旅人提督の世界征服までの道程   作:ハードオン

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俺の趣味が前面に押し出されてます。


228話 インド洋攻略作戦 戦闘編

『バ、馬鹿ナ……!ドウイフコトダ!!!』

 

「ははははは、甘いぞ、深海棲艦!」

 

甘い、甘いぞ、深海棲艦。我ら黒井鎮守府、切り札の一つや二つ、持っているに決まっているだろう。

 

『ッ、モウココマデ辿リ着イタトイフノカ?!』

 

「中々の包囲網だが、突破したぞ。この、ガングートがな!」

 

私、ガングートは黒井鎮守府の艦娘だ。

 

母国ソ連、いや、ロシアの地で提督に拾われて、黒井鎮守府に所属したのだ。

 

黒井鎮守府に所属してまだ日は浅いが、それでも、世界最強の鎮守府の一員であると言う誇りと自信がある。

 

故に……、

 

「北方水姫、と言ったな、貴様」

 

姫クラスが相手でも、恐れるに足らず!

 

「私が、相手だ……!!!」

 

 

 

『クッ、死ネェッ!!!』

 

無数の砲撃が、私の身体を貫かんと飛来する。だが、焦ることはない。

 

「プロテクト!ウォール!!!」

 

プロテクトウォール……。

 

艤装の掌を中心に発生した空間湾曲フィールドにより斥力を発生させ、攻撃を防ぐ技、と言うか機構だ。

 

『ナッ、何ダト?!!』

 

これで北方水姫の砲撃は防いだ。

 

「今度はこっちの番だ!」

 

私の艤装、両腕の手甲と背中の羽が、陽の光を受けて黒く輝く。

 

「ファントムリング!!」

 

ファントムリング軸固定良し。

 

「ブロウクン!ファントム!!!」

 

ブロウクンファントムは私の主兵装だ。回転した右腕部艤装を射出し、敵を粉砕する機構だ。

 

並みの深海棲艦なら、瞬く間に貫く黒鉄の拳、受けてみろ!!

 

『グゥッ?!!オオオオオオオオ!!!』

 

ばりばりと言う轟音と共に、自らの手甲でブロウクンファントムを防ぐ北方水姫。む、受け止めたか。流石は姫クラス、一筋縄ではいかんな……。

 

「ならば接近戦でケリをつけてやる!行くぞ!!」

 

『グオオ……、ヤラセルカ!!』

 

すると北方水姫は弾幕を張る。接近戦は不利と思ってのことだろう。

 

今まで碌に戦闘せず、蹂躙ばかりしてきた深海棲艦と、接近戦で戦う仲間に恵まれ、訓練を積んできた私との間には隔絶した差がある。

 

近付けば、勝てる。

 

私は確信した。

 

「うおお、おおおおおおお!!!」

 

『ッ?!馬鹿ナ?!弾幕ヲ突ッ切ッテキタダト?!!』

 

だから、甘いんだよ、深海棲艦。

 

見通しが甘い。

 

私を、私達を誰だと思っている?

 

たった百そこらの頭数で世界に喧嘩を売れるだけの戦力がうちにはあるんだぞ。末端とは言え、その一員である私が、弱い訳、ないだろ……!!

 

「ぬぅ、ん!!!」

 

『舐メルナァ!!!』

 

横っ面へ殴打。だが防がれる。

 

「せりゃあ!!!」

 

『ガァッ?!!!』

 

もう片方の手でレバーブロー。当たった。

 

『ウ、オオオオオ!!!』

 

しかし北方水姫は、痛みに耐えながらも、殴り返してきた。

 

だが、遅い。

 

そして、

 

「ふんっ!!!」

 

軽い。

 

シマカゼはもっと速かった。

 

ナガトはもっと重かった。

 

それと比べると、深海棲艦のなんと未熟なことか。型も何もないテレフォンパンチ。その程度の拳で私を倒せるか!

 

「うりゃあ!!!」

 

『ゴッ、ハ……!!!』

 

北方水姫の土手っ腹にパンチ。水の入った皮袋を床に叩きつけたような奇妙な音が響く。内臓にいくらかダメージが入ったか……。

 

「はぁぁぁ!!!」

 

『グゥッ、ガアアアアアア!!!』

 

間髪入れずにラッシュだ!!!

 

「終わりだ!!!」

 

『ヤラ、セルカァァァ!!!』

 

……トドメの一撃を放ったが、弾かれ、あまつさえ反撃までしてきた!!

 

「ぐおっ?!!!」

 

『ワタシヲ、怒ラセタナ……!!』

 

これは、もしや……!!

 

「『壊』状態……!!!」

 

一部の強力な深海棲艦は、壊状態と言う、ある種の暴走形態があると聞いてはいたが……!!!

