旅人提督の世界征服までの道程   作:ハードオン

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フランス料理よりラーメンとかの方が好き(貧乏舌)。

あとマヨラーです。唐揚げとか皿いっぱいにマヨネーズかける。皆んな「土方かな?」と煽ってくる。ペヤングもマヨネーズ大さじ一杯くらいぶち込む。もうマヨネーズでご飯食べれる。

でも聞いてください、マヨラーはマヨラーでも、マヨをかけると美味しいもの以外にはマヨネーズをかけません。アイスクリームやケーキにマヨネーズをかける訳じゃないんです。アイスクリームやケーキは普通に好きだし、普通に食べます。

これは性癖でも同じことが言えますね。リョナは好きですけど何でもリョナる訳じゃない、リョナ以外も普通に好きだ、ということです。

つまりまとめると、マヨラーとリョナラーを迫害しちゃ駄目だよ、ってことです。


273話 黒井鎮守府修学旅行パリ編 前編

まだまだ続くよ、黒井鎮守府修学旅行編。

 

お次のメンバーは、空母軽空母潜水艦。

 

行き先はパリ。

 

フランスだ。

 

「あいきゃんとげっとのー!おーのーのーのー!」

 

ローリングストーンズの気分で空をかっ飛ぶ俺。

 

隣には鳳翔。

 

「何て言うか、その、ろっく?ですね?」

 

「おおよ、今日の俺は最高にロックだよ」

 

「なるほど、旦那様は、くーる、なのですね?」

 

「そうだよ」

 

適当に返す。

 

ああだこうだと話しかけてくる鳳翔を構いながら空の旅。

 

曰く、海外へ行くのは初めてだからとても楽しみらしい。

 

 

 

現地に着いた。

 

「さて、分かってると思うが、スリに気をつける、現金で払うのはなるべくやめておく、ぼったくりに気をつけること。以上、解散」

 

「え?そんな怖い街なんですかパリって?!」

 

割と治安悪いと評判。

 

まあ俺は殺人が罪にならないノースティリスとかで過ごした経験があるせいか、治安の概念がよく分からないんだが。

 

まあ、少なくとも、観光客が安心して歩けるなら平和と言って良いんじゃないかしらん?

 

「子供の集団は大体スリだ、あとはアンケートを装った詐欺とか、兎に角気をつけろよ」

 

「は、はい……」

 

ホテルに荷物を預けて、と。

 

はーい、じゃあ行ってらっしゃい。

 

 

 

オペラ座だ。

 

オペラ座といえば、オペラ座の怪人のふりをした殺人事件が……。金田一って言う知り合いの探偵が解決してたな。

 

さて、そんなことはどうでも良い。

 

オペラ座だ。

 

今日はバレエをやってるらしい。

 

「どうだい天城、本場のバレエは」

 

「はい、とても綺麗です」

 

だよな。

 

あ、あの子可愛い。

 

「でも、提督もこれくらいは踊れますよね?」

 

「踊れるけど」

 

一応、並のプロ並には。

 

「因みにリシュリューとテストとガングートも踊れるらしい。謎だ」

 

何で艦娘は謎スキルを持っているのか。

 

「そんなに色々な特技があるのに、どうして提督は提督をやっていらっしゃるのですか?」

 

………………あれ?

 

そうだな、何で俺提督続けてんだろ。

 

もうやめても良いよな?

 

「成り行きで提督やってるだけだから、もうやめても良いよなこれ」

 

「あ、提督が提督をやめるなら、ちゃんと言ってくださいね?その時は、私も艦娘をやめますから」

 

艦娘をやめるって何だよ(哲学)。

 

君達、種族が艦娘なんでしょ。

 

「いや、国を守るのは……」

 

「そんなの知りません」

 

んんー?

