ノースティリスの冒険者のキャラが濃過ぎてもうだめ。でも、ノースティリスの冒険者(カルマ-100)はこんな感じかなー、と。
多分、こいつが主人公のssをその内書く。
ここはノースティリス……。
地球とは別の、遠い遠い世界。時間的にはシエラ・テールの時代。
異常発達した狂気の魔法技術、突然変異の化物、背徳と悪意……、そこに人魔問わず様々な種族が入り乱れた混沌の世界。
まあ、詳しく知りたきゃ、もっと面白いelonaのssがあるから、それ見て、どうぞ。
さて、ノースティリスは、俺が知る中でもトップクラスに危険な世界だ。しかしその危険性は、物質界的な意味での危険。故に、相応の力を持つならば……、
「スウォーム!!」
……問題は、ない。
「いやー、やるね、愛宕。この世界は危険が一杯だからよ、自分の身を守れない素人にはオススメできないんだよな」
「ふふ、大丈夫よ、提督。自分の身を守ることくらいは、ね?……でも、沢山脅された割には、大した奴が出ないわねぇ……。本当にここ、そんなに危険なところなのかしら?」
はっはっはー↓
「死ぬよ」
「えっ」
「ノースティリス舐めたら死ぬ」
「は、はあ……」
冗談抜きで、死ぬ。
「例えば、だ。今向かっているのはパルミアと言う国なんだが……、次の瞬間に核爆弾で更地にされるかもしれない」
「もー、そんなことある訳な」
……「逃げろーーー!!!」
……「爆発するぞーーー!!!」
そして、太陽が落ちたかのような閃光。
………………。
パルミア王国……、跡形も無くなったな。
「………………あの、キノコ雲……、嘘、でしょ……?!!」
ところがどっこい……夢じゃありません……!現実です……!これが現実……!
「おーおー、相変わらず派手だなー。どこの馬鹿だ?……あ、またあの野郎か。大方、店にウォッカが置いてなかった腹いせで国ごと爆破したな?」
「そ、そんな理由で?!!!」
いやー、ノースティリスの冒険者にとっては充分過ぎる理由だわ。
っと、あの野郎ってのは、まあ、俺の知り合いだよ。このノースティリス最高の冒険者で……、なんと言うか、まあ、とんでもなく、強い。
あの野郎と戦ったら?まあ、そうだな……、瞬殺されるだけだ。巨人と蟻ほどに格が違う。
人間辞めて全力でやっても確実に殺されるだろう、そんな相手だ。
さあ、来たぞ……!踏み込んで……、来たっ!!!
「右、ィ!!!」
あー!痛ってえ!!!速いし重いし鋭いし!!!片腕取れた!!!
「ッ?!!提督!!!」
「…………ア"………ザ………」
おーっと危ない、そいつの前に出るな愛宕。
「……ごめんなさい、提督……!この世界、本当に危険ね……!こんな、化物……!!隙を作るのでやっとかしらね……!!」
「いや、いいから。下がってくれ、愛宕」
「駄目よ!!私のことは気にせず、逃げて!!」
いや、そうじゃなくて……、
「おら、酒だ」
「…………オ"ア"…………」
こいつ、酒が欲しかっただけだ。
「………………は?」
ほらな、ウォッカの蓋を喰い千切り、そのまま飲み始めた。
「…………ゴクッ、ゴクッ、ゴクッゴクッ…………、ハ、ア"、う、あ、あ」
「よー、久しぶり。今度はどこに行ってたんだ?」
「…………ムー、ン、ゲート、繋がった、先、ダンジョン、だった。20年くらい、一人でいたから、喋り方を、忘れて、いた」
確かに、ぎこちない話し方だ。まーた、ダンジョンか。趣味が殺し合いの人はちょっと……。
「……提督?その……、まさかとは思うけど……」
「ん、知り合いだが?」
多くの友人の内一人だ。
「じゃ、じゃあ、なんで、殺そうと……?」
「いや、だからさ、」
「酒が、飲みたい、気分だった」
とのこと。
「……それがどうして、提督を殺すことに繋がるのかしら?」
あーあー、敵意向けないの。
……て言うか、あらかじめ言っておいたと思うんだが。この世界の命の軽さを。
つまりだ。
「「買うより、殺して奪った方が早い」」
と、言うこと。
「………………っ!!」
声も出ないか、愛宕。まあ、そうだろう。だが、「宿屋に酒が売っていなかった」程度の理由で、国の真ん中で核ぶっぱするようなマジキチなのだ。察してくれ。
「……よく、来た。歓迎する、ぞ」
オリジナル笑顔で一言。顔は良いんだがなぁ、カルマの低さが顔にまで出ていらっしゃる。
「……何なのよ、こいつ……」
