旅人提督の世界征服までの道程   作:ハードオン

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こう言う話をたまに挟まなくては。

イチャイチャするはずが旅人の愚痴で終わったぞ!どう言うことだ!!


340話 深海棲艦島での一幕

黒井鎮守府がバリバリ戦って、倒された深海棲艦はどうなったのか?

 

それは、勿論、捕虜にしてある。

 

では、捕らえた深海棲艦はどこへ行ったのか?

 

その答えは、俺がこっそりと買い取った日本近海の島で生活している、と言うことになる。

 

ここは、深海棲艦島。

 

捕らえた深海棲艦の住処だ。

 

半径十数キロメートルの大きな無人島で、家畜や農園プラントがあり、縮退炉とバリアシステム及び偽装映像出力システムによって守られた、自活可能な孤島である。

 

偽装映像出力システムにより、外から見たら普通の無人島にしか見えないようになっている。

 

故に時折、赤い旗に黄色い星の船なんかが不法に占拠しに来ることもあるが、その時はまあ、連中の船に原因不明の不調とかが起きるようになってる。

 

いや本当に……、そう言うの多くて。

 

深海棲艦騒ぎで、今こそ世界中の国々が団結して頑張らなきゃならない時なんじゃないのかな、とは思うんだけどね。

 

やっぱり人間って、そんなにお利口な生き物じゃないんだな、これが。

 

どこも、深海棲艦が出て、退治された海域の利権とか何だとかで騒いでるし。

 

お隣さんは多分、この深海棲艦騒ぎの混乱に乗じて、領土拡大をしようって思ってんだろうな。

 

やだなあ、いつになったら世界は平和になるのやら。

 

世界レベルの危機でも足の引っ張り合いか。

 

マブラヴじゃないんだからさあ、勘弁してくれよ全くもう。

 

 

 

まあ、それはそれとして、深海棲艦にも手ェ出しまくってまーす。

 

「どう?わるさめちゃん、ここなんて気持ちいいんじゃない?」

 

「アヒッ❤︎アヘェ❤︎ダメ、ソコダメェ、オカシクナル❤︎❤︎❤︎」

 

「大丈夫大丈夫、責任とるから」

 

「アアアアアー❤︎❤︎❤︎」

 

いやあ深海棲艦は良いね、手を出しても艦娘みたいに騒ぎにならないし。喧嘩しないし。

 

艦娘はねぇ、良い加減に抱きたいんだけど、抱こうとすると邪魔が入るからねえ。

 

誰が一番最初に抱かれるかで競い合っているみたいで。

 

皆んな平等に愛しているって伝えてるんだけどな。

 

いやいや、本当本当。

 

愛しているよ?

 

どこぞの獣殿のように世界の全てを愛しているとは言わないけれど、大抵のものは愛しているよ。

 

特に美人はね。

 

「あらら、失神しちゃったか。次はー、っと」

 

「オイ、次ハワタシダ!早ク愛シテクレ!激シクナ!!」

 

バコンと寝室のドアを開けて現れる空母棲姫。

 

……あのさ、ヤったあとの余韻というかさ。

 

まあ、その辺は良いか。

 

ゆるすよ。

 

「はーい、空母ちゃんねー、良いよー、天国まで連れてってあげるよー」

 

 

 

いやあ。

 

深海棲艦の皆んなとはね、全員と肉体関係あるけどね、ギスギスしないから良いわ。

 

幻想郷とかね、結構ギスったからね……。

 

うん、ほら、ね?

 

いや……、あれは酷かった。

 

まあ……、大体俺が悪いんだけど。

 

姉妹両方に手出ししてね。

 

ほら、ね?