 

「提督がいない国なんて、滅んで良いですから」

 

「ちょ、ちょっといけないな、そういうのは。力があるから何でも好きにできる訳じゃないんだよ」

 

護国の英霊である艦娘がそういうこと言っちゃうのは国際問題とかに発展しかねない。

 

「そうですか?提督に逆らうなら誰でも何でも殺すべきだと私は思いますが。弱い方が悪いのでは?」

 

「違う、違うぞ天城、そんな悲しいこと言わないでくれ。君は優しい子だろう?」

 

「いえ、私は提督には優しくするよう心がけていますが、それ以外は割とどうでも良いと思っていますよ」

 

い、いや、俺の天城は心優しい……、天使なんだ。天使はそんなことは言わない!

 

 

 

ノートルダム大聖堂。

 

やはりこの辺はカトリックが多いぜ。

 

ってか売春とかに厳しいからクリスチャンは嫌いなん……、いやいや、やめておこう、偉い人から怒られてしまう。

 

でも姦淫駄目、禁欲しろとか正直無理。嫌だ。酒ギャンブル風俗はやめられん。

 

「おおー」

 

「流石は外国ですね」

 

赤城と加賀か。

 

「まあ、無神論者が聖堂を観光ってのもおかしな話だがな」

 

「あ、提督」

 

そこら辺どうなのよ。

 

「私達も一応は神の存在を信じていますよ」

 

あらそう?

 

「提督が神は存在するって言いましたものね」

 

なるほど、俺が言ったからか。

 

「それに、私達も兵器ですから。ゲンを担ぐことはよくあります」

 

なるほど、いわゆる、古い考え方って訳だ。

 

艦娘には多いよな、ゲンを担いだりする子。今時珍しい。

 

まあ、どうやら、常識が戦時中のまま生まれてくるのが原因だと思われるが。

 

「お参りもよくしますよー」

 

「偉いな赤城」

 

「ですが、キリストは、私達の声に耳を傾けるでしょうか」

 

「今あの人休暇中だからなぁ」

 

「え?会ったことがお有りで?」

 

「うん」

 

前も言ったが、キリストは立川で休暇中だ。

 

「ブッダも休暇中だ」

 

「へえ、そうなんですか」

 

感心する赤城。

 

「まあでも、神の愛は無限らしいし、祈ってみるのも良いんじゃない?」

 

俺の知り合いの剣士は、祈ると両手がふさがる、そんなことするくらいならその手で剣を持ち戦えと言っていたけど。

 

祈るな!祈れば手が塞がる!!って。

 

「そうですね、異国の神様に祈ってみるのも悪くないかもしれません」

 

 

 

エッフェル塔。

 

エッフェル塔は当時、パリの美しい街並みに鉄の下品な塔を建てるなと反対されたそうだ。

 

だが俺は、これはこれで良いものだと思う。

 

鉄塔には鉄塔の美しさがあるだろう。

 

電波塔とは文明の進歩の象徴なのだ。

 

「そうは思わんかねしおいちゃん」

 

「え?私そういうのよくわかんない!」

 

そっかー、わかんないかー。

 

「ねえ提督?」

 

「何だい?」

 

「これ、東京にも同じのあるよね?」

 

「いや、まあ、同じ電波塔だけどね」

 

同じのって……。

 

「私が知らないうちに大きいの出来てたんだ!凄いね!」

 

「そ、そうだね」

 

そうだ、しおいが沈んだのは戦時中。まだ東京タワーが出来ていない頃だ。

 

「でも、何であんなに大きいの?」

 

「電波を遠くまで送る為だよ」

 

「へえー」

 

ってか、最近は、もっと高いスカイツリーが建ったよね。

 

もしかして。

 

「しおい、あんまり外には遊びに行かないのか?」

 

「え?うん、あんまり鎮守府の外には出てないかも」

 

なんてことだ、艦娘の社会進出が。

 

「君らはもっと社会に出なきゃならんよ。若い女の子なんだから、東京くらいには行きなさい」

 

「えー?私みたいな田舎者が東京なんて行けないよー!今日だって、こんなおしゃれな街に連れてこられて、大分浮いちゃってるんだから!恥ずかしいよー!」

 

浮いてない浮いてない。

 

大丈夫大丈夫。

 

可愛いから、しおい可愛いから。

 

「外国人いっぱいで正直怖いよ!」

 

「んもー、だーいじょぶだってー!」

 

何も怖いことないでしょ!

