攻殻機動隊面白過ぎない?
めっちゃ好き。
こんにちは!
私は吹雪です!
特型駆逐艦の一番艦で、司令官にも愛されているんですよ!
愛されているんですよ!!
司令官と私は愛し合っていてその絆は誰にも引き裂けないんです司令官はこのクソみたいな世界を守るために身を粉にして働いて下さるお優しい神様みたいな方ですなのに有象無象のクズどもはのうのうと生きていてイライラするなあこんな世界いっそ滅ぼして私と司令官だけの愛に満ち溢れた世界に作り変えてしまえばいいのかな司令官以外の人間なんてどうでもいいし黒井鎮守府さえあれば生きていく上で困らないし大好きな司令官と二人きりになれたら毎日沢山エッチして沢山子供を作って私達だけの世界にするんです。
さて、司令官は何処かなー?
司令官にエッチなイタズラして欲しいなあ、そうやって司令官が段々と私なしでは生きていけなくなるように工作するのって大事だよね。
司令官は喜んでくれるかどうか分からないけれど、司令官に触ってもらえると私は嬉しいなあ。
司令官も私のことを大好きっていつも言ってくれますし、司令官も得してるんじゃないかな?!
じゃあ何も問題ないよね、司令官にセクハラしてもらおう。
あら?
朝の食堂のテレビ画面が映り変わる。
『え?これ映ってる?大丈夫?大丈夫なやつ?えー、艦娘の皆さん御機嫌よう。提督こと旅人です。この度、シリアの何とか戦線的な……、なんか、そういうあれに捕まってしまいました。身代金的なサムシングをアレしてくれるとアレです。あ、あと、私の名前はうまるちゃんです。韓国人です』
「「「「?!!!!」」」」
その瞬間、艦娘一同に衝撃が走るっ……!!
「たたた、大変です!司令官が!!」
どうしましょう龍驤さん!!
「……あー、アレやろなあ、最近流行りの」
え?
「なんかニュースで見た気が」
「こーれは流石に怒られるのでは?」
「提督のあの、恐れるものなど何もないみたいな精神、好きですよ」
え?ええ?
「あのな、吹雪、これはアレや、嘘っぱちなんよ」
「……嘘?」
「せや、これはな、まあ、詳しくは分からんが嘘なんよ」
「なあんだ、良かった!攫われた司令官なんていないんですね!」
「せやな」
………………?
あれ?
「……それじゃ、司令官は?」
「「「「………………!!」」」」
「あれ?本当におらんの?」
「朝から見てません」
「……まさか、あの人、誘拐されたってことにして一人で長旅をしようって魂胆じゃ」
「「「「(あり得る!!!)」」」」
一瞬にして慌ただしくなる鎮守府。
「全く提督はっ……!」
「私の側から離れちゃ駄目なのにっ!」
「取り敢えず、提督の部屋に行くわよ!」
「鍵閉まってるわね」
「はいはーい、ピッキングするぴょんー」
地味にピッキングが得意な卯月ちゃん。
「ぴょんぴょーん、っと。電子ロックでもない限りラクショーラクショー」
「よし、では開けよう」
……中は!
何もないですね。
監視カメラの映像と変わりないです。
「念のため、部屋を調べましょう!」
「ええ」
「了解!」
ええと、確か……。
「そう言えば、さっき、映像で俺はうまるちゃんだって」
「うまるちゃんの単行本があったで」
「何か関係が……?」
「いや……、多分やけど、そんなんあらへんやろなあ」
司令官はうまるちゃんではなかった……?
「では何故、俺はうまるちゃんだと?」
「それはほら、本家の方が……」
本家?
「あと韓国人だって」
「司令官は日本人やで」
「……何で嘘ついてるんですか司令官は!!」
「知らん……、あの人の思いつきはほんまに分からん」
むむむ……!
パソコンは?
パスワードかけてない!
ログイン、と。
「あーっ!エッチなゲーム入ってますよこれ!!」
そこには、女の子のアイコンが!!
「え?何々?」
と、望月ちゃん。
「ほら、これ!りーんかーねーしょん新選組?とか、新世黙示録?とか、明日もこの部室で会いましょう?とか!!」
「なん、だと……!ニュータイプ育成ゲームマインドシーカーにチーズとずっぷ?!これをコンプしたというのか……!!司令官、イエスだね!!」
何が?!
