旅人提督の世界征服までの道程   作:ハードオン

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ネタ解説下さいと言われましたが、二百話を超えたこのssのネタ紹介となるとそれはもう馬鹿みたいな量になるでしょうから、申し訳ありませんが、しません。

どうしても「ここのネタ知りたい!」と言うことがあれば、感想欄や活動報告の方に書き込んで下されば解説します。


231話 乱痴気騒ぎ後の騒ぎ

ふー。

 

なるほど、なるほど……。

 

「おはよう」

 

「おはようございます、提督」

 

さて、朝起きて、まず気付いたこと。

 

全裸だ。

 

自発的に脱いだ覚えがないと言うのに、全裸だ。

 

そして次に、鼻につく女の匂い。

 

なんていうか、ヤった後の……。

 

………………。

 

………………?!

 

「古鷹」

 

「はい?」

 

「ヤってないよな?」

 

「うふふ、何もしていませんよ?」

 

ほんとぉ?

 

「ただ、私は、提督の『息抜き』をお手伝いしただけですよ」

 

息抜きとは。

 

ナニを抜いたんですかね。

 

「可愛かったですよ、提督❤︎」

 

何が?

 

怖いんだけど。

 

俺、何されたの?

 

記憶ないんだけど、寝てる間に何されたの?

 

うっわ、怖い。

 

え?

 

本当に何?

 

ついに逆レされた?

 

「本当に何もしていないんだな?」

 

「はい、何も」

 

ニコニコ笑顔の古鷹。

 

本当?ねえ本当?

 

いきなり子供連れてきて貴方の子よ!とか無しね?

 

「提督?」

 

「何?」

 

「男の人のアレって、あんなに沢山出るものなんですね」

 

アレとは。

 

「二回目三回目も同じくらい沢山出て……。凄かったですよ、提督❤︎」

 

何が?

 

何?

 

何されたの俺。

 

……まあ、良いか。

 

忘れよう。酔ってやったことは忘れてOK。

 

どうせ大したことじゃねえよ。

 

さーて、風呂入ってこよう。

 

 

 

「おおう、全身キスマークだらけだ」

 

大浴場の姿見で身体を確認したところ、全身くまなくキスマークだらけだった。

 

変わりどころで歯型、注射痕なんてのもある。

 

本当に俺は寝ている間に何をされたのか。謎は深まるばかりだ。

 

そんなことを思いつつ、大浴場でシャワーを浴びる俺。

 

「お、司令官じゃん。……ってかキスマーク凄っ」

 

ん、望月か。

 

「本当にな、凄いキスマークだよなこれ」

 

「まああたしもキスマーク付けたんだけど」

 

ブルータスお前もか。

 

「この辺だったかな」

 

と、脇腹あたりを突いてくるもっちー。

 

「む、くすぐったいな」

 

「ほれほれ」

 

と、一頻りいちゃついて。

 

自然な流れで俺の隣でシャワーを浴びる望月。

 

「司令官、昨夜はお楽しみでしたね」

 

そんなドラクエの宿屋みたいなこと言われましても。

 

「昨夜は何されたんだ俺」

 

「空母に齧られて、白露型に血を抜かれて、あとは、ほら、『息抜き』のお手伝いをね」

 

だから、息抜きとは一体なんなんだ。

 

「ところでさ」

 

「何?」

 

「でっかかったよ」

 

何が?

 

「そんで、沢山出てた」

 

だから何が?

 

「あたしも触ったけど、熱くて硬かったよ」

 

何が?ナニの話?

 

「はー、さっぱりした。先に上がるねー」

 

謎は深まるばかりだ……。

 

 

 

×××××××××××××××

 

「さて、夕張ちゃん!」

 

「何ですか明石さん!」

 

「作ってあそぼの時間ですよー!」

 

「わーい!」

 

何を作ってあそぼーかなー!

 

はい!

 

今日はー!

 

「今日はホムンクルスを作ります!」

 

「わー!」

 

ホムンクルス……。提督の持っていた書物にあった魔法生物ですね!

 

錬金術の本に書いてありました!

 

生命倫理?知りませんねぇ、そんな言葉は。

 

「これで、私の体細胞と、昨晩提督から採取した白くべたつく何かをレッツラ混ぜ混ぜ!」

 

「こっちには私の体細胞を使いますよー!」

 

「錬金陣を描いて、と」

 

「描きまして、と」

 

「エネルギーを流します!夕張ちゃーん!ジェネレーター持ってきて下さいー!」

 

「はーい!」

 

さて、準備OKです!

 

「行きますよー!!」

 

「ドキドキですね!!」

 

せーの!!

 

「「通電!!!」」

 

 

 

『『キ……、ギ……、ギガギ!キシェオアアアアアアア!!!!』』

 

「あっはっは、夕張ちゃん」

 

「あっはっは、明石さん」

 

「「失敗ですね!!」」

 

やっちゃいました❤︎

 

いやー、失敗失敗。

 

何が悪かったんでしょうか?流すエネルギーを電気にしたこと?そもそも人外の提督と私達の体細胞を使ったこと?それとも普段の行いとか?

