旅人提督の世界征服までの道程   作:ハードオン

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全艦娘コンプ目指せ。


292話 召喚祭り

「ちゃぁああい……」

 

「対馬です、よろしくお願いします」

 

んおぁぁぁい……。

 

おぉぉおん……。

 

「ペドぉ」

 

いかんですわよ(お嬢様旅人)。

 

はぁぁん、だってこんな、こんな。

 

セックスアンドザシティ、ソドムアンドゴモラ、狂気と混沌、背徳の城黒井鎮守府。

 

ここに、こんな幼い、小中学生程の駆逐艦より更に幼い子を……。

 

「君はここにいちゃいけない。帰った方がいい」

 

「え……、対馬は、要らない子ですか?」

 

一瞬にして絶望顔になる対馬ちゃん。

 

「そーんなことあーりませんですわよー!!可愛い対馬ちゃんとずっと一緒にいたいなー!!」

 

「本当ですか、司令……?」

 

「本当でござるよー!」

 

「その、私、無愛想ですけど、艦隊の皆んなと仲良くなりたいと思ってます。もちろん、司令とも……」

 

「んんんんん!大丈夫だよ対馬ちゃんとってもいい子だからすぐにお友達できるからね!!!仲良くしよーねー!!!!」

 

ああ、クソ、こんな幼気な少女も汚されてしまうのか……。

 

黒井鎮守府……、恐ろしい子!!

 

 

 

そんな訳で新たなお仲間を建造。

 

戦局も良い方向に傾いてる訳なんで、大量に召喚した。

 

まず、占守、国後、択捉型海防艦を始めとして、五月雨、涼風、荒潮、長月、水無月、深雪、初雪、香取を建造。

 

普段ならここいらで終わらせるが、もうそろそろ建造する必要すらなくなる気がして、駄目押し。

 

ガンビア・ベイ、イントレピッド、ジャーヴィス、タシュケント、サミュエル・B・ロバーツまで建造。ふざけた人数だ。

 

音成も夕雲型を建造した。

 

流石に二十人近くの大建造だったもんだから、混乱もある。

 

海外艦は相変わらず日本語話せねーもんなんで、通訳ができる金剛と響を呼んで、それぞれ解説する。

 

使うのは、俺が一時間でちょちょいと作ったパワーポイント。

 

これを大会議室のプロジェクターに写して、大学講義よろしく鎮守府の説明をする。

 

《たのしい黒井鎮守府(くろいちんじゅふ)しょうかい、新台真央》

 

海外艦には金剛と響がそれぞれの国の言葉に訳して伝える。

 

以降、俺の言葉は海外艦にも伝わっているものとする。

 

「えー、どうも皆さんこんにちは。皆さんを建造した提督の新台真央と」

 

「あ、海原守子です」

 

プロジェクターに俺と守子ちゃんの略歴を出す。つっても、俺のは略してもとんでもない量だったが。

 

『あの、良いですか……?』

 

英語のガンビア・ベイちゃん。金髪のツインテールと巨乳が眼福。ナードっぽい雰囲気もまた可愛い。ガンガン押せば口説き落とせると見た。

 

「今日も一日ガンビア・ベイ!!」

 

『はい?』

 

「いや、何でもないよ。質問かい?」

 

『は、はい。その、まず、それ、何ですか?』

 

「これ?プロジェクター。映写機だよ。君達がいない間に世の中は進歩したのだよ」

 

『あ、いえ、そっちじゃなくって、その、Admiralの経歴なんですが……』

 

考古学者、エンジニア、弁護士、格闘家、同人作家、教師、冒険者、パイロット、ネゴシエーター、経営者、歌手、探偵、遊び人、悪の組織の怪人、狩人、その他、まとめて旅人。

 

「なんか変?」

 

『変じゃないところがないんですが』

 

んー?

 

「俺はどこにでもいる一般通過旅人だよ?」

 

『え?』

 

ん?

 

まあ良いか。

 

スライドショーを次に進める。

 

《はじめに》

 

《黒井鎮守府は、日本どころか世界最大の規模の巨大鎮守府です。主に、海上での商業活動の護衛や、各国への技術提供などでお金を稼いでいます。悪の組織です》

 

「ここまでは良い?」

 

『良いかしら?』

 

挙手したのはジャーヴィス。んんんジャーヴィスぅ……。英国のガキといえばチャヴが思い浮かぶが、ジャーヴィスはステレオタイプのいいとこのお嬢ちゃんって感じだ。きゃわうぃうぃ。

 

『そのね、軍隊って、お金を稼いで良いものなの?そういうのは税金で賄われるんじゃないのかしら?』

 

うん、正論。でもね。

 

「いや、ちょっとうち、お上から嫌われててね。金貰えてないのよ」

 

『えっ?!大丈夫なの?!』

 

「そこは俺の敏腕借金術で初期資金作って、その後は色々なアレをアレして資金繰り。今は一部上場企業並に稼いでるよ」

 

『良いのかしら……』

 

「良いんじゃないかな、お上がお金くれないんだし、自分達で稼がないと。大体にして維持費そんなにかからねーし。君達がモノホンの空母戦艦なら、一人につき維持費が億単位飛ぶじゃん?でも実際、君達は食事と艤装を直したり動かしたりする分の資材さえあれば戦えちゃうんだよね。つまり、維持コストがべらぼうに安いのよ。だから稼いだ金に対して経費が少ないのなんのって。給料もしっかり出すから期待しててな」

