は両腕を粉砕骨折。肋骨五本と右の大腿骨も折られた。笑えねえ。嬉々として乱闘に参加しようとしたうちの脳筋達を制止して、ぶっ倒れたグラップラーを回収し緊急搬送。

 

なんでこう、グラップラーの人は乱暴なんだか。暴力はいけない(カミーユ感)。

 

あーあ、全力で回復魔法かけてるけど、これ、治るまで五分はかかるな……。まあ、内臓はノーダメージだし、身体の欠損もないからな。まだマシな方だ。

 

……ん、段々治ってきたか。

 

「おっじょおさーん!僕とお茶しーましょ!」

 

「その、榛名には提督がいますから……。ご、ごめんなさい」

 

「あら?この足柄に見惚れてしまったのかしら?ふふ、嬉しいけど、私には愛する人がいるのよ。ごめんなさいね?」

 

「……え?これ、ナンパってやつ?あははははー、ごめんねー、私、好きな人いるんだー。行こう、古鷹」

 

「?、私も、ですか?その、大変申し訳ないんですけど……。そ、その、気を悪くしないで下さいね!あ、貴方なら、きっと良い人が見つかりますよ!」

 

あらら、久々に見る光景。

 

「……うう、ここには可愛い女の子がたーくさんと聞いてすっ飛んで来たって言うのに……。あっ!し、新台先生!!」

 

「よー、諸星」

 

「こここここここ、この、裏切り者ーーー!!!僕よりも先にこーんなハーレムを作るなんてぇ!!!」

 

残念だがな、駄目人間としての格と年期が違うんだよなぁ!

 

「「「「提督ー❤︎」」」」

 

「いやー、すまないな諸星くん、本当にすまない」

 

思わず顔がにやけるなー!ごめんなー!ごめんな諸星ー!

 

「ぐぬぬぬぬぬぬ!悪いと思ってる人間の態度ではなーいっ!!」

 

あれ、そういやこいつ、彼女はどうしたんだ?相当嫉妬深い筈なのにな。

 

「て言うかお前、一人か?」

 

「……え?ああ、ラムには黙って出て来ましたよ?当然でしょ、絶対ついて来ようとするに決まってますよ!」

 

成る程、それもそうだな。

 

でもな、同じ道を歩む先人として、元教師として、一つ大切な助言をしてやろう。

 

「良いか諸星。ああいうタイプの女の子はな」

 

 

 

「ダーリン…………!!!」

 

「ラ、ラム?!どうしてここに?!!あわわ、あわわわわわわ…………!!!」

 

 

 

「地獄の果てまで追ってくるぞ」

 

最近、身に染みて分かる。女の怖さってやつが。

 

おーおー、すっげえな、お怒りだ。まあ、どうせ死なないからなー、あいつも。特に鍛えてる訳じゃないのに、俺の次くらいには頑丈なんだよなー。

 

……にしても、あいつの彼女、可愛いよなー。グラマーなのに可愛い顔してて、結構尽くすタイプで……。はっ?!

 

「……提督?そんなにソワソワして、誰を見ているんですか?榛名では、ご不満でしょうか?」

 

「あは、やぁねぇ、こんな美人を捕まえておいて、他の女に目移りするだなんて……。余所見をするのはやめて欲しいわね?」

 

「提督、良いよ、許すよ、浮気でもなんでも。……でもさ、他の女を見た後は、私のことも同じくらい見てくれるんだよね?こんなに愛してるのに、知らんぷりってことはないよね?」

 

「ふふ、大丈夫ですよ、提督。男の人は、幾つも愛を持っているんですものね。……だから、私にも、当然、分けて下さるんですよね?」

 

「す、すまん、待っ」

 

あっ、ヤバっ、今抱きつかれたら!くっつきかけた骨が!!

 

後ろで放電音が聞こえてくるが、それどころじゃない!あ、大腿骨折れてるから、逃げられっ…………!!

 

「「ぐわあああああああああ!!!!」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…………先生」

 

「…………なんだ」

 

「…………お互い、大変ですね」

 

「………………そうね」

 

 

 




龍驤
お好み焼きの屋台を出した。愛想も人当たりもよく、味もいいので大人気。

脳筋
霧島は兎も角、長門と武蔵はインテリジェンスが低い。

榛名
外出する度にナンパされるので困っている。

足柄
黙ってれば美人。

古鷹、加古
こちらも、被ナンパ率が高い。

先輩
ムキエビ型の人工生命体。

水色の髪の女の子
世界征服友の会の会員。イカ。

ドラム缶みたいなロボ
男気。背中にリセットボタンがある。

グラップラーの皆さん
虎を殺したりマッハでパンチしたり握撃したりする連中。怖い。

諸星君
趣味はガールハント。旅人と同じタイプの人間。

旅人
教師をやっていたことも、地下闘技場で戦ったこともある。世界征服は現在進行形でしている。

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