旅人提督の世界征服までの道程   作:ハードオン

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SNKのゲームはやったことないです(半ギレ)


3話 KARATE

「いやー、あの時は面白かったなぁ」

 

「そうなんですか?」

 

「いやまさかあいつがあそこでアレするとはなぁー」

 

「へぇ、そんなことが……。そのあとはどうなったんですか?」

 

色々あって、榛名ちゃんを乗せて黒井鎮守府とやらに向かう俺。

 

道中は暇なので、思い出話をしてみたところ、物凄い食いついてきた。

 

何でも、鎮守府とやらはクソブラック企業で、年中無休のフル稼動、福祉厚生一切無しの労災も真っ青な労働環境らしい。

 

恐らく、娯楽にも飢えているんだろう。幸い、話のネタには事欠かない。あとは単に榛名ちゃんが聞き上手ってのもあるけど。

 

「いやいや、本当にすげぇよ。なんせ、パルスのファルシのルシがコクーンからパージしてさ?」

 

「そ、それは凄いですね」

 

「それだけじゃなくてな、実は……ん?」

 

会話の最中、ふと、海岸を見ると、異様な集団が目に入った。

 

ボロボロの服装の女の子6人と、白い服を着た男1人だ。

 

車を停めてよく見ると、どうやら、白服は女の子達に暴力を振るっているようだ。女の子達はみんな泣きながらお互いを庇いあっている。

 

「……何だありゃあ、胸クソ悪りぃ」

 

「あ、あれは!駄目です!戻って下さい旅人さん!!」

 

榛名ちゃんに制止されたようだが、聞かなかったことにする。そもそも、あんなものを見て見ぬふりすれば男が廃る。俺が俺じゃなくなる。

 

「おおおおおおおりゃあ!!!」

 

 

 

×××××××××××××××

 

「貴様らは資源すらまともに取ってこれんのかぁ?!!」

 

そう言って、提督は僕達に暴力を振るった。いつものことだ。でも、今回はみんな疲労のあまり遠征が捗らず、資源を殆ど拾えなかったから、いつもより厳しい。

 

「……何だぁ?その目は?!それが上官への態度かぁ?!!」

 

見ると、提督を睨み付けた木曾さんが提督の持つ軍刀の鞘で殴られている。

 

……木曾さんは優しい人だ。いつもこうして、提督を睨み付け、みんなの代わりに殴られるのだ。

 

でも、今回ばかりは木曾さんも限界だ。木曾さんはその態度のせいで、特に提督から目の敵にされている。だから、事あるごとに暴力を振るわれている。その上で他人を庇うのだから、いつも生傷が絶えない。

 

「グッ、どうした、殴るならもっと殴れ!このクズめ!!」

 

「言わせておけば!!」

 

「やめて下さい!」

 

先程から木曾さんに庇われていた軽空母の瑞鳳さんが前に出る。

 

「わ、私が悪いんです!遠征の途中で気を失った私がみんなの足を引っ張ったんです!だから、だから、殴るなら私を!!」

 

それを見た重巡の古鷹さんも、震えながら言う。

 

「違います!遠征中に倒れたのは私です!私が悪いんです!!」

 

「やめてよ古鷹!私はもう古鷹が傷つくところを見たくないよ!」

 

古鷹さんの妹の加古さんが悲痛な叫び声を上げる。しかし、

 

「もういい!貴様ら使えないゴミ共は処分してやる!!」

 

怒った提督は刀を抜いた。

 

 

 

不味い、いくら艦娘と言えど、陸の上で、尚且つこれだけ損傷して、疲労した今なら、斬りつけられれば死んでしまう。

 

だから、僕は……。

 

「待ってよ!ここで一番弱いのは僕だ!!処分するなら僕だけにして!!」

 

最後の力を振り絞って、両手を広げ、みんなの前に立つ。

 

「やめろ時雨!」

 

「時雨ちゃん!」

 

「いい度胸だな貴様ぁ!!!」

 

提督は怒鳴り声を上げ、刀を抜き放ち、思い切り振った。

 

 

 