 

なんか……、殺し合いになったりとか。

 

フランが、「真央は私のものなのッ!私から真央を奪う奴は殺すッ!例えお姉様でもっ!!!」ってなって。

 

あとはこいしが、「真央〜、大変だね〜。変な女の子いっぱいだね〜。だから私が助けてあげるね!」と言いつつ攫おうと追いかけて来たり(実際捕まって地底に監禁された)。

 

錯乱した雛に包丁で刺されたりとか、萃香に攫われたりとか。

 

いやあ、怖かった。

 

でも楽しかった。

 

それに対して深海棲艦は楽よー。

 

抱きまくっても誰も怒らないし。

 

ギスらないし。

 

「あれ?そういや、深海棲艦って変装すれば外出して良いって言ってあるけどさ、ナンパとかしないの?」

 

「シナイナー」

 

「そーなの?俺以外の男とかに興味は?」

 

「ナイゾ」

 

ふーん?

 

じゃあ、俺が深海棲艦を独占しているってことになるのか。

 

やったぜハーレムじゃーん。

 

なお俺つえーはない模様。是非もねえな。

 

くっ、俺も今時流行りのなろう主人公みたいに強くなって皆んなを守りたいッ!

 

……しかし、現状、俺が強くなる必要性って皆無だしな。

 

まあそりゃ、強いことは良いことだけど、俺は別に強さを求められてないし。

 

艦娘もね、あれだけ強いのは努力しているからなんだよね。

 

俺も、日頃から錆びつかない程度には訓練してるけど、あの子達はガチで訓練してるから。

 

日頃遊んでるように見える艦娘も、大体は毎日訓練してるし、新しい武器を使いこなせるように練習もしてる。

 

俺が簡単に勝てることはもうないよ。

 

出会ったばかりの頃は搦め手で幾らでも勝ちを拾えたけど、今はもう無理だね。

 

特に白露型なんかとは相性最悪だよ。

 

技量とスピードで並ぶ相手には弱いんだ、俺。

 

戦場で出会ったら脇目も振らず逃げるしかないだろうね。

 

「何ヲ考エテイル?」

 

「ん、ああ、女の子の前で他の女の子のことを考えるのは良くないよね、ごめんよ」

 

「イヤ、別ニ構ワナイ。シカシ、オ前ガ何ヲ考エテイルカ、知リタイノダ」

 

「そりゃまた、何で?」

 

「好キナ男ノコトハ何デモ知リタイダロ?」

 

あら、可愛いこと言うねえ。

 

「あー、そうだね、もっと強くなれば、皆んなを守れるのかな、って」

 

「ハッ」

 

鼻で笑われた。

 

「守ラレル女ナド、オ前ニ相応シクナイ。オ前ノ隣ニイル女ハ、オ前ノ重荷ニナラナイクライニ強クナキャ駄目ダ」

 

「そんなことないよー、美人さんなら誰でも歓迎!」

 

「ソウカ?タダ美シイダケノ女ナンゾ、オ前ノ隣ニイル資格ハナイト思ウガナ」

 

「何でよ?」

 

「オ前ハ、前ニ進ム。進ミ続ケル。ツイテイクニハ、アルテイドノ力ガ必要ダ」

 

「う、そう言われるとちょっと困るな」

 

そうだね、俺、旅人だしね。

 

進むにつれて置いて来た女の子、沢山いるなあ。

 

でも、人生ってそう言うもんじゃない?

 

別れがあるからこそ、その人との時間を大切にできるんだと思うな。

 

「オ前ハ、イズレ、黒井鎮守府モ、深海棲艦モ捨テテドコカニ行ッテシマウノダロウ?」

 

「……いやあ、そんなことはないよ」

 

どうかな、あり得るな。

 

深海棲艦騒ぎが終われば、俺はまた旅に出るだろうし。

 

「フン、嘘ダナ」

 

「ほ、本当だよ」

 

「ダカラナ、ワタシ達ハオ前ニツイテイクノダ」

 

「……い、いやほら、旅人に惚れ込むのは良くないよ。新しい恋を探すとかさ」

 

「……オ前、コレダケ抱イテオイテ、ヨクモマアソンナ台詞ガ吐ケルナ。普通ニ鬼畜ダヨナ」

 

そ、そんなことないよー?

 




深海棲艦
何だかんだで旅人にベタ惚れ。都合のいい女と化している。

旅人
正真正銘のクズ。

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