別にこのssで何かあるって訳じゃねーけど。
毎回ちょこちょこランキングに載る度、申し訳ない気持ちになる。え?良いの?クソssだよ?
分かったこと。
堅物は、モテない……!!
そう、クソつまんねー男はモテないのだ!!
黒のスーツに伊達眼鏡という、クッソつまらん格好をした俺!!こーれは非モテですわ!!童貞待った無し!!
さっき試しに街に出た時も逆ナンされんかったし!いけるいける!!
これなら逆セクハラもされないだろうな!
「ククククク、ハハハハハ、ハーッハッハッハー!!!!」
「(スーツの提督、カッコ良すぎっぽい……❤︎)」
「(はわわ、キリッとした司令官さんも素敵なのです……❤︎)」
「(オ、オイオイ、あれ、世界水準超えどころじゃねえぞ?超男前じゃねーか……❤︎)」
んんー?
何か見られとるような?
いや、気にしなくても良いか。
逆セクハラなんてもうさせないもんね!
まあ見てな!
「いやあ、全く、やれば出来るんですね、提督は」
「そうそう、男の人は強引なくらいがちょうど良いのよ?」
はぁい、失敗!
艦娘には勝てなかったよ……(予定調和)。
おっかしーな、大分キモい攻め方したんだがな?
先ずは大和。清楚で上品な女性だ。そんな大和には後ろから思い切り抱き着いた。で、そのまま痛いくらいの強さで抱きしめて、耳元でキモいこと囁いたんだが……。
「ふふふ、やっぱり提督も男なんですね……❤︎俺の女になれ、だなんて……❤︎」
ええー。
「あんなにきつく抱きしめて……、強く求めてくれるなんて❤︎女として最高の幸せですよ❤︎」
オイオイオイ。
「いつもよりずっと、提督の体温と鼓動を感じられて……❤︎うふふ、やっぱり私は、貴方の女なんですね……❤︎」
なんなの?
いやさ、分かってたよ?俺も皆んなもこうなることは分かってた。イメチェンした俺と艦娘なんて言わば、女騎士とオークみたいな、対魔忍と奴隷商人みたいな結果が見え見えの組み合わせなのよ?
まあ、分かってた(予知夢)。
「あらあら?大和にもそんなことを?……でも、良いわ。私は提督専用の女、なんだから❤︎」
なんかいかがわしいことを口走るのは、セクシーで華のある美人、陸奥だ。
「あんな風に乱暴にキスされちゃったらもう駄目ね❤︎提督のことしか考えられなくなっちゃったわ❤︎」
歯がぶつかるくらい無理矢理に唇を奪ったんだが……、何でだ?あれじゃ気持ちよくないだろ?
「本当はいつも不安なのよ?提督はいつでも、何でも出来るんだから。私のこと、要らないんじゃないかって……」
陸奥……。
「でも、やっぱり、私達は愛し合っているのね……❤︎後は、愛し合っている証拠、二人の愛の結晶が必要よね❤︎提督は何人欲しいかしら?私は男の子一人と女の子二人が良いわね❤︎」
陸奥?!
どうする、このままではまた、「い つ も の」とか「知ってた」って言われてしまうぞ?!
このままではワンパターンだと方々から怒られてしまう!!
ええい、ままよ!!
「あん❤︎」
「いやん❤︎」
どうだ!乱暴に胸を揉んで、いや、鷲掴みにしたぞ!!こんな酷いこと普段は絶対にやらんからな!!ひゃー、柔らかっ。でも、かなり力強く弄ってるから気持ちよくないだろう……、むしろ痛いと思う。
どうだ?!怖いだろう!痛いだろう!さあ、少しは嫌がれ!!……正直さ、突然セクハラしたとき喜ばれちゃうと、セクハラのし甲斐がないんだよなぁ。かわいい悲鳴の一つでも上げてくんないかな。
「あはぁ❤︎素敵です提督❤︎この大和に、提督の欲望をぶつけて下さいぃ❤︎❤︎❤︎」
「乱暴にされるのが、こんなに気持ちいいなんて……❤︎もっと、もっと強くしてちょうだい❤︎壊れちゃうくらいに……❤︎❤︎❤︎」
んもー、駄目だこりゃ。
……だが、これはこれで、良いかもしれん。
大和は、他の艦娘を口説こうものなら音速で機嫌が悪くなるし、陸奥は、ちょっと他の子をナンパしただけで他の子を睨み付ける。大変よろしくない。
ここでたまには強気な態度で攻めることで、「俺はこういう人間!俺はこういう人間!」ということをアッピルできる。
さすれば、嫉妬深い、グイグイくるタイプの艦娘も分かってくれるだろう。
どうも、艦娘達は俺のことを尊敬し過ぎている。俺は本来駄目人間だ。あまり人間性を期待しないでいただきたい。
もうね、モテないことは、好感度を下げることは不可能。それは大体分かってる。だから、せめて、俺が駄目人間だということ、今更直せないことはよく分かってもらいたい。
残念ながら俺はヒーローでも真人間でもない、一般通過旅人なのだ。
そうと決まれば行動あるのみ。
「行ってくる」
「?、何処に?」
「浮気しに」
「「………………は?」」
ぐっ、き、君らなんて怖くないぞ!!ガールズハントは趣味なのだ!!そこは曲げられん!!例え包丁でザックリやられようと監禁されようと、ナンパと旅と酒はやめらんねーんだよ!!!
