旅人提督の世界征服までの道程   作:ハードオン

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最近は思い付き集の方ばかり更新してたので……。

ほんへである旅人提督のストックを貯めねば!

ネタはいつでも募集中です。

ランキング載っとるじゃん。更新ー。


288話 記者会見

「はぁ?記者が来る?」

 

「そーなんだよ全くもー」

 

どう言うことだ全くもう。

 

「いやあ、大西洋の開放で、うちはほぼ全海域を取り戻した訳じゃん?そのことについて色々とお話しなきゃならんそうで」

 

「何でそんな……」

 

「主に野党がね……?この国の野党は、ほら、ね……?」

 

政治の話はよく分からんが……。

 

「と言う訳で、記者会見的なスピーチ的なインタビュー的なそう言うサムシングをやらにゃならんそうよ」

 

「面倒な……」

 

軽く頭を抱える。

 

「んで、あれだ、暇そうな、かつ、まともに受け答えできそうな子に声かけてんのよ」

 

「それで、この私にか」

 

「長門は、まあ、割とまともな方かなって」

 

確かにな。雲龍や羽黒、大和辺りなら、日本語が通じない可能性もあるな。ドイツ艦、白露型辺りもまずいか。

 

「他には誰に声をかけた?」

 

「鹿島と、赤城、鳳翔、古鷹、時雨、三日月、アイオワくらいか。あと、呼んでないけど大淀もついてくるだろうね」

 

「何と言うか、それは……」

 

大丈夫なのか。

 

「鹿島はドMであることを除けば鎮守府で一番常識を弁えてるし、赤城も食人癖を除けば温厚な性格だ。古鷹もあらかじめ言って聞かせてある、鳳翔はまともな方、時雨も外面を取り繕うのは得意、三日月は余計なことは喋らない、アイオワは軍人としての心得がある。大淀は……、無難に難があるが、まあほら、俺がフォローするしかないよね」

 

貴方が大丈夫と言うなら、私から言うことはないが……。

 

「世界征服を目標としているとは大っぴらには言えんな。最悪、国家転覆作戦の緊急始動を視野に入れねばな」

 

「入れない入れない」

 

む、そうか。

 

 

 

 

 

鎮守府の一室にて。

 

「えー、それじゃあね、やりたくないんだけどね、その、記者会見的なアレをね、始めようと思います(半ギレ)」

 

チカチカと、無遠慮に切られるシャッターが鬱陶しい。記者とは、いつの時代もこんなものなのだな。

 

しかし、あれだな。守るべき国民のはずなのに、びっくりするくらいに愛情が湧かないな。羽虫のように群がってきてうざったいくらいにしか思えない。

 

ああ、いかんいかん。最早我々は提督の私兵で愛人だが、あくまでも、公僕……。国を守るために戦う兵士であると取り繕わなければ。

 

「えー、まずぅ、今回ですがぁー、大西洋の開放にあたりまして、やりたくなかったんですけど、スピーチをしろとのことでぇ(半ギレ)」

 

……提督、機嫌が悪いな。私達と一緒の時は全く怒らない温厚な方だが。

 

「で?えー、何だっけ。ほら、アレだよ。特に話すことねーよ。言っておくけどリハーサルは愚か台本すらないから、全部アドリブで話すんだけどぉ(半ギレ)」

 

提督は、午後の紅茶、のペットボトルに入ったウイスキーで口を湿らせ、語る。巧妙なカモフラージュだ。

 

……この人のアドリブ力なら、記者会見くらい準備なしで十全にこなせるだろう。

 

「俺はぁ、黒井鎮守府で提督を務めさせて頂いております、新台真央ですぅ。二、三年前、ちょっとした縁(大嘘)から提督に任命されましてぇ、以降こちらで職務を全うしていた次第ですぅ(半ギレ)」

 

舌打ち混じりにスピーチを続ける提督。

 

「えー、他の鎮守府と違い、黒井鎮守府が破竹の勢いで戦果を上げられたのはぁ、もちろん、艦娘達の健闘もありますが、このロック装置の開発も挙げられるでしょう(半ギレ)」

 

うむ、割と嘘だな。私達の頑張り、ロック装置もそうだが、提督由来の謎技術については触れない方向か。

 

