旅人提督の世界征服までの道程   作:ハードオン

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前に感想欄でケロロとジョジョで書いてくださいって言われたんで。

ところで、四肢切断の話なんですけど。

俺はある程度の長さを残して四肢切断する派閥なんですけど、皆さんはどうですか?

根元から切断して持ち運びオナホとか機械に繋いで機械姦とかも趣があっていとおかしですよね。

俺としては、ある程度の長さを残したまま四肢切断して犬として飼いたいんですけど。


318話 軍事演習でありますの巻 前編

「合同演習?」

 

何で急に?

 

て言うかどこと?

 

秘書のポジションに勝手に収まっている大淀が資料を出す。

 

「ガマ星雲第58番惑星宇宙侵攻軍特殊先行工作部隊の皆さんです」

 

ああん?

 

「え?軍曹殿んとこ?うわ珍しいな」

 

あの軍曹が自発的に演習をやろうだなんて言わないだろう。

 

伍長辺りに尻を蹴飛ばされたのかな?

 

「俺、そういう武闘派なことあんまやりたくないなあ」

 

「折角なので受けました」

 

あれれー?

 

責任者俺なのになー?

 

「闘争本能が止められませんでした」

 

危険人物だなあ。

 

「宇宙の彼方の軍人相手にどこまでやれるか、試してみたいのです」

 

まあ、うちの子は基本バーサーカーやしなあ。

 

「ええんちゃう?」

 

何でも言うこと聞いてくれる旅人チャン。

 

 

 

「って言うかさー、何でこの寒い時期に態々演習をするんでありますか?ダミダヨー!ダメダメ!」

 

「そうだそうだ、人と人とは戦わなくても分かり合えるはずだ!」

 

「そーそー!そんなんだからいつまでたってもオールドタイプなんでありますよ!今時武力で侵略とか流行らないっしょー?」

 

「やかましい!!!」

 

野次を入れる俺と軍曹殿にお怒りの言葉が。

 

「ギーローロー?気に食わないからって怒鳴るのはやめるでありますよ〜?もういい歳なんだからさぁ?」

 

「そこまで歳をとった覚えはないっ!」

 

赤ダルマことギロロ伍長だ。

 

「まあ落ち着けよ伍長。ほら、お菓子食べるか?」

 

「いらん!!」

 

そう?

 

「しかし、本当に良かったんでありますか?軍事演習だけではなく、冬樹殿達まで見学の許可を……。曲がりなりにも軍事施設でありましょう?」

 

「ああ、良いの良いの。うち、見せて困るもんはないし。あっても見せないし」

 

「軍曹!凄いよ!艦娘は戦艦の幽霊みたいなものって聞いたけど、普通の人間と変わらないんだね!」

 

と、冬樹君。

 

……あー。

 

「大淀、説明が必要か?」

 

「そう、ですね。新入りを含めると、提督への理解度がまだ低い艦娘もいますから。一応、説明した方がよろしいかと」

 

「ふむ、全員、会議室に集めてくれる?」

 

「了解しました」

 

 

 

会議室にて。

 

「……と、言う訳で、知り合ったのが、こちらのケロロ軍曹殿だ」

 

説明をした。

 

まあ、そんな話すこともないよね。

 

ただ単に、ひょんなことから出会った、地球侵略を目指す異星人の五人と、それに連なる他の異星人、地球人の少年少女達。

 

それだけの話だ。

 

アメリカ艦がエイリアンは本当にいた!とはしゃいだくらいかな。

 

「やっぱりエイリアンは本当にいたのね!政府は隠していたのよ!」

 

とアイオワ。

 

「え?いや、アメリカならMIBが……、あっ」

 

「……Admiral?MIBって何?」

 

「さて、それで演習だが」

 

「MIBって何?!えっ、何それ、やだ、怖い?!」

 

いや、あの組織のことはあんまり言いふらせられないからね。

 

「演習は、およそ一週間かけて行う。まあ、初日は黒井鎮守府の見学、次の日から本格的に火力演習、野戦、隠密戦、電子戦、白兵戦、果ては地球侵略のシミュレーションでの対抗戦も行うつもりだ」

 

「「「「了解」」」」

 

