旅人提督の世界征服までの道程   作:ハードオン

125 / 593
古鷹型が出る回はなんかエロいです。

俺の趣味です。


125話 お前さんなら、できるできる!(デートその五)

「………………」

 

「あー❤︎提督素敵です良い匂いですあったかいです❤︎❤︎❤︎」

 

「ん❤︎提督、提督、提督❤︎❤︎❤︎凄い、よ、提督……❤︎❤︎❤︎」

 

少し、待って欲しい。

 

昨日の夜、古鷹と加古が布団に入って来たのは分かった。

 

これはまあ良い。喧嘩をしない限り、俺の部屋には出入り自由、添い寝でも何でも勝手にしてOKだから。

 

昨夜の記憶はしっかりある、大丈夫だ、俺は何もやってない。

 

だが、

 

「……何で全裸?」

 

全裸。

 

全裸である。

 

何てこったい、全裸である。

 

全裸芸が許されるのは若手芸人か俺くらいのもんやぞ。

 

「あっ、駄目、キちゃう……、んんっ❤︎❤︎❤︎お、おはようございます、提督❤︎」

 

「あ、あたしもっ、イくっ❤︎❤︎❤︎……あ、お、おはよう、提督❤︎」

 

「……お、おう」

 

ちょっと待ってくれ、何でこんなにノリノリなんだこの二人?俺、何か不味いことしたか?

 

「ご、ごめんなさい、提督❤︎わ、私達、提督がデートしてくれるとおっしゃられたのが、嬉しくて嬉しくて……❤︎」

 

「ついつい、提督の部屋に入って、勝手に添い寝したんだけど……❤︎」

 

「「提督から良い匂いがして……❤︎」」

 

「まただよ(笑)」

 

艦娘の五感は、人間のそれよりずっと鋭いんだが、この二人は特に嗅覚に特化しているらしい。俺と同等くらいの嗅覚を持つんだ。

 

俺と同じくらいに嗅覚が鋭いってことは、猟犬レベルの鼻だってこと。

 

そんなにも高性能な鼻で、好きな匂いを吸い込んじまったらおかしくもなるだろうよ。

 

……現に俺も、先程から漂う古鷹と加古の甘い女の子の匂いにやられそうだ。極上の阿片を思い切り吸わされたみたいな、そんな感じ。やばい。

 

下手に鋭い感覚を持つと困るんだよね。良い匂いが常人の何百、何千倍以上に増幅される訳だから。

 

この子達がおかしいんじゃない、ただ鼻が利くだけだ。

 

「て、提督の匂い、凄過ぎて……❤︎身体が熱くて、脱いじゃいました……❤︎」

 

「ご、ごめん、直ぐに服着るからさ……❤︎」

 

むしろ、よく襲い掛からなかったと褒めてやりたいくらいだ。

 

嗅覚が鋭い者にとっての「好きな匂い」は、例えるなら、麻薬のようなものなのにな。驚異的な自制心と言う他ない。

 

「だ、大丈夫ですよ、提督には、誓って何もしていませんから……❤︎」

 

「うう〜、せ、切ないよぉ……❤︎」

 

可哀想に。

 

もういっそのことヤってしまおうか?俺は一向にかまわんッ!だが他の子が何て言うかなぁ。もっと気軽にいかがわしいことをさせてもらいたいんだが。

 

 

 

「おはようございます❤︎て、いと、く………………」

 

あ、大淀。

 

「………………ぐ、ぐはっ?!!!!」

 

大淀ォーーー?!!!!血を吐いて倒れたァーーー!!!!