「深海棲艦側の抵抗も激しいものでしたが、艦娘達の必死の努力の末、ほぼ全海域を取り戻すことができましたぁ(半ギレ)」

 

そして、捕虜にした深海棲艦のことも伏せるのか。

 

と、提督が嘘の混じったスピーチを、「はい!以上!終わり!閉廷!」の一言と共に終わらせ、質疑応答の時間に。

 

「A新聞社の◯◯です。黒井鎮守府さんが他の鎮守府と比べ大きな戦力を持つ理由について、もっと詳しく教えて頂けないでしょうか」

 

「うんそれ無理」

 

ざわざわと騒めく会場。

 

「軍事機密だから。軍事機密って便利な言葉だよな」

 

「しかし、その技術を他の鎮守府にも広めることができれば、より早く戦況は安定したのではないでしょうか」

 

「もうやったんだよなぁ。音成鎮守府にも技術提供したから。大体にして、このロック装置は、軍事機密に触れるので詳しくは言えませんけど、他の鎮守府では運用できないらしくてぇ」

 

嘘だ。

 

ロック装置は誰にでも使えるが、艦娘を隷属させる制御装置との併用ができないのだ。だから、他の鎮守府では採用されない。

 

一時期、ロック装置を改造した、艦娘を隷属させつつも強化する強化装置が流布されたことがあったが、提督とその知り合いが強化装置の製造元を悉く破壊して回り、今では殆ど強化装置の話は聞かない。

 

「Bエクスプレスの◯◯です。その、そちらの女性が艦娘でしょうか」

 

「そうだけど」

 

提督はスクリーンに私達の戦闘時の写真を映す。写真提供青葉と隅っこの方に書いてあるな。

 

すると、またもや騒めく会場。

 

「CGか?」「いや、アメリカのアベンジャーズなどと同じような括りだろう」「強力過ぎる……」

 

「あ、そうなんだ。で?それが何か問題?」

 

「で、では、あの、アメリカの国有ヒーローチーム、アベンジャーズのような?」

 

「まあそうだね、流石に彼らには劣るが、ヒーローチームではあるよね」

 

「軍が所有する国営のヒーローチームのようなものですね」

 

「んあぁ、そうなんじゃあ、ないっすかねぇ(曖昧)」

 

もちろん違う。私達は既に、軍の命令を聞き入れるつもりはない。全て、提督の指示で動くのだ。

 

「C社の◯◯です。正直、黒井鎮守府の戦力は強大過ぎると思います。解体して再編する予定は?」

 

「ないです(全ギレ)」

 

折角の仲間が、離れ離れになるのは忍びない。

 

「しかし、主要な海域の奪還作戦では、半数ほどの戦力しか使わなかったとか。余らせるくらいなら分散させては?」

 

「戦術的観点から一度に動員する数を制限しているのであって、戦力が余っているとかそう言うのじゃないです(大嘘)」

 

「成る程……。艦娘の皆さんにもご意見をお聞きしたいのですが」

 

む。

 

「……現状、我々は、提督以外の指揮下に入るつもりはない」

 

一斉にシャッターが切られる。

 

「何故ですか!」「何か特別な理由が?!」「戦力の集中の意味は?!」

 

「提督は、私の知る限り最も有能で……、勇気ある方だ。彼以外に我々を扱いきれる人間はいない」

 

事実だ。

 

提督の指揮は一流だし、戦場に共に立てる指揮官は提督の他にいない。

 

海上を疾走し深海棲艦と拳を交えながら超能力で戦場の全てを俯瞰しテレパシーで指揮を執る人間が他にいるのか。

 

「◯◯党では、そもそも戦力が多大過ぎるとの声もありますが」

 

「は?(全ギレ)戦力が足りなくて困ることはあっても、多過ぎて困ることはねーよ」

 

「日本はそもそも軍事国家ではなく、先の大戦の反省から軍隊を持たない法律さえあります。それなのに、多大な戦力を抱えては、何かと誤解を招くのでは?」

 

「何だァ、てめえ……(全ギレ)」

 

提督キレたッ!!!

