リベにギター持たせてザラ姉さまにセンターヘッド持たせてローマにガンブレード持たせて……、イタリア艦は全員マフィア。だってあのゲームのマフィア、どう見てもイタリア系じゃんアルゼバイジャン。
フランス艦とアメリカ艦もどうするか決まったので、とっとと話を進めたい。
『わー!わー!待って、待って下さいーーー!!!回ってる回ってる!!!反動凄いですこれ!!!!』
『…………はい、オッケーです。ガトリング砲のデータは取得したので、次は……、ミサイルにしましょうか。使い方は分かっているとは思いますが、一応アナウンスさせてもらいますね?えー、では、棺桶の十字架の長い部分がありますね?そこの裏側のレバーを180度回転させて……』
『こ、これって!本当に私の為に貸してくれたんですかー?!な、何だか、良いように利用されてる気が?!!』
『……ソンナコトナイデスヨー?さ、実験を再開、あ、いや、戦闘を再開しましょうか!』
『今実験って言ったーーー!!!』
ポーラです。
ポーラは今、ぐ〜るぐ〜るぐ〜るぐ〜る回ってます。もー、大変です。
えーと、つまり、渡された棺桶は、棺桶じゃなかったんです。
ポーラは最初びっくりしました。だって、戦うのに棺桶を渡されたんですから。日本流のジョークなのかなと思って頑張って笑おうとしちゃいました。
でもそうじゃなくて、その棺桶こそが強力な武器だったんです。
一度、私が触れると、ユーザー認証?とか言うのをしたらしくて、これからこの棺桶は、私の艤装扱いになるらしいんです。
でも、ユーザー認証?のメッセージが、《Kick their ass !!》っていうのは、乱暴かな〜って思いますよ、明石さん?
ユーザー認証?が済んだら、この棺桶が私の艤装になったみたいで、頭の中に使い方とかの情報が流れ込んできました。
あまりの性能にびっくりして固まっていると、明石さんが、ケルベロスを出して下さいって指示してきました。だからそれに従って棺桶のボタンを押してみると、棺桶の側面から「ケルベロス」と言う名前の大きな拳銃が二丁、せり出してきたんです。
普通、拳銃なんかじゃ深海棲艦を倒すことは無理なんですけど、このケルベロスは違いますよ〜?駆逐艦の主砲くらいの威力があって、しかも、リロード無しで無限に連射できるんですから!!
……でも、反動が強くて。ちょっと肩が痛いです〜。
それに、この棺桶自体にも色んな武器が付いているみたいでして。
搭載している武器はガトリング砲、ロケット砲、ミサイル、らしいです。……何を考えながら生きれば、こんなものを作ろうと思うんでしょうかね〜?
デザインも、十字架の真ん中のドクロとかすっごく怖いやつですし。
……それで、さっきまで撃っていたのはガトリング砲。あまりの威力と、その反動で、踏ん張りが効かなくてぐ〜るぐ〜る回っちゃいましたよ!
あ、でも、回転しながらガトリング砲を乱射した訳ですから。たくさんの深海棲艦をやっつけられました。Non tutto il male vien per nuocere って言いますもんね、良かったです〜。
後は、恩人さん、いや、日本の提督さんを助けなきゃ、ですね!
『早く撃って下さいよ〜、早く〜』
『んも〜、分かりましたよぅ!』
あ、分かりました、明石さんって、困った人です大変です。
×××××××××××××××
『で、ここまでやっておいて、俺の活躍は全カット?』
え、酷くない?
俺、結構カッコよく戦ってたんだけど?全カット?マジで?
しかもポーラ強い。うちの深海棲艦も強い。俺いらないくらい強い。
え?じゃあ俺、また無駄なことした?無駄にカッコつけただけ?この後、正直立っていられない程の後遺症が来るのに?
……畜生!台無しにしやがった!俺はいつもそうだ!この展開は俺の人生そのものだ!誰も俺を愛さない!
いや、艦娘の皆んなに愛されてるわ俺。
やったぜ。
さて、ポーラを怖がらせると悪いから、獣化を解いておくか。
………………。
………………!!!
