旅人提督の世界征服までの道程   作:ハードオン

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ああ、更新忘れてた。

職務怠慢ですわ。

ネタはないしパンツは破けるしPCは調子悪いしでもう嫌ー!

世界滅べ☆


326話 息抜きの裏側

「……ん、ふぁあ……」

 

うーん。

 

……あ、おはよう?

 

目を覚ました私は、軽く身体をほぐしてから時計を見る。

 

朝六時、か。いつも通りね。

 

さて、同室の、暁型の皆んなを起こさなきゃ。

 

電は声をかければ起きてくれるし、現に今も起きてるんだけど、暁は一人じゃ起きれないし、響も朝は弱いから。

 

「電ー、おはよー」

 

「ふにゃ……、ふぁあ。おはようなのです、雷ちゃん」

 

さて、あとは……。

 

「暁ー、起きなさいー。朝よー」

 

「むう……、あと五分……」

 

「駄目よー、起きなさーい」

 

「やぁ……」

 

「えーい!」

 

布団を引っぺがす。

 

「ふにゃー?!」

 

「おはよう暁!」

 

「まだ眠いのにぃ……」

 

「早起きは三文の徳なのよ!」

 

「三文あげるからその分寝かせてよー」

 

もう……。

 

「響ー、響も起きてー!」

 

「Хороший налет……」

 

「何言ってるか分かんないわよ!ほら、起きて!」

 

「うう……」

 

のそのそと起き上がる響。

 

寝間着から着替えて、まだ半分以上寝てる響を着替えさせて、身嗜みを整えて、皆んなの身嗜みをチェックして。

 

「さ、朝ご飯にしましょう!」

 

「……?!はわわ!今日は、厨房組が全員旅行で、朝ご飯が無いのです!」

 

……あ!

 

そ、そうだった!

 

厨房組は、司令官を含めて皆んな旅行中だ!

 

「うー、そうね、それじゃあ、朝ご飯を作りましょう!」

 

「えっ!」

 

「えっ、って何よ?」

 

「作れるんですか?」

 

「作れるわよ?」

 

普段はもっと美味しいご飯を作れる厨房組の皆んなにお任せしているだけで、私がお料理できないなんて一言も言ってないわよ?

 

 

 

食堂は、いつも通り、沢山の艦娘で賑わっていた。

 

いつもと違うのは、皆んなが厨房に入っていることだ。

 

ずらりと並ぶ大きな冷蔵庫から食材を運び出し、簡単に調理して食べ始める。

 

海外艦の殆どは、朝は軽めに済ませるので、シリアルや果物、ヨーグルト、ビスケット、作り置きパン、ハム、チーズなんかを適当に冷蔵庫から取っていって、今日の予定を話し合いながら食事していたわ。

 

他は、いつも通り、自分の姉妹や同じ艦種のグループで集まって食事してるわね。

 

大体、姉の艦娘が何かしらを作って、自分の分と妹の分を出しているみたい。

 

あ、でも、天龍型は龍田さんが利根型は筑摩さんが作ってるみたい。

 

「あらあら〜、おはよう、暁型の皆んな。ご飯は今作ってるからね〜」

 

「私も手伝うわ!」

 

「そう?それじゃあ、お願いね〜」

 

因みに、龍田さんは料理もできる。

 

特に苦手なことはこれといってないらしい。凄い人だ。

 

「雷ちゃん、私はスープとサラダを作っておくから、卵とソーセージを焼いておいてくれるかしら?」

 

「それくらい簡単よ!」

 

目玉焼き目玉焼きー、っと!

 

因みに、黒井鎮守府には、目玉焼きすらまともに作れない艦娘は結構多い。

 

でも……。

 

「おーい、連れて来たぞー!」

 

「おお、来たか!」

 

『『『『Mr.ハンディです、奥様』』』』

 

黒井鎮守府には、お手伝いロボットがいる。

 

「お前ら、料理ができるんだな?」

 

長門さんがロボットに尋ねる。

 

長門さんは、卵すらちゃんと割れるかどうか怪しいレベルで不器用だ。

 

『ええ、簡単なものであれば。お茶も淹れられますよ。でも一番得意なのは洗濯とお掃除です』

 

「じゃあまず、米を炊いてくれ」

 

武蔵さんが指示する。

 

『かしこまりました』

 

武蔵さんもかなり不器用だ。

 

「おかずどうする……?」

 

「はぁ、それは私達が作るから、あっちいってなさい」

 

「武蔵もよ、大きい身体で厨房をうろつかないで」

 

と、陸奥さんと大和さん。

 

二人とも、厨房組ほどじゃないけれど、料理上手だ。

 

「「お、おう、すまん」」

 

他には……、空母の皆んなは。

 

『奥様、お米が炊けましたよ』

 

「赤城さん、お米が炊けたわ」

 

「ええ、加賀さん。日本人はお米さえあれば大体なんとかなりますよね」

 

納豆とか、卵かけご飯とか、海苔とか、ふりかけとかで乗り切っている。

 

赤城さんも、別に料理が苦手な訳ではないみたいだけど、朝から沢山作るのは大変だものね。

 

……本当に、ご飯を作るのって大変ね。

 

