旅人提督の世界征服までの道程   作:ハードオン

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旅人は駄目人間で、スケベですが、艦娘のことはちゃんと大事にしてます。


243話 ドキドキ!健康診断!

さて。

 

お花見も終わり、目ぼしい行事はひと段落。

 

暫くは大人しく……、いや、待てよ。

 

こんなに食ったり飲んだりしていたら、健康に被害が出るのでは?

 

生活習慣病とか怖い。

 

艦娘が病気になるのか、と言ったら微妙なところだが、健康を損なって良いことはない。

 

健康診断だ。

 

「大淀」

 

「はい」

 

大淀が、横からスライドするように現れる。

 

……本当にどうなってんだ?呼べば鎮守府内のどこにでも来るんだよな。執事かよ。ギャリソン時田かよ。

 

まあ、良いや。

 

「大淀、健康診断をしよう」

 

「はっ、私達の健康診断でしょうか」

 

「ああ、君達の健康状態が気になる。身長や体重を測って、工廠組に協力してもらい、健康状態を割り出してくれ」

 

「はい」

 

「ああ、勿論俺は、詳細なデータを見ないからな。女性の体重とかを詮索するのは日本じゃマナー違反らしいし」

 

「いえ、誰も気にしないかと」

 

そう?

 

「むしろ、そうですね。健康診断と言う限定的なシチュエーションにおけるセクハラをお願いしたく」

 

「んんー?」

 

あらやだ。

 

たまにまともな話したらこれだ。

 

俺には一切邪念がなかった。ただ単純に、艦娘達の健康のため、健康診断が必要だとそう思っただけなのに。

 

 

 

「……つまりは、お医者さんプレイです」

 

 

 

静かに言い放つ大淀。

 

分かった、分かったよ。

 

やりゃあ良いんだろ。

 

四次元ポケットの魔法により白衣を取り出す。

 

「黒井鎮守府健康診断、開始ッ!」

 

「了解致しました、全艦娘に通知します」

 

 

 

 

 

「で、なんでも君らは下着姿なの?」

 

「「「「お医者さんプレイと聞いて」」」」

 

「健康診断だよッ!!!」

 

無駄に勝負下着な艦娘達を一瞥して叫ぶ俺。

 

なんなんだ一体これはどう言うことだ。

 

「提督に私の全てを見せちゃいマース❤︎」

 

ブラをずらして見せる金剛。

 

むう。

 

良い。

 

俺は金剛の胸の桜色の一部を凝視した後、告げる。

 

「いやほら、今回はほら、真剣だから。マジで君達の健康を」

 

金剛が俺の手を取り、胸元へ寄せる。

 

「おっぱい!」

 

「あんっ❤︎」

 

はっ?!

 

だ、駄目だ、反射的に揉んでしまった!

 

「い、いや、駄目だ、真面目に」

 

「ちゅっ❤︎」

 

ふへへ、キスされちゃった。

 

「提督、私の身体、好きに調べてね❤︎」

 

ぐ、愛宕。

 

「私の身体に、興味、あるの?えへ、ちょっと恥ずかしいけど、提督には、全部見せてあげるからね❤︎」

 

ぐぐ、プリンツ。

 

「イクのイイトコ、見たい?見たい?提督にはぜーんぶ見せてあげるの!触っても、良いよ❤︎」

 

ぐああー!イク!

 

うわあああああ!!!

 

 

 

理性崩壊。

 

 

 

「駄目でした」

 

駄目だった。下着姿の沢山の女の子が誘惑してくるこの倒錯的な光景に早々に堕ちた俺は。

 

「じゃあまず、胸囲から測ろうかぐへへ」

 

「やん❤︎」

 

全自動セクハラマシーンになってしまったのだ……。

 

「熊野ー、熊野の胸囲はー?」

 

「あんっ❤︎もう、揉んでるだけで大きさが分かるのかしら?」

 

「84のC」

 

「えっ、本当に分かるんですの?!」

 

分かるぞ、旅人の必須スキルだ。

 

「体重は、と」

 

抱っこする。

 

「44.5kgかー、痩せてんなー」

 

「分かりますの?!」

 

「身長は156cmか」

 

「うう、何で分かるんですの?」

 

「俺が俺で俺だから」

 

俺には分かる。

 

「はい、後は視力聴力採血レントゲンね、いってらっしゃい熊野」

 

「は、はい」

 

ウエストとヒップも言い当てられるし、もっと言えば、触れる必要すらないけど。

 

見ただけでスリーサイズを見抜けるのは男として当然なのではないかね?