あああああああ!!!!身体痛いーーー!!!!スッゲー痛い!!!!頭も痛い!!!!あーーーーー!!!!旅人こわれちゃ〜う!!!!
「フー、終ワッタワネ!……アラ、提督、後遺症?モウ、ショウガナイワネ」
すまぬ……、すまぬ……。
さて。
上陸しました、イタリア。
ポーラを送り届けたいのは山々だが、取引の時間がもうすぐだ。お小遣いを渡して、変装させたチ級とヲ級に任せておく。タ級は秘書としてついてきてもらおうか。
……というか、一人にはついてきてもらわなきゃ無理。後遺症で動けない。こんなこともあろうかと、懐に車椅子をしまっておいて良かったぜ。
さあついたぞ貸切のレストラン。ここで取引が行われるんだ。ギャングとヤクザと取引とは、うちも一端の悪の組織になったなぁ。
『お ま た せ (王の帰還)』
『む、時間通りに来たのか、珍しいな』
ブチャラティさん。ナポリ一帯を締めるギャング、パッショーネの幹部だ。
『だが、約束の時間よりもせめて五分前には着くようにしておけ』
白竜のカシラ。日本から商談に来た、知り合いのヤクザの若頭だ。
……俺、旅人なんで。ビジネスマナーとかはいいです。
『……因みに、旅人だからビジネスマナーについてとやかく言われる筋合いはない、などと思わないことだ。今回は、悪の組織のトップとしての、ビジネスマンとしてのお前に用がある』
ひえぇ、すいません……。
『……それに、取引の現場に車椅子で来るのも意味不明だ』
『あ、これはまあ、怪我みたいなもんです、お気になさらず』
『……それで、仕事はどうなった?』
『いつも通り、深海棲艦流のやり方で始末しましたよ。写真はこれ。積荷は、いつも通り足のつかないように処分する予定です』
カシラは、沈没した密輸船の写真を一瞥すると、良くやってくれたの一言と共に金の詰まったアタッシュケースを渡して来た。
もちろん、手渡しじゃない。後ろに控える組員が、秘書役のタ級に渡した。おお、ヤクザっぽい。
中身の確認はしない。信用できる相手だから、と言うのもそうだが、大して手間のかかる仕事じゃかったからだ。中身の有る無しはどうでもいい。
ただ、無料でやるのは筋が通らないからという理由で、端金をいただいたんだよ。
『……では、今回の取引は』
『すいませーん、飯と酒ー!!あるだけ持ってング?!!』『……閉じろジッパー!』
お口チャック(物理)。
『今回の取引についてだが……』
はい、取引終了。
まあ、特に変わり映えもしない、いつも通りの取引だった。
内容は主に、俺が艦娘を率いて海域の制海権を握るから、その隙に貿易をどうこうって話。カシラとブチャラティさんは何だか別の取引もしてたけど、それは俺には関係ない。
あ、強いて言えば、地中海での貿易業がヤバイらしいので、海域を確保しろって話が。
……まあ、保留にしといた。前も言ったけど、ここまで手が伸びてない。なのにいきなり地中海に来たら、何で?って思われるだろ?
知ってる?鎮守府に来る謎の権利団体とか政治関係者とか、追い返してんのは全部俺なんだぜ?
艦娘じゃ対応できねーもん。あの子ら、俺に文句言おうとした人がいれば即座に殺すもん。駄目だもん。
まあ、仕事は終わり。
ポーラを鎮守府に送り届けてあげなきゃな。
……相手の鎮守府の出方によっては、鎮守府が一つ町から消えるんだが。
ポーラ
今回の被害者。デスホーラーにはもれなく謎の黒コートと帽子も付いてきた。
タ級
ブラックオプスの際は、旅人の秘書役になる事が多い。
カシラ
インテリヤクザ。
ブチャラティさん
パッショーネのNo.2。なんだかんだで死ななかった。
旅人
無理したせいで衰弱中。次回には体調が元に戻ってる。最近は大本営の代わりに謎の権利団体様などにいじめられてる可哀想な人。