旅人提督の世界征服までの道程   作:ハードオン

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生活リズムズタボロ。夜は目が冴えて眠れない。

アーイキソ。


145話 祝い酒は高級品

「酒UMEEEEEEEE!!!!」

 

この物語は残念ながら、俺TUEEEEではなく酒UMEEEEなのである!格好良さとは無縁だ!すまんな!

 

いやー、碌に働かずに飲む酒は美味えなぁ!!マジで美味え!!

 

今日もやったことと言えば、ちょっと地中海まで行ってきて申し訳程度に戦って、後は混浴。びっくりするほど働いてねーな俺。

 

でも、勝ちは勝ちでして。地中海からは深海棲艦が撤退、相手の生産力を大きく下げる結果になった。二次大戦中のアメリカ以上のとんでもない生産力を持つ深海棲艦の勢いを弱めたのはデカい。

 

で、勝ったから恒例の宴会。

 

んー、良いね。事ある毎に祝い事と称して酒を飲む。今回の地中海の件で多くの資金を得られたからな、それはもう黒に限りなく近いグレーな方法とかで。この有り余った金を存分に使い豪遊なのだ。

 

貯金?知るかなのだ。無くなったらまた金持ってそうな金ピカ王から借金するのだ。もしくはあれをああして稼ぐとか。意味もなく貯金するのって良くない事だと思うんだ、俺は。

 

「と言う訳でほい!」

 

純米大吟醸〜。

 

かーっ!美味え!かーっ!

 

鎮守府の母親ポジションである鳳翔が作った和風おつまみとの親和性よ。

 

洋酒の方が好みなんだが、日本酒も嫌いな訳じゃない。むしろ好きだよ。米の甘みが良いよね。あんまりお酒って感じがしないけどさ。アルコール度数が低くてジュースみたいだ。

 

「日本酒ってワインと比べると安いですよねぇ」

 

「でもこれ二十万円……」

 

「ヒエッ……」

 

ポーラだけじゃなくザラも飲みなさいな。後のことなんて考えなくて良いから。楽しまなきゃ損損。

 

「ほら、ポーラ、ワイン買っておいたぞ。ザラも是非飲んでくれ」

 

と、手元の瓶を傾ける。

 

「わーい!」

 

「あ、ありがとうございます!」

 

赤ワインだ。好きだろ、君達?

 

「んん、美味しい、美味しいです!飲んだことない味ですね〜?……んん、んんんんん?淡いけど、味が全体的に高い水準で纏まっていて、でも、根っこの部分は力強くて……」

 

「……本当だ。香りとか、味とか、どれがが突出しているんじゃなくて、限りなくバランスが取れてる。……何ですか、このワイン?」

 

だろうな。癖がない分、通じゃなきゃ味は早々分からん。

 

「銘柄かい?」

 

「……ザラ姉さま、私、嫌な予感がします」

 

「……奇遇ねポーラ、私もよ」

 

「これだよ」

 

「「うわああああああロマネコンティあああああああ!!!!」」

 

なーに、ほんの二百万円ちょいだよ。

 

「なんて事を……!なんて事を……!!」

 

「あ、開けちゃったんですか?!!」

 

酒だよ?飾るのも良いけど、後生大事に抱えておくのもなぁ。

 

まあ、二、三本別で取っておいてあるが。

 

「まあまあ、流石に何十年も前のじゃないから。安心だね」

 

「い、いつのですか?」

 

珍しく真面目な顔したポーラが聞いてくる。

 

「XX年の」

 

「当たり年のお高いやつじゃないですかぁ!!!」

 

そりゃ良作時のやつが美味しいからね。仕方ないね。

 

「うわああああ!飲んじゃった!え、どうするんですかこれ!!」

 

慌てるザラ。そんなにか?

 

「まあまあ、たまには贅沢しないと」

 

「そんなこと言って先月はシャトーマルゴーとか買ってたじゃないですかぁ!!!」

 

まあまあ。

 

金も、酒も、あるなら有効に活用せにゃならん。

 

全部俺のポケットマネーだから安心して飲んで欲しい。

 

「はぁ。まあ、提督は言っても止まりませんから〜。ぐだぐた悩むより、今この瞬間を楽しむことが大事ですね〜。提督、もう一杯下さ〜い」

 

「おっ、良いね。素敵な考え方だ。先の事を考えるのは最小限、今この瞬間は楽しみこそ全てだ!その時君は美しい!ってスタイル!」

 

本当に、先の事なんて最小限で良い。そりゃ冠婚葬祭くらいは頭の隅に置いとくべきだがね、予想出来ない未来にばっかり気をとられるのもおかしな話だ。

 

もしかしたら明日にでもKクラスシナリオが起きたり、ムンドゥスが復活したり、暗黒大将軍が攻めてきたりするかもしれない。

 

人生なんて泡沫の夢。流星のように輝いて、一瞬一瞬を楽しんだもん勝ちだよ。

 

「あはははは〜!そうですそうです!ポーラ、今まで頑張ってきましたから!楽していいはずです!!楽しんでいいはずです!!!」

 

「そうそう!皆んな頑張ってるだろ?頑張ってる人は楽して良いんだよ!君にはその権利と義務がある」

 

それが必然だ。

 

「ポ、ポーラ……」

 

「ザラ姉さまも飲みましょ〜?もう諦めて、この生活に慣れちゃいましょ〜?……私達、幸せになって良いみたいです」

 

「そう、ね。そうよね!私達も、幸せになって良いわよね!て、提督!私にももう一杯下さい!」

 

「アイヨー」

 

飲め、飲むのだ!べろんべろんに酔っ払って、明日の朝まで馬鹿騒ぎしようじゃないか!ああ、クソ、人生楽しいなぁ……!!!

