旅人提督の世界征服までの道程   作:ハードオン

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うわあああ!遅れてしまった。

最近たるんでんなあ俺。

でも、現実は忙しくてやばいことをここに記す。

あ、寒くなってきましたよねえ、俺なんてもう体調崩しっぱなしで。

ひなだお!で抜いた件については決してロリ専門であるということではなく、無知シチュ見せ槍とかそういうのが良いんですよ。興奮するでしょそういうの。蝶よ花よと育てられてきた箱入り娘にチンポ見せたいでしょ。ね?


332話 異世界転移これくしょん その1

「つんつーん」

 

「んんぅ……、えへへぇ、そんなつんつんしちゃらめらよていとくぅ」

 

「つんつんつつーん」

 

「うへへへへぇ……」

 

「ごつん」

 

「痛っ?!な、なんだい?!敵襲かい?!」

 

「おきてー」「おはよー」「こんちわー」

 

………………は?

 

なんか、わらわら、いる?

 

夢?

 

夢だわこれ。

 

寝よう。

 

「おやすみ」

 

「「「「おきてー!」」」」

 

 

 

はーい、こちら隼鷹。

 

昨日の夜の記憶がないでーす。

 

いや、飲んだのは覚えてるけど、飲んでからどうしたのか全く覚えてない。

 

え?

 

なにこれ。

 

どうしたの?

 

ここどこ?

 

それに……。

 

「はろー」「二つ目ギョロリん」「誰?」

 

こいつら、何?

 

なんか、こう、ぞんざいなデザインの化け物だけど。

 

一つ目の目玉に手足がひょろり。

 

背丈は1m程?

 

もう完全に、あからさまに人じゃないね。

 

でもまあ、あれだわね、敵意があったら、寝ているうちに何かされてるだろうし。

 

言葉も喋れるみたいだし。

 

「えと、こんにちわー?」

 

「こんちわ」「おはようでは?」「どっちでも良いでは?」

 

「え、えっと、お前さん達は誰かな?」

 

「ボク、イーポン」「ツーポン」「サンポン」「ペラポンです」「ニャンポンですよろしくおねがいします」「きけんなヒロポン」「わがなはデラポン」

 

あー?

 

「そ、そうじゃなくって、ほら、種族名?何人なのかね?」

 

「われわれ……」「われら」「総称?」「パタポン」「「「「パタポン」」」」

 

パタポン……?

 

なんだそりゃ。

 

そもそもこれ生き物?

 

明石辺りがドッキリとかでなんかやってるとかじゃなくって?

 

触ってみようか。

 

「わわー、たかいたかーい」

 

軽い。

 

丸い。

 

やわっこくてあったかい。

 

少なくとも生き物、かねえ?

 

「あなたはだれ?」「二つ目ギョロリん」「二つ目、どこかで見た気が?」「旅人!」「じゃ、ニンゲン?」

 

「い、いや、私はまあ、艦娘の隼鷹だけど……。提督の、ああ、旅人の知り合いかい?」

 

「旅人、前に会った」「一緒に世界の果てを探してくれた」「おっきい」「かたい」「じょうぶ」「たてポンといっしょ」「おおぐい」「料理じょうず」「しなない」

 

ええと……、まあ、提督絡みのモンスターって訳だね、こいつら。

 

「あ、あのさ、私、鎮守府に帰りたいんだけれど」

 

「ちん……?」「とんちんかん?」「トンチンカン?」

 

あー、通じないか。

 

「えっと、ここはどこなのかね?」

 

「「「「パタポリス」」」」

 

ははっ、どうしよ、分かんないわ。

 

「私がなんでここにいるか、分かる奴はいるかい?」

 

「いる?」「わからん……」「なにもわからん……」

 

そっかー。

 

「どうするかね……」

 

まあ、待ってりゃ、そのうち異常に気づいた誰かが迎えに来てくれるんじゃない、かなあ。

 

多分。

 

「困ってる?」「たいへん?」「かわいそう?」「まいご?」

 

「あ、ああ、そうだね、迷子だね。でも、何日か待てば迎えに来てもらえると思うから」

 

「たいへんだね」「かわいそう」「うちにおいで」

 