 

「さあ、次だ次」

 

「Meよ!」

 

アイオワかー。

 

「95のI」

 

だから、見ただけでも分かるんだよ。

 

「触って確かめて?」

 

だが触らされる。

 

ふにょん。

 

「うむ、やはり間違いない、95のIだ」

 

「本当に分かるの?」

 

「分かるとも。さあ、息を吸って」

 

「?、ええ、分かったわ。すぅー」

 

「吐いてー」

 

「ふぅー」

 

「……OK、内臓にも問題なし」

 

「えっ、聞いてたの?!聴診器は?」

 

そんなもん要らんよ、聞こえるだろ他人の心音くらい。

 

「どこまで聞こえてるの?どれほど耳が良いのよ……」

 

「俺はイルカと喋れる」

 

「超音波まで?!」

 

コウモリやクジラとも話せる。

 

まあ、それでも、クジラを食ったりするけど。

 

喋れる相手を殺して食うのはどうなのかって?俺、人間を食ったことだってあるぞ。

 

あまり思い出したくない経験だが。

 

まあ、その辺は弱肉強食ってことで。

 

でも、それでも、クジラやイルカは美味いから。つい食っちゃう。

 

……アイオワに言ったら怒られそうだな。

 

動物愛護がどうこうって。アメリカ人だし。

 

やめとこ。

 

「さあ次だ」

 

「そ、それじゃ、測って」

 

天津風かよ。

 

「75のA」

 

「さ、触っても、良いのよ?」

 

「いやいや、俺はそんな」

 

「ううー、触ってよ……」

 

触って、ときたか。

 

そーんな平らな胸に釣られクマー。

 

しかし、度重なるロリの誘惑により耐性が弱体化した俺は、普通に釣られた。

 

最早相手がロリだろうと……、どうでも良いのだァーーー!!!

 

「えい」

 

「ああんっ❤︎」

 

瞬間、肌、重ねて。

 

「ここか、ここがええんか」

 

「だ、駄目ぇ、先っぽぉ❤︎敏感だからぁ❤︎」

 

天津風の胸の桜色の頂点を弄り回す。

 

ふへへっへ、やったれやったれ。

 

ヤバい、楽しい。

 

悪魔に魂を売った俺は、小中学生にしか見えない天津風の胸を触ることに忌避感を持たなかった。

 

もにゅん。

 

いや、そんな音はしねえな、そんな音がするほどデカくはない。

 

擬音で表すなら、すとん、って感じの胸。

 

「んひぃぃぃ❤︎❤︎❤︎」

 

だが、胸である以上イかせることは可能だッ!

 

「オラオラオラオラ」

 

「あっ、駄目❤︎それ以上は❤︎おかしく、なるぅ❤︎❤︎❤︎」

 

大きな嬌声を上げて膝をつく天津風。

 

「ッフゥ!!」

 

良い調子だぜオイ。

 

次は視力の方見てくるか。

 

 

 

「時雨、脳内の瞳は使うなよ」

 

「それじゃあ精々10.0くらいしか見えないよ?」

 

いやこれ、視力検査だから。スコアアタックではない。

 

「んー、一番目が良いのは羽黒か、妙高か、ってところか」

 

両目30.0オーバーくらいか。

 

「鷹の目を使わせて頂ければ、これの倍以上は見えますよ」

 

俺並みの視力か。凄いな。

 

後は聴覚。

 

 

 

「あ、はい、聞こえます」

 

「犬笛の音域なんだけど」

 

「だって私は提督の狗ですし」

 

うん、意味不明。

 

何故か人間の可聴域を超えた領域まで聞こえる白露型と古鷹型。

 

「まあ俺も聞こえたけど」

 

「へえ、提督も耳が良いんですねえ」

 

さあ、次はレントゲンだ。

 

 

 

「うん、皆んな異常なしだな」

 

「仮に異常があっても、ドックにぶち込めば治るでち」

 

そんな乱暴な。

 

「これがろーちゃんの胸の中身?これ、良いの?」

 

「ああ、問題ないよ」

 

医療分野の知識もある。

 

ろーちゃんのレントゲン写真は異常なしだよ。

 

さて、最後は採血か。これは難関か?

 

 

 

「ほーら、注射だぞう、怖がらないでねー」

 

「あのね、司令官」

 

何だね雷。

 

「私達艦娘はね、出撃で、内臓が破けたり、目玉が飛び出たり、手足が吹き飛んだりするのよ?今更注射くらいで怖がったりしないわ」

 

「おたくのお姉さんは大層怖がってるみたいだが」

 

「暁は大丈夫、大丈夫よ、何てったって大人のレディだもの、レディは注射なんて怖くないわ、大丈夫大丈夫」

 

「……まあ、暁は例外よ」

 

そう?