 

日本酒やワイン程度じゃ酔えないが、この宴会の雰囲気がたまらなく好きだ。強いて言えば、この楽しげな雰囲気に酔ってしまいそうだ。

 

最高だよ、全く。

 

 

 

「さあ、飲んでくれ提督。さあ!さあ!!」

 

「神便鬼毒酒は、と。……ささ、提督!お酒よ!」

 

「鳳翔さーん、ソーマ下さい!今日こそ提督を……!提督ー、お酒ありますよー!」

 

全力で酔わせに来ている艦娘達はまあ。うん。

 

升を渡してくる長門、俺に特効の神便鬼毒酒を拵える足柄、空いた杯にすかさずソーマを注いでくる鹿島……。目がマジだ。大学生の新歓コンパの如く、虎視眈々と狙われた俺の明日はどっちだ。

 

お持ち帰りされそう(小並感)。

 

まあ、そん時はそん時だ。最近は俺のちゃらんぽらんさ加減を理解してくれたらしく、色々と大目に見てもらえるようになってきた。

 

この調子なら風俗に行っても許されるかも、

 

「……提督?僕と提督は高い次元で繋がっているし、お互いの内側を見せ合える仲だけど……、他所の女と交わるなんて、悲しいよ」

 

いや、無理だ。

 

最近は表層の思考くらいなら見ただけで読み取れるようになってきた時雨に釘を刺される。風俗はNGとのこと。

 

「僕で良ければ、好きなだけ抱いて良いよ?筆舌し難いような陵辱だって受け入れるし、肺腑を抉るような痛みも愛として受け取るよ。脳と、その内側の瞳さえ無事なら多分死なないから、どんな行為だってしてくれて良いんだ」

 

「き、気持ちだけ受け取っておくよ」

 

裂けるような笑みを浮かべる時雨。……多分、俺の命令なら死すらも受け入れるんだろうな。

 

「よ、他所の女?交わる?!司令官さんはそんなことしません!……ね、司令官さん!……そんなこと、あったら、私は……」

 

「お、そうだな」

 

羽黒が言う。新ジャンル、バレたら死なれるの羽黒だ。誰だ、風俗がセーフとか言ったやつは!

 

「他所の、女?提督にそんなものは必要ありませんよ?提督、貴方のお嫁さんはここですよ、余所見は駄目ですよ」

 

一瞬で瞳が濁るプリンツ。風俗の許されなさは異常。てか怖い。

 

……ってか、じゃあどうしろってんだよ。

 

君らに本格的に手を出して良いのか?

 

でもなー!一人抱いたら全員抱くまで帰れま10だろーしなー!つれーわー!提督つれーわー!!……まあ、やったら人間関係ズタボロになりそうだわなぁ。でもなー、誘えば百二十パーセントOKだろうしなー。据え膳だしなー。

 

「提督は、僕のこと、嫌い、なのかな。こんなに好きなのに、待ってるのに、ずっと待ってるのに」

 

据え膳(毒入り)。最上は多分、一度やったら永遠に依存して来そうだ。

 

 

 

……なーんて考えつつ。

 

「う、おお、おおおおお……」

 

酔いが、酷い。

 

「さあ、もっと飲んで欲しいのです!」

 

「は、はは、俺ばっかりじゃなくて、君も……」

 

不味い、先に酔い潰さないと。

 

「電は飲めないのです!」

 

「そう、だったな、あは、あはははは」

 

畜生、飲めない艦娘にお酌させて俺を酔い潰すつもりか。電にお酌されれば倒れるまで飲まざるを得ない。……考えたな。

 

ってか、神便鬼毒酒、効くなぁ!俺のダークサイドな部分に直撃。

 

どうしよ、いつも以上に頭の中が空っぽだ。

 

「良い子だなぁ、電は」

 

「なのです!」

 

身体が痺れるわ、酔いは酷いわで。

 

「良い子だなぁ、電は」

 

「ふわぁ……❤︎」

 

はっ、酔った勢いでセクハラを……!こんな小さな子になんてことを!!

 

畜生、旅人としての性!防御回避セクハラだけは眠ってても出来るからな、俺!

 

「良い子だなぁ、電は」

 

「ーーーっ❤︎❤︎❤︎」

 

ああっ、また!

 

「……さて、司令官?うちと向こうで休憩せぇへん?飲み過ぎはあかんで」

 

「全く、本当にクズね!ほら、私が介抱してあげるからこっち来なさい!……来なさいよ!!」

 

「もーっと、もーっと、私に頼って良いのよ!!」

 

ってか露骨ゥ!!

 

お持ち帰りする気マンマンじゃねーの!!

 

どうしよ、どうする?

 

このままだと……、食われる!!性的な意味で!!!

 

 

 

……『発想を逆転させるのよ』

 

はっ?!千尋さん!!!

 

そう、そうだ。

 

逆に考えるんだ!

 

酔っちゃっても良いさと考えるんだ!!

 

「オッラァーーー!!!!」

 

「て、提督?!なんて凄い飲みっぷり……!!」

 

樽ごと行ったぜ。

 

 

 

「良いか、足柄……」

 

「は、はい?」

 

「男ってのはな、あんまり飲み過ぎると……」

 

 

 

「勃たない!!」

 

あ、もう駄目、意識が……。

 




ポーラ
べろんべろん。

ザラ
幸せになることに対して臆病。

足柄
餓狼。

千尋さん
弁護士。

旅人
ちょっとやばいレベルの酒豪だが、一部弱点となる酒も。この後、ぶっ倒れる。
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