「い、良いのかい?」

 

「「「「いいよー」」」」

 

軽いなあ……。

 

「おいで」「来てー」「ごはんのじかん」

 

「あ、ああ、ご馳走してくれるのかい?」

 

「肉ならある」「狩りしてきた」「カーチク」「モッチチ」

 

なんか知らないけど、食べ物をくれるみたいだ。

 

正直、助かる。

 

その気になれば一週間くらいなら飲まず食わずでも死なないけれど、腹は減るからね。

 

「焼くぞー!」「はいどーぞ」「どーぞ」

 

「……で、これは何の肉なんだい?」

 

骨つき肉を渡された。

 

「ふくーら肉」

 

「……い、いや、それはほら、見れば分かるけどさ、何の肉なんだい?鳥?牛?」

 

「とり?」「とり」「モッチチの肉」「わたしが狩りました」「最近は狩人がゆうしゅうで毎日ふくーら肉たべほうだい」

 

パタポン達が指差したのは、丸い、丸い……、鳥?鳥にしてはデカくない?2mくらいあるんだけど?!

 

ま、まあ、ガチョウとかの肉だと思えば。

 

艦娘だし、腹を壊して死ぬってこたあないだろうけど。

 

「い、いただきます」

 

齧ってみる。

 

「……あ、結構美味しい」

 

「でしょ!」「旅人も大好きだって言ってた」「みんな大好きふくーら肉」

 

「あの、飲み物はあるかい?」

 

「みなれた液体」

 

「……なんかしゅわしゅわしてない?」

 

「へいきへいき」

 

……炭酸かな?

 

「ごくっ……、あ、これ、炭酸だ……」

 

「キャベツも食べてー」「ギョロきゃべつ」「とれたて!」「しんせん!」「あまい!」

 

「あ、ああ、生なんだね……。あ、美味いねこれ」

 

キャベツも食わされた。

 

ま、まあ、こうして見ると愛嬌があって可愛いんじゃないかい?

 

……ん?

 

こいつら、目玉しかないのに、どうやって食べ物を食べてるんだ……?

 

 

 

「じゅんよー」

 

「なんだい?」

 

「狩りできる?」

 

「狩りかぁ、ちょっとやったことないなあ」

 

「じゃあ戦える?」

 

「それは、まあ」

 

「ちょっと見せて」

 

カンポンと名乗った個体……、全く見分けがつかないねこいつら、まあ、そいつに連れられて、石畳の舞台の上に。

 

「かかってこーい」

 

「ええー……」

 

盾を構えたカンポン。

 

「かかってこーい」

 

「わ、分かったよ、ほら」

 

軽く殴ってみせる。

 

おっ、ビクともしないね。

 

「てかげんむよー」

 

へえ、結構やるみたいだ。

 

それなりの力で殴る。

 

「もっともっとー」

 

思いっきり殴る。

 

「きかないぞー」

 

「驚いた、ちっこいのに丈夫なんだね、あんたら。ちょっと、本気出すよ!!」

 

式神召喚、折り重ねて巨大な拳にして、殴る!!

 

「!!」

 

吹っ飛ばされるカンポン。

 

あちゃあ、やり過ぎたかな?

 

「「「「………………」」」」

 

「あ、あの、ごめんね、怪我はないかい?」

 

「すっげ!」「じゅんよーすっげ!」「おったまげー!」「つよい!」

 

「お、おお、そうかい?」

 

褒められた……。

 

「カッチンドンガいける?」「いけるいける」「だいじょーぶ」

 

なんかコソコソ話し合ってる。

 

「じゅんよー」

 

「なんだい?」

 

「われわれは今からカッチンドンガをたおします」

 

「なんだいそりゃ?」

 

「でっかいの」「ドラゴン」「食べられる」「鉱石をとる」「つよい」

 

うーん?

 

「てつだってください!」「「「「ください!!」」」」

 

「あー、つまり、ドラゴン退治を手伝え、ってこと?」

 

「「「「うん」」」」

 

まあ……、タダ飯ってのも悪いしねぇ。

 

「良いよ、案内しな」

 

「わーい!」「ひゃくにんりき!」「たすかる!」

 

 

 

『ゴァァァァァ!!!!』

 

「ははっ、こりゃ凄いね」

 

10m近い大きさの恐竜。大きな顎だねえ。大迫力だよ。

 

まあ、負ける気はしないけどね。

 

……ってか、さっきから聞こえる太鼓の音は何なのかね?

