旅人提督の世界征服までの道程   作:ハードオン

32 / 593
誤解の無いよう、再度言っておきますが、この鎮守府の正規空母は皆むっちむちのドスケベボディです。新しく参入した蒼龍、飛龍も、一航戦に負けず劣らずのダイナマイトボディ。今回は出ませんけど。

あと、長門は結構な筋肉質。腹筋とか割れてる。ストリートファイターの人ですか?みたいな身体。いや、異論がある方もいらっしゃるかもしれませんが、筋肉質な女の子が好きなんで。こういう、いかにも女捨ててますよ、みたいな子を雌の顔にするの大好き。快楽漬けにしたい。




32話 黒井鎮守府の痛快な一日

《05:30》

 

はい!おはようございます!!青葉です!!前回は、この黒井鎮守府全体の取材をしましたが、今回は、司令官への密着取材です!!

 

いやあ、良いですねぇ、「密着」取材!これを機に司令官との距離を…………?!

 

……何で、司令官の部屋から大淀さんが……?

 

「あら?おはようございます、青葉さん」

 

あ、はい、おはようございます、大淀さん……、じゃなくて、何で司令官の部屋から出て来たんですか?!!

 

「ああ、提督を起こしにきただけですよ」

 

……本当ですか?何だか、肌がつやつやしているような……?

 

「さあ、気のせいでは?……ところで、取材をするんですよね?提督から聞きました。今、提督はお着替え中だそうですよ」

 

そうですか、分かりました、では早速取材を……。

 

「駄目です!」

 

くっ!離してください!!大淀さんは司令官のせくしーな裸体の写真が要らないと言うんですか?!!

 

「………………わ、私は何も見てませんでした、はい。……写真は後で下さいね(小声)」

 

……よし!司令官、おはようございます!と同時に激写!!

 

「……え?あの、着替え中なんだけど?」

 

なるほどなるほど、司令官はトランクス派、と。んー、良いですねぇ!あ、後ろからの写真も欲しいんで、後ろ向いてもらえます?

 

「まあ、良いけどさぁ?……こう?」

 

あぁ〜!良いですねぇ〜!!広背筋が!肩が!あっ、髪を上げてうなじも見せてもらって良いですか?!!

 

「どこに需要があるんですかねぇ?」

 

ここに!!

 

 

 

《06:30》

 

「いやー、間宮さんと伊良湖ちゃんが来てから、料理が楽で良いわ」

 

確かに、最近はおかずの種類が増えたりして、色々と充実してきましたねー。

 

「ふふ、そう言っていただけると嬉しいです、提督。……ドレッシングはこんな感じで良いですか?」

 

「…………うん、オッケー、サラダは上がり。あとはホイル焼きと、トマトのオーブン焼き、ポークソテーだな」

 

「ホイル焼き、上がりましたよ、提督」

 

「あっ、どう、鳳翔さん?一つ開けて、味見してみて?」

 

「…………はい、大丈夫、美味しいです!……提督もどうぞ、はい、あーん」

 

「あーん…………、おお、やっぱりパプリカは入れて正解だったな」

 

「ええ、しめじもシャケも美味しいですね、相変わらず、洋食では敵いません。流石は提督です!」

 

は?何、自然体で夫婦みたいなことをしてるんですか鳳翔さん?

 

「そうですよ!鳳翔さん、ずるいです!」

 

「間宮さんの言う通りですよ!」

 

「……あら?何か問題でも?」

 

大有りですよ!!!

 

「はい、青葉ちゃん、あーん」

 

はーい!司令官!あーん!…………うん、美味しいです!!

 

「ほら、間宮さんも、伊良湖ちゃんも、あーん」

 

「「わーい!!」」

 

 

 

《08:00》

 

午前8時です。この時間帯は、食堂がもっとも混む時間。本来は、長門さんや一航戦の皆さんと食事を摂る提督の隣で、私も食事を摂っていますが……。

 

「もぐ……、もぐもぐ……、ふぅ、ポークソテー……、洋食も美味いものだな!提督!!」

 

「……このトマト、塩気が強めでご飯にも合いますね!」

 

「クリームシチュー……、流石に気分が高揚します」

 

し、食欲が!食欲が吸い取られる!!……そうなんですよ、こうなるから、皆んな司令官と食事を摂れないんですよ!!だって……、

 

「朝はパンだよなー、あんまり米に慣れないし。……あれ?青葉ちゃん、食べないの?」

 

だって、フランスパン一本丸ごとを、バケツ一杯くらいのクリームシチューに浸けて食べる人なんですから……。

 

…………あ、シチュー美味しい。

 

 

 

《10:00》

 

「あれー?どこやったっけかな、アレ」

 

ここは倉庫、鎮守府の改装が終わって、暇を持て余した司令官が作った新たな建物。司令官の長い旅の過程で手に入れたものが保管されているとか。司令官にとっては殆どが使えないものらしく、欲しければ艦娘達に譲る、とのこと。

 

この前は、夕立さんがおかしな剣を、時雨さんが変わった形の刀をもらったそうです。他にも、空母の皆さんは弓をもらって喜んでいましたね。

 

ところで、司令官は何を探してるんでしょう?

