旅人提督の世界征服までの道程   作:ハードオン

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活動報告でちらっと書いた東方のssを書きたくなりまして……。そっち書いてたせいか、こっちの出来はアレですね。はい。前半丸々がおまけみたいなもんなので、この話は飛ばしても大丈夫な奴です。


21話 おせちもいいけどカレーもね

「はーい、あけましておめでとうございますー」

 

1月1日、元旦。いやー、今年、いや去年もいろいろありました。

 

年始の辺りは、確か、梁山泊で知り合いの特A級エージェント十人と協力して、九人のエキスパート達と戦う羽目になったりしたっけ。サングラスのオッサンのパンチ、重かったなぁ……。

 

年央頃は、知り合いのヤクザと大暴れしたなー。堂島の龍の渾名は伊達じゃなかったな、うん。

 

その後はなんだかんだで鉄骨渡ったりカードゲームしたりする羽目になって、最終的に大金を手にしたけど、突然現れたワカメみたいな髪型の黒ずくめの男に、麻雀を差し馬握らされて打って、数千万が一時間で消し飛んだっけ。いやー、もう二度と麻雀打たねえ。何が御無礼だよ、泣くぞ。

 

で、年末はこれだ。提督。よく分からんが、提督なるものになっちまった。未だによく分かってないけど、まあ、かわいい女の子に囲まれて、美味い飯食って、日がな一日遊ぶだけの楽な仕事だ。ちょっと書類書いたりもするけど、まあ、無いようなもんよ。

 

「いやー、楽な仕事だなー!!!」

 

「て、提督?!大丈夫ですか?!!パソコン作業と電話応対と年賀状返礼を同時に…………!!!」

 

有能な大淀もこればっかりは手伝わせられない。

 

……そう、俺は知り合いが多い。国内外どころか異世界霊界魔界天界外宇宙ありとあらゆるところに知り合いがいる。

 

……で、何が問題かって言うと…………。

 

「ああああああああ!!!!年賀状!!年賀メール!!年賀お電話!!年賀テレパシーに年賀ポーション!!年賀輸血液に年賀丸太に年賀、年賀、年賀なんだこれ?!!」

 

馬鹿みたいに届いてる。量が、量が洒落になってない。正直言って、受け取りを拒否したいくらいだが、

 

「あー!テメー!!そんなとこにムーンゲート置くなや!!しかもなんでアダマンタイト製なんだよ!!床に穴空いて…………、いや、ハウスボードで直せば良いとかじゃなくって!!ちょ、ちょっと待て、ポ、ポーション投げんな!!て言うかこの年賀ポーションお前だろ!!!」

 

 

 

「提督、い、今のは?」

 

「知り合いだよ…………、ああ、クソ、なんか身体が非伝導体になって脚がしなやかになったぞ…………、アレ?普通にありがてえわ」

 

成る程、ノースティリス流のお祝いって訳ね?

 

その時、執務室の扉がノックされる。うん、足音とノックの仕方からして長門さんかな?

 

「入って、どうぞ」

 

「失礼する。提督、お歳暮だ。極めて多いぞ」

 

うわー、来たよ、お歳暮。もうね、とんでもない量。鎮守府で手が空いている子に手伝ってもらいながら、お歳暮を仕分ける。

 

「先ずはこれだ、ええと、何々?『悪の組織フロシャイム』?から、ぬか漬けが届いてるな」

 

「あー、将軍か、後で電話しなきゃ」

 

ぬか漬けのツボを懐に仕舞う。

 

「他にも、『BF団』、『秘密結社鷹の爪団』、『デストロン軍団』、『元マルハーゲ帝国一同』、『聖帝軍』、『ドクター剛の研究所』、『東城会』、『ミレニオン』、『ケロロ小隊』、『黒須組』…………、気のせいだろうか、なんと言うか、これは、所謂反社会勢力なのでは?」

 

「うん、皆んなアレだ、俺が昔作った、『世界征服友の会』の加盟団体だね」

 

「何だそれは?」

 

「世界征服が夢のピュアなおっさん達が集まって愚痴ったりする会」

 

