旅人提督の世界征服までの道程   作:ハードオン

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すまんなぁ、これ、ギャグssなんや。カッコイイ戦闘シーンも、表現力抜群のシリアスもないんや。堪忍やで、堪忍やで。


37話 南方海域攻略作戦 後編

この辺りではあまり敵が現れないとのことで、提督の指示により、二組に分かれて昼食を摂る私達。提督は相変わらず、深海棲艦にくっつかれている。

 

「提督、コッチヨ、コッチノ方ニ南方棲戦鬼ト空母棲鬼ガイルワ!早ク倒シテアソビマショ?」

 

「ヲッ!作戦、終ワッタラ、アソンデ?」

 

「アタシモ!アタシトモアソンデクレ!!提督!!大好キダ!!」

 

…………?!

 

し、深海棲艦が、増えてる?!!

 

い、いつの間に?!!

 

「よしよし、じゃ、この作戦終わったら、また今度遊びに来るからね」

 

「「「ワーイ!!」」」

 

「ちょ、ちょっと!待って下さい提督!!」

 

「もー、良いじゃん、大井っちー。あいつら、大人しくしてるみたいだしさー」

 

き、北上さん……。

 

「……でもさ、何であんなにいちゃいちゃしてるのかな?……ちょっと、ウザいかなー。一言いってくるね、大井っち」

 

き、北上さん……!!

 

何て頼もしい!提督を叱りに行ってくれるなんて!!

 

「提督ー?その子達、何なのー?どういう関係ー?」

 

「んー?この子達は深海棲艦、俺の、そうだな、知り合いだよー」

 

「「「恋人デス(ヲ)!」」」

 

「は?(半ギレ)」

 

北上さん、怒ると怖い!!

 

「……ほら、この子達は人恋しいんだろうよ、皆んな、ここらの離島でひっそりと暮らしてるから。……大目に見てやってくれないかな?」

 

「……それは」

 

「……仲間以外の誰とも会えないって、寂しいことだろ?それは、北上ちゃんだって身をもって体験したじゃないか。……できれば、仲良くしてあげてくれ」

 

……まあ、そうですね……。深海棲艦である以上、仲間以外に会うことはできないでしょう。それは、確かに寂しいことですけど……。うーん、でも、深海棲艦は敵で……。

 

「ン?オマエ、北上カ?……ジャア、アタシト同ジ、雷巡カ?!同ジ雷巡ニ会ウノハ初メテダ!仲良クシテクレ!!『トモダチ』!!」

 

「え?!あ、うん……、?!、もしかして、チ級?!仮面は?!」

 

「アア、アレカ?アタシノ艤装ハカワイクナイシ、シマッテアルゾ?アト、アタシノコトハ『ちーちゃん』ッテ呼ンデクレ!!」

 

嘘?!じゃあ、さっきからずっと艤装を展開せずに、艦娘の目の前に立っているってこと?!

 

「ば、馬鹿じゃないの?!武器も持たずに敵の前に立つなんて!!」

 

「ン?何デダ?オマエ達艦娘ハ、武器ヲ持タナイワタシ達ヲ撃ッタリシナイダロウ?提督ハ、イツモ言ッテイルゾ?艦娘ハ、イイヤツダ、ッテ」

 

そんな、そんなの……!

 

「まあ、そういう事!……戦わないで済むならさ、それが一番だろ?平和が一番!ラブアンドピース!!ってね?」

 

………………はぁ、もう、分かりましたよ。貴方は、そういう人ですから。最善ではなく、最高の結果を望む、そういう人です。

 

確かに、戦わないで済むなら、それが一番ですし……。でも……、

 

「貴方は、私達の提督ですから!深海棲艦ではなく、私達を見て下さい!!」

 

……あっ?!つ、つい本音が?!!

