旅人提督の世界征服までの道程   作:ハードオン

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ただでさえ書くのが遅いのに、こうも時間がないと……。

誤字とかあったらすいません。


167話 黒井鎮守府ギャルゲ化計画 改

「あーあ、全身キスマークだらけ。これじゃ外出する気にならないな」

 

ちょっとやばいくらいキスされた。

 

おかげさまで全身キスマークだらけだ。

 

手鏡で見た限り、顔なんて真っ赤よ。

 

まさか、あの後に他の艦娘にも見つかってキスされるとは……。

 

死ぬかと思ったぞ。

 

「大丈夫かい、提督?」

 

「時雨か」

 

どれ、好感度は……?

 

《❤︎愛しているとも。ここを見なくても分かるだろう?/100》

 

あっ、あー、バグってる。最早数値ですらないのか……。

 

「そう言えば、今朝から何かに観測されているような気配を感じたんだけど……、原因は明石かな?」

 

バレていらっしゃる。

 

「ああ、駄目とは言っていないよ。ただ、感情を電子の海に掠め取られる感覚は不愉快だから、少しいたずらをしてやろうと思ってね」

 

すると、時雨の隣に出ている好感度の表示が歪んで変化する。

 

《❤︎大体にして、僕の愛は数値なんかで表せないよ/100》

 

《❤︎そうさ、愛は永遠の幻視なんだ。君がいつも僕の瞳に在る/100》

 

《❤︎だから、そう……、君の瞳に僕は在るかい?/100》

 

まさか好感度ゲージで会話する羽目になるとは。

 

まあ、テレパスとあまり変わらないか。

 

さて、選択肢は……。

 

1.◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎

2.提督自身に答えて欲しいな

3.◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎

 

成る程。

 

「あー、時雨?」

 

「何だい?」

 

「安心してくれ、俺の瞳にはいつも君が在るよ」

 

愛は幻視。

 

つまり、そこに本人がいなくても、強く想い続けること。愛する人の幻を見るくらいに、強く。

 

「……愛してる」

 

そしてこれは物事の本質の話だ。

 

言葉に意味はない。思いの丈にこそ意味がある。そして、時雨の瞳には、そう言った本質こそが映るのだろう。

 

「……うん、そうか、そうだね。視えたよ、提督の想いが。やはり君は全てを愛している。世界の全てを」

 

「納得したかい?」

 

「疑ってすらいないよ。ただ、こうした確認作業も愛なんだろう?」

 

確かに、愛を確かめ合うだなんて言葉もあるな。

 

事実、その愛の確認作業でキスマークだらけにされた訳だし。

 

「だけど、ああ、気分がいいね。愛の確認、愛していると囁いて貰えるだけでこんなにも……、こんなにも心が踊るとは」

 

「俺も沢山愛されて嬉しいよ」

 

本心である。

 

「……それじゃあ、もう一つだけ、良いかな?」

 

「ああ、何でも言ってくれ」

 

何でもするとは言ってないが。

 

「先ずは、屈んでくれるかい」

 

「ああ」

 

何だ、キスか。それくらいなら幾らで、も?!

 

「……ぺろっ」

 

が、眼球舐め……?!

 

「れろ、れる……」

 

まさかそんな奇特なプレイが急に始まるとは。この旅人の目を以ってしても見抜けなかったわ。

 

「あー、時雨?」

 

「んちゅ……、何だい?」

 

「楽しい?」

 

「かなり」

 

そっかー。

 

「君の目が好きなんだ。何よりも美しいから」

 

そこまで言うか。時雨が知らないだけで、もっと綺麗なものがこの世にあると思うよ。

 

「……さあ、次は提督の番だよ」

 

「えっ、俺も?」

 

参ったな、こんなプレイの経験はあまり無いぞ。

 

「ううん、こうか?」

 

唾液の雑菌が眼球に良くないんだが……、まあ、艦娘だし大丈夫か。

 

「……ああ、良いよ。もっと……❤︎」

 

目尻を撫でるように、瞳孔をなぞるように。

 

そもそも、神経の集まりである眼球はとても敏感だ。舐められるのは苦痛のはずだが。

 

「……気持ち、良い……❤︎」

 

まあ、本人が良いなら、良いんじゃないかな。

 

 

 

『もしもし?もしもし提督?』

 

「ん、どうした明石」

 

『良かった、やっと繋がった……。良くわからないけど、白露型の子の近くだと、鎮守府のシステムがエラーするんですよね』

 

あー、多分、瞳の所為だろう。

 

『データによると、特殊な干渉波が……』

 

「システム自体をどうこうする気は無いみたいだし、良いんじゃない?」

 

『うー、でも、何か負けた気がします。この鎮守府のファイアウォールは一流のハッカーでも破れないんですよ?』

 

一流のハッカーか……。

 

「例えば、デッドセックくらい?」

 

ちょっと前にアメリカで知り合った。

 

「ああ、アメリカの……。んー、どうでしょう。あのクラスとなってくると正直不安ですね。……って言うか、また凄いお友達ですね』

 

「顔見知りってくらいだよ」

 

『提督の交友関係って本当謎ですよね』

 

そうか?ただちょっと普通の人より知り合いが多いだけなんだが。

 

そんな話をして、電話を切る。

 

ちょうどその時、庭の花に水やりをしている古鷹と出会った。

 

「あら?提督?」

 

「おお、こんにちは、古鷹」

 

「ふふ、こんにちは」

 

古鷹はかわいいなぁ!

