旅人提督の世界征服までの道程   作:ハードオン

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無料なので将太の寿司読んでる。

最初は人情ものなのに段々、とんでもねえクズが出てくるんだよなあ。

相手に海苔巻きを作らせないために海苔を作ってる場所を燃やすとか、寿司ネタを買い占めるとか、対戦相手の寿司職人を線路に落として電車に轢かせるとか……。



368話 バンディット・ザ・ガンマン その1

「提督、提案があるんですけど」

 

俺がアイテムインベントリの道具類を手入れしていると、明石が現れて、言った。

 

「君がそんなことを言うと大抵ロクでもないことが起きるよね。でも許す」

 

許可。

 

「私、最近、レッドデッドリデンプション2 にハマったんですよ」

 

ふむふむ。

 

「でも、今の時代、列車強盗とかできないじゃないですか」

 

「そりゃあねえ」

 

「なので、VRでそれっぽいゲームを作りたいんですよね」

 

ほー。

 

「それで、なんで俺に相談を?」

 

「それはですね、私達工廠組が、アメリカ西部開拓時代の情報を何も知らないんですよ。だから、スペシャルアドバイザーとして、海外の文化や地理に詳しい提督にお手伝いを、と」

 

「うん、良いよ」

 

歴史書とかアンティークとか、博物館行きの資料もいくらか持ってるし、資料が足りなければアメリカに飛べばいいし。

 

「最終的には、この、SAO的なVRデバイスと共に一般に発売も考えているんですが……」

 

「ええんちゃう?」

 

そこら辺の法律の擦り合わせは、大淀と霧島辺りが詳しいし、俺もある程度は分かるから、売りに出す時は言ってね。

 

「他にも、ファンタジー編やSF編なんかを考えているんですけど……」

 

「サイコーに面白そうだからガンガンやろう」

 

「はい!」

 

 

 

アメリカの歴史や文化に詳しいサラをスペシャルアドバイザーに、他の海外艦も集めて、実地での取材もして、博物館なんかにも行って、VRMMO『バンディット・ザ・ガンマン』を製作する。

 

「この時代は……」「サンダンス・キッドだ!」「動植物は……」

 

………………

 

…………

 

……

 

「はーい、と言う訳で」

 

「製作期間一ヶ月でよくもまあここまで……」

 

「「完成でーす!」」

 

「「「「わー!!!」」」」

 

「では早速テストプレイをお願いします。こちらのヘッドマウントデバイスをつけて電源を入れプラグイン!と」

 

「そんなネタ前もやったでしょ」

 

「冗談です、フルダイブと宣言して下さい」

 

「フルダイブ!」

 

お、凄え。

 

 

 

×××××××××××××××

 

サラの歴史的観点と妙高の文学的観点から作られたOPの口上を、イントレピッドの綺麗な声のナレーションで堪能する。

 

映像は夕張の驚異のCGだ。

 

平たく言えば、初期装備のリボルバー一丁と馬一頭、弾薬と食料、20$ほどの金、ナイフと縄、キャンプセットを持たされて、テキサス州のど真ん中に放り出される。

 

これから、探偵になるか、ギャングになるか、保安官になるか、はたまた商人や用心棒になるか。

 

その辺はプレイヤーが好きにしていいことになっている。

 

例えば、自分でギャングのグループを作ったり、または加入したり、保安官になってみたり、探偵になってみたり……。

 

名声が高まると、かの有名なピンカートン探偵社からスカウトされたり、逆に悪名が高まるとこちらも有名なワイルドバンチからスカウトされたりする。

 

因みに、あくまでもゲームであり、百パーセント歴史に忠実な訳ではない。

 

多分そのうち、数百人規模の探偵と強盗団の殺し合いイベントみたいな、現実ではあり得ないことも起きるとは思うけど、その辺はまあゲームだから。

 

「それで、あー」

 

「強盗だ!金を出せ!」

 

これはチュートリアルである。

 

「チュートリアルと分かっていても強盗は気分が悪いなー」

 

追い剥ぎ一人に、リボルバーを向けられている。

 

まあ……。

 

「現実での身体能力がそのままVRでも使えるとなるとさあ」

 

「あぁ?何言って……」

 

馬から飛び降りて腕を捻りあげる。

 

「まず負けないよね」

 

「いぎゃあ?!」

 

《名声が5上がりました》

 

あ、殺さないと名声が上がるのね。

 

 

 

んー、これはゲームバランス的に良いのかな?

 

身体能力がそのままってのは。

 

夕張が言うには、キャラメイクで身体能力の高さをある程度決められて、筋肉があればあるほど燃費が悪いとか。

 

キャラメイクをしないとそのままの姿でスタート、身体能力もそのまま、らしい。

 

つまり、俺や艦娘、グラップラーや男塾塾生、北斗や南斗の拳士くらいの身体能力があれば、そのままの方がお得って感じかな。

 

明石が言うには、VRゲームなら身体能力が高い人が有利で当然、だとか。

 

また、肉体の性能は上げられても、反射神経を上たり下げたりなどの調整はできない、と。

 

つまり、超人を凡人に落とすことはできないらしい。

 

凡人を擬似的に超人にすることは可能らしいが。

 

凡人用にスキルを用意しているらしいが……、俺達には不要だな。

 

例えば、モーションをデータ化し、脳内で思考したことを即座に実行するアクティブスキルや、常に身体能力などを向上させるパッシブスキルなどがある。

 

だが、これも飾りみたいなものだ。

 

例えば、早撃ちというスキルがある。これは、ターゲットに対して拳銃の早撃ちをするスキルだが、元からこのスキルより早く撃てる技量があるなら、要らないだろ?

 

他にも、料理スキルとか、歌スキルとか、元からできるなら、オートマチックにスキルとして所有する意味はない。

 

元から料理ができる人に料理スキルは不要だ、元から歌が上手い人に歌スキルは無用だ。

 

ということはつまり、俺の万能っぷりはこの西部開拓時代の仮想世界でも活きる訳だ。

 

でもまあ、あくまで、再現されるのは物理法則だけだからね。

 

魔法とか、呪術とか、そういう身体能力や肉体の機能に依存しない系の、精神力系のスキルは当然使えない。

 

アイテムボックスや使い慣れた魔法が使えないとなると、超速再生や蘇生もできない。手足をもがれたにも等しい。

 

しかし、俺が手足をもがれたくらいのハンデで旅をやめるほどの雑魚ではないことは皆んな知ってるよね?

 

 

 

さて、取り敢えず最初の街についた。

 

街に名前はちゃんとあるが、具体的な地名は明記しなくても別に良いか。

 

始まりの街とでも言っておこう。

 

雑貨屋があって、銃砲店があって、郵便局、酒場、宿屋なんてのがある。

 

俺は銃砲店で、弓と矢、投げナイフを買い取った。

 

それを使って、始まりの街周辺の獣を狩る。

 

その肉を食べながら、毛皮や獣油を売ってちょこちょこ金を貯める。ギャンブルや釣り、植物採集なんかも収入源だ。

 

「んー」

 

だがまあ、デカく稼ぐにはやっぱり強盗だなー。

 

でも俺は、罪のない人を苦しめたくはない。

 

よし。

 

「義賊ムーブだな」

 




旅人
西部開拓時代に降り立ったやべーやつ。今のところ職業は狩人。

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