 

まあ、何にせよ。

 

「化け物ですねぇ」

 

「そうですねー」

 

鋼鉄の機械の様なフレームに、黒いコールタールみたいな体液が滴り、獣や鳥、魚、樹木の様な組織を持ち爛々と輝く臙脂色の瞳が多数。悪魔の様な翼と、棘のついた尻尾。辛うじて人型ですが……、原型をとどめていませんね。

 

私の作った方は重厚なフォルムで、夕張ちゃんが作った方はシャープなフォルムが特徴的ですね。

 

『ギギッ……、チェ、イン!デ!カッター!!!』

 

『ガガッ……、カデン!リュ、ウシ!ホウ!!!』

 

「「うっひゃいあーーー!!!」」

 

なるほどなるほど、私達の体細胞から、私達の性質を受け継いでいる、と。

 

「どうします、明石さん!」

 

「取り敢えず、逃げましょう!」

 

逃げて、適当な艦娘に押し付けちゃいましょう。

 

建物を破壊しながら、逃走する私達に追いすがる二体のホムンクルス(?)。

 

「明石さん、暁型の皆んなです!」

 

「おーい!皆んなー!!」

 

前方に見えた暁型の皆んなに手を振る。

 

「あら?」

 

「ん?」

 

「明石さん?」

 

「え?」

 

『『ガガガギギギ!!!』』

 

「「助けて下さい!!!」」

 

「「「「う、うわああああ?!!」」」」

 

 

 

「明石さん、今度は何したの?」

 

軽く怒った様な目線を向ける響ちゃん。

 

「私と提督の愛の結晶を作り出すつもりが、失敗してこんなことに!うう、悲しいです、私は!!」

 

「洒落になってないからね、あんな化け物。取り敢えず全員で足止めするよ。夕張さんは応援を呼んできて」

 

「はーい!!」

 

元気よく返事して、本館に走って行った夕張ちゃん。

 

私は、暁型の皆んなと足止めだそうです。

 

「豪熱マシンガンパンチ!!!」

 

雷ちゃんの鋭いパンチがホムンクルス(?)のボディを貫く。

 

しかし、

 

「ッ?!再生?!!」

 

『ギギッ!!!』

 

ホムンクルス(?)は、欠損した肉体を再生させたのだった。

 

「再生か……。まるで司令官みたいだ」

 

「そりゃそうですよ、提督の白くべたつく何かを使って作ったんですから。再生もするでしょう」

 

「……何でそんな馬鹿なことしたんだい?」

 

「だって、提督と私の細胞から作り出したホムンクルスですよ?間接的とはいえ、愛の結晶と言っても過言ではないでしょう!!愛する人との愛の結晶が欲しい、女の子の当然の欲求です!!」

 

「……明石さん、やっぱり貴女は気狂いだ」

 

酷いですねー!狂ってなんかいませんよ!

 

『グググルルル……!!!ブン、マー!スパナ!!!』

 

「くっ……!明石さんの性質と司令官の性質を持つ化け物……!厄介だね」

 

私のブンマースパナを模した兵装で暴れるホムンクルス(?)。

 

パクリですよ!悪質なパクリです!

 

「しょうがない、外だし良いか。炸裂!ガイアクラッシャー!!!」

 

響ちゃんが両拳を地面に叩きつけると、瞬く間に大地は隆起して、その鋭い土の牙でホムンクルス(?)を貫いた。

 

『『ガギッ?!!』』

 

「今だ電、暁!!!」

 

「宝華教典・五火七令羽旗!!!」

 

「ローゼスハリケーン!!!」

 

電ちゃんのフェイロンフラッグによる電磁拘束、暁ちゃんのローゼスビットによるエネルギーの渦での拘束。

 

それにより、二体のホムンクルス(?)の動きを完全に止める。

 

「ふう、これで抑えられるだろう。応援が来るまで待とうか」

 

「はーい」

 

それにしても、何で失敗しちゃったのかしら?うーん、私の予想だと、提督に似てカッコいい男の子が生まれると思ったんですけどねー。

 

そーんな可愛い我が子に、「ママー!」なんて呼ばれたら……!

 

「うへへ、うへへへへへへ……!!」

 

「……?明石さん、どうかした?」

 

「響ちゃん、今ちょっと妄想が良いところなの。邪魔しないでね」

 

「……やっぱり、気狂いだ」

 

 

 

「応援じゃぞ!」

 

「今度は何したのよ明石さんは!!」

 

現れたのは利根ちゃんと五十鈴ちゃん。

 

なるほど、ビームで再生する前に吹き飛ばす作戦ですね!

 

「ビームキャノンじゃ!!!」

 

「ツインバスターライフル!!!」

 

「「消し飛べ!!!」」

 

『『ガァァァァァァ!!!!』』

 

二人の砲の銃口から溢れた破壊の閃光は、二体のホムンクルス(?)を飲み込んで、やがて消えた。

 

二人の武装の設計は夕張ちゃんだったかしら?うーん、素晴らしい出来ね。エネルギー系武装ならやっぱり夕張ちゃんね!

 

「ありがとー!助かったわ!ごめんね皆んな!」

 

「明石さん、ごめんと思うなら、こんなことしないでもらえると嬉しい」

 

響ちゃん、なんか私に当たり強くない?!

 

「お詫びに、次は成功させますね!」

 

「もうやらないでくれ、と言ってるんだがね」

 

それはちょっと無理ですかねー。

 

ま、なんにせよ……。

 

「取り敢えず、あの化け物が壊した建物、ちゃんと直してね、明石さん、夕張さん」

 

「「はーい!」」

 

仕事が増えました、ねぇ。

 

 




古鷹
美女。

望月
美少女。

工廠組
マッド。

暁型
シャッフル同盟。

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