 

そんな古鷹の好感度は……?

 

《❤︎9999/100》

 

まただよ(笑)。

 

「どうかしましたか?」

 

「いや、何でもないよー」

 

いやー、愛されてんな俺。笑っちゃうぜ。

 

さて、どうする?

 

1.花の世話、ありがとう

2.俺も手伝おうか?

3.加古はどうしたの?

 

うーん、3?基本的に、女の子の前で他の女の子の話は良くないと思うよ。でも、いつも一緒にいる加古がいないのも気になるし。聞いてみようか。

 

「加古は何処に行ったんだ?」

 

「加古は、霧島さんとバイクで出かけましたよ。ふふ、加古のことを気にかけて下さってありがとうございます」

 

《好感度アップ!》

 

(好感度を)上げるのではなく上がってしまうのが旅人。旅装備の旅人が艦装備のジョブに遅れをとるはずがないと過信した結果がこれだよ!

 

「もしかして、加古に何か用事がありましたか?呼び戻しましょうか?」

 

「いや、その必要はないよ」

 

「そうですか。ですが、用があればいつでも、何処にでも呼んでくださいね。加古共々、どんなことだってやりますから」

 

首輪型のロック装置をなぞり、服従の意を示す古鷹。尽くすタイプと言うやつだろうか。

 

……て言うか、お願いだからその首輪はやめてくれ。そんな趣味は無いんだ。

 

「じゃあ、ロック装置を……」

 

「それは無理です」

 

んー。

 

「これは、提督の狗である証明ですから。大好きな提督との繋がりなんです」

 

「分かった、百歩譲ってチョーカーにしよう?犬の首輪みたいなそのデザインはやめよう」

 

「え?かわいいじゃないですか、これ」

 

そっかー。

 

なんかもう、良いや。満足そうだし。女の子に犬の首輪をつける男と言う十字架を背負って生きていこう。しょうがねえよ、人生そんなもんだよ。諦めよう。

 

「それで、私に何か命令はありますか?」

 

命令、ね。

 

古鷹みたいなかわいい子が何でも言うことを聞いてくれるってのは魅力的だが、命令ってのは何か嫌だな。お互いに人間なんだからさ、もっと対等な立場で、

 

1.お手

2.お座り

3.伏せ

 

畜生、選択肢は馬鹿だ!俺の話を聞いちゃいねえ!

 

しょうがない、1だ。

 

「古鷹ー」

 

「はい?」

 

差し出した俺の片手に、

 

「お手」

 

「はい!」

 

《好感度アップ!》

 

手を乗せる古鷹。

 

それで良いのか古鷹よ……。

 

「ふふ、こんなことで良いなら幾らでもやりますよ?」

 

「犬じゃないんだからさぁ……」

 

やらせたのは俺だが。

 

「犬は嫌いですか?」

 

「いや、犬が嫌いって訳じゃないよ。犬の知り合いもいるし」

 

奥羽山脈辺りに。

 

「……犬の知り合いって、何だか凄い響きですね」

 

ん?何かおかしい?普通に犬とか、猫とかの知り合いっているだろ?知能がある以上会話はできるんだし。

 

「まあ、良いです。提督ですから。獣の知り合いがいてもおかしくはありません。でも提督?私に命令するのに、遠慮なんてしなくて良いんですからね?」

 

遠慮しなくて良い、か。

 

じゃあ……、

 

1.おかわり

2.チンチン

3.フリスビーを投げる

 

2のチンチンだな。

 

因みに、犬の芸であるチンチンの語源は『鎮座』からきている。男性器は関係ない。

 

「古鷹ー」

 

「はい?」

 

「チンチン!」

 

「ちんちん……?」

 

顎に手を当て小首を傾げる古鷹。何をやってもかわいいなぁ。

 

するとやがて、何かに気付いたらしく、ああ、と一声上げる。

 

「つまり、こう言うことですね!」

 

ん、どうした急に屈んで。

 

「初めてですから、あまり自信はありませんけど……。問題があれば言ってくださいね」

 

アッー!ズボン脱がされたァー!さっきチンチンの語源は鎮座からきてるって解説したのに、構わず俺のチンチンをアレする気だ!!!

 

逃げよう!