「太平洋の嵐とかダメジャーとかアジノコとか……、攻めるねえ司令官」
「しかも全部クリアしてある……、つよい……」
「でも基本ゲームは持ち歩いてるでしょご主人様は。ここに置いてあるのは多分、持ち歩く価値がないゲームなんじゃないかな」
「その可能性は高いね」
何の話……?
「私が勧めたエロゲはコンプしてくれたみたいだし」
「何勧めたの?」
「ちっちゃくないもんっ!としゅきしゅきだいしゅき」
「もっちーさん外道説」
「いや司令官がロリコンになれば私らにも手ェ出してくれんでしょ?」
「おっ、策士かー?」
「策士現る」
「諸葛孔明かな?」
え?え?
何やってんの?何の話?
「さて、シリア?に捕まったとか言ってましたよね」
シリア……、国の名前かな。
そこに、司令官が?
「んー、司令官の両脇に立っとった二人の男……、あれは外国人っぽかったな」
「じゃあ、海外にいるんですか?」
「多分、な」
「そもそも発信機は?」
「あんなもんおまけみたいなもんや。司令官がその気になれば簡単にジャミングできるわ」
そう言えば、前に司令官が、「俺はSCPみたいなもんだからGPSは無駄」みたいなこと言ってたような。
「そうだ、白露型に……」
「無理っぽい、提督さんたら、逃げる前に認識阻害使ったっぽい。防御や逃走、隠遁の術式においては、私達でも敵わないっぽいー」
「使えないなあ夕立ちゃんは!」
「そんなこと言われても仕方ないっぽい!どうせ今回も一発ネタだから、次にはひょっこり帰ってきてるに決まってるっぽい!」
そうかな……。
「皆さん大変です!司令官、本当にシリアにいます!!」
「「「「え?」」」」
「ツイッターを見て下さい!」
……本当だ!
司令官のツイッターに、現在位置、ダマスカスと!
ダマスカス……?
シリアなんですか?よく分からないけど。
「ダマスカスはシリアですよ!」
「え?じゃあ、あのシリア何とか戦線的な人達、マジもんなんか?」
「恐らくは」
………………それは、何というか。
「ヤバくないですか?」
「ん、んんん?あれ、ちょっと待って下さい、頭の中に何かが……?」
これは、映像……?
あ、あああ、あああああ!!!
「し、司令官!!司令官が鎖で!!!」
司令官が、まるで生贄にされたかのように、鎖に繋がれているビジョンが脳内に!!
あ、そのビジョンの下に米印のテロップが。
何々?
『国の威信をかけたロケットのプロジェクトに失敗した母に会いに行ったら、怒れる国民に捕まり、生贄にされました』
ですって?!!
「これは……」
「あれだね……」
「あれだわ……」
「間違いなく……」
「「「「クドルート」」」」
え?
「望月ちゃん!漣ちゃん!初雪ちゃん!秋雲ちゃん!説明して下さい!!!」
「いや……、いやこれは……、クドルートですわ」
「今回、全方面に喧嘩売ったねえ」
「流石は司令官、つよい」
「Key信者に見つかったら殺されるよこれ」
「何の話なんですか?!」
ええい、訳の分からない話を!!
「助けないと……!!」
「いやこれ普通に助けたら、司令官ががっかりするよ」
と望月ちゃん。
「じゃあ、どうすれば良いんですか?!」
「えーと、誰か、司令官から捨てておいて、みたいなことを言って箱をもらった人、いない?」
「……あ、あー、うち、昨日、なんか変な鉄の塊が入った箱もろたわ」
と、龍驤さん。
「今持ってる?」
「持っとるよー」
「じゃあそれ握って、司令官のこと考えて」
「んー、こう?」
すると、龍驤さんの手元の鉄の塊は、消えて。
「あ、脳内映像の司令官の手元に鉄の塊が!」
「因みにあれ、ロケットのパーツね」
それで鎖を破壊した司令官は、見事脱出。
やりました!
やったー!
「司令官、一発ネタの度に命賭けるのやめない?」
「こればっかりは、やめらんねェぜ……」
「お帰りなさい!司令官!」
「おー、ただいま吹雪ー、楽しかったか?」
「ドキドキしましたよ!やめて下さい!」
「いや、やめらんねェ……」
何でですかね……。
「次は妹と一緒に海外の列車でポッキー食べる」
「「「「まさかのヨスガネタ」」」」
もー!何なんですかー!!!
吹雪
妄想癖があって思い込みが激しい。しかしこれでも黒井鎮守府なら並の狂気。
旅人
ネタのためなら自ら中東に飛ぶ行動派。ゲームやアニメなんかも文化の一つとして捉えており、偏見はない。