『鳳翔 Age:25
STR:45
CON:64
POW:34
DEX:32
APP:18
SIZ:8
INT:15
EDU:18
HP:50
MP:26
SAN:680
装甲:8
組みつき
合気
弓道
製作:料理
外国語
家事
目星
信用
応急手当
精神分析
水泳』
………………?
「あの、時雨ちゃん?これは?」
「貴女のステータスだよ、鳳翔さん」
ステータス……?
状態?
「因みに、あくまで陸上でのステータスだから、海の上ではもっと高いよ」
はあ。
「貴女には……、そうだね、ここに出張してもらおうか」
「提督?」
「ん、ああ、そんな感じでよろしく」
まあ、提督が行けというなら行きますけど……。
「えっと、じゃあ、行ってきます?」
よく分かりませんけど……、行きましょうか。
今回は、艦娘の皆んなが一斉に出張するので、厨房の心配はいらないそうです。
「間宮さん、伊良湖ちゃん、速吸ちゃん、何か聞いてるかしら?」
「何も聞いてないですね……」
「あ、シナリオ名は、『渡良瀬町食人事件』って聞きました」
事件……?
つまり、私達にその事件を解決しろ、ということかしら……?
「この、ステータスと言うのは?皆んなもらいましたか?」
「はい、私のはこれです。……全体的な数値は鳳翔さんと変わりませんけど、鳳翔さんと違って、私には柔術と聞き耳がありますね。精神分析と弓道はありません」
と間宮さん。
「私もだいたい同じですけど、剣術っていうのがあります」
と伊良湖ちゃん。
「私は……、運転:自動車と説得、図書館っていうのがあります」
と速吸ちゃん。
ええと、つまり?
「四人で協力して、事件?を解決すれば良いんじゃないですか?」
「成る程……。じゃあ、頑張りましょう!」
「「「おー!」」」
速吸ちゃんの、『運転:自動車』でこの街に来ました。
兎に角、この渡良瀬町で事件を解決すれば良いんですよね?
たしか、食人事件、とか。
駅前で歩いている学生さんに話を聞いてみる。
こういうのは、若い人の方が色々知ってそうですよね。ほら、ええと、ついったー?とかでニュースが見れるそうですから。
私は、『信用』してもらうために、軍の関係者だと言って、話を聞く。
「あの、すみません。ええと、この辺りで事件?があったそうなんですけど、何か知りませんか?」
「えっ、あっ、はい。あれですか、あの、人が食われたっていう……」
「そうですね、それです。詳しい話を聞かせてもらえますか?」
「……まあ、いっか。俺も詳しくは知らないんだけどさ、この辺で人間が食べられたって話があってさ」
はあ……。
「どの辺りですか?」
「廃病院があっちの方にあるんだよ。そこの裏路地で、って話」
「警察は動かないんですか?」
「あくまで噂だしなあ……」
そうですか……。
「どう思いますか、間宮さん?」
「んー、やっぱりその、廃病院が怪しいのでは?」
「私もそう思います」
「そうですよね、怖い映画とかで見ましたもん、廃病院にお化けとかいるんですよ、きっと!」
そうですね……。
「じゃあ、廃病院に行ってみましょうか!」
「あ、その前に、懐中電灯とか買って行きませんか?」
「そうですね、廃病院はきっと暗いですから」
「お化け、怖いですね……」
「塩とか買って行きましょうか……」
「ごめんくださーい!」
「……誰もいないみたいですね」
四人で、件の廃病院に入る。
「まずは受付を調べてみましょう」
「「「はい」」」
資料やテーブル、棚の周りに『目星』をつけて、何かがないか探す。
「あら……?この棚、動かされた跡がある……?」
ちょっと、どけてみましょうか。
すると。
「鉄の扉……?」
「廃病院の隠し部屋、ですか」
「いかにも、って感じですね……」
「……え?入るんですかこれ?」
まあ、それは、行くしかないんじゃないかしら……。
「鍵とか見つけましたか?」
「いえ……」
んー。
「こじ開けちゃいましょう(STR45)」
錠前を引っ張って、と。
うん、開きましたね。
ただの鉄で良かったです。
「それじゃあ、入りますよー」
「はい」
「ううう、怖いよ……」
「大丈夫なのかな……」
まず、扉を開いて目に入ったのは、地下へと向かう階段ですね。
懐中電灯で足元を照らしながら、一歩一歩下っていくと……。
「……待ってください。今、『聞き耳』を立てていたんですけど、何か、唸るような声がしました」
私には聞こえなかったけれど……。
「唸り声……、なら、もしかしたら猛獣の類とかかもしれませんね。戦うことになるかもしれませんから、覚悟は決めておきましょう」
「「「はい」」」
私が弓矢を、伊良湖ちゃんが刀を出す。
一体、何が現れるのでしょう……?
「クックック……、美しいお嬢さん、どうしましたか?」
一人の男が、地下の一室にいた。
「あの、貴方は……?」
「私は屍、と申します」
「屍さん、ですか」
「ああ……、しかし嬉しいよ」
「?」
「君達のような美しいお嬢さん達が……」
暗がりから、奇妙な妖怪が現れる。
「我が神、モルディギアン様の贄になるのだからねェ!!!」
私の『弓道』、間宮さんの『柔術』、伊良湖ちゃんの『居合』、速吸ちゃんの『空手』。
一気に四体の妖怪が吹き飛んだ。
「………………は?」
「よくわかりませんが……、妖怪は殺してしまった方が良いですよね?」
「良いと思いますよ」
「お化けじゃなくて良かった、斬れるなら平気ですね!」
「ううっ、手がベトベト……。あとで石鹸で洗わなきゃ……」
意外と脆いんですね、妖怪って。
「グ、グールよ!殺せェ!!!」
追加で四体の妖怪が。
私、『合気』で受け流し、同時に投げる。
間宮さんが『柔術』で絞め殺す。
伊良湖ちゃん、『秘剣流れ星』。
速吸ちゃんは『空手』の『キック』。
鉤爪のついた、二足歩行の犬のような人間、グールと呼ばれた妖怪は、それぞれ。
投げられたグールは頭が弾けて(2D6+ダメージボーナス3D6)死亡。
首をへし折られた(2D6+ダメージボーナス3D6)グールは死亡。
刀で頭蓋骨を横に真っ二つにされた(2D10+ダメージボーナス3D6+10)グールも死亡。
蹴りで吹き飛ばされ(2D6+ダメージボーナス3D6)壁に叩きつけられ(クリティカル)肉体が弾けて(追加ダメージ5D6)死亡。
「………………は?」
「ええと、その、貴方は結局誰なんですか?」
「鳳翔さん、私が思うに、この人は悪者じゃないですか?」
「確かに!妖怪に指示を出していましたよ!」
「殺しちゃった方が良いと思います!」
……うん、そうね。
「ま、待て、や、やめろ、わ、私は神の御許へ」
『合気』で投げる。
「ぺぎゃ」
即死。
その後は、失礼ですけど、少し家探しをさせてもらいました。
時雨ちゃん(GM)からのお願いでして。
この男の人の懐に、『食屍鬼写本の断片』という文書があったので、それを持ち帰ります。
「時雨ちゃん、これで良いですか?」
『十分だよ』
とのことなので、帰りましょうか。
夜には、居酒屋の方を開けたいですし。
日帰りで終わって助かりましたね。
鳳翔
平均的な艦娘。