俺はからくりサーカスが好きですね。うしおととらもアニメ化したんだしからくりサーカスもアニメ化して良いんじゃないか?
『ソンナ馬鹿ナ、ソンナ、ソンナ……!』
深海海月姫が用意した策も、兵器も、一瞬で、一撃で、消し飛ばされた。謎の光に飲まれ、前線ごと壊滅したのだ。
あり得ない。不条理だ。こんなこと、あってはならない。
『ナンダ、ソノ力ハ……!!ナンナンダ……!!!』
ふざけるな、ふざけるな、ふざけるな……!!
『一体何ヲシタァッ?!!!』
「反物質砲……」
激しく動揺するワタシに、黄色い髪の女が話しかけて来た。
「やあ、駆逐艦の皐月だよ!君は駆逐古姫、で合ってる?」
気安いな……。
『貴様……』
「簡単に説明するね?アレは、反物質砲。反物質を放って対象を対消滅させるんだって」
『ソンナモノ、アッテタマルカ……!!』
反物質砲だと?そんなもの、現代の技術力ですら……!!
「あるものはしょーがないじゃないか。因みに、僕のアセンブルは今回はKEキャノンとオートキャノン、ストレコザ、VTFミサイルだよ」
続けて話す皐月とか言う艦娘。
「因みに睦月はカラサワカラサワイザナミイザナミアラキデアラキデ、卯月はバトバト範サブオックスオックス、文月はカラサワカラサワアマテラスオックスオックスね。結構、皆んなガチめなアセンだね。所謂、殺しに来てるってやつかも」
何言ってるか全く分からん。
『フ、フン、ペラペラトヨク喋ル……』
「え?関係ないよ。だって、君は……」
イエローカラーの巨砲が二門、こちらを向く。
「ここで終わりだもん」
『誰ガ……!!』
終わってなど、やるものか。
「あはははは!行くよー?」
『クッ……!』
巨砲が火を吹いた。駆逐艦とは思えない火力だ。
避けなければ……!!
『ウ、オオオ!!!』
海上を滑るように移動して、飛来する砲弾を回避するワタシ。
「うーん、今日の僕は固定砲台だからなー。エイムだって皆んなと比べるとまだまだだしー」
ぐ、おおおおお!!!
『雷撃ッ!!!』
隙を見つけて魚雷を発射するも、
「はいはい、迎撃迎撃」
『クッ……!』
魚雷は火砲に穿たれ、無力化される。
しかし、弾数制限があるはずだ!!
「あ、弾切れだ」
ガチンと、金属が噛み合う音。弾丸が尽きたのだろう。今だっ!!!
『オオオオオ!!!』
「うわっ?!」
やったか……?!!
「痛たたた……」
よし、ダメージを与えたぞ!!
『コノママ押シ切ル!!!』
「やってくれたね……」
その時、不意に、虚空から巨大な機械の塊が現れる。
『待テ……、ナンダ、ソレハ?!』
せしてそれは、皐月と言う艦娘の背中にくっ付く。
「対深海棲艦規格外六連超振動突撃剣……。君がなまじっか強いから、これを使わざるを得なくなったんだよ。恨むなら自分を恨んでね」
回る、回る。六枚の巨大なチェーンソーが。
破滅的な轟音と共に、火と煙を吹いて、悪魔のように唸り声を上げる。
あ、あんなものを喰らったら……!!
『待テ、ヤメロ、クルナ』
「加減はするよ、でも、相当痛いと思うから、覚悟した方が良いよ」
『ヤメロ、ヤメロ……、クルナクルナクルナクルナ!!!』
「これが、全てを焼き尽くす暴力だ!!!」
『クルナァァァッ!!!!』
×××××××××××××××
『ソ、ソンナ、ワタシノ策ガ……!!』
「大丈夫?」
『大丈夫ジャナイ!!』
「そっか、取り敢えず落ち着こう、お茶飲む?」
『イラン!!』
おっ、どうしたどうした?
なんだ、ピリピリしてんな?女の子の日か?女の子の日の辛さは分からないな。女になったことはあるけど。ああ、いや、変異的な意味で。
そう言えば知り合いに水を浴びると女になる男がいるんだが、あいつは女の子の日とかどうなってるんだろう。今度聞いてみるか。
にしても深海海月姫ちゃんマジギレしてんなー、重い日だろうか、女の子は大変なんだなー。
『クソッ、ナンダアレハ、完全ニ想定外ダゾ……!!』
ああ、反物質砲?いやね、しょうがないよね。
うちの戦いってのは戦術と戦術をぶつけ合うようなお行儀の良いものじゃなくって、分からん殺し叩きつけてぶち殺すスタイルが基本なのよね。
でも本来、戦いってそう言うもんじゃね?と、俺は思う。
「まあ、そう言うもんだって納得してよ」
『貴様ァ……!!艦載機ヨッ!!!』
おお、スゲー。
流石は姫クラス。
流石は正規空母。
あっという間に空は深海棲艦の艦載機で埋め尽くされた。
『死ネ……、死ネ!!ワタシノ前カラ消エテシマエッ!!!』
おーおー、酷えな、爆撃、機銃、中には直接体当たりしてくるのもいる。
「参ったね、こりゃ」
飽和攻撃はなー。
避けるか受けるかして逃げるのが俺のやり方なんだが。
逃げ場がないとなると……。
「ムテッペキ、プロテス、ファランクスIII、英雄、肉体の保護、プロテクション、剛体術、練丹術……、ハベルの鎧と盾、鉄の加護の指輪、カレル文字『深海』……!!」
受けるしかないよなぁ?
