ランキングに載ったので追加。
書き溜めが有り余ってる。
追記
誤字報告ありがとうございます。
しかし、リシュリューはAmiral呼びです。
すいません。
「………………リシュリュー、そのお腹は?」
「……貴方の子よ、Amiral❤︎」
「ぜりゃあああああ!!!!!」
「あっ、ちょ、馬鹿ねっ!心臓を抉り出すなんて……!!」
「何か申し開きは?」
「ありません」
焦った、焦った。
そうだな、そう言えば今日はエイプリルフールだったな。
お腹に枕を入れていただけのリシュリューにまんまと騙され、反射的に自殺してしまった。
「いつも言ってるけどね。死なないのは分かってるけれども、自分を傷つけるようなことはしないでって言ってるのが分からないの?」
「面目次第もありませぬ」
てへぺろ。
「大体にして、自殺するってどういうことよ!愛する人との間に子供ができたなら、しっかりと祝福すべきでしょう?」
なんか怒られてる俺。
「いや、俺は子供は」
「大丈夫よ、安心して。子供を産んだ後も、貴方のパートナーとしてしっかり努力するわ。ずっと魅力的な女のままでいるって約束する。それに仕事だってやめないわ。艦娘としての仕事も生涯続けるから」
「子供とかはちょっと」
「教育だって任せて。ちゃんと母親としての役割も果たすわ」
あー、そうじゃなくってだな。
「こ、子供はいらない」
言ってやった!
諦めてくれリシュリュー。
俺、子供とかは要らないんだ。
「Amiral、何を言っているの!少子高齢化の進む先進国の国民として、子供を産むことは重要なことよ!」
「育てられる自信が」
「大丈夫よ安心して、私が支えてあげるから」
「余裕が」
「嘘おっしゃい。あれだけ稼いでおいて余裕がないだなんて言わせないわよ」
「ノウハウが」
「貴方、教員免許持ってるんでしょう?子供は得意なんじゃないの」
あーうー。
「こ、ここは軍事施設だぞう!子供を育てられる訳ないだろー!」
「そうかしら。レジャー施設も顔負けな娯楽も揃っているし、子供を育てるには最適な場所だと思うわ」
そういう問題じゃないだろ。
「それに……、子供というのは、両親の背中を見て育つものよ。立派に戦う私達の背中を間近で見ながら育つなら、きっと良い子になるわ」
キラキラした目で言うリシュリュー。
どこから来るんだその自信は。
「兎に角!俺は子供は作らない!」
「……知ってるかしらAmiral」
「何が?」
「夫婦間じゃ、レイプは犯罪にならないのよ」
くっ、実力行使か!!
逃げよう!!
「あっ、こら!待ちなさい!Amiral!Amiralーーー!!!」
「危ないところだった」
キッチンにて。
スイーツ作成中。
クラップフェン揚げちゃう。
ついでにドーナツとチュロスも。
「じー」
と、そこに、物欲しそうな顔をしたグラーフが。
「そのクラップフェン、食べても良いか?」
「良いぞー、君達の為に作ったんだからねー」
ふふ、美味しいものを沢山食べるんだよ。
「ありがとう、Admiral。ふふふ、生まれてくる子供達にも、美味しいものを食べさせてやれるんだろうな。とても幸せなことだ」
ふふふ、ん?
んー?
「あっ、そっか、エイプリルフールかぁ!騙されないぞうグラーフったらもうー!」
「エイプリルフールは午前中までだろう。あの熱い夜の出来事を忘れたか、Admiral?」
ん?
んー?
キッチンから出て、と。
「おらああああああ!!!!」
首をナイフで掻き切った。
「うわあああああ?!!!何をやってるううううう!!!!」
「冗談を言った私が悪いのは分かるが、首を切る馬鹿がいるか!」
「すいませんでした」
また騙されてしまった。心臓に悪い冗談はやめてくれ。咄嗟のことで焦り過ぎて心理学<80>も機能してなかった。
「……そんなに子供が嫌いか」
「ん、いや、子供は好きだよ」
変な意味ではないぞ。ロリコンとかそういうのじゃない。
「では何故そんなにも、子供を嫌がる?お互いにいい歳じゃないか」
「いい歳?そうか?君、五歳くらいじゃ……」
「精神年齢の話だ、肉体的にも子供を産むには丁度いい。……それとも、私に魅力がないのか?」
「そーんなことはないさ!君は誰よりも魅力的だよグラーフ」
当たり前だよなぁ?
「では何故嫌がる?」
「俺の呪われた遺伝子を世に広めたくない」
新台家は代々人間の屑の家系!呪われた遺伝子を世に広めてはならないッ!!
「何を言っている?Admiralは優れた遺伝子の持ち主だろう」
そんなこたぁない。実際並だ。
「Admiral、貴方は優生学という言葉を知っているだろうか」
「知っているが」
「ならば分かるだろう?誉れ高きアーリア人である私と、私が知る限り最も優れた人間であるAdmiralの遺伝子を掛け合わせるのだ。さすれば、極めて優れた子供が生まれると思わないか?」
流石ナチ公、凄い事言うぜ。
「そういう話はデリケートだからやめようね」
「む、そうなのか?だが、私とAdmiralの子供なら、Schutzstaffelに入ることも夢ではないと思うぞ」
だから、デリケートだから。
「もうないでしょ親衛隊」
「例えば、の話だ。……しかし、総統閣下のお考えは間違いでは無かったと思うんだがなぁ。Admiralのような優れた人間の遺伝子が世に広まれば、世界はもっと良い方向に進むだろう。Admiralの遺伝子を引き継いだ者こそが、世界を統べるに足るだろうな」
「デリケートだから!本当にデリケートだから!!」
やばいぞ、R18以外の理由で怒られそうだ!!
