旅人提督の世界征服までの道程   作:ハードオン

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トップをねらえ!無印と2見ました。

最高では?

特に無印五話の熱さがヤバかった。

かっこよ過ぎてお漏らしするかと思った。

最高では?

オススメのロボアニメあったら教えて?大体は見てるけど。


360話 初心者向け旅体験その3 後編

安宿と言っても、あまりに安過ぎて色々とヤバいような所は避けておく。

 

初心者用旅レギュ故に、バックパッカーが宿泊するような安宿よりはワンランク上の宿にしておく。

 

さて、服も買った、食料も買った、日用品も買った。

 

今日は休もう。

 

「寝ないの?」

 

「まだ別に……。って言うか、眠ろうと思えばどこでも眠れるし」

 

「おっ、流石は暗殺者。言うことが違いますね」

 

「褒めても何も出ないわよ〜?」

 

ふーむ?

 

「で、どうなの?暗殺者は楽しい?」

 

「……なんだか、娘との会話内容が思いつかなくって、当たり障りのないことを聞いちゃうお父さんみたいな台詞ね」

 

「おや、デンジャラスでエキゾチックな会話がお好みか?」

 

「提督の場合、聞いたら精神が崩壊するような冒涜的エピソードがいっぱいなんだから、デンジャラスでエキゾチックな話題は本当に危ないから駄目よ〜」

 

「是非もねえな」

 

ちょっとニャルラトホテプとチェスやった話とか、イ=スと旅行した話とか、フィリピン爆竹で自爆した話とか、結構面白いと思うんだけどなー。

 

モルディギアンと遭遇して丸呑みされた時の話とか傑作だと思う。個人的には。

 

いやあれは面白いよ、本当に目が眩むんだよね。

 

そう言う神格でさ、なんか、こう、姿がぼやけて目が眩むから攻撃が当たらない当たりにくい!って感じで。

 

「それで、仕事の話?仕事は面白いわよ?」

 

「人殺しが面白いの?」

 

「それはまあ、少しはね。こんな稼業をやる奴なんて皆んなどこかおかしいのよ。人の首を斬り飛ばしてストレスを感じない人間なんて異常でしょ?まあ、そもそも私は人間じゃないけど」

 

ふむ。

 

カッコつけとかそう言うのを抜きで、人の死に何も感じない、若しくは高揚すると言うのは、優れた殺人者として重要な要素だね。

 

俺もまあ、相手が気に入らない奴なら、殺しても何とも思わないしな。

 

んー。

 

別にサイコパスとかそういうあれでも厨二病的なあれでもない。

 

人間は、というより知性ある生物は、同種の死体を怖がったりして、危機感を覚えるようにできている。

 

俺はそう言うのが慣れちゃって、完全に恐怖を感じなくなっちゃっただけだよ。

 

なんかこう、下水にずっといたら鼻がバカになって臭いのが平気になるみたいな?

 

艦娘の場合は、忘れられがちだけど、人間とは完全に別種の生物なんだよなー。

 

足柄にとっての殺人は、ハンティングと変わらないんだと思うよ。

 

だって、人間は、人間を銃で撃てって言われると拒否するけど、獣を銃で撃てって言われると喜んでやる人いるじゃん?

 

そう言うことだよ。

 

「やっぱりすばしっこい奴とか丈夫な奴は殺し甲斐がある?」

 

「んー、そうねー、しぶとい奴とか追い立てて殺すのは楽しいわねー」

 

猫みたいで可愛いなー。

 

「でもあれだもんね、大義の下での殺人だもんね」

 

「ええ。私達艦娘だって、理由もなく人を殺したりすることはないわ。私がやっているのはそう、害獣駆除よ」

 

と、まあ、艦娘の認識はそんな感じ。

 

「にしても、それなのに人間の俺が好きなのっておかしいよね、艦娘」

 

「え?人間……?」

 

人間だよ、俺は。

 

 

 

ネクストデイのモーニング。

 

「飯にします」

 

「ええ」

 

「おかゆがおいしいです」

 

「そうなの」

 

そう、この辺はお粥が美味しいのだ。

 

肉とネギが入ったゆるめのお粥。

 

エネルギーが吸収されやすくて朝のパワーになります。

 

「あら、本当に美味しい」

 

「ね?美味いでしょ?」

 

適当に朝飯を済ませて、あとはタイを放浪。

 

「この辺はムエタイって格闘技があってさ。知ってる?」

 

「ええ、少しはね」

 

「ムエタイのチャンピオンのサガットって人と知り合いなんだけどね、あれは凄いよ、めっちゃ強い」

 

「へえ〜」

 

会話をしながら、色々と見て回る。

 

「お寺に行ってみようか。あ、有名なお寺とそうでもないマイナーなお寺、どっちが良い?」

 

「そりゃあ、まあ、普通は有名な方じゃないかしら?」

 

「ただし、有名な所は人がいっぱいいます」

 

「気にしないわ〜。私が仕事でよく行く先進国の大きな街も人が沢山いるんだから」

 

そう?