『……コレダケノ飽和攻撃ヲ受ケテ死ナナイダト?ドウイウ防御力ダ!!』
いやあ、俺は硬さには定評があるからね。代わりに、攻撃力は皆無だけど。
いわば俺はRPGゲームにおけるタンクなのだ。
例えるならそう、FF4のセシルみたいな。パラディンに火力を期待するなよ。
加えて俺には剣スキルがない。剣スキルってか、武器全般を扱うスキルがない。使えるのは精々弓と投擲だけだ。
だから……、
「やっちまえ、木曾ー!!!」
「おうっ!!!」
火力支援、お願いします、と。
『チィッ!!!』
「トマホーク!ブーメラン!!」
俺の後ろから躍り出た木曾は、ウイングで空を駆け抜ける。
『グウウオオオ!!!』
投擲されたトマホークが深海海月姫の頭部装甲?を破壊。
しかし、
『コォン、ノォ!!!』
剥がれた装甲から両腕を出した深海海月姫は、頭部装甲に突き刺さったトマホークを弾く。
『貴様等ァッ!!!』
おお、暴れる暴れる。格ゲーで壁際に追い詰められた初心者みてえに暴れていやがるぜ。
「ハッ、やるかい?」
『来イ!!!』
なるほどね。
「やっちゃえバーサーカー!!」
だがね、ふふっ、俺のサーヴァント(艦娘)は強いのだ。
俺の一声で木曾は更に間合いを詰める。
どこからか取り出された大戦斧の大きな影がインド洋に映り込む。
そして。
「喰らいやがれェ!!!」
一気に攻め込む木曾。並の男よりずっと男らしい。その姿は歴戦の荒武者を彷彿とさせた。
俺的には大暴れする度チラチラ見えるスカートの中が大変グッド。
色気抑え目のグレーのボーイレッグでありまするな。
実に良い。
そんなこんなで、木曾をバレないようにいやらしい目で見ていると。
「ストナー!!!サンシャイン!!!」
『グオオオオオオオオ!!!!』
決着がついていた。
展開した艦載機ごと破壊され、死ぬ一歩手前までダメージを受けた深海海月姫。
可哀想。
「大丈夫?」
『大丈夫ジャ、ナイ……』
「そっか、取り敢えず落ち着こう、お茶飲む?」
『イラン……、グハッ』
ああ、血が……。
「木曾、やり過ぎ」
「ん、ああ、すまない」
木曾 は どうでもいい感じだ!!
……木曾にとっては深海棲艦なんてどうなっても構わないのだろう。
敵は殺す。艦娘の基本方針だ。これをなんとか、敵を無力化する、にまでグレードダウンさせた俺は賞賛に値すると思う。
褒めて。
さて、いとも簡単に、あっさり、仕事は終わった訳だが。
『はーい、姫クラスの子達回収してー。残敵を掃討して』
俺が念話で呼びかけると、艦娘達は命令に忠実に動く。
「ヒュージミサイルで消し飛んじゃって!!!」
「ブレストリガー!パルスビームモード!!!」
「アサルトコンバットです!!」
残敵を掃討して……。
俺の軽い命令を良く聞き入れて、命令通りに深海棲艦の残党を撃滅する艦娘達。頭を失った深海棲艦はまさに烏合の衆だ、バラバラに動き出しているのを取っ捕まえて叩き潰す。
「提督、あと五分もすれば残存戦力の処理が終わります。姫クラスは捕らえました」
俺の目の前で跪く神通。
「あらそう。マジ苦しゅうない」
無礼に返す俺。
「ありがとうございます」
が、何故か礼を言われてしまう。
「まあ良いや、姫クラスをここに」
「はい。……提督がお呼びだ、来い!」
そして即座に連行されてくる姫クラス四人。
さて……。
「選ばせてあげるよ」
『従属カ死カ、ト……?フン、殺セ。生キ恥ヲ晒スノハゴメンダ……』
何言ってんの?
「ああ、いや、そうじゃない」
『……何ダソレハ』
コスプレ衣装だが?
「ミニスカエロメイドか、ミニスカエロナースか、選べってんだよ……!!!」
『グ、オオ、オオオオオオオ?!!殺セェーーー!!!イッソ殺シテクレェーーー!!!』
皐月
腕はパージしない。
木曾
強い。
駆逐古姫
死の半歩手前までグチャグチャにされてリタイア
深海海月姫
光に飲まれてリタイア。
水がかかると女になる男
早乙女流の拳法の使い手。
旅人
今日もエロコスプレの完遂でご満悦。