旅人提督の世界征服までの道程   作:ハードオン

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俺も異世界オルガみてえな圧倒的センス欲しいなぁ。

あと最近アマゾンでなのは見てる。なのはでss書きたい。

それと、200話目のネタがない。もう逆レくらいしかやることがないぞ。


196話 サンドラ直撃、そして粉砕

『な、なんだ貴様?!ここは関係者以外立ち入り禁しびゃ!!』

 

『何をするろぁ?!』

 

《ちわーす、三河屋でーす》

 

はい、と言う訳でね、やってまいりましたサンドラ鎮守府。EU所属の新しい鎮守府らしく、最初に召喚したリシュリューとアークロイヤルのお二人を使い捨ての鉄砲玉としてそこら中を駆けずり回してるとか。

 

これはギルティ。ブチ殺し確定ね。

 

義憤って訳じゃない。今こうやっているこの時だって虐待されている子供がいるだろう。レイプされる婦女子がいるだろう。辛い思いをしている艦娘がいるだろう。

 

それを全部どうにかしようみたいな、ヒーロー的な思考回路は皆無だ。こう言う言い方はアレだが、知らない人がどうなろうと知ったこっちゃない。

 

……だがよ、俺の見えるところでやるなよ。胸糞悪い。

 

女の子の涙を見た後で美味い飯が食えるか?食えねぇだろ?だから助けるんだよ。理由なんてそのくらいのもんだ。

 

でも、鎮守府一つ潰すには十分過ぎる理由だ。

 

『なっ、何をやっているんだ貴様はー!!!』

 

『憲兵をノックアウトした』

 

『立派な犯罪行為だぞ!!!』

 

『超法規的措置って知ってる?』

 

アークロイヤルちゃん、激おこ。

 

『勝手に私達の制御装置も壊すし……、何なんだ貴様は!』

 

制御装置……、艦娘の首輪のことだな。黒井鎮守府開発のロック装置とは違い、艦娘の自由を奪うためのもの。もちろん、即座に破壊した。

 

『だぁから、言ったろ?君達を助ける、安心しろってさ』

 

『……私達は』

 

『はいはい、助ける価値も、理由もあるんだ。大人しく助けられなさい』

 

悪いが、君の意見は聞いてないよ。俺が助けるって言ったら助けるんだ。俺の納得のいく形で事が収まるまで好き勝手やらせてもらうぞ。

 

俺、自分で言うのも何だけど、なろう系主人公が如くサイコパスなもんで。気にくわない奴は何だかんだ理由をつけて潰すのよ!

 

『……ところで、その不気味な鶏のマスクは何だ』

 

これ?変装。

 

 

 

『だ、誰だっ、がああああ?!!』

 

『ごはぁ?!』

 

『貴様、ぷぎゃ?!!』

 

ンッンー、いい調子だ。

 

『……大丈夫かしら』

 

だが、俺の快進撃とは対照的に、憂いを帯びた表情を浮かべるリシュリュー。

 

『んー?何がー?』

 

『ねえ、ここのAmiralを再起不能にしたら、私達は日本に行って、黒井鎮守府ってところに引き取られるのよね?』

 

『ああ、そうだよ』

 

もちろん、いつもの。親の顔より見た展開。おいでよ黒井鎮守府へ、だ。

 

『そこに行けば、私達は、幸せになれるのかしら?』

 

『それは分からないさ。幸せってのは自分の手で掴み取るものだからね。まあ、飯と金と休みは出すよ』

 

『……そう』

 

幸せは、なんて言うか本当に、掴み取るもんだからねぇ。

 

幸せになれるかどうかってのは自分次第じゃないかな?まあ一般論でね?