 

「……あー、うん、ごめんな、寂しかったのな、大井ちゃん。安心して、ちゃんと見てるからさ」

 

「ちっ、ちっ、違いますっ!!そんなんじゃないです!!た、ただ私は、北上さんとの約束のことを……!!」

 

「よしよし、いい子いい子」

 

「わひゃあ!な、撫でないで下さい!!」

 

もう、本当にこの人は……。でも、良いですよ、許してあげます。…………でも、北上さんと私を裏切ったら、その時は…………。

 

 

 

×××××××××××××××

 

さて、そろそろ決戦かね。……夥しい程の血の匂い、火薬の匂い、鉄と肉の焼ける匂い…………、近い、いや、向こうから来たな。

 

『ワタシノホウゲキハ、ホンモノヨ……』

 

『ナンドデモ、ナンドデモ……、シズンデイケ……!』

 

さあて、おいでなすった、大ボス二人。……ん?アレ?こっち見てる?めっちゃ見てる?

 

『『…………アーーー!!オ、オマエ!!黒井鎮守府ノ変態提督!!』』

 

「えっ?ひどくない?」

 

『ウルサイ!!オマエノ所為デ、初期型ノ深海棲艦ハ皆、使イ物ニナラナクナッタ!!』

 

『コスプレダノ、露出ダノ、変ナコトニハマッテ、ソノ上ドMニナッタリ!!命令ヲ聞カズアソンデバカリダ!!』

 

「大変っすね(笑)」

 

『『ブッ殺ス!!!!』』

 

全く、俺が変態な訳ないじゃないか。仮に変態だとしても、変態と言う名の紳士だよ。

 

怒り狂う戦鬼の放つ砲撃を弾く。……成る程、自分で本物と言うだけはある。かなりの威力だ。これは、直撃すればウチの戦艦でも危ない。続いて、空母棲鬼の艦載機が、制空権を取らんと飛んでくる。

 

「総員、弾幕を!!」

 

「「「「了解!!!」」」」

 

対空砲火……。戦鬼の砲撃なら、なんとか防げるが、空母棲鬼の爆撃は無理だ。攻撃範囲が広すぎる。……だからこそ、爆撃はさせない。高射砲などを装備した比叡ちゃん、霧島さん、そして鈴熊シスターズ。更に、ダブルドラゴンの艦載機による対空攻撃により、制空権を確保する。……しかし、こちらの艦載機もほぼ全滅、援護は期待でなきなそうだ。

 

『馬鹿ナ?!ワタシノ艦載機ガ?!!』

 

おや?制空権を取られるのは初めてかな?なんにせよ、これで空母の制圧力は封じた。……あとは、まっすぐ行ってぶっ飛ばす!

 

『落チ着ケ、砲撃デ殺レバイイ!』

 

『ヨシ、沈メッ!!』

 

飛来する砲弾。だが……、

 

「はぁい、駄目でした!!効きませーん!!」

 

……ハベルの大盾……。最高の、いや、最硬の大盾だ。これを両手でしっかりと構え、叫ぶ!!

 

「スーパーズ!重巡!!俺について来い!!突撃だ!!!」

 

「「「「了解!!!!」」」」

 

大盾を構えたまま、まっすぐ前に進む。空は、残りの皆んながどうにかしてくれる以上、警戒すべきは砲撃のみ。……そして、その砲撃も防げるのであれば、接近は容易!!

 

『ナ?!!正気カ貴様等?!!!』

 

「ハッハー!正気だよぉ?!昔はねぇ!!雷撃用意!!撃てぇ!!」

 

「喰らえ……!!」

 

「吹っ飛べ!!でぇぇぇい!!」

 

「二十射線の酸素魚雷、大井っちと合わせて四回!行きますよー!!!」

 

「九三式酸素魚雷、行くわよ!!」

 

馬鹿みたいな量の魚雷。海中からの絨毯爆撃。

 

『『グオオオオオオオ!!!!』』

 

 

 

「やったか?!」

 

那智さん!それ言っちゃ駄目!!

