旅人提督の世界征服までの道程   作:ハードオン

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俺の自由時間返してくれ。

あと、巨乳の人って長座体前屈できませんよね、あれ。

大変じゃね?巨乳って見た目以外を犠牲にしまくりですよね。

まあ、見た目が一番大事なんですが。


108話 深海棲艦が攻めてきた! 後編

……『出来ましたよ武蔵さん!!武蔵さんの艤装の追加パーツです!!』

 

……『……明石、夕張、お前らな……。お前達が作った追加パーツのせいで、大和が暴走して、鎮守府総出で止めた件、忘れたのか?』

 

……『い、いやいや!あれはユーザー認証をやり忘れただけで!実際、追加パーツは強力だったじゃないですか?!ねっ!』

 

……『確かに、両腕のスクリュー、肩のキャノン砲、背中のエネルギー砲に、電磁バリア……。強力な兵装だったな』

 

……『そうなんですよそうなんですよ!!特に、電磁バリアは自信作なんです!あの長門さんの一撃も防ぐんですよ!!……まあ、稼働には莫大な電力が必要ですから、要改善ですけど』

 

……『ああ、そうだな。……お陰で、取り押さえるのに苦労したよ』

 

……『こ、今度は大丈夫ですから!ユーザー認証も済ませましたし!』

 

……『……まあ、いい。だが、もし暴走すれば今度こそ……』

 

……『大丈夫大丈夫!さあ、いきますよー!!』

 

 

 

……《CAST IN THE NAME OF GOD, YE NOT GUILTY.》

 

 

 

「喰らえ!!!」

 

『ーーーーーッ?!!!』

 

……ふむ、いい調子だ。

 

結局、ユーザー認証?とやらは良くわからなかったが、成功したらしい。使えるならそれでいい。

 

追加パーツとやらは、この武蔵の両腕にある、黒鉄の巨大な手甲。他にも細部を弄られたが、どれも使い勝手が良いな。

 

「弾けろ!!!」

 

『ア"ア"ッ?!!!』

 

……何だったかな、明石と夕張が、嬉々として原理の説明をしてきた気がするが、まあ、難しい話は良くわからん。確か、手甲の肘辺りに付いた筒の伸縮で、圧縮空気をぶつける、だったか?

 

機構の名前は確か……、

 

「サドンインパクト……!!!」

 

……実に、良いな。

 

この調子なら、そろそろ終わるだろうな。三日月のやつも来たし、近場の艦娘も集まって来ているそうだ。

 

 

 

「テメェ等!!このオレが折角小型船引っ張り出して海釣りしてたってのに!人の休暇をなんだと思っていやがる!!!」

 

まず、帰って来たのは天龍だ。

 

鎮守府近海を小型船で回って釣りをしていたらしい。この日のために、船の免許を取得したとのことで、かなり楽しみにしていたな。

 

「お前等は許さねえ!この海域から生かして帰さねえからなー!!」

 

いつも、駆逐艦の面倒を見ている天龍は、一人で休めるような時が中々無い。休日であっても、駆逐艦を連れて遊びに行ってやったりしているからな。……今度からは、私も駆逐艦の面倒を見てやるか。

 

「雷神光臨!!!」

 

ほう、凄まじいな。艤装の踵で高周波ブレードを保持し、回転斬りか。器用なものだ、私にはとても無理だな。

 

 

 

「このクソ野郎共が!!この摩耶様のいる鎮守府に攻めてきやがって!!ただじゃおかねえぞ!!!行くぜ!!『スウォーム』!!!」

 

摩耶は、漆黒の剣を誇らしげに構えた。そこから繰り出される回転斬りは、✳︎シャキーン✳︎と言う鋭い音と共に深海棲艦を殲滅する。

 

それと、時折摩耶が視線の先から消えるのは、時間停止しているから、らしい。なんでも、あの剣で他人を斬り裂くと、時折時間が止まるとのこと。

 

原理?提督が持ってきたものだぞ、原理など分かるか。

 

 

 

……まあ、こうして、量産型はほぼ壊滅、ネ級、レ級共に大破、鎮守府及び周辺地域に被害無しで……、そうだな、言うなれば、完全勝利と言ったところか。

 

『畜生、畜生、畜生!!!畜生畜生畜生畜生!!!!何ナンダ、何ナンダテメェ等ハ!!!!』

 

「投降しろ、深海棲艦。……命までは取らんよ、安心しろ」

 

殺しても良いんだが、提督に頼まれたからな。

 

……ふふ、提督の頼みだ、何だってやってやらねばな。

 

『……セメテ、アノ男ダケデモ!!!!』

 

「させんよ」

 

『グッ?!!ハ、放シヤガレコノ脳筋女!!!』

 

はあ、にしても、汗をかいてしまったな。帰ったら一風呂浴びるか。もちろん、提督と一緒にな。

 

「OK、捕まえてくれてありがとな、武蔵。……さ、降伏、しよう!」

 

『ダ、誰ガ降伏ナド……!!』

 