 

『でもまあ……、ここにいるよりは、ずっとマシさ』

 

『そう、よね』

 

さあ、行こうか。

 

 

 

サンドラ鎮守府を駆け回り、中枢の執務室へ。

 

さあ、提督の面、拝んでやりますか。

 

《お邪魔しまーす!》

 

『だ、誰だ?!!』

 

《俺だ!!!》

 

『?!!!!』

 

んー、予想に違わず、厭な顔をした男だな!俺みたいな爽やかイケメンとは違って、不細工だ。心の醜さが顔にまで出てる。

 

《お前、地獄行き、確定ねっ❤︎》

 

いや、本当に。地獄行きにしてやってもOKなんだがね。俺も焦熱地獄までなら落ちたことあるし。まあ、地獄に行ったら行ったで面倒なことになるしな。半殺しの再起不能で済ませてやるよ。あっ、でも、幻想郷の閻魔様にはまた会いたいな。美人だ、彼女は。

 

さてさて、そんなことより。

 

『何を言っている?!』

 

《罪と罰、罪と罰、罪と罰》

 

『罪と罰だとぉ……?私がいつ、何をしたと言うのだ?!』

 

自覚がないって恐ろしい。

 

《艦娘、艦娘》

 

『艦娘、だと?……リシュリューとアークロイヤルの差し金か!あいつら、建造してやった恩を忘れたか!』

 

おいおい、何だ建造してやったとは。お前が腹を痛めて産んだ訳でもねえだろ。

 

『Admiral……』

 

『Amiral!』

 

『貴様らッ……!!!』

 

怒りの篭った視線をアークロイヤルとリシュリューに向けるサンドラの提督。

 

……サンドラの提督って言うとアレだな、新宿のアーチャーみたいな。つまるところ俺は黒井の提督か。アレ?ヤクザっぽい。

 

『貴様らを建造し、使ってやっているのは誰だと思っている?!この私だぞ!道具の分際で持ち主に逆らうのか?!』

 

『自分が道具だって事くらい理解してるわ!でも、Amiralに使われるのはもううんざりよ!仕える相手くらい、自分で決めるわ!!』

 

『貴様にそんな権利は無い!!』

 

《アルヨー、アルヨー、アルアルヨー》

 

道具、ねぇ。何でそう、自ら一線を引きたがるのかね。艦娘も人も、心があるんだから一律一緒で良いだろうに。

 

そう言う態度だから世の中から差別が無くならんのよ。

 

それに、だ。忠を尽くすのは自分にしとけ。その方が後悔しないぞ。

 

《艦娘にも、心はあるのさ〜♪》

 

『だからどうした?人間と同じ扱いをしろとでも言うのか?何を馬鹿な、艦娘は悍ましい化け物だぞ!これは差別ではなく、分別だ!!』

 

ほーん、死ね。

 

すぐ側の灰皿を投げつける。

 

『があっ?!き、貴様ぁ……!!』

 

《bye-bye!》

 

ぶん殴ってやれ。

 

『ぐっ、クソッ!!』

 

ほー、腐っても軍人か。ただ殴るだけじゃ防がれるな。

 

いや、反応できない速度で殴ったり、魔術使ったりしたら、こっちの身元割れちゃうかもしれないだろ?他所の鎮守府を潰す時は出来るだけ常人の技術と身体能力でって決めてんのよ。声も録音テープ使ってるし、顔もマスクで隠してるしで。

 

さて、どうするか……?おっ、

 

『まっ、待て!そんなもので殴られたら……!!』

 

ゴルフクラブ、発見ー。

 

おらよ。

 

『いっ、ぎゃああああああ!!!』

 

おーおー、折れたな。

 

《気分はどうだい?》

 

『き、貴様あああああ!!!覚えておけよ!貴様も、貴様を呼んだ艦娘も!皆、殺してやる!!!』

 

元気一杯じゃねえの。

 

もう一発行っとく?

 

『がっ、や、やめろ!』

 

もう一発行っとく?

 

『いぎゃ、ぐ、ああ』

 

もう一発行っとく?

 

『ぁあ?!や、やめてくれ』

 

もう一発行っとく?

