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ううっあ"、大分抜かれたなァ……。
俺の血で何すんだろうな、春雨。
まあいい。
しかし、あれだな。春雨だけのお願いを聞いたとあっちゃ不公平だ。
よし、ここは、日頃の感謝の気持ちを込めて、艦娘の願いを叶えてあげよう。
「と言う訳で陸奥。さあ、願いを言え。どんな願いでも一つだけ叶えてやろう」
「あら、本当?うふふ、どうしようかしら……❤︎」
いや、違うんだ。
これは決して遠回しな自殺なんかではない。
単純な善意、愛情から来るものだ。
愛を以って接すれば、愛のある答えを返してくれるだろう、きっと。
「それじゃあ、提督?」
「何かな?」
「自分の手足を切り落として、この首輪をはめて、私の部屋で一生を過ごしてくれないかしら?」
愛のある答えとは。
「それは不可能だ。他の願いを言え」
四肢欠損からのペットプレイか。中々に業が深いな。リョナはいかんぞ。
「どうして?一生大切にするわよ?」
そう言う問題じゃないよね。もっと根本的な所が間違ってる。
「俺はマゾじゃないから、ペットプレイには付き合えない」
そこに尽きる。性癖の問題だ。倫理?道徳?知らんな、犬にでも食わせろ。
「飼ってあげたいのに……」
「妥協案として犬耳生やすから、それで」
獣化の丸薬を飲み込み、犬耳と尻尾を生やす。俺の獣化とか完全に誰得だが、仕方がない。
「……! うん、可愛いわ、提督」
すると、抱きしめられ、頭を撫でられた。おお、陸奥の豊満な胸が押し付けられて実際ウレシイ。相変わらずのダイナマイトボディだな。本人は爆発は嫌だと言ってるが。
「よしよし、良い子良い子……」
生やした犬耳を触られる俺。少しくすぐったいが、悪い気はしない。陸奥お姉さんに甘えるのもアリだな。
「陸奥ー!」
すぐそこのソファに押し倒す。陸奥はあれだな、お姉さんタイプだ。いや、長門型では妹だが。甘えるより甘えさせる方が好きなんだろう。
甘える……、甘えるか。任せろ、今の今まで社会に甘えてきた旅人さんだ、完璧な甘えっぷりを見せてやるぜ!!
「陸奥、愛してるよ」
「あらあら、どうしたの?」
取り敢えず、唇を奪うか。
「んっ?……ちゅ❤︎れろ❤︎れる……❤︎」
おやおやおやおや?
軽くキスしたはずが、頭を押さえつけられ、無理矢理にディープキスさせられてる。
「ちゅ、ちゅう❤︎」
長門型特有のパワーで押さえつけられ、唾液を啜られる俺。唇を奪われているのは俺だった……?
でも良いや、抵抗しないでおこう。手足を切り落とせ、ってのも、抵抗されたくないってことなんだろうし。
されるがまま、逆レ的光景を楽しむか!!
「あは❤︎提督の唾液、美味しい……❤︎」
濃厚なディープキスの後のセクシーな赤い舌がエロくって大変オーケー。
「それは重畳」
「犬耳と尻尾、ぴこぴこ動いて可愛いわ❤︎」
犬耳尻尾を存分にモフられる。獣化時のモフモフさ加減は密かに自信アリなのだ。ふふふ、どうだ陸奥よ、俺はモフモフだろう?もっと撫でて良いのだぞ?
されるがままに撫でられていると、行為はどんどんエスカレートしていき、陸奥は遂に俺の服を脱がせ始めた。何とかパンツだけは阻止したが。
「貴方は私のもの、誰にも渡さないんだから……」
おお、全身にキスマークを付けられたな。
エロい。
エロいなあ陸奥は。
俺、おじさんだから、エロい子大好きなんだよね。いや、おじさんがエロい子大好きみたいな言い方は配慮に欠けていたな、すまない。
「……楽しい?」
「ええ、とっても」
それは良かった。
「……隙ありよ!!」
「無いんだな、これが」
一瞬、パンツの中に手を突っ込まれそうになると言うアクシデントもあったが、概ね無事に過ごせたと言って良いだろう。
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夏の日の昼間、私は今日の任務を終えて、鎮守府に帰ってきたところでした。
妹の那智と別れ、外出しようとしたその時、
「俺は神龍、俺は神龍……」
謎の自己暗示を続ける、私の愛しい人に出会ったのです。
「……あの、提督?」
「よう、妙高。聞いて驚くな、今日の俺は神龍なんだ。さあ、願いを一つだけ叶えてやろう!!」
神龍……?
「あの、すいません、神龍とは?」
「何だ、妙高。漫画は読まないのか?」
「はい、読んだことはあまり……」
文学小説はよく読みますけど、漫画は……。
「まあ良い、兎に角、願いを叶えてあげよう」
「は、はあ……」
また、急な思いつきでしょうか?
そもそも、私ごときが提督にお願いなんかして良いのでしょうか?
色々と迷うところではありますが、願いを言うだけならバチは当たらない……、ですよね?
「で、では、もし、もしよろしければ……、わ、私と買い物に!!」
「んもー、良い子だな妙高は。そんなことで良ければいくらでも!……皆んなこんなだと楽なんだけどなぁ」
「良いんですか?!ありがとうございます!」
や、やりました!
「……にしても、本当に買い物に付き合うだけで良かったの?折角何でも願いを叶えるってんだから、もっとこう、ボーナスを出せとかさ」
「いえ、私は、提督のお側に居られるだけで幸せですから……」
ご多忙な提督の時間を、私に少しでも割いてくれるなんて、こんなに嬉しいことはありません。
「そう?もっと我儘言って良いのよ?」
「そんな!こうして一緒に歩けるだけで、私は……」
十分満足ですよ、提督と二人きりで居られるだけで。
……本当は、もう少し。
欲を言えばもう少しだけ、距離を縮めたいところですが……。
「んー、分かった、こうだな?」
「えっ?あっ……❤︎」
提督、手を、繋いで……?
こんな、まるで恋人のように……❤︎
「い、いけません!私なんかに、こんな……!」
この人はいつもそうだ。
ただ、愛するだけの、奉仕するだけの立場にある私の、ほんの、ほんの小さな欲を見抜く。
私のして欲しいことを見抜いてしまう。
「駄目です、私は……」
「良いじゃん良いじゃん、妙高は美人さんなんだからさ、ちょっとくらい我儘言っても許されるよ」
……愛して、くれるんです。
私は提督を愛せるだけで幸せなのに。
こんなことをされたら、私は……。
「さあ、行こうか。買い物……、新作の本だったな」
私は、おかしくなってしまいます……❤︎
陸奥
黒井鎮守府でもトップクラスの危険人物。
妙高
穏健派。忠誠心が高いので安全な方。
旅人
獣化によって犬耳尻尾を生やす。