 

『お小遣いくれるの?』

 

若干目を輝かせるジャーヴィス。いるんだよな、船の頃の経験から、人間の活動に憧れを抱く艦娘って。

 

「えー、君の頃の貨幣価値で言うと……、十数ポンドくらいは出せるよ。月に」

 

ポンド千円で円の価値は今の80倍くらいだとしての計算だ。

 

『えええええ?!それって将軍並じゃない!私、そんなに偉くないわ!』

 

「知らん、そんなことは俺の管轄外だ」

 

『あと、悪の組織って?悪いことしてるの?』

 

「ちょっとだけ」

 

『駄目よ!悪いことしちゃ!』

 

「いや違法行為もやらないと経済回んねーのよこれが。うちはヤクザみたいなこすっからい稼ぎ方してるんで法律面はグレーだけど違法ではない感じよ」

 

さて、次。

 

《艦娘寮》

 

《基本的に寮生活になります。シャワーとトイレ付きのワンルームです。家具は買うか暇そうな旅人に頼んで下さい。生活必需品は支給します。スマホとか》

 

「はい」

 

「はい、荒潮ちゃん」

 

「お部屋ってどれくらい広いのかしら?」

 

「一人部屋なら八畳くらい。姉妹艦いるなら、でっかい部屋を充てがわれて好きに部屋割りさせたり、逆に壁を全部取っ払ってめちゃくちゃ広い部屋にしたりもするよ。要相談だね。アレなら鎮守府近くに家を建てても良いよ。マンションも可」

 

「へえ」

 

「朝潮型ルームは十人部屋になってるよ」

 

「敷地どれだけあるんですかこの鎮守府?!」

 

「工廠の技術で時空間歪めてるから正確な大きさは不明だけど、漫画の金持ちキャラとかでよくある、日本にこんな敷地ねえだろみたいな広さだと思ってもらって良い」

 

「えっと?」

 

「いや、気にしなくて良いよ」

 

さて、次。

 

《食堂》

 

メニューのサンプル画像をスライドショーで流す。

 

《毎日日替わり、金曜の昼はカレーです。1から10くらいまでの番号に対応したメニューがあり、それを食堂の受付で番号を言うと調理担当が作ります。調理担当は、鳳翔、間宮、伊良湖、速吸、提督です。大盛り可、おかわり無制限》

 

『良いかしら』

 

「何かな?」

 

スカイママことイントレピッドだ。

 

『私達、兵器よ?こんなに良いもの食べさせて貰えるって本当?』

 

「俺は君達を同じ人間だと思っている。だから、俺は、君達に食べてもらいたいものを出すよ」

 

『……ふふ、優しいのね、貴方』

 

美人にはね。

 

次。

 

《温泉》

 

ここで「おおぉ……!」みたいな歓声が上がる。

 

《黒井鎮守府には温泉があります。内風呂にも様々な効能のお風呂を用意しています。お風呂上がりには卓球やゲームはどうでしょう?アイスも完備しています!》

 

健康ランドも真っ青の充実っぷりだ。

 

「はい!」

 

「はい択捉ちゃん」

 

「あの、あの、私達、こんな凄いところにいて良いんでしょうか?」

 

ん?

 

どう言うことだ?

 

「毎日温泉なんて、お金持ちみたいです!贅沢は敵ですよ?」

 

んー、戦争末期って感じ。

 

「今の日本はそれなりに豊かだし、黒井鎮守府は稼いでる。世界で一番戦績を挙げているんだから、世界で一番良い思いをする権利があるだろう。……と言っても、中々良い思いをさせてあげられてないんじゃないかと日夜悩んでいるが」

 

ハイ次。

 

《休憩室》

 

《つまるところ居間です。和室もあります。冷蔵庫とお菓子コーナーのお菓子は食べ放題!》

 

「はいっ!」

 

「はい佐渡ちゃん」

 

「お、お菓子食べほーだいなのか?!」

 

「ああ、がっつり食え……」

 

ご飯をちゃんと食べられる程度に食え……。

 

次。

 

《居酒屋鳳翔》

 

《鳳翔さんのお店。完全無料。お高いお酒は要相談》

 

「あの、無料って?」

 

と、香取ーヌ。

 

「無料は無料だよ。艦娘は完全無料」

 

「え?それは……」

 

「まあ、鎮守府の運営的に、ちょっと飲んだくらいじゃ経営が傾かないのよ。好きに飲みな」

 

次。

 

《その他の施設》

 

《温水プール、射撃場、グラウンド、体育館、弓道場、テニスコート、ボウリング場、映画館、図書館など。近々売店の設置も検討》

 

「あのう」

 

「はい五月雨ちゃん」

 

「ここ、本当に鎮守府ですか?」

 

「?、鎮守府だよ?」

 

さて、こんなもんか。

 

「では、それぞれ姉妹艦や近しい艦娘に引き渡すので、それぞれの教育方針に従って訓練し、好きに生活してくれ。以上、解散!」

 

「「「「は、はあ」」」」

 

まあね、皆んなの上司であることを強調したからね今回は。まさか惚れられたりはしないっしょ。

 




新艦娘
惚れる(予定調和)。

旅人
ヤンデレメーカー。

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