 

『げぁ?!!もう、やめて、くれ!!』

 

もう一発、行っとく?

 

『やめろ!もう充分だ!!』

 

おっと、どうした、アークロイヤル。

 

《君も、殴る、カイ?》

 

『そうじゃない!……もう、たくさんなんだ。例え私達のためでも、暴力は振るわないでくれ……』

 

なんて。

 

なんて心優しい子だ。

 

感動した。

 

今まで虐げられてきた相手を前にしてその態度、感動した!

 

まさに聖人君主だ!

 

《ホォール!イィン!ワァン!!!》

 

『ぐああああああ!!!!』

 

はい、とどめ。

 

『何故殴ったー?!!』

 

いや、だって、とどめ刺さないと。

 

君が優しい人だと言う事は、俺の暴力を止める理由にはならない。

 

そこには何の因果関係もないだろ?

 

大体にして、俺は宣言したはずだ。

 

サンドラ鎮守府を潰す、と。

 

 

 

さて。

 

無意味で無慈悲な鎮守府解体劇の後。

 

「と、言う訳で、今日から黒井鎮守府所属になるアークロイヤルとリシュリューだ。仲良くするように」

 

「「「は?」」」

 

そんなイセスマ見た感想みたいなこと言っちゃやーよ。

 

「ちょっと……、ちょっと待ってくれないか司令官。食事前に姿を消したのは、まあ、百歩譲って良いとするよ。でも、何で、新しい艦娘を連れ帰ってくることになるんだい?」

 

響、冷静なツッコミ。

 

「長く生きているとこんなこともある」

 

「ないよ」

 

バッサリ。

 

「まあまあまあまあ、アークちゃんと、リシュリューちゃんを見てくれ」

 

「……見たけど、彼女達が何か?」

 

「……可愛いだろ?」

 

「は?(半ギレ)」

 

可愛さは全てにおいて優先されるだろ、常識的に考えて。

 

『はい、さあさあ座ってアークちゃん、リシュリューちゃん。おっこのカルヴァドス美味えな飲みなよ』

 

『い、いや、私は』

 

『そう言うの良いから』

 

遠慮はいらない。

 

『お酒なんて初めて!ありがとう、新しいAmiral!』

 

『良いの良いの、着任祝いだ、好きなもの注文しな』

 

それで良いんだリシュリューちゃん。

 

「おお、このホロホロ鳥のオージュ渓谷風なんて素晴らしい出来だ。シェフを褒めてやりたい」

 

カルヴァドス……、りんごの蒸留酒の風味が効いていて、その上で生クリームがベースのソース・ノルマンド。

 

美味しいなー。やっぱりフランスは飯が美味いわー。

 

「ああ、帰りは俺一人でロシアに寄るから。皆んなはこれ使って帰ってね」

 

と、帰還の巻物を渡す。

 

帰還の巻物と言うのは、その名の通り、特定の場所に帰還できる巻物だ。

 

「はぁ……。まあ、しょうがないわ。Admiralですもの。こんなこともあるわ。……Admiral?今度は私の祖国イギリスへ、二人きりでtripしましょ?」

 

ウォースパイトが言う。

 

はいはい、旅行な、旅行。……ウォースパイト、殆ど歩けないのに結構アクティブだよな。

 

 

 

まあ、こんな感じで、日帰りフランス旅行は、予期せぬ形で終わりを迎えた。

 

……予期せぬ形だったが、存外、悪くなかったな。

 

新たに誘拐してきたアークロイヤルとリシュリューの今後に乾杯、だ。

 

「うわぁ、凄いね司令官。カルヴァドスをラッパ飲みとか……。それ、四十度はあるのに」

 




アークロイヤル
気付いたら攫われていた。

リシュリュー
一世一代の賭けに勝ち、無事ブラック鎮守府に辞表を叩きつける。

幻想郷の閻魔
可愛い。

旅人
なろう系サイコパス主人公なので、美女にやたらと甘い。男には厳しい。

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