こんなことを毎日三回もやってくれる厨房組と司令官には、感謝しなきゃね。

 

 

 

昼は自由行動よ。

 

あ、一応言っておくけれど、暁型だって、いつも一緒にいる訳じゃないわ。

 

まあ、仲は良いから、一緒にいることは多いけれど。

 

午前中に近海のパトロールを済ませて、今は戻ってきたところね。

 

近海に問題はなかったわ。

 

いつも通りね。

 

……このパトロールも、習慣でやっているだけよ。

 

黒井鎮守府周辺には、ステルスを搭載した無人兵器が、休みなくパトロールしてるわ。

 

無人兵器群は、近海もパトロールしているから、異常があればすぐに通信がくるの。

 

私達が近海をパトロールしているのは、全く意味がない行為なの。

 

まあ、そうね……、外部に向けた仕事してますアピールにはなるかしら。

 

でも、大体は、私達の中では、散歩に相当するわ。

 

あ、お昼ご飯どうしようかしら。

 

海の上を走るとお腹が減るのよね。

 

……と、そうそう、今日は外で食べてこよう。

 

……あれ?

 

そこらにうちの艦娘がいるわね。

 

それと、ツイッターで、皆んなの行き先は分かる。

 

近場のロッテリアに入って、何十個もハンバーガーを買うアイオワさん。

 

肉体労働者向けのデカ盛りが自慢の定食屋に入るイギリス艦。

 

パン屋に行く白露型。

 

コンビニで済ませようとする睦月型。

 

食べ放題の焼肉屋に入っていく空母。

 

昼からやっている居酒屋に入る隼鷹さん、千歳さん。

 

二郎に入るグラーフさん。

 

ビュッフェに行く金剛型。

 

マックに行く工廠組。

 

……この辺はデカ盛りのお店が多いから、艦娘の皆んなも困らないわね。

 

因みに、沢山食べる戦艦や空母の艦娘は飲食店からマークされていて、来店されると店の食材が大きく減ると恐れられているらしい。

 

司令官もマークされている。

 

私は……、その辺のカフェで、紅茶と一緒にサンドイッチを食べた。

 

 

 

お昼ご飯を食べてからは……、どうしようかしら?

 

お仕事はやることがないし、お昼寝?

 

お金も沢山あるし、遊びに行く?

 

うーん、決めた。

 

本屋さんに行こう。

 

実は、少女漫画を読むのが好きなの。

 

今、ネットで調べたら、読んでいる少女漫画の新刊が出てるって。

 

買いに行くわ。

 

 

 

……途中でお巡りさんに捕まったわ。

 

中学生が平日の昼間から何してるんだって。

 

いやー、免許証、取っておいて良かったわ。

 

免許証を見せて、すごく若く見える人って事で誤魔化しておいたから。

 

駆逐艦、海防艦、あと龍驤さん辺りは、平日に外を出歩いてると捕まるから……。

 

子供扱いされるのって嫌だわ。

 

でも、漫画は買えたし、鎮守府に帰って読みましょう。

 

……あ、アイオワさんとサラトガさんがナンパされてる。

 

「Thanks a lot, you spoil the mood!」

 

笑顔だけど、滅茶苦茶嫌がってるのは分かる。

 

「あ?英語?分かんねーけど、ちょっと来いよ」

 

「Oh,I'm sorry! My eyesight is just too poor to appreciate your beauty!」

 

あー……、アイオワさんって、結構口が悪いから、多分酷いこと言ってるんだろうな……。

 

「チッ、良いから来いよ、ガイジン!」

 

「Standard English please? I don't understand」

 

「このっ!!」

 

そして、アイオワさんに触れようとした瞬間。

 

「Fuck off……、失せろって言うのが分からない?」

 

「あ、ぎゃああああああ!!!!」

 

あーあ、やっちゃった。

 

あれ、脚、蹴りで折ったわね。

 

「痛ええええええええ!!!痛えよおおおおおお!!!!」

 

「Admiral以外の男に触られるのとか、本当にあり得ないから」

 

「こら、アイオワ?やり過ぎよ?」

 

「何よ〜?サラだって、触られたら手足の一本二本は折るでしょ〜?」

 

「私はそんなことしないわ!」

 

「本当に?」

 

「ええ、鼻の骨を折るくらいだわ」

 

「あら、とっても穏便ね!」

 

「「HAHAHAHAHA!!」」

 

うーん、まあ、いつものことかな。

 

 

 

夜ご飯もないんだ……。

 

どうしよう?

 

あ、大淀さんだ。

 

「はーい、夜ご飯はバーベキューにしまーす!個人個人で適当に焼いてくださーい!」

 

なるほど、料理ができないなら、できないなりに、やり方はあるってことね。

 

バーベキューなら焼くだけだし、なんとかなるわね。

 

「あー、お野菜美味しい」

 

自家製野菜のバーベキュー。

 

「お肉も美味しい」

 

これまた自家製のソーセージや肉。

 

「はーい、寒いんで豚汁も作りましたよー」

 

豚汁かあ。

 

「もらってこよう」

 

あー、良いなあ。

 

たまにはこういうのもアリね。

 

……でも、司令官がいないのは、寂しい。

 

早く帰ってきて、司令官。





家事は一通りできる。

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