……む、いかんな、今提督の顔を見ると、滾ってしまう。戦の後は、提督に抱いて欲しくなって堪らん。

 

「提督ー!ネ級さんを確保しましたよー!」

 

『ヒイィ!!ヤ、ヤメロ、放シテクレ!クルナ、クルナ、クルナ!!』

 

「もう、私の神様の前にいるんですから!女の子らしくしなきゃ駄目ですよ?……でも、私の神様は、さっきから説明しているようにとっても優しい方ですから!安心して下さい!それじゃあ、私の神様に全てを捧げて……」

 

『ヤメロ!!モウヤメテクレ!!気ガ狂イソウダ!!!』

 

……っと、終わったようだな。

 

にしても、雑な作戦だったな、量産型でない、しっかりとした知能のある深海棲艦ならば、もっとよく考えて行動するはずだ。

 

大体にして、今の黒井鎮守府が手薄だと、どこで知った?

 

……嫌な予感がするな。

 

 

 

×××××××××××××××

 

いやー、勝った勝った。最早敗北を知りたいレベル。

 

やっぱり大したことない。やれる、やれるんだ俺達は!

 

などと思っていられるのもつかの間。

 

……増援だ。

 

 

 

『今回ノ作戦ハ失敗ノヨウネ、レ級……』

 

『チィ、戦艦棲姫……!!アタシヲ笑イニキタノカ?!!』

 

『自意識過剰ネ、ワタシハタダ、戦力ノ回収ヲシタイダケヨ』

 

戦艦棲姫以外は見たことのない姫クラスだな、十人はいる。

 

……それよりも、気になるのは……、

 

『……今回ノワタシノ目的ハ、レ級、ネ級ノ回収ト……、新型ノテストヨ』

 

『『『『ーーーーー!!!!』』』』

 

後ろのあいつらだ。

 

「あれは、南方棲戦鬼の量産型……?!」

 

まさか、鬼クラスを量産するとはな。

 

数は数百程度、倒すこと自体は可能だがなぁ……。

 

「そら行け式神!鬼でも何でも喰らい尽くせ!!」

 

隼鷹が式神を放つが、

 

『ーーー!!』

 

海面上を転がって回避する量産型南方棲戦鬼。

 

明らかに、知能の向上が見られる。

 

「?!、へぇ、避けるんだ!」

 

『ーーーーー!!!!』

 

「っと、危ない危ない!良いの撃ってくるねぇ!!」

 

砲撃も正確だ……、強いね、こいつら。

 

勝てない訳じゃない。でも、確実に強くなってきている。……艦娘も確かに強くなったけど、それと並行して深海棲艦も強くなってきている。

 

……不味くないか、これ?

 

物量は深海棲艦の方が上なんだ、あんまり強くなられると困る。

 

今まで得た情報じゃ、艦娘を沈めることによって得られる怨念で強くなっているらしいが……、今の日本には、殆ど鎮守府がないぞ?

 

一体どうやって……。

 

『アラ?オ困リカシラ?……フフフ、ドウシテワタシ達ガ強クナッタカ、デショウ?』

 

「あ、答えてくれんの?」

 

『馬鹿ネ、教エル訳ナイデショウ?』

 

そっかー。

 

「よし、当ててみよう。……何かチート使った?」

 

『サァ?ドウカシラ……』

 

違うな。

 

「怨念以外のパワーを利用したとか?」

 

『答エナイワヨ』

 

これも違う。

 

「うーん、単純に、海外で沢山艦娘を沈めてるとか?」

 

『……何ノコトヤラ』

 

あ、これだ。

 

「なるほど、海外か。盲点だったわー」

 

『ナ、何ノコトヨ!』

 

「嘘かどうかくらい、目を見れば分かるから。……じゃあ次は、どうして今回ここに攻めてきたか聞きたいんだけど」

 

『〜〜〜ッ!!全員!!撤退スルワヨ!!』

 

あら、振られちゃったか。……今ここにある戦力じゃ、全員倒しきれないな。

 

そもそも、バラバラの方向に逃げたし。

 

……それに、あの子達を倒せば、深海棲艦を倒したことになるのか、それすら不明だし。

 

ほぼ無限に、何処からともなく湧いて出る深海棲艦か。通りで、まともに退治しようとする正義の味方がいらっしゃらない訳だ。

 

その皺寄せが俺に来る理由は全く分からんが。

 

 

 

あーやだ、まだまだ仕事やめらんなそう。

 

 




武蔵
歩く要塞。黒いメガデウス。手甲は盾ではないらしいが、盾として使っている。

天龍
サイボーグみたいな動きをする。大体の攻撃はシノギするし、斬った相手のはらわたを握り潰して確実に殺す。

摩耶
旅人から貰った★漆黒の剣を使う。

戦艦棲姫
今のところ、深海棲艦のリーダー的存在。あしゅら男爵みたいなポジションなので気苦労が絶えない。

レ級
喧嘩っ早い。今回の作戦は単独行動だった。

ネ級
レ級について行く。

旅人
仕事したくない系男子。

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