旅人提督の世界征服までの道程   作:ハードオン

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体調崩したんで今日はダウン。

前半を無理やり引き伸ばして一話にしたものがこちらになります。

いつも以上の酷さを感じて下さい。




(話のオチが)ないです。

追記

ふいんき何故か変換できないはネットのあるあるネタで誤字じゃないです!


13話 どう思う?

あー、頭痛え。二日酔いだ。昨日の昼に浴びるように飲んだからか、昼以降の記憶がねえ。

 

大淀ちゃんにゲットした金を押し付けて、鳳翔さんに明日の飯炊きを頼んで、あとはシャワーも浴びずに寝た、だけだと思う。思いたい。

 

昔は、ベロンベロンに酔っ払って、朝起きたら隣に知らない女の子が、とかザラだったしな。鎮守府とかいう女の園でそんなことやったら一発で死ねる。流石に、ピュアな駆逐艦の子達にゴミを見るような目で見られたら心が折れると思う。

 

 

 

まあ、段々と回復してきたけどね。身体は丈夫なんだよ、マジで。今は大体、昼過ぎくらいか?飯時ちょっと過ぎって感じ。まあ、残り物でも良いから、取り敢えず何か食いたいね。さあ、食堂へGO(is god)!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「提督を悪く言わないで下さい!!」

 

「何よ!大淀さん!!あのクソ提督の肩を持つの?!!」

 

 

 

おおっと〜?なーんだこれ?今流行りの修羅場ってやつ〜?

 

ど、どうしよ。隠れとく?隠れとくか?なんか怖いし、食堂の入り口の隣で事が収まるのを待つか。ヤバそうになったら止めよう。そうしよう。

 

 

 

 

 

「おい」

 

「ギクーッ!」

 

「ここで何してる?入るなら早く入ったらどうだ?」

 

今俺に声をかけたこの女の子は、艦隊の一のイケメンと名高い、木曾ちゃんである。どうやら、食堂から出てきたらしい。

 

「いや、だって怖いじゃん?いっつもこんな感じなの?」

 

「いや、俺が見ていた限りでは、いつものように、提督に対して嫌悪感を抱くグループがお前のことをこき下していたところ、急に大淀が食ってかかった、と言う感じだな。そのあとは、売り言葉に買い言葉、といったところか」

 

「えっ、何それ?泣いて良い?」

 

嫌われてんの?俺?

 

「安心しろ、嫌悪感を抱いているのは一部だ。大井姉さんを含めて」

 

あ、やっぱり?嫌われてる感あったからな、あの子には。ま、まあ、一部だけだし?他の子にはモテモテだし?

 

「因みに、残りは皆、不信感を抱いている。俺を含めて、な」

 

あ、駄目だ、泣く。

 

「お、おい、泣くな。別に、お前のことを嫌っている訳じゃないさ。ただ、急に待遇が良くなり過ぎたんだ、警戒もするだろう?皆、お前のことを計りかねてるんだよ」

 

木曾ちゃん優しいな、天使かよ。

 

「うーん、いつも言ってるけど、趣味でやってるだけで他意はないんだよなぁ。まあ、少しづつ慣れてもらうしかないか」

 

言いたいことは何となくわかる。警戒するのも無理はない。けど、そろそろ一月くらい経つ訳だし、もうちょい打ち解けてくれよと思う。頼むから。

 

「にしても珍しいな」

 

「何が?」

 

「大淀だよ。……あいつはあんな風に、他人に噛み付く奴じゃないと思ったんだが」

 

「あー、そうね、確かにらしくないわ」

 

 

まだ一カ月、されど一カ月。大淀ちゃんの性格は何となくわかっていたつもりだったが、違ったようだ。

 

こうしている間にも、口論は続いていた。しかもなんか、人数が増えてる。何で食堂でダンガンロンパしてるんですかね(困惑)?