まあ、理解は出来ないか。酒一本や為に人殺しする人間の思考回路は。
「気に食わないから殺す、ならまだ分かるけど……、たかが酒一本の為に?冗談でしょう……?」
はは、やだなぁ。こいつの殺しに意味なんてないよ。それがノースティリス流だ。
「いたぞー!!!」
「またあいつか!!!」
「ガードの名にかけて!!!」
おーっと?ノースティリスの良心、町のガードの皆さんのエントリーだ。
……まあ、犯罪者を見かけたら問答無用で殺しにかかるから、この人達も善人とは言えないんだが……。
「ギ、ひ!ギヒャハハハハハ!!!!虫ケラが、俺を、狩るのかぁ?!!!」
何てことはない、安物の剣で思い切り斬りつけるあいつ。型もクソもないが、何百万、何千万と言う殺戮の経験は、特定の武技を使わずとも最高の斬撃になり得るのだ。
ほんの一瞬、瞬きほどの時間以下で、複数人のガードはバラバラの肉塊に、ミンチになった。
相変わらずとんでもない腕だ。俺は剣術とかは使えないが故に詳しくはないが……、少なくとも、こんなにも強い奴は他にいないだろう。
「あ"あ"あ"、殺し、足りねぇ、なぁ」
その力に耐え切れず、根元から砕けた長剣を打ち捨てると、こちらを見てくるあいつ。瞳孔は開いてる。いやあ、こっちをロックオンされましても。
「……無理だぞ?大して強くなってねーもん。勝てない勝てない」
「チッ、つまらん……」
興味を無くす、か。こいつは、戦うのはもちろん、特に嬲り殺しが大好きなサディストのサイコパス。向かって来る奴は喜んで殺すが、こうして無抵抗の相手はあまり殺したがらない。
「そっちの女は、どうだ?俺を、殺してみるか?もう数百年は死んでいないからな」
事実、神様だってこいつは殺せない。
少年ジャンプの主人公よりも強いんだ。こいつとまともにやり合うなら、グランゾンでも持ってこなきゃな。
「………………」
対する愛宕は、武器を握り締め、警戒するだけ。……確かに、圧倒的な格上相手では、一挙一動を見逃さないように集中すべきだが……、
無駄だ。
そんな次元じゃない。
「あー、人の妻をいじめるのはやめてくれないかな?」
「……ほう、結婚か」
そして懐に捻じ込まれるご祝儀。城一つ買える額。
……勘違いするなよ、こいつは、ただ単に、暇しているだけだ。自分のも含めて、命に対する価値観が終わってるだけで、お祭り事は大好きな暇人だ。つまり、俺と同じタイプの暇人。
「そういう、面白いことは、言えよ!ゲギャ、ハハハ、はははははは!!」
楽しそうに笑う。笑い声が若干アレだけど。
「おい、女、お前は何だ?ローランか?サイボーグか?……見たことのない種族だ。クカカカカ、また俺の知らないものを持ってきたのか、旅人。面白いな、本当に面白い……!」
「わ、私は、艦娘よ……」
うーん、ビビってんな、愛宕。最低限、愛宕を連れてこいつから逃げることくらいは可能だしな、そこまでビビんなくて良いよ。
正直、その辺に出る魔物は怖くないんだけど……、こいつに何かの弾みで殺されるかもしれんのが一番の懸念だったんだ。しかしまあ、この調子なら大丈夫だろ。めっちゃ機嫌良いし。
それじゃ、こいつの街に行こうかね……。
×××××××××××××××
「………………その、どういう、アレなの?」
「おりゃー!!マリ○カートで勝負だァーーー!!!」
「ギヒ、ギヒャハハハハハ!!!良いだろう!!俺を楽しませろ!!!」
大きな街の、城の中。
……提督と、さっきの恐ろしい化物が、テレビゲームをやっているわ。
どういうことなの……。
悪意はあっても敵意は無いみたいだけど……。
「あひぃん❤︎お帰りなさいお兄ちゃん❤︎お兄ちゃんの椅子になれるなんて幸せぇ❤︎❤︎❤︎」
「椅子が喋るな」
「あぁん❤︎ごめんなさぁい❤︎」
……提督以上に大きな身体なのに、あんな小さい女の子を四つん這いにさせて、その上に座るなんて……。
……でも、あの緑髪の女の子、とっても幸せそう……。私も、提督になら足蹴にされたって嬉しいし……、そういうこと、なのかしら。
狂気の世界だと聞いていたけれど、どこの世界でも女の愛は変わらないのね。
「ご主人様❤︎紅茶を淹れましたわ❤︎」
「ご苦労」
「んんっ❤︎い、いえ❤︎ご主人様のご命令ならば、どんなことでも❤︎」
あら、可愛い女の子ね。どこかのお嬢様かしら?