「その点黒井鎮守府は素晴らしい。各国から集められた、艦娘と言う超人……、外見も美しい女達の遺伝子と、これまた素晴らしい超人であるAdmiralとの遺伝子が掛け合わされた子供が数百と生まれるのだからな」
いやいやいやいや。
「優生学的に見て素晴らしい子供ができるだろうな。きっと、強く、賢く、それでいて美しい、超人になるだろう」
「俺なんてそんなに優れた人間じゃないよ」
「IQは?」
「200ちょっとかな」
「天才じゃないか……。その上、首を掻き切っても死なないし!」
天才?馬鹿言うな、天才って言うのは江戸川君とかアルセーヌさんとかを言うんだよ。俺なんて雑魚もいいとこよ。因みに俺の妹のIQは俺の数倍だってよ。勝てねえ。
「貴方はいつも自分はただの人間だと言い張るがそうではない。文化、歴史、言語学、考古学、オカルトなど様々な知識を持った万能の天才だ」
「そうでもないさ」
そんなんでもないぞ。俺と同じように世界を旅すれば、誰だって身につけられるぞ、その程度の知識と技能は。
「兎に角、考え直してくれAdmiral!世界を征服すると言うならば、世継ぎは必要な筈だ!」
「お、俺の世界征服はそんなアレじゃないから!」
「かつてのアーリア人が成し得なかった世界の統一を目指すのだろう?!」
「物騒!」
そういうんじゃなくて、俺は優しい世界を創り出したいだけだから。
「ドララーッ!」
「ムグー!クラップフェンが口に!もごご!……逃げたか!」
「ふー、チカレタ」
あー、バゼルギウスはクソだなー。今日も狩りの途中で乱入されたよ。
「お帰りなさい提督!」
古鷹が出迎えてくれた。
「おー、古鷹。お出迎えありがとなー」
「いえ!……提督、これを見て下さい」
妊娠検査薬?
陽性……?
………………?
「できちゃいました!」
「とぅええええええい!!!!!」
「ああっ、そんな、剥ぎ取りナイフで切腹だなんて?!!」
「ごめんなさい、たまにはお遊びが必要だと提督に言われたので、ジョーク代わりに妊娠検査薬を用意してみたんですけど……」
良かったー!陽性じゃなかったー!色ペンで線が引かれてるだけだったー!!
「まさか切腹させてしまうだなんて!すみません!」
「いや、いいさ、切腹したのは俺だ」
「ほんの冗談のつもりだったんです」
ゆるすよ。
「……でも、子供が欲しいのは本心です!その、提督?よろしければ、私と、子供を……」
「いや、そのつもりはない」
断るか。心苦しいが。
「そう、ですか。……その、もしも、もしも子供ができても、提督に迷惑は絶対にかけませんよ?」
「いや、そういうんじゃなくてね」
「私達が責任を持って面倒を見ます。提督はいつも通り、好きに生きてもらって構いません」
だから、そういうんじゃなくてね。
「勿論、子供のことは大切にします!目一杯愛します!教育だってちゃんとしますから!」
「古鷹」
「お仕事だって頑張ります!提督に敵対する者は皆殺しにします!」
「古鷹!」
「はい!」
申し訳ないが……。
「現在、子供を作る予定はないよ」
「……え」
ここらできっぱり言っておかないとな。
「俺はもう別世界で過ごした時間を合わせて◾︎◾︎年、下手したら◾︎◾︎◾︎年近く生きてるが……、だからこそ、子供を作る気はない。俺は旅人だから」
「……せ、戦争が終われば」
「それでも、だ。俺は一人旅の方が性に合ってるんだよ」
ごめんな、古鷹。
「……嫌、です」
古鷹……。
「その命令だけは、聞けません」
「古鷹、わがままは……」
「お願いします。他には何もいりません。ですから、子供を……」
泣きそうな顔を向ける古鷹。
ぐぬぬぬぬ、子供は嫌だ、だが、古鷹を泣かせるのはもっと嫌だ。
「分かった、分かった、前向きに検討するよ」
「はい!」
ああ。
もう。
きっぱり断った方が良いってのは分かってるんだけどね。
悲しませたく、ないんだよね……。
いっそ子供を作るか?
いや、そりゃねーな。
俺の子の子育てなんて大変面倒な真似できるか。
それに、これ以上しがらみは要らないんだよ。
俺は一生涯、自由な旅人として生きるんだ。
皆んなを、裏切ることになっても、な。
リシュリュー
痺れを切らして実力行使に走る。
グラーフ
クラップフェンが好物。ナチ公。
古鷹
そろそろ子供が欲しい。
旅人
家庭を持つに値しない男。