 

 

 

「提督をそんな風に言わないで下さい!!提督は、いつも私達のことを思ってくれています!!」

 

榛名ちゃん、結構声が大きい。いや、普段はお淑やかな榛名ちゃんが大声を出すイメージが湧かなかっただけかね?

 

「はっ、本当にそうかしら?どうせ、こうして待遇を良くした後に、上げて落とすつもりなんでしょ?回りくどい」

 

「や、やめなよ、大井っち……!」

 

対するは、俺に辛辣な艦娘の一人、大井さん。前に大井ちゃんって呼んでみたら物凄い舌打ちをされたぞ!と、それを嗜める北上ちゃん。

 

「提督は、前の提督とは違うと思いますよ?まともな食事も摂れますし、睡眠時間も充分にあります。まあ、お休みと言う制度は良く分かりませんけど」

 

「私達は護国の為の矛であり、盾である。ただそれだけです。提督は、私達をしっかりと「整備」できていて、好ましいですよ」

 

そう返すのは、誇り高き一航戦、正規空母の赤城さんと加賀さん。一航戦の二人は何故か餌付けが通用した。ただ、月月火水木金金を地で行く人達だから、戦闘の十全に出来る環境があればいい、みたいに色々切り捨ててるみたい。

 

「何言ってるのよ!おかしいと思わないの?!皆んな騙されてるに決まってるわ!大体、あのクズが前の提督と違うって証拠はないでしょ?!」

 

駆逐艦の中では数少ない辛辣勢の一人、霞ちゃん。パッと見小中学生くらいの外見から放たれる「このクズ」は、俺の心を折るには充分すぎるな。

 

「えー!!提督は良い人だよー?!だって、悪い人にはあんな良い音楽はできないよー!!那珂ちゃんはアイドルだから分かるもん!!」

 

反論するのは那珂ちゃん。艦隊のアイドルである。休日に、歌や踊りに励むところを目撃したので、伴奏を買って出てみたら食いついてきた。アイドルを自称するだけあって、中々歌が上手い。那珂だけに(激寒)。

 

 

 

「……皆んなの言い分は分かったわ〜。じゃあ、聞かせてもらうけど、提督が「これ」を外さないのはどうしてかしら〜?」

 

辛辣勢筆頭、龍田さんのエントリーだ!コワイ!!表情はニコニコ笑顔だけど、目が一切笑ってない。つーか、「これ」って何よ?

 

「何かお考えのあってのことでしょう。第一、外されたところで何か変わりますか?変わらないでしょう?……大体、提督が私達を思ってくださっているのは事実です。詳しい話は省きますが、昨日、提督は私達の為に借金をしました。それも、土下座までして。お給料だって、全額経費に注ぎ込んで、一円たりとも受け取っていないんですよ?」

 

大淀ちゃんは明らかにお怒りだ。かわいらしい顔を歪め、龍田さんを射抜く様な視線で見つめる。

 

 

 

だがな、大淀ちゃん。ごめん、俺、あいつには定期的に金借りてるんだわ……。いっつも土下座してるんだよね、うん。ちょっと前なんて、ピュアな人だけが入れると噂のキャバクラに入り浸るために合計で二、三千万以上は借りたよ……。因みに、返すつもりはない。見込みもない。

 

 

 

そんな感じで、心の中で大淀ちゃんに詫びている間に、議論はヒートアップしていた。

 

「だから、本当に思っているなら、こんな「首輪」は要らないでしょう?!これのせいで、いつ「解体」されるか、毎日怯えなきゃならない!!」

 

え?首輪?解体?何の話?

 

「提督は「解体」なんてしません!」

 

だから解体って何?

 

「言わば、首筋に刃物を添えられている状態よ?!安心なんてできないでしょう?!」

 

えっ、そうなの?誰が?

 

 

 

などと、呑気に考えていると、隣の木曾ちゃんから声がかかった。それも、とっても剣呑なふいんき(何故か変換できない)でだ。

 

「なあ、お前は、この鎮守府の誰かを「解体」しようと思うか?」

 

まただよ。解体解体って、何の話?