 

「あら?どちらへ?提督?」

 

「言われなくてもスタコラサッサだぜぇ!」

 

 

 

「危ないところだった」

 

『ですね……。ギャルゲどころかエロゲになるところでした』

 

R-18タグを付けるような事態にならなくて良かったぜ。

 

『にしても、提督のパンツの柄、かわいいですね』

 

「どうやって見たのよ」

 

『鎮守府の監視カメラでちょいと』

 

「技術の悪用は、やめようね!」

 

忠告して、電話を切る。

 

さて、艦娘、艦娘ー、と。

 

いた、蒼龍だ。

 

「やあ、蒼龍」

 

「あ、提督!」

 

おっと、抱きついてきた。

 

好感度はもちろん、

 

《❤︎9999/100》

 

ですよねぇ。

 

「何してたんだい?」

 

「えっとね、提督に言われた通りに散歩してたよ!」

 

言われた通りに、か。

 

「あー、確かに、散歩をすると良いって言ったけどさ。命令ではないんだよ」

 

あくまで提案のつもりで、やりたいことをやって欲しいのだが。

 

「そうなの?じゃあ、命令は?」

 

「命令は、って……。自由に過ごして欲しいと思ってるだけで」

 

「じゃあ、命令が貰えるまでお部屋で待機?」

 

「いや、好きに過ごしてくれ」

 

「?、好きに過ごすって、何?私が好きなのは、提督の命令を聞くことだよ?」

 

……蒼龍と飛龍は、自己に対する意識が低い。趣味や趣向が無く、ただ俺の命令のみに従う。

 

それじゃあ、悲しいじゃないか、寂しいじゃないか。もっと人生を楽しんでくれよと思うが、本人達は命令を聞くのが一番の幸せだと言い張るのだ。

 

「いつも言ってるけど……、命令に従うだけじゃなくって、自分で考えて行動してごらんよ」

 

「無理だよ、私が考えるなんて意味ないもん」

 

うーん、重症だな。

 

受け止めきれない訳じゃないが、だからって俺に依存し過ぎるのも良くないよね。なるべく、自立を促すような選択肢を選ばなきゃな。

 

ならここは……、

 

1.抱きつく

2.スカートに手を突っ込む

3.胸の谷間に手を突っ込む

 

クソ、全てが駄目だ。まるで話を聞いちゃいねえ。少しのシリアスも許さないって言うのかよ。

 

観念して1だ。

 

「蒼龍!」

 

抱きつく。

 

「わっ、どうしたの提督?」

 

?!!、やっっっわらかい!おろしたての布団かよ!フッカフカだ!!

 

「……柔軟剤は何をお使いに?」

 

「え?何の話?」

 

何て身体だ蒼龍。鎮守府トップクラスのふかふかほわほわボディ、恐れ入るわ。

 

「ああ^〜駄目になる〜」

 

「?、提督が喜んでくれるなら、私も嬉しいかな!」

 

《好感度アップ!》

 

蒼龍って何でできてるんだろうな。綿菓子かな。ふわふわで甘い匂いするし。

 

食べてしまおうか。色んな意味で。

 

いや、いかん、耐えろ。子供のように純粋な蒼龍にそんなことはできない。

 

「んー、かぷっ」

 

んあ?

 

「えへへ、甘噛み。知ってる、提督?動物は好きな相手を甘噛みするんだって!テレビでやってたの!」

 

あああ、あああああーーー!!!

 

「蒼龍かわいい!!!!」

 

かわいい!かわいい!!かわいい!!!

 

凶器レベルのかわいさだ、死人が出てもおかしくない!

 

「んー、提督にぎゅーってされて幸せだよ〜」

 

《好感度アップ!》

 

豊満なバストを押し付けるように抱きしめてくる蒼龍。やばいやばい、理性がぶっ飛びそう。

 

駄目だ、手を出してはならない。鎮守府が崩壊する!

 

「……で、でもね、提督が良ければね、抱きつくよりもっと凄いことしても、良いんだよ……?」

 

やめたまえ、そう言う雰囲気作りは!

 

「私、提督の言うことなら何だって聞くからね?最初は上手くできないかもしれないけど、私頑張るから!」

 

いかんよ、いかん、もう……。

 

「だからね、提督。私のことを……」

 

煩悩が……!

 

「……好きにして?」

 

あ、駄目だ。

 

 

 

切腹するしかねぇ。

 

「おおおりゃあああああ!!!!」

 

「え?!て、提督ーーー?!!!」

 

 

 

……と、まあ、そんな感じで。

 

手刀で割腹自殺を計った俺は、そのままぶっ倒れて。

 

前回の次回予告をしっかりと回収して、黒井鎮守府ギャルゲ化計画の終わりを迎えるのであった……。

 

《END》




時雨
電波系(物理)。

古鷹
古鷹にちんちんって言わせたくってこの話を書きました。後悔はありません。

蒼龍
かわいい。

旅人
相手が動物であろうと、分け隔てなく接する。
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