 

 

 

目ぼしい項目は終わった。

 

尿検査?

 

ああ、それは、俺がやると倒錯的過ぎるプレイになるので、明石が代わりにやってくれたよ。

 

全員、あれだけ飲み食いしてるのに、問題があるものはいないってさ。

 

一部空母の体重くらいか、気になるのは。

 

まあ、こんなもんか。

 

健康診断、終了と。

 

 

 

……正直ね、血液検査とかやったけど、健康なのかどうかは完全には分からないんだわ。

 

艦娘は血液中に血小板が多かったり、鉄が多かったりとかして、未知の細菌がいたり、中にはナノマシンを流してる子もいたし。

 

でもまあ、臓器とかは形は人間と変わらないみたいだし……。

 

多分、健康だと思う。

 

それくらいしか言えない。

 

 

 

 

 

「じゃあ、提督の健康診断を始めますか」

 

じゃあって何かな大淀。

 

「健康診断と言う名目で、提督にセクハラしたいのです」

 

俺がセクハラされるのか(困惑)。

 

「はい」

 

と言う訳で、何がと言う訳でなのかは分からないが、と言う訳で。

 

瞬く間にパンイチにされる俺。

 

バックグラウンドから艦娘達の黄色い声が。

 

「はーい、まずは身長から」

 

測るまでもない。

 

「195cmだよ」

 

自分の身体データくらい把握している。

 

俺も把握しているし、艦娘達だって分かってるはずだ。

 

果たしてこの俺の健康診断と言う茶番に意味はあるのか。

 

「良いから測らせてください」

 

「まあ、良いけど」

 

身長計に乗る俺。

 

「……うん、195cmです!」

 

そうだね、そうだろうね。

 

「体重は、と」

 

「105kgだよ」

 

「はい、105kgです」

 

計るまでもない。

 

「良い身体してますねえ、じゅるり」

 

涎を拭く大淀。ちょっと怖い。

 

「次は視力ですよ」

 

「まあ、良いけどさ」

 

 

 

「はい、これは」

 

「右」

 

「これは」

 

「上」

 

「これは」

 

「下」

 

「……はい、視力30.0オーバーです」

 

はいじゃないが。

 

「って言うか大淀って伊達眼鏡なのな」

 

大淀も視力10.0あった。

 

「まあ、艦娘ですし。艦娘で身体に障害があるのは、その艦の謂れによりますから。ウォースパイトさんなんかは、艦だった頃舵周りの不調に悩まされたと言う謂れから、艦娘になった今、足が悪いじゃないですか」

 

成る程な、軽巡大淀は、目が悪くなるような謂れは無かったってことか。

 

「因みに、視力ワーストワンは青葉さんです」

 

ああ、成る程。

 

「さて、次は聴覚ですよ」

 

 

 

「聞こえる」

 

「……150000Hzですよ?」

 

「聞こえるんだって」

 

聞こえるよ。

 

「提督はイルカか何かで?」

 

「違うが」

 

「……まあ、良いですよ。次はレントゲンです」

 

 

 

「異常なしです」

 

だろうな。

 

普段は人間でいることを心がけているし。

 

「その気になれば臓器を増やしたりできるけど」

 

「そんなことしなくて良いですから」

 

そう?

 

 

 

「次に、血液検査なんですけど……」

 

何?

 

「もう、血液の色からおかしいですよね。ちょっと赤過ぎです」

 

まあ、そうだね。

 

常人のそれと比べて些か赤いね。

 

「そして成分。どの数値も一般的な成人男性の血液と比べておかしいです」

 

だろうな。

 

「でも健康だよ」

 

「多くの薬品やナノマシン、細菌など、危険な物質が混入しています」

 

「それで?」

 

「……なんで生きていられるんですか?」

 

「死なないと思うと死なないもんよ。気持ちの問題」

 

「はぁ……」

 

 

 

「最後に尿検査ですか」

 

「やだよ」

 

君らにおしっこを見せろってか?そーんな奇特なプレイごめんだね。

 

「まあまあ、私が採取しますから」

 

「やだってば」

 

「まあまあまあまあ」

 

「やだかんね!」

 

「そう言わずに」

 

逃げよう。

 

「あっ、逃げっ!」

 

 

 

流石にそれは嫌だ。

 




艦娘
データがないので何とも言えないが、人間のそれと比べてみたところ概ね健康だと分かった。

旅人
人間のそれから完全に逸脱しており、人間の形でいる方がおかしいと評される有様。

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