 

「ん?ああ、長門にお守りをあげようと…………、あ、あったあった、『壊し屋のお守り』」

 

はあ、何のご利益があるんですか?

 

「壊し屋スタイルの攻撃力が1.2倍になる」

 

……その、確かに、長門さんの戦い方はかなり乱暴ですけど、壊し屋って言うのは酷くないですかね?

 

「そうかな?あ、あとこれもだ、陸奥に『ダンサーのネックレス』を渡さなきゃな」

 

えぇ……?長門さんと差があり過ぎませんか?

 

「ああ、そうじゃなくって、戦闘スタイルの話。長門は壊し屋スタイル、陸奥はダンサースタイルに近いから、多分このアクセサリーで補正が入るってこと」

 

……はあ、その、それを持っているだけで強くなれると?

 

「まあ、疑わしいのは分かるけど、ここに置いてあるものは、一応無害で、尚且つ有益なものだよ?……例えば、ほら、これ、『白い偽りの指輪』って言うんだけど、これを装備すると……」

 

?!、し、司令官?!!真っ白ですよ?!!何ですかそれ!!

 

「この指輪は、つけた奴を霊体の姿にするんだよ。まあ、使い道はまずないけど」

 

び、びっくりしました!怪しげなものばっかりなのであんまり信じてませんでしたけど、本物なんですね!……私も、何かもらっても良いですか?

 

「良いよー。青葉ちゃんには……、『太陽の王女の指輪』なんてどう?」

 

わあ、綺麗な指輪ですね!この指輪には、どんな効果が?

 

「毎秒HPを2回復する」

 

……HP?

 

「まあ、ほんの少しずつ傷が治る、魔法の指輪だよ。……結構レアだから、なくさないでね?」

 

それはもう!司令官からいただいた指輪ですし!!

 

「あの、ナチュラルに左手の薬指にはめるのは止めよう?まだ所帯を持つ気はないよ俺は?」

 

 

 

《12:00》

 

お昼です。司令官は今朝余ったシチューをマカロニグラタンにしていますね。司令官は、必ず余った料理は後日何らかのアレンジを加えて出すか、首輪付きさんに上げるかして、絶対に食材を無駄にしませんから。

 

「よーし、終わり!……今日は米食うか」

 

あ、珍しいですね。海外生活が長いから、お米には慣れないと今朝言っていたのに。

 

「いやぁ、皆んな美味しそうにご飯食べるからさ?俺もつい、ね?」

 

……なるほど、ですが、その、それはもう……、な、何合あるんですか?

 

「え?ああ、グラタンとかもあるし、少なめに三升だけだよ?」

 

……えっと、あの、その、失礼ですが、司令官はお腹の中に化け物でも飼っていらっしゃるんでしょうか?

 

「まあ、結構食う方だけどさー。……ほら、赤城、加賀なんてもう六升目だよ?長門も同じくらい食ってるし。普通じゃない?」

 

比較対象!!比較対象が駄目です!!

 

「それに、炭水化物はあんまり得意じゃなくてさ。肉なら、牛一頭くらい食べられるんだけど」

 

「あ、良いですね、私、焼肉が食べたいです、提督」

 

「焼肉ですか、たまには良いですね」

 

「ああ、そうだな、肉は良いぞ、肉は」

 

「ククク、そう来ると思って今晩は焼肉にします!!トン単位の肉!!という訳で今晩は汚れても良い服で食堂に来ること!!」

 

「あら、じゃあお昼は腹八分にしておきましょう」

 

「やりました」

 

「おお!それはいい!」

 

あーもう滅茶苦茶ですよ。

 

 

 

《15:00》

 

おやつタイム、ですが、司令官は今晩の焼肉に向けて、乾燥させてある炭を集めています。……いつの間に炭なんて作ってたんでしょう?

 

「あ、青葉ちゃん、どう?」

 

そして私は、司令官が懐から取り出したテーブル席で、チョコレートケーキを食べている。……手伝おうとしたところ、「バレンタイン近いし、チョコ力(ぢから)を取り戻す為修行する」と言われ、さっきからチョコレートケーキの味見をさせられています。……何なんですかね、チョコ力って。底力みたいなものでしょうか。

 

……って言うか美味しい!なんですかこれ!美味しい!!

 

「どう?どれが一番いけそう?」

 

決められないですよぉ!世界各国のチョコレートケーキを食べさせられて、どれが一番か、なんて!!

 

……紅茶は少し濃いめのアールグレイ、柑橘系の香りがチョコレートとよく合います。

 

まずはジャーマンケーキ。アメリカのケーキらしいです。言わば、チョコスポンジのケーキと言ったところですかね。……チョコスポンジはふわふわ、間に挟まれたバタークリームは濃厚!文句無しの美味しさ!!