 

 

 

「大淀さんには悪いことをしちゃいましたね……」

 

「まさか、ショックで吐血してぶっ倒れるなんてねー。後で謝っておかなきゃ」

 

加古の言う通り、大淀は倒れた。

 

どうやら、一番最初に選んで欲しかった、とのこと。

 

重い、重いよ。日本人は貞操がキツくてなぁ……。性行為も一種のコミュニケーションだと思えば別に良くない?……いや、言ったら怒られそうだし、黙っとこう。

 

「まあ、入渠させたし大丈夫だよ」

 

「こう言う時、艦娘って便利だよねぇ……。入渠すれば大体何だって治っちまうんだから」

 

言われてみればそうである。

 

「誤解は解いておいたし、一応は問題ないと思うんだけども……、俺も後でもう一度謝っておくか」

 

その前に、お出掛けだわな。この子達はこう見えて、社会に適合する気の無い戦闘狂だから、ちょっとは社会に興味を持ってもらいたい。

 

しかも、長門や武蔵のような、より強い相手との戦いを望むタイプじゃなく、只々殺戮を楽しむタイプ……、命の奪い合いに心を踊らせ、戦場の匂いを求めて流離うような。

 

別に、殺戮を好むこと自体は悪くないさ。二人共、性根は良い子だしな。大体にして、罪無き人々を殺そうってんじゃないんだし良くない?

 

要は、戦う事でしか生きている実感を掴めないんだろうよ。

 

「そう言うのは性分だもんな、直せとは言わないよ」

 

さて、出掛けようか。ネックレスに、腕輪と、今日はオーデコロンも付け、

 

「あ、それはやめて下さい。提督の匂いがおかしくなるので」

 

……古鷹にオーデコロンを取り上げられてしまったので、オーデコロンは付けずに、いざ出発。

 

「ま、まあ、世の中には戦いの他にも面白いことが沢山あるからさ、少し見に行ってみようじゃないか!」

 

「……つまり、デートだね!」

 

……一緒に出掛けるとは言ったが、デートなどとは一言も言っていないはずなんだがなぁ。まあ、可愛いからどうでもいいや。

 

 

 

×××××××××××××××

 

「そ、そのね、俺はね、このドンドルマの豊かな自然や活気ある人々に触れて欲しかったのであって……」

 

 

 

「古鷹ァ!行くよ!!!」

 

「そこぉ!!!」

 

『ゴアアアオォォォオオオオ!!!!』

 

 

 

「ハンターになれとは言ってない」

 

うふふ、楽しいですね!

 

成る程、提督は、戦うことしか出来ない私達に、他の戦場をくれると言うのですか!

 

なんてお優しい……!

 

『ゴオォォォオオ!!!!』

 

それに、この様な大物とやり合えるなんて、幸せです!

 

「ははっ、まさか空飛ぶ竜を殺せるなんてね!」

 

確か、リオレウスとか言ったっけ?

 

中々に丈夫だけど、大きい分、斬りつけてやると派手に血が舞って綺麗ですね!

 

「死ぃ、ねっ!!!!」

 

『ゴアアァァァ……、アア……』

 

右目に突き刺してやった牙斬刀が、頭の中にまで入りましたね。脳が破壊されたのでしょう、動かなくなりました。ふふふ、良い戦いでしたよ。

 

「ふぅ、終わりました!提督、ありがとうございます!良い経験ができました!」

 

「楽しかったよ、提督!」

 

「ま、まあ、君達が良いなら、良いけど……」

 

私達は艦娘、兵器ですから。戦っている瞬間はとても幸せなんですよ。

 

特に、愛する主人の為に戦える時は最高なんです!

 

「いやぁ、そのさ、普通にデートすれば良いのにさ?確かに、この死体を売り払えば結構な金になるよ?けどさ、そんなこと気にしないで良いんだ」

 

「いえいえ、良いんですよ!提督、お金がないんですよね?大丈夫、私達が稼いでおきますから!」

 

「戦うだけでこんなに稼げるなんて、良いねぇ!これなら幾らでも稼げるよ!提督に全部あげるからね!」

 

「い、いや、俺は金なんて別に……。確かに昨日、裏カジノで三千万程溶かしたけども……、あれは俺個人の金だし!」

 

遠慮しなくて良いのに。提督には、私の全部をあげちゃいます❤︎

 

正直、深海棲艦がいなくなった時に、私達は用済みになってしまうと思っていましたけど……、戦場は沢山あるものなんですね!これなら、ずっと提督のお役に立てますね!

 

「いや、もうさ、俺って殆どヒモ状態じゃん。これ以上君達に何かやらせたら俺、男として駄目じゃん?」

 

「そんなことありません!提督は、私達が養います!!」

 

「養う」

 

はい!私達は提督のペットですから!主人の役に立つのは当然ですよね!