「はぁ、しょうがないですね」
「貴方はそういう人だもの、許すのが良い女ってものよね」
あれ?わちき許された?正直監禁されるかと思った。
「良いですよ、終戦すればずっと一緒にいられるんですから……。それまでは好きに過ごして下さい。……終戦、すれば、あの計画を……❤︎ふ、ふふふ、ふふふふふふふ❤︎」
「どうせマーキング装置は注入してあるし……、提督は私達から絶対に逃げられないもの。最後には私の隣にいるつて分かってるんだから、そう目くじら立てる必要もないわよね。……ふふふ、楽しみ❤︎」
マーキング装置?ああ、いつの間にか体内に入れられていたナノマシンのことかな?何だ、ただの発信機か。愛国者達の仕業かと思ったじゃないか。
さて、分かってくれたみたいだし、行くか。
そう、だな、先ずは嵐だ。嵐から誤解を解こう。どうにも、嵐は俺を正義の味方だと思っている節がある。ここが悪の組織だってこと、俺が悪の組織の長だということを知ってもらおう。きっと失望されるだろうが、今までみたいに騙しっぱなしよりかはマシだ!!
すまん、先に謝っておくぞ、嵐……!!
「? 知ってるけど?」
「えっ」
これマジ?
「ははは、やだなぁ、鎮守府の看板に思いっきり悪の組織って書いてあるじゃん!」
「いやでも、嵐は、ヒーローになりたいって……」
「なってるよ!」
悪の組織でヒーローとは、これ如何に。
「良いか、司令?正義とか悪とかってのは、モノの見方一つで簡単に変わっちまうのさ!言葉だけに囚われちゃ駄目なんだぜ!」
百理ある。ここまで分かってるなら最早教えることはないぞ!!いやぁ、素晴らしい、正義は常に自分の中にあるのだ!!
「……つまり、司令に逆らうバカは悪党だから殺す!司令に従う奴は生かしておいてやる!それが正義なんだ!」
「んんんんんー?」
あっれー?分かってなーい。
「い、いや、嵐?それはちょーっと不味いんじゃ?正義のヒーローは殺すとか言わないよ?」
「良いんだって!最近はダークヒーローとか言う都合のいいポジションがあるらしいから!俺もそれになる!!」
ぬぅう、おのれ、また余計な知識を……。
「いやいや、良いか?俺はそんなまともな奴じゃないぞ?浮気もするし人に暴力は振るうし……、遊び半分で秘密結社の基地を爆破したり、ダンジョンでメテオぶっ放したり、知り合いの怪盗と盗みをしたり……、兎に角悪い奴なんだ!なっ!」
「そ、そんな、司令……」
すまんな、嵐。君の期待を裏切るようで悪いんだが、強姦と麻薬関係以外の犯罪は一通りやったことがあるんだ。望む望まないにせよ、人を殺さなくちゃならない時だってあった。
……本当にすまん。
「……司令、今の話、本当か?」
「本当だ、嵐に嘘はつけない……。すまな」
「すっげーーー!!!かっけーーー!!!やっぱ司令はサイコーだぜ!!!なあなあ、もっと詳しく聞かせてくれよ!!!」
ほげっ……。なんでや?一ミリもカッコイイとこないやんけ……。
「他には何か無いのか?!あるんだろ?!やっぱり司令は俺のヒーローだ!!!」
やめろォ!!キラキラした目で俺を見るんじゃぁ無い!!!穢れそのものみたいな俺を見るなぁぁぁ!!!!
大和
艦娘の中では自己評価が高い方。最近は旅人の浮気癖を諦め、ある程度は好きにさせることに。艦娘全員は終戦と同時にある計画を以って旅人を捕らえるつもり。
陸奥
実は誘い受け。今回はグイグイ攻めてもらえてうれしい。旅人の浮気癖は諦めていて、最後は自分達と共にあれば良いと思っている(拳王感)。夕張作の数十次元先まで観測可能なナノマシン型発信機を旅人に注入、旅人は例え別世界に逃げても捕捉されるように。
嵐
黒井鎮守府のスーパー(ダーク)ヒーロー。最近はアルティメットな感じでパイロキネシスを使えるようになった。
知り合いの怪盗
とある怪盗の三世。義賊。
旅人
ディルムッドレベルのイケメン。女受けする要素の塊みたいな男。でも中身はしょーもない駄目人間なので、それを全力でアピールすることを決意。