 

 

 

『グウゥ!!危ナイトコロダッタナ……!!』

 

『クソ!艤装ガ……!!』

 

「嘘だろ?!あれ程の雷撃を受けて生き残るなんて?!!」

 

いや、違うな、多分、向かってくる雷撃に砲撃を当てて、迎撃したんだ。全て処理することはできなかったみたいだが、それでも、戦闘能力は喪失していない。しかし、空母棲鬼は大破、戦鬼は中破といったところだ。

 

『キ、貴様等……!!生カシテハ帰サン……!!』

 

「どうする司令官!魚雷はほぼ使い果たした!この距離だ、背中を向けて逃げることもできん!!」

 

「空母棲鬼はほぼ死に体だ!那智と摩耶で戦艦が来るまで時間稼ぎ!素手でも充分な筈だ!!戦鬼は俺とスーパーズで倒す!!行くぞ!!」

 

「全く、鬼と殴り合いとは!無茶を言う!!」

 

「なーに、相手にとって不足はねぇ!!行くぜ那智!!」

 

「応!!」

 

空母棲鬼に駆け寄る二人。実力的には充分な筈だ……。

 

 

 

×××××××××××××××

 

「どうした?!空母棲鬼!!それでも鬼か?!!」

 

那智が西洋剣で斬りかかる。

 

『グッ!!貴様ナド、艦載機ガアレバ……!!』

 

「オラ!余所見すんなよ!この摩耶さまを忘れんな!!」

 

アタシが殴る。

 

『グアッ!!貴様ァ!!』

 

提督の言う通り、艦載機も砲撃もないならば、鬼であれ素手で倒せる、これは事実だ。

 

『喰ラエ!!コノ!当タレ!!当タレ!!……何故当タラナイ?!!』

 

……だが、その力と耐久力は確かに鬼。そしてこちらは、一発でももらえば危ないだろう。……くっ、無茶苦茶に暴れやがって!!あの鋼鉄の手足に当たれば、タダじゃ済まないぞ!!

 

「くっ!喰らいやがれ!!」

 

機銃を放つ。……今回は魚雷しか装備してないんだ!備え付けの機銃しか、射撃武器はない!!

 

『効カンゾ!!』

 

くっ、やはり駄目か!機銃程度じゃダメージを与えられない!!やはり、アタシ達だけじゃキツイ!!

 

 

 

「じゃあ、これはどうかしら!!」

 

「気合い!入れて!!行きます!!!」

 

『ゴアッ!!』

 

「霧島!!比叡!!」

 

おお!空母棲鬼の横っ面をぶん殴りやがった!!

 

『不意打チトハナ!!舐メタ真似ヲ!!』

 

「失礼ですね、奇襲も立派な戦術ですよ?……さあ、お喋りは終わりです。司令の敵は"挽き肉"にして差し上げます……!!」

 

?!

 

眼鏡を握り潰し、そう言い放つ霧島。

 

…………鎮守府で近接格闘最強は長門だろう。だが、二番目がいない訳じゃない。多くの候補がいるが、ことステゴロにおいては、この霧島が最有力候補だ。

 

『"挽き肉"ダト?!ヤッテミロ!!』

 

空母棲鬼の拳が真っ直ぐに突き出される。……私が喰らえば、骨にヒビが入るであろう一撃。だが、霧島は違う。

 

「うおりゃあ!!!!」

 

『何?!!』

 

?!

 

自分の拳が割れるのも気にせず、鋼鉄の拳に合わせて、真っ正面からぶん殴る!!!あの鋼鉄の拳は、霧島の鮮血に彩られながらも、バラバラに破壊された!!

 

「もう一発!!!」

 

?!

 

そして、『割れた方の拳』で追撃!!正気かよ!!

 

『クッ、オオオオオ!!!』

 

空母棲鬼は、苦し紛れに、もう片方の鋼鉄の拳を翳すが、そちらもあえなく叩き割られた。

 

「もう、一発!!!!!」

 

?!

 

『ヤ、ヤメロオオオオオ!!!!!』

 

ぐしゃり、と、ものすごーく、イヤな音。空母棲鬼は、縦に回転しながら、数十メートル吹っ飛ぶ。最後の方は、河原に投げた石みたいに、水上を跳ねていった。……死んだか、ありゃあ?