 

「連合国側だし」

 

「もう戦争は終わったでしょ!」

 

「無理ぃ、アウェーだよー!」

 

今更敵がどうこうってあれでもないでしょ。

 

 

 

フランスといえば美食ではないかね。

 

三つ星レストラン……。

 

俺みたいなリッチな旅人には似合いの場所だね(ドヤ顔)!

 

実際に今は、三つ星レストランに通ってもノーダメージな懐事情。

 

なら、行くしかないでしょ。

 

「なあ、鳳翔」

 

「そうですね。でも、ちょっと緊張しちゃいます」

 

珍しく洋服を着た鳳翔を連れて、三つ星レストランへ。

 

鳳翔はな、どこでも基本は着物だが、洋服だって似合うんだぞ!

 

プレゼントした服着てくれるしな!

 

似合うんだぞ!!

 

可愛いんだぞ!!

 

クッソかわええ。

 

『ワインはどうしましょうか?』

 

『ん?ああ、それじゃあペトリュスを』

 

『奥様は?』

 

『え?じゃあ、同じものを』

 

『因みに、彼女は別に奥様じゃないんだが『いえ、妻です』……まあ、良いさ』

 

『?、ご注文、承りました』

 

一番良いコースを頼む、とお願いして。

 

鳳翔は外国語もある程度話せる。

 

コース料理ね、量が多いんだけど、俺は余裕だし、鳳翔も艦娘故に余裕。

 

女の人とコース料理を食べると、どうしても量の関係で残してしまうもの。

 

しかし、俺は、残さず、美味しそうに食事する女性の方が好きだ。

 

その点、艦娘は良いよな、何でも美味しそうに食べるし。

 

『こちらアミューズの〜……』

 

「わあ、凄い綺麗ですね」

 

「流石は三つ星レストランだよ。味も……、うーん、これはちょっと勝てないか?」

 

「ふふ、何も競うことはないじゃないですか」

 

いや、俺にもプライドがある。

 

「このソースは……、黒トリュフだな?」

 

「本当、美味しいです」

 

『オードブルはフォアグラの〜……』

 

「このフォアグラのとろみ……、どう再現したものか」

 

「再現に拘らずとも、旦那様は旦那様のやり方で料理すればよろしいじゃありませんか」

 

「確かにそうだが」

 

『スープはコンソメの〜……』

 

「お、スープは再現できるな。俺、煮る料理は全般的に得意だ」

 

「へえ、そうなんですか?」

 

「旅の途中はよく煮る系の料理作ったからな、経験値よ経験値」

 

『魚料理は舌平目の〜……』

 

「あー、これは難しいな、何使ってる、あのチーズと……」

 

「そういえば、魚料理はあまり得意じゃないって言ってましたよね」

 

「うん、やっぱ旅となると陸じゃん?魚料理は経験値不足なのよ」

 

「でも、プロ級のお寿司が握れるのに苦手ってのもおかしな話ですよ」

 

『ソルベの〜……』

 

「お、このシャーベット、ワインでできてるのか」

 

「本当ですね、酸味が効いていて美味しいです」

 

『肉料理は牛肉の〜……』

 

「お、美味いな。これならうちでも作れる。……コストを考えなければ、だけど」

 

「こういう料理って原価からして高いですから……」

 

『デザートのチョコレートの〜……』

 

「ん、美味いが、これなら射程範囲だ」

 

「射程範囲って」

 

「デザート作りは特に得意なんだよ」

 

『コーヒーです』

 

「うん、コーヒーも一流だ」

 

「緑茶派ですけど、たまにはコーヒーも良いですね」

 

「っと、こんな時間か。少し寛いでから帰ろうと思ったが、無理だな」

 

「ええ、ホテルに戻りましょうか」

 

ああ、十分堪能したよ……。

 

 

 

ホテルに戻って睡眠をとる。

 

寝る。

 

さて、明日はキャバレー行こう。

 

楽しみだ。

 




空母
食う母と化している。

軽空母
エンジョイ勢。

潜水艦
アウェー感に苛まれる。

旅人
自分でリッチとか言っちゃう奴は心が貧しい。

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