「尚、戦闘訓練においては、ギャグマンガ空間形成装置を利用しての非殺傷戦闘となる。……いや、個人的には、本気出して欲しくないんだけど、怪我だけはしないようにね」

 

「「「「はい」」」」

 

まあ、演習で死人なんざ馬鹿らしいからな。危険は排除。

 

それで、だ。

 

「じゃあ、早速、これからは見学だ。民間人もいるから、見せちゃならないアレとかコレとか隠すように!それじゃ、解散!」

 

「「「「はい!」」」」

 

テキパキと動き始める艦娘達を他所に、冬樹君達民間人を案内……、大淀……、いや駄目だ、鹿島、鹿島にしよう。

 

「鹿島、ちょっとおいで」

 

「はい?」

 

「この子達の案内頼めるかな?俺と一緒に」

 

「はい、構いませんよ!」

 

鹿島はドMの変態だけれども、社会に出せるくらいにはまともだし、ヤバさをある程度は隠せる。

 

大淀は、話の端々から出るサイコパス味を隠せない。バレたらドン引き案件だ。

 

後は……、比較的まともな子。

 

「香取もついてきて」

 

「ええ、了解です」

 

「あの、提督」

 

と、大淀。頼むからボロを出すなよ。

 

「ん、なんだい?」

 

努めてクールに返す俺。

 

「外に兵士が。始末しますか?」

 

「んっん」

 

それは多分、ここの桃華ちゃんとこの兵隊だね。

 

「手出しするな、命令だぞ、絶対だぞ!間違っても殺すなよ!!」

 

「了解しました」

 

と、小声で伝える。

 

危ねえよ。

 

うちがやべーやつらだとバレたらやべーからな。

 

民間人の心象って大事。

 

「あの、旅人さん?どうかしましたか?」

 

「な、ななな、なんでもないよ冬樹君!!本当になんでもない!!!さあ、黒井鎮守府を案内しようか!!軍曹殿もついてきて!!」

 

「はい!」

 

「了解であります!」

 

 

 

さて。

 

「まずここが会議室ね」

 

「電子化はしないのでありますか?」

 

と、軍曹。

 

「ああ、うちの子はアナログ派が多くてね。まあ、艦娘ってのは君達からすれば骨董品レベルの兵器だからね、元は。ケロン星レベルの技術力での会議室を作ることも不可能じゃないけど、皆んなが使いこなせないから、やらないのよ」

 

「成る程……」

 

「非効率的だ、近代的な機器を扱えるように訓練をすべきだろう」

 

と伍長。

 

「そうは言うけどね、うちの子はスマホすらまともに使えない子がいるのよ。あれだけ簡潔なインターフェイスでも無理ってんだから、近代的な機器は無理なのよ」

 

「困らないのか?」

 

「別に。うちは人材に困ってないし。百人超えるんだぞ?それで、それぞれが異なる技能を持つ、と」

 

「ふむ、成る程な」

 

納得してもらったところで、次へ。

 

「こっちが資料室だ」

 

「わあ……!オカルトの資料とかもありますか?!」

 

「ああ、あるとも。沢山ね。ここには、人間が見ても問題がない程度の資料しかないが」

 

「え?」

 

「ああ、いや。得てして、世の中には知るべきでないことが多いと、そう言いたいだけさ。そうだね、後で、白露型の工房に連れて行くよ。そこなら、オカルトを嫌ってほど見れるさ」

 

「本当ですか?!うわー、楽しみだなあ!」

 

冬樹君はねえ。

 

男だけど、今時見ない真っ直ぐな良い子だし、壊したりはできないな。

 

見かけによらず度胸もあるしな。

 

気に入った少年を壊すのはどうなん?って言う。

 

あ、もちろん、ホモではないです。

 

「うわ……、あたし、こういう文系っぽいとこ苦手〜」

 

「夏美さん、大丈夫です!私がついていますから!」

 

ずらりと並んだ本棚とPCを見て、引き気味の感嘆の声を漏らす夏美ちゃん。それと小雪ちゃん。

 

「うーん?同性婚するならオランダがオススメだよ?あそこ、大麻も吸えるし、大らかだし」

 

「ど、同性婚?!しません!!」

 

顔を真っ赤にして怒鳴る夏美ちゃん。

 

いや、いっつも女同士でベタベタしてるからレズなのかなって。

 

俺は別に同性婚が悪いとは思ってないよ?