「何だそれは?!」

 

いや、マジで。愚痴ぐらいしかやることないし。正義の味方って強いんだよなぁ。

 

「まあ、良い、今に始まったことではないからな、次だ、えー、『仲町サーカス』……、おお、前にテレビに出ていたな。チケットが沢山と、手紙だ。知り合いなのか?」

 

「あー、懐かしいな。自動人形さん達元気かねー?チケットは、そうだな、今度皆んなで行こうか」

 

「他には、えー、『SOS団』、『アンツィオ高校』、『クロマティ高校』、『碧空高校OB一同』、『私立薔薇門高校』、『私立春風高校光画部』、『軟葉高校OB一同』、『わかめ高校セクシーコマンドー部』、『時定高校』、『桜才学園生徒会一同』、『陽昇学園元地球防衛組』、『童守小学校の鵺野』、『泥門高校アメフト部』、『区立友引高校OB一同』……、なあ、提督?何でこんなに沢山の学校からお歳暮が?」

 

「おっ、あいつと、あいつ、あとあの野郎も卒業かー、早いもんだなー」

 

「何をしたんだ、何を!」

 

「あ、俺、一応教員免許持ってるから」

 

「?!」

 

「まー、色々あったな、としか。あっ、クロマティのアホ共、またゴリラに丸投げしたな?!お歳暮の中身全部バナナじゃねえか!!」

 

「つ、続いて国内外からだ。えー、『喧嘩チームDRAK』、『SCP財団』、『スピードワゴン財団』、『桂木弥子魔界探偵事務所』、『346プロダクション』、『アサシン教団』、『天道道場』、『AUO』、『心神会』、『Devil May Cry』、『マヴェリック社』、『株式会社世紀末』、『光子力研究所』、『海馬コーポレーション』、『特車二課』、『児童養護施設アサガオ』、『内閣総理大臣 剣桃太郎』、『合衆国大統領マイケル ウィルソン』……、なにこの、何?」

 

「待って、探偵事務所からのお歳暮見せて?…………、やっぱりか、これ、ハムに見せかけた魔界の虫だわ。危ねえな、逆に食われるところだったわ」

 

「えぇ……?……あ、あとな、これはお歳暮なのかどうか分からんが、き、気が付いたら、鎮守府の敷地内にあった提督宛ての荷物だ、『幻想郷一同』、『機動六課』、『冒険屋ボルト・クランク』、『マジトピア一同』、『ユクモ村一同』、『グランサイファー騎空団』、『エンドレス・イリュージョン一同』、『ラクロア王国』……、本当に大丈夫なのか?」

 

「おお!秋の神様サイコー!南瓜にさつまいも、キャベツ、ごぼう、大根…………、ええやん!気に入った!!」

 

「……お歳暮?」

 

良いじゃん、別に。助かってるんだしさ。

 

あー、にしても、きっつい。お歳暮も年賀何かも馬鹿みたいに届いてる。続々届いてる。俺、死ぬかもしれん。

 

 

 

「て、提督!!大変です!!!」

 

さっきまでどこかに行っていた大淀が血相を変えて戻って来た。嫌な予感しかしない。でもこれ聞かなきゃならんやつだよなぁ、忙しいから面倒ごとじゃありませんように……!

 

「大本営からの催促状です!!『大規模侵攻作戦開始、新たな海域の解放の為、進撃せよ』とのこと!!」

 

なんだ、そんなもんか。

 

「見なかったことにしちゃえ。うち、警備会社みたいなもんやし」

 

しかし、

 

「不可能です!!それが、戦果がでなければ、予算の大幅カットや最悪、職務怠慢として罰金を請求するそうです!!」

 

「んだよおおお!!もおおおお!!!死ねや大本営いいいい!!!!」

 

頭おかしいんじゃねーの?金、ないっつってるよね?給料の殆どを経費に注ぎ込んでやっとやっとってレベルだよ、ウチは?