 

『コノ状態ニナッタカラニハ、生カシテハ帰サナヒ……!!!ハァッ!!!』

 

「ぐ、ああっ!!!」

 

なるほど、出力は倍増、と言うわけか。

 

体を抉る砲弾の雨あられ。

 

ははっ、やるじゃないか。

 

中々だ、効くな。

 

「だがな、そんなことで、そんな程度で私が倒せると思ったか!!」

 

『何ヲ……!!!』

 

パワーで負けている現状は不利。確かにそうだ。

 

だが、そんな不利をひっくり返す、必殺技が私にはある!

 

「ゲル・ギム・ガン・ゴー・グフォ……!」

 

『ッ、ヨクワカラナヒガ、ヤラセルカッ!!!』

 

砲弾が、当たる。

 

当たる、が、死にはしない。

 

死なないなら、倒せる!

 

「ヘル!アンド!ヘブン!!!」

 

攻撃のエネルギー、防御のエネルギー、両方を合成し、敵を貫く……!!

 

さあ、深海棲艦。

 

これが私の切り札、勝利の鍵だ!!!

 

「うおおおおおおおおお!!!!」

 

『グ、ア、アアアアアアアアアア!!!!』

 

ふっ、私の勝ちだ……!!

 

 

 

×××××××××××××××

 

「護衛棲姫と言ったな……。騎士としての矜持だ、名乗ろう……。私の名はアークロイヤル!」

 

『ナ、何……?!』

 

ワタシは困惑した。

 

目の前で名乗るこの女……、アークロイヤルがあまりにもちぐはぐだからだ。

 

……騎士甲冑に盾。それとランスと西洋剣。

 

決闘でもやろうと言うの……?

 

まあいい、付き合ってやる義理はないわ。

 

『行ケッ、艦載機!!!』

 

アウトレンジから一気に決めさせてもらう……!!

 

「メガファン!!!」

 

『ッ?!』

 

瞬間、奴の槍の先から、稲光が迸る。

 

差し向けた艦載機は全て落とされた。

 

「はるか遠く、スダドアカワールドの魔法だ。効くだろう……?」

 

スダドアカワールド?魔法?もう、分からないことだらけ。

 

ただ、分かるのは……、

 

『油断大敵、カ……!!』

 

気を抜いたら死ぬ、と言うこと。

 

「さあ、悪よ、滅びろ!!!」

 

『チィッ?!!!』

 

ああ、もう!

 

最悪よ!

 

遠距離では魔法と艦載機、近距離では剣と槍。隙がない!!

 

それに、

 

『何ヨソノ艦載機!反則ジャナイ?!』

 

「む、私のハリアーのどこがおかしい?」

 

馬鹿じゃないの?!

 

最近の機体じゃない!!どうして艤装になってるのよ?!!

 

「黒井鎮守府驚異のメカニズムだぞ」

 

その一言で何でも片付けられると思ったら大間違いだからね?!

 

「最近はRX-プロジェクトなるものを企画しているらしいが……、詳細は不明だ」

 

ああもう、話しても無駄だ。

 

『艦載機ヨ!!』

 

攻めなくては!

 

物量で押せばいずれ……!!

 

いや……、

 

「どけぇ!!!」

 

防御力にものを言わせて突っ切ってくる……!

 

『クッ、接近戦ハゴメンヨ!!』

 

「むっ、逃げるかっ!!」

 

当たり前じゃない!槍や剣を持った相手と殴り合いなんてするもんですか!

 

「ならば仕方がない、速攻でケリをつけさせてもらう!!」

 

な、何を……?

 

「オーノホ、ティムサコ、タラーキー!!!!」

 

アークロイヤルが謎の呪文を唱えたところ、炎を吹く剣、霞を彷彿させる鎧、力強い盾が現れ、アークロイヤルはそれらを身に付けた。

 

「三種の神器(レプリカ)だ……。この状態はエネルギーの消費が激しいからな、数分しか保たないのだ。だから!!」

 

ッ?!は、速い!!!

 

「終わらせるぞ」

 

『ーーーッ!!!サセルカァッ!!!』

 

航空甲板で殴りっ、?!

 

「甘い」

 

『バ、馬鹿ナ』

 

ワタシの航空甲板が二つに両断された!!

 

「喰らえ……!!」

 

『ウグゥ……!!』

 

斬られ、た……!!

 

出血で、意識が……。

 

クソ、勝てない。勝てなかった。

 

深海海月姫、あとは、頼ん、だ……。

 




ガングート
勇者王。

アークロイヤル
勇者。

北方水姫
強力な破壊の波動を受けてリタイア。

護衛棲姫
炎を纏う斬撃を受けてリタイア。
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