旅人提督の世界征服までの道程   作:ハードオン

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最近ドルオタと出会ったんですけど、ドルオタとアニオタってどっちがマシなんだろう。



363話 艦娘探索者 その1

『鳳翔 Age:25

STR:45

CON:64

POW:34

DEX:32

APP:18

SIZ:8

INT:15

EDU:18

 

HP:50

MP:26

SAN:680

装甲:8

 

組みつき

合気

弓道

製作:料理

外国語

家事

目星

信用

応急手当

精神分析

水泳』

 

………………?

 

「あの、時雨ちゃん?これは?」

 

「貴女のステータスだよ、鳳翔さん」

 

ステータス……?

 

状態?

 

「因みに、あくまで陸上でのステータスだから、海の上ではもっと高いよ」

 

はあ。

 

「貴女には……、そうだね、ここに出張してもらおうか」

 

「提督?」

 

「ん、ああ、そんな感じでよろしく」

 

まあ、提督が行けというなら行きますけど……。

 

 

 

「えっと、じゃあ、行ってきます?」

 

よく分かりませんけど……、行きましょうか。

 

今回は、艦娘の皆んなが一斉に出張するので、厨房の心配はいらないそうです。

 

「間宮さん、伊良湖ちゃん、速吸ちゃん、何か聞いてるかしら?」

 

「何も聞いてないですね……」

 

「あ、シナリオ名は、『渡良瀬町食人事件』って聞きました」

 

事件……?

 

つまり、私達にその事件を解決しろ、ということかしら……?

 

「この、ステータスと言うのは?皆んなもらいましたか?」

 

「はい、私のはこれです。……全体的な数値は鳳翔さんと変わりませんけど、鳳翔さんと違って、私には柔術と聞き耳がありますね。精神分析と弓道はありません」

 

と間宮さん。

 

「私もだいたい同じですけど、剣術っていうのがあります」

 

と伊良湖ちゃん。

 

「私は……、運転:自動車と説得、図書館っていうのがあります」

 

と速吸ちゃん。

 

ええと、つまり?

 

「四人で協力して、事件?を解決すれば良いんじゃないですか?」

 

「成る程……。じゃあ、頑張りましょう!」

 

「「「おー!」」」

 

 

 

速吸ちゃんの、『運転:自動車』でこの街に来ました。

 

兎に角、この渡良瀬町で事件を解決すれば良いんですよね?

 

たしか、食人事件、とか。

 

駅前で歩いている学生さんに話を聞いてみる。

 

こういうのは、若い人の方が色々知ってそうですよね。ほら、ええと、ついったー?とかでニュースが見れるそうですから。

 

私は、『信用』してもらうために、軍の関係者だと言って、話を聞く。

 

「あの、すみません。ええと、この辺りで事件?があったそうなんですけど、何か知りませんか?」

 

「えっ、あっ、はい。あれですか、あの、人が食われたっていう……」

 

「そうですね、それです。詳しい話を聞かせてもらえますか?」

 

「……まあ、いっか。俺も詳しくは知らないんだけどさ、この辺で人間が食べられたって話があってさ」

 

はあ……。

 

「どの辺りですか?」

 

「廃病院があっちの方にあるんだよ。そこの裏路地で、って話」

 

「警察は動かないんですか?」

 

「あくまで噂だしなあ……」

 

そうですか……。

 

 

 

「どう思いますか、間宮さん?」

 

「んー、やっぱりその、廃病院が怪しいのでは?」

 

「私もそう思います」

 

「そうですよね、怖い映画とかで見ましたもん、廃病院にお化けとかいるんですよ、きっと!」

 

そうですね……。

 

「じゃあ、廃病院に行ってみましょうか!」

 

「あ、その前に、懐中電灯とか買って行きませんか?」

 

「そうですね、廃病院はきっと暗いですから」

 

「お化け、怖いですね……」

 

「塩とか買って行きましょうか……」

 

 

 

「ごめんくださーい!」

 

「……誰もいないみたいですね」

 

四人で、件の廃病院に入る。

 

「まずは受付を調べてみましょう」

 

「「「はい」」」

 

資料やテーブル、棚の周りに『目星』をつけて、何かがないか探す。

 

