旅人提督の世界征服までの道程   作:ハードオン

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なんかなー、うちの周辺のラーメン屋がどこもさっぱり系でなー。

家系が良いんだけどなー。

最近、マヨネーズで土手を作った食パンに卵乗せてトーストしたパンにめっちゃハマってます。あれはやばい、悪魔の食べ物だ。


352話 仕事やろうぜ

もう四月の初め頃じゃん。

 

よし。

 

「たまには仕事するッかァ〜」

 

いやー、ね。

 

俺の仕事は、殆どが大淀とかの仕事できる艦娘が代理で終わらせちゃうのよね。

 

俺の意思をほぼ完全に読んでくれるから、適切に仕事を終わらせてくれちゃう訳よ。

 

俺がやることと言ったら最終チェックくらいのもんで、殆どやることはない。

 

たまには俺もなんかやらにゃなあ。

 

動き出す、俺。

 

「大淀」

 

「はい」

 

「仕事やります」

 

「はい」

 

大淀はね、ほら、付き合い長いから、何で?とは聞いてこない。

 

俺がやると言ったら全力でサポートしてくれる。

 

良妻。

 

いや、やめてくれ、結婚してない、結婚してないぞ。

 

 

 

さて、とは言え、さっきも言ったように、俺の仕事はない。

 

そもそも、仕事の速さ的には大淀の方が俺の何倍も速い。

 

遅い奴に任せるより、速い奴に任せて、遅い奴はそいつにしかできないことをやらせるのが効率的じゃん?と考えられる。

 

黒井鎮守府はホワイトかつ効率的。

 

できないこと、苦手なことには、チャレンジしてみろとアドバイスはするが、無理矢理やらせたりすることはない。

 

事実、先日の異世界送りの件についても、半分くらいの艦娘は断った。

 

NOと言える日本人を目指して欲しい。

 

さて、俺にできること。

 

わーたしにーでーきることー。

 

ひとーつづーつーかーなえ……、こなしていきたい。

 

パンツじゃないからはずかしくないもん。

 

俺にできることとは即ち、取引先と直接会うことと、黒井鎮守府の責任者としての役割の二つ。

 

責任者としての役割については、まあ、うちの子は皆んな優秀だし、滅多に責任取るようなことは……。

 

………………。

 

さあ、取引先に挨拶してこよう!

 

 

 

『やあ、こんにちはジョルノ。ああ、いや、もうジョルノさんって呼んだ方が良いかな?』

 

『構いませんよ、マオ』

 

あら、心が寛大。

 

目の前にいるのはイタリアンマフィア、パッショーネのボス、ジョルノ君。

 

昔知り合ってね、友人なんだよ。

 

いやあ、ちょっと仕事にイタリアまで来てさ。会合だよ。

 

「真央〜?イタリアまで来といて何の話をするんや?」

 

「仕事の話ですよ真島さん」

 

「なんや、みぃーんな英語やから分からんわ」

 

「イタリア語です」

 

「変わらへんやろ」

 

真島組の真島組長。東城会の代表として来てもらった。

 

他にも色んな人と仕事の話をする。

 

三合会の張さん、ホテルモスクワのバラライカさん、黒須組の白竜さんと大物が揃っている。

 

『喧しい男だ……。平和ボケした日本のギャング如きが何故ここにいる?』

 

とバラライカの姉御。

 

「あん?何や姉ちゃん?」

 

しかし、真島さんはロシア語が分からない。

 

が。

 

『タイのロアナプラに引き篭もるお山の大将に言われたくはないな』

 

と、態々ロシア語で言い返す白竜のアニキ。

 

『……なんだと、ヤポンスキ(日本人)』

 

腰の拳銃に手を伸ばすバラライカさん。

 

それに反応してスタンドを出すジョルノ君。懐の銃に手を伸ばす張さん、白竜のアニキ、ドスを手にする真島さん。

 

おおっとー?

 

『はいはい、やめましょうよほんとにもう!皆んないい歳した大人でしょうに!喧嘩腰はヤメテ!!!』

 

と、俺が英語で呼びかける。

 

あーもー、こう言う人達集まると喧嘩するから嫌だわ。

 

毎回俺が止めに入る。

 

最悪撃たれる。

 

俺が。

 

『仕事の話をしましょう?ねっ?』

 

『『『『……チッ』』』』

 

やだ、怖いよぅ。

 

『それよりバラライカさんは後で俺と一晩』

 

銃声。

 

『……酷くない?』

 

『さあ、仕事の話をするぞ』

 

と張さん。

 

『あれ?俺が撃たれたことはスルーなの?俺の扱い悪くない?』

 

『では去年の総決算から入ります』

 

とジョルノ君。

 

え?