 

「提督は何もやらなくて良いんだよ!あたし達がなんでもするからね!」

 

そうですよ、提督は、そこにいてくれるだけで良いんです!

 

「あぁ^〜、駄目になる〜」

 

「ふふふ、良いんですよ、もっと私達を使って下さい!」

 

どんなことでもやりますからね!提督の為に、なんでも!なんでも!!

 

「はい、提督!お金だよ!良いんだよ、幾らでもあげるよー!」

 

手筈通り、加古が報酬金をもらって来たみたい。提督にあげますね!

 

「い、いや、流石に現ナマをもらうのは……」

 

「提督は優しい人ですからね、遠慮して下さるんですね!それじゃあ、そうですね、食事はどうですか?是非、奢らせていただきたいです!」

 

「ま、まあ、それくらいなら……」

 

やった!提督とお食事!

 

 

 

「……ところで、君達がハンターに登録してから、町の人達の視線を感じるんだけど……、何か知らない?」

 

「?、いえ?何も知りませんけど……?」

 

「気のせいじゃない?」

 

視線、視線……?いつものことじゃないですか?

 

「いらっしゃいニャー!新鮮な食材が入荷してるニャー!……あ、うわぁ……」

 

「安いよー!安いよー!今日は回復薬が大量入荷!半額だよー!!……あ、あれって、うわぁ……」

 

「鉱石売りまーす!沢山買ってくれたら割引しますよー!……あれは、噂の……、うわぁ……」

 

うーん、これくらいの視線は、近くの町に出た時も感じますけど……。

 

「……いや、うわぁって言われてるもん、俺めっちゃ見られてるもん」

 

そう言えば、提督に視線が集中しているような?

 

「……そう言われると、そうですね。では、提督を不愉快にする人間は半殺しで……」

 

「い、いや、それはいかんよ?」

 

そう、ですか?なら、良いんですけど……。

 

ん、嗅ぎ慣れない匂いが近付いて来ますね、誰でしょう?

 

「あ!!た、旅人じゃないか!!」

 

「おっ、団長さん。お久しぶりです」

 

提督のお知り合いでしたか。

 

失礼のないようにしないと、ですね。

 

「そ、その、だな?……新人の女ハンター二人をペットとして連れ回して、こき使っていると聞いたが、本当、なのか?」

 

「えっ」

 

「あ、あのな、あまり酷いことはするもんじゃないぞ!!お前さんはハンターとして一流なんだ、新人の彼女達を守ってやるくらいの気概でないと……」

 

「えっ、ちょっと、待って?えっ?」

 

も、もう!なんなんですかこのおじさん!急に何を言い出すんですか?!

 

「ペットとして連れ回している、なんて、人聞きの悪い!!違いますよ!!」

 

「そ、そうなのか?なら、別に構わないんだが……」

 

 

 

「私達がペットなのは合ってますけど、私達は自分の意思で提督について行ってるんですから!!」

 

「そうだよ!私達は好きで提督に隷属してるんだから、口出ししないでくれよ!!」

 

「………………?!!」

 

もう!人間は皆んなそう言うんです!!好きな人に、好きで隷属しているのに、皆んな止めようとするんですから!!

 

「……えっ?そ、そのさ、古鷹?も、もしかして、また、ペットとか言った……?」

 

え?

 

「はい?登録の時に、身分の証明と言われたので、提督のペットだと……」

 

間違っていませんよね?

 

「……加古も?」

 

「うん、だってこう言うのは、正直に本当のことを言っておくべきかなーって……」

 

「………………ぐ、ぐはっ?!!!!」

 

提督ぅーーー?!!!!血を吐いて倒れましたぁーーー!!!!

 




古鷹
性根は優しいが戦闘狂。地獄公務員。戦いたいから戦う。

加古
普段はのんびりしているが戦闘狂。地獄公務員。潰したいから潰す。

団長さん
我らの団の団長。旅人がなんかやらかしたと聞いて、態々注意しに来てくれた。

旅人
この後滅茶苦茶土下座して回った。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。