他にも女の人が沢山……。
「どうか、しましたか?」
「え、あ、いえ、何でも無いわ」
……この子も、多分、私よりも強いわね。
あそこで椅子になっている子も、お茶を淹れている子も、全員。
……そう、つまり、この子達を目指せってことね?提督。
……「うわぁぁぁ!!クラッシュした!!」
……「亀か、この辺にゃいねぇな」
提督は、「ただ遊びに行くだけだし……、本当に着いてくんの?ノースティリスは何も面白いもんないよ?やめとけば?」とか言っていたけど、そんなことはいつもの冗談よね。
私をおいて行くなんて絶対にありえないから……、多分、遠回しに誘ってくれたのよ。
最後には、「いや、本当に!冗談とかじゃなくって!危ないからね?お留守番して……、わ、分かったよ、着いて来て良いよ……」って、ちゃんと了承してくれたもの。ツンデレ?ってやつなのよ。可愛いわ、提督❤︎
……「そういや、バナナもノースティリスにねぇよなー」
……「ああ、お前が持って来た苗木を品種改良して流通させたぞ」
そして、ここに私を連れて来たのは、ただ遊ぶためなんかじゃないわ!きっと、ここの人達みたいに、強く、そして忠実になれってメッセージなのよ!
そう言えば、私は、女として提督の興味を惹くばかりで、忠を尽くすことが疎かになっていたかもしれない。いや、きっとそうね、そうに違いないわ。
反省、しなきゃね。私は、女であると同時に船なんだから。両方の意味で愛されるようにならなくちゃ……。
女としても、船としても。両方の意味で……。
……「あ、スターだスター。無敵ー!」
……「星って黄色に見えるか?白とかじゃねえのか?」
でも、提督は、「ノースティリスの連中に常識なんてある訳ねーよ。反面教師にして、どうぞ」と言っていた?つまり、真似てはいけない……?
……「ご主人様ぁ❤︎踏んでぇ❤︎踏んでくだしゃいぃ❤︎❤︎❤︎」
……「邪魔だ。今はゲームやってるからな、オラ」
……「んひぃ❤︎踏まれただけでイッちゃうのお❤︎❤︎❤︎」
……「……申し訳ないが人前で奇特なプレイすんのはNG」
ああ、そっか、提督は他人を支配したがらないものね。提督にだったら、例え犯されて殺されたとしても喜んで受け入れるけれど、きっとそれは望まないわ。提督は穏やかな人だもの。
……まとめると、ここに連れてこられた理由は、つまり、私に忠義が足りなかったから……。
ごめんなさい、提督。
提督は優しいから、遊びに行くなんて嘘をついて、ここに私を導いた……。
提督の望みは、さらなる愛と忠義なのね……。
私、頑張るわ。
だから……。
「ずっと、ずっと私の側に……」
愛宕
旅人が都合が悪いこと言うとツンデレだとか正直じゃないとか評して無理矢理にでも意思を通す。旅人が自分の側にいることは当たり前だと思っている。今回の件で、より忠誠心に磨きがかかり、遠慮するように。
あいつ
暇人。今回の件は命の価値が酒一本より安いノースティリスでは一般的な対応。どうしようもないくらいに価値観が狂っていて、邪悪な人間。だが、面白そうなことには目がない。
旅人
愛宕には遠回しに着いてこないでと言ったが、押しきられてしまった。美人のお願いには弱いのだ。