 

俺の扱い、悪くない?

 

 

 

仕事終了。

 

『バラライカさん、この後暇?デートとか』

 

銃声。

 

『……酷くない?』

 

『9mmが効かないチゥドーヴィシシィ(怪物)と付き合う趣味はない』

 

『いやいや、人間だって。9mmくらいなら弾く奴いっぱいいるって!ねっ、デートしよう!退屈はさせないか』

 

銃声。

 

『消えろ』

 

『はい、すいません……』

 

 

 

「大淀ー」

 

「はい」

 

「仕事で辛いことがあったから慰めて」

 

「はい」

 

帰国。

 

悲しいなあ。

 

バラライカさんにはイマイチ好かれてないなー。

 

何でも、銃弾が効かないと言うのはかなり気味が悪いんだとか。

 

ロアナプラ行った時はよく化け物扱いされたっけ。

 

「では、こちらへ」

 

「おいーっす」

 

「はい」

 

ソファに座った大淀が、自分の膝をポンと叩く。

 

おっすおっすおーっす。

 

そりゃアレかい?膝枕かい?

 

イェア。

 

「fuu↑」

 

ダイブ。

 

「それで、提督?何か嫌なことがあったんですね?話してください、力になりますよ」

 

「ンアッ、そのゥ、ちょっと言いづらい話だから!」

 

「そうですね、私以外の女を口説いて振られたなんて、私には言いづらいですよね」

 

「そうなんだよー、流石にそれは言いづら、い……?!!」

 

何で知ってりゅの???

 

「いえ、良いんですよ、気にしてませんから」

 

「い、いや、本当に、その」

 

「気にしてませんから」

 

「……ごめ」

 

「気にしてませんから」

 

あびゃぁぁぁ。

 

怖いよー。

 

艦娘怖いよー。

 

「どうやって知ったの?」

 

「人工衛星と滞空ナノマシンです」

 

ほぁあ。

 

「君達、割とヤバいストーカーだよね」

 

「愛故にです」

 

愛と言えば何でも許されると思うなよー?

 

 

 

さて、次は書類仕事を終わらせようか。

 

まあ、さっきも言ったけど、やることは多くない。

 

あ、それと、書類仕事とは言ったけど、基本データで送られるよ。

 

いや、態々紙にする必要ないよね。

 

今どこもペーパーレスでしょ。

 

んじゃやるかー。

 

んー。

 

……あのね、まあね。俺のところに資料が来ている時点で、もう終わってるようなもんだからね。

 

基本的に俺は確認するだけ。

 

俺がやることと言ったら、年末年始に決算やったり挨拶したりくらい。

 

たまに、直接取引先と会ったりしなきゃならない時もあるけど、それも月に何回か。

 

仕事っていう仕事はないねー。

 

もうこうやってサインを書くことくらいよ。

 

……ん?

 

『書類』『書類』『書類』『婚姻届』『書類』……。

 

「騙されると思ったか……?」

 

婚姻届をゴミ箱にシューーーッ!!!超エキサイティン!!!

 

書類の中にはこういうのがあるから困る。

 

どこから手に入れてきたのか、魔界技術で作られた、サインすれば魂を縛るような呪具まで紛れ込んでいるから怖い。

 

「あとエロ自撮り写真な」

 

何故か変な写真も紛れ込んでいる。

 

うわうわうわ、凄いこれこんな、小さな身体にこんな極太の。うわわわわ。

 

あーあ、そっちの穴にも?

 

えっ、そこも?

 

あらららら。

 

……貰っておこう。懐のアルバムに忍ばせる。

 

 

 

「さて、仕事したなあ」

 

「お疲れ様でした」

 

頑張ったなー。

 

……これで、一ヶ月くらいはもう仕事がない。

 

「いかんなー」

 

「はい?」

 

「何か俺にできることを探して働かなきゃな、と思って」

 

「その必要はありません、養います」

 

「ヒモかぁ、それもありっちゃありなんだよなぁ」

 

でもなー。

 

「いや、まあ、思いついたらだけど、何かしらはやるわ。最近、お遊びが過ぎる気がする」

 

「そう、ですか」

 

うん。

 

なんかしら、やろうか。

 




大淀
指パッチン一つで現れる助手役。

ギャングスター
ゴールドエクスペリエンス。

旅人
働いた。

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