 

じゃあ、ワットポーにでも行こうか。

 

 

 

「うわ、本当に人多い」

 

「でしょ?」

 

「全体的に金色で趣味が悪いわねー」

 

「それが特徴なんだよなあ……」

 

「やっぱり侘び寂びがないと駄目じゃない?」

 

「価値観は人それぞれだから。足柄は日本の艦娘だからそう思うだけで、他の国の人はそう思わないかもしれないよ」

 

「成る程……」

 

そして。

 

「因みに、ここ、タイのマッサージが受けられるんですよォ」

 

「あら、良いじゃない。アンチエイジング的な?」

 

「kwsmさん……?」

 

「えっ誰?」

 

いや、何でもナーミン。

 

「じゃあ行っちゃいます奥さん?」

 

「行くわよー!」

 

 

 

「どうだったー?」

 

「凄く理想的な身体で、凝っていないって言われたわ」

 

と、足柄。

 

「良かったじゃん」

 

「提督は?」

 

「人の身体の感触じゃないって」

 

「ああ……」

 

なんだそのやっぱり?みたいな顔はー?

 

「んー」

 

「どうした足柄?」

 

「黒井鎮守府スペシャルマッサージ……」

 

え?

 

黒井鎮守府が風俗店に?

 

「提督がやる」

 

「俺が?」

 

「うん、そうね、うん!それで行きましょう!提督、帰ったら、黒井鎮守府でマッサージして?」

 

「まあ、良いけど……」

 

何、それは。

 

 

 

「次は海だー!」

 

「ダイビングね!」

 

「あ、髪とか大丈夫?」

 

「あとでケアするわよ」

 

じゃあ行こうか。

 

「んー、南の海って感じね!」

 

「ねー、綺麗だねー」

 

エメラルドグリーンの美しい海!

 

「ちょっと海の上を歩かない?」

 

「良いよー」

 

島の周辺をぐるりと回ってお散歩。

 

「んー!気持ち良いわー!」

 

「いつも海の上を走ってるよね、って言うのは野暮かな?」

 

「んもー、違うのよー!南の島を仕事抜きでお散歩、しかも大好きな人と二人きりで、って言うのが良いんじゃない」

 

「ほー」

 

「それじゃあ、この辺りで潜ってみましょうか!」

 

「大丈夫なの?」

 

「ええ、艦娘は全員水泳ができるし、呼吸なんて何時間かはしなくて平気よ。流石にゴーグルは欲しいけどね」

 

まあ、やばければ俺が助ければ良いし。

 

しゃ、潜ろう。

 

あ、水中ではテレパシーで会話するよ。

 

足柄はテレパシーとかできないけど、俺が足柄の思考を読み取って、俺がテレパシーで話して会話する。

 

『わー!綺麗ねー!』

 

『普段はダイビングとかしないの?』

 

『しないわねー』

 

『潜水艦の子達に頼めば嫌ってぐらい海の底をエンジョイできますよ』

 

『い、嫌よ……。あの子達、元気いっぱいだから、振り回されちゃいそうで』

 

『確かに』

 

あ、そうだ。

 

『◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎、◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎、◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎、◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎』

 

『……何今の?』

 

待ってみ?

 

『……あ、イルカ!凄い、沢山いる!』

 

ちょっと魔法で操って、イルカの群れを呼んでみましたー。

 

『可愛いわねえ』

 

『中身は幼児みたいなもんだからね』

 

知能が。

 

『……こんなに可愛いのに、提督はこの前イルカを食べてたわよね?』

 

『美味しいよ、イルカ』

 

『提督って、動物の言葉が分かるのよね?』

 

『うん』

 

『……動物に命乞いとかされたら、殺し辛くない?』

 

んー。

 

『逆に聞くけど、命乞いするからって暗殺対象を見逃したりとかする?』

 

『……あー、そう言う感じ?結構ドライなのね』

 

『え?そう?』

 

大切なのは、感謝の気持ちを忘れないことじゃない?

 

 

 

「さて、どうだった、足柄?」

 

「良かったわ。また、どこかへ旅行に連れて行ってね」

 

ふむ。

 

いつも仕事で忙しい足柄が、少しでもリラックスできたなら、この旅の目的は達成されたと言うこと。

 

やりました。

 




足柄
休暇を楽しめた。

旅人
毎日が休暇。

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