 

「外交上の問題となるかもしれません」

 

「俺の管轄じゃねーよなそれ。政治屋が騒ぎ立ててるだけで特に問題はないんだよなぁ」

 

「艦娘の皆さんはどう思いますか?」

 

視線がこちら側に向く。

 

「僕達が邪魔なら、この国から出て行くだけなんだけどね」

 

時雨が答える。

 

またもや、激しくフラッシュが焚かれる。

 

「国防はどうなるのですか?!」

 

「うん?僕らが要らないんじゃないのかい?要らないなら出て行くし、必要とされるならいる。それだけの話じゃないか」

 

「し、しかし」

 

「君達は僕らをマシンか何かだとでも思っているのかい?人を愛することもあれば嫌うこともあるんだがね」

 

「Dテレビの◯◯です!では、人類に敵対することもあると?!」

 

うむ、あるぞ。

 

「提督はそんなことを望んでいないよ。提督が望まないことはやらないさ」

 

敵対しないとは言ってないな。

 

「護国の英霊ではないのですか?!」

 

「何度も言わせないで欲しいけど、僕達はマシンじゃない。意思がある。良いように使われることはないのさ」

 

「ですが!」

 

「こちとら命懸けで戦ってんだよね。それが要らないってんなら出て行くだろうよ。何かおかしいこと言ってるか?(全ギレ)」

 

提督が言う。

 

最悪艦娘をやめることも視野に入れているからな。

 

「Eスポーツの◯◯です。艦娘は全員提督の愛人の愛人部隊と聞きましたが」

 

「んえぁ、それは、あれですねぇ(曖昧)」

 

「「「「妻です」」」」

 

そしてフラッシュが一斉に焚かれる。

 

「んああ、何でそう言うことマスコミの前で言うかな君達ィ」

 

「事実ですし」

 

と、鳳翔。

 

「世界一の鎮守府の実態が愛人部隊というのも問題かと」

 

「何がですか?」

 

と、鹿島。

 

「その、風紀が……」

 

「先程うちの時雨ちゃんが申し上げたように、私達にも自由意思があります。誰を好きになろうと私達の勝手では?」

 

と、赤城。

 

「ですが、その……」

 

「「「何か問題でも?」」」

 

「いえ……」

 

閉口する記者。

 

「Fゴシップの◯◯です!ズバリ、提督に惚れた理由は?」

 

「それはもう強く優しく賢くハンサムで、私を誰よりも愛してくれるからだろう。提督よりも良い男は他に知らん」「提督が提督になる前にお会いして……、一目惚れでした。とても優しくて……、太陽のような方ですから」「共に過ごす内に惚れ込みました。心にゆとりを持つこと、美味しいものを食べてこその人生など、重要なことを教えて下さいましたから」「いつしか、恋をしてしまったみたいで。少し恥ずかしいですね。今は愛し合ってます」「美しい瞳に惚れ込んでね。確かな智慧と、深き愛に触れて、僕の全てを捧げたいと思ったのさ。事実、提督のためならこの命、惜しくはないよ」「色恋沙汰はまだよく分かりませんが、孕むなら司令官との子供が良いです。司令官との子供なら、良い子に育つと思います」「提督は私の神様ですから。三千世界でたった一人、私が誠心誠意お仕えすると心に決めたお人です」「私のことを世界で一番可愛がってくれる方だからです。誰よりも大切に、愛して下さいますから」「Meのfamilyになると言ってくれたの。血縁も何もない艦娘の、兵器のMeに。愛してくれると、言ってくれたの」

 

最初から、私、鹿島、赤城、鳳翔、時雨、三日月、大淀、古鷹、アイオワ。浮ついたような、そんな表情で言った。

 

いかんな、愛する提督について語れば、頬が緩む。

 

しんと、静まり返る会場。

 

「……それは、何とも」

 

む、何故ドン引きを?

 

「あー、もう良いだろ。帰れ。記者会見は終わりだ」

 

提督は終わりを宣言すると、困惑した様子の記者達が帰っていった。

 

 

 

「はぁ、チカレタ……」

 

「お疲れ様です、提督」

 

「もう二度とやらない」

 

「ええ、そうして下さい」

 

「あそびにいくヨ」

 

「お伴します」

 

大淀との軽いやり取りの後、遊びに行く提督。

 

うむ、やはり提督はこうでないとな。

 




まとも判定艦娘
あくまで旅人のガバガバ判定からまともと言われているだけで、社会的に見れば全員サイコパスの異常者。

旅人
ぶっちぎりのヤベーやつ。
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