 

《ポン ポン パタ ポン》

 

何なのこれ?

 

「せめろー!」「とっちめチン!」「やっちゃえ!」

 

「……まあ良いや、ほら、行くよぉ!!せいやぁ!!!」

 

そして最後は、仮面をつけたパタポンが。

 

「ヤバヤーリ!!!」

 

投げた槍が爆発して、カッチンドンガとか言う恐竜は倒れた。

 

「「「「やったーーー!!!」」」」

 

 

 

パタポン達は、そのまま、カッチンドンガの首を祭壇に捧げて、宴を始めた。

 

うわあ、文化の違い。

 

「って言うか、あんた達、さっき仲間が死んでなかったかい?呑気に宴なんかやってて良いものなのかね?」

 

「しんだ?」「だいじょーぶ」「ふっかつする」

 

「は?」

 

「あれ見て」

 

曲がりくねった木の根元に、死んだパタポンの帽子?らしきものを埋めると。

 

「リボーン!!!」

 

瞬く間に木が煌めいて、パタポンが復活した。

 

「パタポン族はキャップがあればふっかつできる」

 

「め、めちゃくちゃだね、あんたらは」

 

そう言うもん、なのかね……。

 

 

 

……ん?

 

そういや、祭壇があるってことは、何かを祀ってるってこと?

 

「やっぱりあれなのかい?神様を信じてるのかい?」

 

「かみポンさまはいつも見ている」「かみポンさまばんざい!」「かみポンすっげ!」

 

うーん?

 

「本当にいるのかい?」

 

「「「「いる」」」」

 

あー、やばいねこれは。

 

大淀みたいな……、狂信者の目だわ。

 

「じゅんよーもきこえたでしょ?」「タイコのねいろ」「ポンポンパタポン」

 

あ?あー。

 

「あの太鼓が、あんたらの信じる神様なのかい?」

 

「そう」「神様はすごい」「世界の果てに連れてってくれる」

 

「世界の果て?」

 

「世界の果てを見ることがパタポン族のひがん」「そのためなら、なにもおしくはない」「見れるならなんでもする」

 

変わった種族なんだねぇ……。

 

「そっか、いつか世界の果てに行けると良いねぇ」

 

「「「「うん!」」」」

 

 

 

そして、次の日。

 

「隼鷹!!」

 

「あっ、提督」

 

「どこ行ってたんだもう!心配したんだよー!」

 

提督が態々迎えに来てくれた。

 

なんか、悪いね。

 

それで、そう。

 

私がこの世界にいる原因は、私が酔っ払って、提督が居酒屋鳳翔に設置した「扉」に入ったから、だった。

 

その「扉」ってのは、提督が今まで行ったことがある世界や地域に繋がる、ワープゲートみたいなもんで、色んな世界からのお客さんが来れるようにするためのもの。

 

まあ、なんだ。

 

百パーセント私が悪いね!

 

うう、ごめんよぉ……、反省するよぉ……。

 

「おお、隼鷹を見ててくれたのか?ありがとな」

 

「だいじょーぶ」「またおいで」「ばいばい」「さよならじゅんよー」

 

提督は、パタポン達に礼を言うと、そのまま私の手を取り、元の世界へ。

 

「ありがとね、みんな。短い間だったけど、楽しかったよ」

 

「われわれも、たのしかった!」

 

パタポンの小さな手を握り、帰ることにした。

 

 

 

それから、また幾日か過ぎた、ある日。

 

 

 

「しはらいはチャリンでいいですか?」

 

「はい、何でも良いですよー」

 

「うっめ!」「旅人の世界のさけはうまい!」「たべたことのない肉!」「とてもあまいたべもの!」「すっげ!」

 

居酒屋鳳翔にいるんだけど、あいつら。

 




隼鷹
酔った勢いで異世界転移。

パタポン族
蛮族。

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