 

次にザッハトルテ。なんでも、チョコレートケーキの王様なんだとか。こちらもバターの風味がする濃厚なチョコレート味の一品ですけど、挟まれた甘酸っぱいジャムがいいアクセントになって……!

 

ドボシュトルタ……、少しビターなチョコクリームと生地を何層か重ね、その上にカラメルを、というケーキ。甘すぎず、くどくなく、素朴で安心する味です!!

 

……そのあとも、沢山の美味しいケーキを食べ、満ち足りた時間を過ごせた。……けど、一つ問題が。

 

……こんなに料理が上手い司令官に、バレンタインは何を渡すべきなんですかね?!!足元にも及ばないんですが!!!

 

 

 

《19:00》

 

「肉だぁぁぁぁぁ!!!」

 

「「「「わーーー!!!」」」」

 

大盛況です。鎮守府全員がここで大騒ぎしてます。……最近は、この辺りの海域を解放したお陰で、パトロールの数すら減りました。夜通し見張ったりする必要はないので、皆さんも安心です。

 

まあ、でも、お肉が美味しいのでなんでも良いですね。……私も重巡とはいえ艦娘。人よりは食べますよ、そりゃ。んー、焼肉はご飯じゃなくてサンチュですかねー。

 

で、司令官は、というと……。

 

「さーて、メインディッシュはー?このー?分厚いステーキ肉(5ポンド)沢山をー?惜しげも無く!鉄板で!!焼く!!!」

 

「「「うおおおおお!!!」」」

 

ああ、またですか。

 

「更にィ!!特製のガーリックソース!!刻んだ玉ねぎ!!コーン!!付け合わせに焼き野菜もつけちゃう!!!」

 

「…………んん〜〜〜!!お、美味しいです〜!!!」

 

「このソース、醤油ベースですね?ご飯との親和性が!!」

 

「うーまーいーぞー!!!」

 

「勿論……、お代わりもあるぞ!!!」

 

「「「わああああああ!!!!」」」

 

く、狂ってる!!もうあの空間は駄目だ、大人しく、ガサと一緒に食べておこう。

 

「うわぁ……。凄いね、あっち」

 

ガサ、見ちゃ駄目です。あれはなんか、こう、私達とは違う生き物です。

 

 

 

《20:00》

 

お風呂です。……その、司令官?お風呂ですよ?あの、未だにドラム缶風呂なんですか?

 

「うん、好きなんだよね、ドラム缶風呂」

 

いや、まだまだ外も寒いですし、いっそ、私達と一緒に大浴場に……。

 

「いやいや、流石に駄目でしょ。常識的に考えて」

 

司令官に常識なんてあってないようなものでしょう?……少なくとも、私は構いませんよ?

 

「青葉ちゃんとならまだ許されるかもしれないけど、空母の子達とかとは一緒に入れないしなー。俺は外で良いよ。青葉ちゃんも入ってきなよ」

 

むぅ、今日は密着取材なのに!

 

「……じゃあ、ドラム缶風呂に一緒に入る?」

 

……え?えっと、その、は、はい。

 

「あ、うん(冗談のつもりだったんだけど)」

 

 

 

…………あの、近く、ないですか?これってもう、抱きついちゃってると言うか、私、司令官の膝に座っちゃってると言うか……。

 

「そう?これでも特注の大型ドラム缶で、かなり広めなんだけどね」

 

……私、恥ずかしくて、頭がフットーしちゃいそうです。

 

「おっ、大丈夫か大丈夫か?」

 

ひゃああ!おでこ!くっつけられると!か、身体が密着してぇ!!!

 

 

 

《22:00》

 

あ、あのあと私は、鼻血が出ちゃいまして、司令官に笑われちゃいました。うう、ウブなのは仕方ないじゃないですかー!

 

……でも、司令官のオールヌード写真は入手済みです!その辺りは抜かりありません!!

 

そして今は、寝室にいます。司令官の。

 

「あのさ、青葉ちゃん?密着取材は許可したよ?でもさ、寝る時まで密着するのは、違くない?」

 

いえ、密着取材ですから。

 

「いやほら、前も言ったけど、青葉ちゃんみたいなかわいい女の子が隣にいるとなると、男の人は狼さんになってしまうのですよ?」

 

いえ、密着取材ですから。

 

「そのね、足まで絡めてくるのはいけないよ?」

 

いえ、密着取材ですから。では、お休みなさい。

 

「青葉ちゃーん?これ、男にとっては拷問だよー?青葉ちゃーん?」

 

 

 

 

 

……もう。

 

……手を出しても、良いのに。

 

 




大淀
毎朝キスするついでに起こしてくれる。むっつりスケベ。

厨房勢
和食は鳳翔、和菓子は間宮と伊良湖、洋食と洋菓子は旅人が得意。

大食い勢
旅人、長門、赤城、加賀のトップ4。物理的におかしい量食べる。次点で蒼龍、飛龍、金剛型もよく食べる。

旅人
青葉ちゃんはまだ子供と必死に自分に言い聞かせ、この夜を乗り切った。物理的な回避力だけでなく、修羅場の回避力も極めて高い。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。