「あら……?この棚、動かされた跡がある……?」

 

ちょっと、どけてみましょうか。

 

すると。

 

「鉄の扉……?」

 

「廃病院の隠し部屋、ですか」

 

「いかにも、って感じですね……」

 

「……え?入るんですかこれ?」

 

まあ、それは、行くしかないんじゃないかしら……。

 

「鍵とか見つけましたか?」

 

「いえ……」

 

んー。

 

「こじ開けちゃいましょう(STR45)」

 

錠前を引っ張って、と。

 

うん、開きましたね。

 

ただの鉄で良かったです。

 

「それじゃあ、入りますよー」

 

「はい」

 

「ううう、怖いよ……」

 

「大丈夫なのかな……」

 

まず、扉を開いて目に入ったのは、地下へと向かう階段ですね。

 

懐中電灯で足元を照らしながら、一歩一歩下っていくと……。

 

「……待ってください。今、『聞き耳』を立てていたんですけど、何か、唸るような声がしました」

 

私には聞こえなかったけれど……。

 

「唸り声……、なら、もしかしたら猛獣の類とかかもしれませんね。戦うことになるかもしれませんから、覚悟は決めておきましょう」

 

「「「はい」」」

 

私が弓矢を、伊良湖ちゃんが刀を出す。

 

一体、何が現れるのでしょう……?

 

 

 

「クックック……、美しいお嬢さん、どうしましたか?」

 

一人の男が、地下の一室にいた。

 

「あの、貴方は……?」

 

「私は屍、と申します」

 

「屍さん、ですか」

 

「ああ……、しかし嬉しいよ」

 

「?」

 

「君達のような美しいお嬢さん達が……」

 

暗がりから、奇妙な妖怪が現れる。

 

「我が神、モルディギアン様の贄になるのだからねェ!!!」

 

私の『弓道』、間宮さんの『柔術』、伊良湖ちゃんの『居合』、速吸ちゃんの『空手』。

 

一気に四体の妖怪が吹き飛んだ。

 

「………………は?」

 

「よくわかりませんが……、妖怪は殺してしまった方が良いですよね?」

 

「良いと思いますよ」

 

「お化けじゃなくて良かった、斬れるなら平気ですね!」

 

「ううっ、手がベトベト……。あとで石鹸で洗わなきゃ……」

 

意外と脆いんですね、妖怪って。

 

「グ、グールよ!殺せェ!!!」

 

追加で四体の妖怪が。

 

私、『合気』で受け流し、同時に投げる。

 

間宮さんが『柔術』で絞め殺す。

 

伊良湖ちゃん、『秘剣流れ星』。

 

速吸ちゃんは『空手』の『キック』。

 

鉤爪のついた、二足歩行の犬のような人間、グールと呼ばれた妖怪は、それぞれ。

 

投げられたグールは頭が弾けて(2D6+ダメージボーナス3D6)死亡。

 

首をへし折られた(2D6+ダメージボーナス3D6)グールは死亡。

 

刀で頭蓋骨を横に真っ二つにされた(2D10+ダメージボーナス3D6+10)グールも死亡。

 

蹴りで吹き飛ばされ(2D6+ダメージボーナス3D6)壁に叩きつけられ(クリティカル)肉体が弾けて(追加ダメージ5D6)死亡。

 

「………………は?」

 

「ええと、その、貴方は結局誰なんですか?」

 

「鳳翔さん、私が思うに、この人は悪者じゃないですか?」

 

「確かに!妖怪に指示を出していましたよ!」

 

「殺しちゃった方が良いと思います!」

 

……うん、そうね。

 

「ま、待て、や、やめろ、わ、私は神の御許へ」

 

『合気』で投げる。

 

「ぺぎゃ」

 

即死。

 

 

 

その後は、失礼ですけど、少し家探しをさせてもらいました。

 

時雨ちゃん(GM)からのお願いでして。

 

この男の人の懐に、『食屍鬼写本の断片』という文書があったので、それを持ち帰ります。

 

「時雨ちゃん、これで良いですか?」

 

『十分だよ』

 

とのことなので、帰りましょうか。

 

夜には、居酒屋の方を開けたいですし。

 

日帰りで終わって助かりましたね。

 




鳳翔
平均的な艦娘。

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