 

 

 

「いや、逆にこれはチャンスではないか?」

 

長門さんが言う。

 

「ここで戦果を出すことが出来れば、例え大本営がどうであれ、武勲に応じた報酬を出すだろう。いや、出さざるを得ない。軍全体の士気に関わるからな」

 

「でも、出来るの?」

 

「やるさ。ここの鎮守府の規模からして、決して不可能なことではない」

 

自信を持って断じる長門さん。

 

「大変でしょ?」

 

「何を言う?今のこの艦隊は皆のモチベーションも高く、武装も充実している。新たな海域の解放も不可能ではないだろう。……提督、貴方が優しい人間だと言うことは、今までの行動で分かっている。だがな、艦娘というのは、どう取り繕っても、戦うものなのだ」

 

「はぁ、真面目だねぇ」

 

正直、理解ができない。やらなくちゃならないこと、なんてありはしないのに。肩張りすぎ、鬱になるよ?

 

「誤解してくれるな、戦うのは他でもない、私達自身の意思だ。……守りたいんだよ、この国を、皆を、そして……、貴方を」

 

あら、普段はアレなのに、今回は随分カッコいいこと。でもな、

 

「だが断る」

 

「……はあ?」

 

「女に守られる男なんて、かっこ悪いだろ?」

 

「あのなぁ……」

 

当たり前だよなぁ?

 

「と言うわけで、明日から俺も出撃するわ」

 

「な?!何を言っている?!!許可できる訳ないだろう?!!」

 

「知らないもーん。俺提督だもーん、長門さんの許可なんていらないもーん」

 

「そういう訳にもいかん!確かに、貴方が強いことは知っているが、万一と言うこともある!!戦場では何が起きるかわからんのだぞ?!それが分からん訳ではあるまい!!」

 

でもなぁ、海域の警備くらいなら全然平気なんだけど、侵攻って聞くとなんとなーく嫌な予感がするんだよね。

 

「俺が死ぬ訳ねぇだろ(ゲッター並感)」

 

「……いや、駄目だ、考え直してくれ、頼む。貴方にいなくなられるのは困るんだ」

 

んー、そう簡単には分かってくれないか。でも、俺が行かないと多分、長門さんが帰ってこないな。他にも、何人か大怪我しそうだ。勘だけど。でも、自身の勘より信頼できるモンはねぇ。

 

「……長門さんが何と言おうと、俺はついて行くよ?」

 

「……はぁ、まあ、だろうな、貴方はそういう人だ」

 

「大丈夫だって、大砲も魚雷もないけど、皆んなの盾にはなれるからさ」

 

「普通は逆だろう」

 

「それは長門さんの普通、だね」

 

ここの艦娘達は常識知らずなところあるからなー。男なら女の子を守る、これ常識。

 

「しかし、それでも、安全の為に打てる手は打ちたい。よって、出撃組だけでなく、護衛を複数人付けてもらうぞ」

 

んー、長門さんは頑固だからな、多分断っても、無理にでも付けるだろう。

 

「しょうがねえなぁ(悟空)」

 

「くれぐれも、怪我だけはしないでくれよ。……貴方は人間だ、艦娘と違って、怪我は簡単には治らんからな」

 

確かに、流石の俺も臓器を失ったりすれば、再生に数日はかかるな。気をつけよう。

 

「分かった。じゃ、明日からね」

 

「ああ、決して、死ぬな。それだけは守ってくれ」

 

心配されまくりだな、俺。

 

正直、どこまでやれるかは分からない。けど、提督自身が出撃するメリットは確かにあるんだ。例えば、直接戦闘を見ることにより、艦娘による音声以外にも多くの情報が得られること、通信の距離が近いので、指揮のレスポンスが早くなることなどがある。って、知り合いの歴史好きな提督が言ってた。

 

まあ、何にせよ、明日から、だな。

 

 

 

 

 

今日は仕事、あるし。

 

 

 

 




大淀
提督が辛そうで悲しい。

長門
提督を信頼している。

サングラスのオッサン
ビッグバン・パンチ。

堂島の龍
三角ボタンではっちゃける。

黒ワカメ
自殺者製造機。

歴史好きな提督
世が世なら銀河で英雄として伝説になってた。

旅人
死亡フラグを嗅ぎ取り、立ち上がる。
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