……これで良いんだ。ここで僕が死んで、提督が落ち着けば、皆んなと、妹は助かる。酷い人生だったけど、皆んなを守って死ぬなら悔いはない。

 

そう思って、ゆっくりと目を閉じようとした。

 

だが、最後の瞬間、僕は突き飛ばされ、最愛の妹である夕立が僕のいた場所に立っているのを見た。

 

 

 

「ッ!!夕立ーーー!!!」

 

 

 

時の流れが遅くなったように感じる。

 

夕立は、僕に微笑み、小さく、「ごめんね」と呟いた。

 

提督の刀がゆっくりと、だが確実に夕立の首へ向かうのが見える。

 

みんなは、咄嗟のことだったからか、身体が動いていない。

 

僕の身体は、さっき突き飛ばされた衝撃で動かない。

 

 

 

もう、駄目だ。

 

嫌だ、もう、仲間を失うのは、嫌だ。

 

 

 

最悪の結末が迫る、その時。

 

 

 

「あ、どっこいしょー!!!」

 

 

 

その時、鮮烈な「白」が妹に迫る白刃を蹴り上げた。

 

 

 

 

「グアァァァァ!!手が!!私の手がぁ!!」

 

「ンッンー、強姦致死、未遂とは言え死刑が妥当かね?妥当だな、俺が決めた。今決めた」

 

 

 

×××××××××××××××

 

「なっ、何者だ!貴様は!!」

 

眼前の白服の男は、腕を押さえながらも怒鳴りつけてきた。

 

「職業不定、住所不定の旅人さんだよ!!」

 

「何だと?!よく分からんが、貴様、私が誰だか分かっているのか?!!」

 

勿論知らない。知らないが、俺の中では有罪判決が出たので。

 

「あー、ブサイクは仕方ないかもしれんが、デブだな。折角浜辺にいるんだからジョギングでもしたらどうだ?」

 

「きっ、貴様!!言ってはならんことを!!もう我慢ならん!!」

 

そう言うと、提督と呼ばれた男は、銃を取り出した。

 

「やめて下さい!!」

 

俺を追いかけてきた榛名ちゃんが追いつく。おや、結構足が速いなぁ、榛名ちゃん。

 

「貴様は、榛名か!そうか、この男は貴様の差し金か!!許さん、許さんぞ!!この男を殺したあと、貴様は姉妹全員と同時に殺してやる!!」

 

「違います!!この人は」

 

うん、良し、殺す!榛名ちゃんは、少しの間しか話していないけど、とっても良い子だ。こんな良い子を姉妹共々殺すなんて、メッチャ許せんよなぁ〜!!

 

 

 

「なるほど分かった、武器を持った奴が相手なら」

 

 

 

「あぁ?何か言ったか、貴様?」

 

 

 

 

「覇王翔吼拳を使わざるを得ない」

 

 

 

 

「何を言ってる?!貴様、この銃が見えないのか?!!」

 

知らぬ存ぜぬ。ただの拳銃を持っただけのチンピラなんて、旅の途中で何人も倒してきた。

 

そして今こそ、知り合いの下駄でバイクに乗る人から習った空手技を使う時。別に使わなくてもどうにかなるが、使いたい気分なのでぶっ放す。

 

 

 

「うおおおお!!覇王!!!」

 

 

 

両手を身体の前で交差し、気力的なサムシングを集中させる。

 

 

 

「翔吼拳!!!!」

 

 

 

そして、溜まった気力的なサムシングを、両手を突き出すと同時に放出する!!

 

「ホギャァァァ!!!!」

 

提督は、覇王翔吼拳に当たると、十メートル程吹き飛び、砂浜に突き刺さった。まるでハリケーンミキサーを食らったウォーズマンみたいに。

 

 

 

「安心しろ 峰撃ちだ」

 

 

 

あー、すっきりした。

 




時雨
かわいい。

夕立
かわいい。

古鷹
かわいい。

加古
かわいい。

木曾
イケメン。

瑞鳳
おっぱいが小さい。

提督
凌辱系エロ同人誌の竿役みたいな見た目。

下駄でバイク乗る人
シスコン。

旅人
KARATEチート。
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