 

「解体って何?」

 

正直に聞く。知らぬは一生の恥って言うし。

 

「…………は?(威圧)何を言ってる……?!」

 

木曾ちゃん、キレたッ!!

 

いや、今怒るポイントあった?

 

「え、な、何故お怒りに?」

 

「……お前、ここに来た時に渡した手引書はちゃんと読んだか?」

 

ああ、あれね?

 

「ラーメンの汁こぼして捨てたけど……?」

 

パッと見、大したこと書いてなかったしね。

 

「はあ?!!お前は!本当に!!阿呆か!!!」

 

「いや、あんなん真面目に読む訳ないじゃん。どうせスマホの利用規約みたいなもんでしょ?」

 

あんなクッソ長い文章読めるか?

 

「違うわ!!はぁ、良いか、良く聞け、解体ってのはな、俺達艦娘を処分することだ!」

 

「…………は?」

 

「首輪に触れながら強く念じて身体機能を完全に奪い、艤装を剥ぎ取る。すると、俺達は死に、艤装が少しの資材となる」

 

「………………は?」

 

「まあ、非効率だから滅多にやらんがな。要するにお前は、この首輪でいつでも俺達を殺せると言うことだ」

 

「いや、待って!ちょっと待って!!初耳!!その話初耳なんだけど?!!そんなん早く外せよ!!!」

 

「外せたら外してるわ!!!これは提督にしか外せないんだよ!!!」

 

「聞いてねーよ!!!!」

 

「お前が聞かなかったんだろうが!!!!」

 

 

 

「「「「……………………」」」」

 

あっ、やべっ、バレた。

 

「……えっと?……ど、どこから聞いてたのかなーって?」

 

「「解体って何?」からですよ〜?」

 

と、龍田さん。心なしか、目付きがさっきより鋭い。

 

「えっとね、これはほら、知らなかっただけだからね?俺悪くない、何も悪くない」

 

そう言って、龍田さんの首輪を外そうとする。

 

「……へえ?陰口を言われたら直ぐに解体、ですか〜?随分と狭量なことね〜」

 

ビクリ、と大きく震える龍田さん。だが、気丈に振る舞った。ちょっと待って、違うの、取る、取るから。

 

「私を解体するのは構いません。けど、天龍ちゃんに手を出したら、例え死んでも許しま「いや、そういうの良いから(食い気味)」……せん、よ?あ、あら?」

 

龍田さんの首輪ゲット。

 

 

 

いやー、俺、これのことドッグタグかなんかだと思ってたんだよね。まさかこんなからくりがあるとは。

 

 

 

「な、何で?」

 

あ、珍しい。龍田さんが目を見開いて固まった。こんな顔するんだ、龍田さん。まあいい、それより、とっととこの首輪を皆んなから外さないとな。何故か呆然とする皆んなから首輪を剥ぎ取ってまわり、未だに固まってる龍田さんに聞いてみる。

 

 

 

「ところで龍田さん?」

 

「は、はい?」

 

 

 

 

 

「この首輪って、燃えないゴミに出していいと思う?」

 

 

 

 

 

 

 




戦艦
榛名以外は旅人を怖がっていた。
艦隊指揮を教える長門との仲は悪くはない。

(軽)空母
酒と食い物の力のお陰で仲は悪くない。
好感度が最も高いのは鳳翔。

重巡
古鷹、加古が気を遣って話しかけてくる。
他からは露骨に避けられていた。

軽巡
竹を割ったような性格の木曾などとは馬が合う。
概ね怖がられていた。

駆逐艦
現状最も仲がいい。
少年ハートを忘れない旅人と子供の親和性は高い。

潜水艦
崇拝され始めた。

その他
大淀、明石共に好感度が高い。

旅人
人間の屑。
だが、本気で誰かを困らせる程ではないのでタチが悪い。





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