 

ホモではないけど。

 

文化ってのは多様性を認めるところから始まるんだぞう。

 

「んで、こっちが……」

 

 

 

と、説明をして、外へ。

 

「さて、次は工廠だ」

 

「あら、提督。見学ですね?」

 

「うん」

 

明石に挨拶してと。

 

そして明石が、

 

「直接お会いするのは初めてですね、クルル曹長。こんにちは、黒井鎮守府技術担当の明石です」

 

「おう、よろしくなァ〜。つっても、ネット上じゃ結構な頻度で会ってるけどなァ。クックックッ」

 

曹長に挨拶を。

 

そうか、そういや、知り合いか、君ら。

 

「っていうか、工廠なんて機密の塊では?」

 

と、軍曹殿。

 

「あ、大丈夫、奥は見せないから」

 

奥はね、ちょっと、ね。

 

核とか、ね?

 

お見せできないものが、ね?

 

警備ロボットの製造ラインや、兵装の保管庫。

 

「黒井鎮守府の警備ロボットはこのレトロな雰囲気がたまらないでありますなぁ!」

 

「でしょ〜?これ、デザインは俺と明石と夕張、あと妹なんだけどね、この丸っこいラインが可愛げがあって良いっしょ〜?」

 

『女々しい左翼野郎、共産主義のろくでなし!』

 

「この謎のAIも良いでありますなぁ、趣があって!」

 

「さ、次は睦月型のガレージだ。武器の試射もできるぞぉ!」

 

と、睦月型のガレージへ。

 

 

 

睦月型のガレージでは、ターゲットドローン相手に武器を試射してもらった。

 

「どう、伍長?うちの兵器の調整は」

 

「フン、威力と精度は高いが、プロにしか扱えんピーキーな調整だな。しかし、女とは言え軍人なのだろう、艦娘とやらは。なら、問題ない。このレベルの兵装を扱えなければ、少数精鋭とは言えんからな」

 

と、銃器のプロフェッショナルである伍長にアドバイスをもらった。

 

うん、伍長が大丈夫ってんなら大丈夫だろう。

 

外部の意見を取り入れたかったのだ。

 

そして、白露型の工房。

 

「時雨」

 

「何かな?」

 

幽鬼のように工房の扉を開けて現れる時雨。

 

見学者達はその雰囲気にちょっと引く。

 

冬樹君は興味津々だが。

 

「この子、オカルトに興味があるみたいだから、一般人に渡しても問題ないレベルの資料用意して」

 

「ああ、分かったよ」

 

扉の奥に引っ込む時雨。

 

「時雨、中に入っても良いか?」

 

「片付けてはあるけれど……、おすすめはしないかな」

 

「……それでも入りたい?」

 

「はい!」

 

目をキラキラさせる冬樹君。

 

何だかんだで全員で入ることに。

 

「うっ、臭い……、何の匂い?」

 

夏美ちゃんが文句を言う。

 

「……!!、これは……!!夏美さん、私から離れないで下さい!!」

 

「え?何で?」

 

「これは、匂いの強い香水で誤魔化してますけど、生き物の血や体液の匂い、阿片、芥子、大麻などの危険な薬品の匂いです!!」

 

あー……、分かるか、流石に。

 

「時雨ー、隠そうよ、そう言うのは」

 

「いやあ、数時間で最低限は誤魔化したんだけどね……、勘がいい子もいるものだね」

 

クク、と喉を鳴らすように笑う時雨。

 

見学者は全員、ホラー映画を見るような顔。

 

「はい、資料だよ。オカルト、と言っても、僕の専門は魔術や秘儀を中心に、薬学、化学、ルーン、降霊術、死霊術、カパラ数秘術、占星術、呪術辺りだね。SFなら明石さんに聞いてね」

 

資料を手渡される。

 

さて。

 

「これ以上ここにいる場合は、精神に著しい障害を負う可能性があるけど、どうする?」

 

「それで、はいって言う人がこの世にいると思いますか?!」

 

夏美ちゃんに怒鳴られた。

 




旅人
宇宙レベルで旅している。

軍曹殿
ガンプラ好きのケロン軍軍曹。侵略者だが、侵略は進んでいない。

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