 

「ドエレーーー"COOOL"でしたよ!霧島!」

 

「フフ、ありがとうございます、比叡お姉さま」

 

返り血をべっとり顔に付けた霧島が、いつもの笑顔を見せる。

 

……まあ、アレだな。『霧島を怒らせちゃならねえ』ってことだ。

 

 

 

×××××××××××××××

 

横目で見ると、あっちは終わったみたいだね。

 

こっち、戦鬼の方は、と言うと……。

 

『貴様、服ヲ破イテ何ガシタイ?!ソレシカ出来ンノカ?!……ソシテ見ルナ!!触ルナ!!!』

 

「くっ!羞恥心が薄いタイプか!!強い!!」

 

いつも通り、提督が馬鹿なことやってる。

 

「真面目にやって下さい!!」

 

備え付けの機銃を放つ大井っち。まあ、効くわけないよねー。軽く弾かれちゃってる。……どうしよう、戦鬼には、副砲とはいえ、こっちを倒せるだけのものがある。でも、こっちには決め手がない。戦鬼を倒せるだけの決め手が。

 

「何?!写真撮影も効かないだと?!」

 

『ウザッタイゾ!失セロ!!』

 

「ぐはぁ!!!」

 

 

 

その時、私の直ぐ後ろから二本の矢が飛来した。

 

『?!、副砲マデモガ……!!クソッ!!』

 

「いやー、奇襲成功だね、飛龍!」

 

「そうね、これで副砲は使えない!」

 

蒼龍、飛龍の二人だ。弓で副砲を貫いたみたい。よし、これなら、囲んで格闘戦で……!

 

「行くよ!大井っち!!」

 

「ええ!北上さん!!」

 

自慢じゃないけど、私と大井っちは息ピッタリの名コンビだ。……何も言わずとも、まるで鏡合わせみたいに動ける。

 

「えい!」

 

「それ!」

 

『グ、オオ、オ、チョコマカト!!奇妙ナ動キヲ!!!』

 

「「こっちだよ!(ですわよ!)」」

 

鈴谷と熊野も来たみたい。戦鬼の背中に蹴りを入れる。

 

『キ、貴様等!寄ッテ集ッテ!卑怯ナ!!』

 

「なーに言ってんの?戦隊ヒーローだって5、6人いるだろ?正義の味方はこう言うことして良いんだよ!!」

 

『オアアアア?!!貴様、ナンテコトヲ?!!!』

 

そう言って、瞬時に戦鬼の下の毛をハート型にカットする提督。うわぁ、自殺もんだよ、あれ……。でも、ふざけているように見えて、効果はてきめんだ。顔を赤くして、片手で下半身を隠すようになった戦鬼。片手が塞がった。

 

……そして。

 

「よし!当たった!下部ユニット破壊!!」

 

蒼龍の矢が下部ユニットを壊す。

 

「でかした蒼龍!!おおおおお!!必殺!!水龍敬ランドの刑!!!!」

 

すると提督は、またもや一瞬で戦鬼を下部ユニットから引き剥がすと、戦鬼に服を着せた。

 

……いや、あれ、服っていうか……。

 

『ア、ワ、ワタシ、ナンテ格好ヲ……?!キ、キャァアアアアアア!!!!』

 

ピンクのハート型のニプレス、網タイツにガーターベルト、太ももに正の字、その上から、大事なところを全然隠せてない、オープンクロッチショーツ……。ご丁寧に、ショーツの端には、意味有りげな白い液体の入ったゴム風船が括り付けられている。……私でも自殺するね、あんな格好。誰にも見せたくないよ、普通。…………いやでも、提督になら……。いや、まあ、うん。

 

皆んな、戦鬼のあまりの格好に、顔を赤くしてしまう。……提督、ああ言うのが好きなのかな?

 

 

 

「俺達の、勝利だッ……!!」

 

完全勝利したと言わんばかりに、右手を上げる提督。

 

いや……、まあ……、うん、そうだね……。

 

 

 

 

 

 

 




出撃組
あそこまで大暴れした旅人を見ても好感度は下がらず。

那智
西洋かぶれ。実は英語ペラペラ。持ってる剣はとある伝説のアサシンの剣。手首には暗殺剣。趣味は西洋文学と洋酒集め。

霧島ネキ
怒らせると並みのヤクザより怖い。近づくと気合いと根性を活かした格闘攻撃が飛んでくる。今回は使わなかったが、釘バットやツルハシ、ハンマーなども持っていたりする。最近の趣味はバイク弄り。愛車はGSX400インパルス(霧島スペシャル)。

たっちゃん
タ級。エロ可愛い。

ちーちゃん
チ級。少し抜けてるけど社交的で元気な子。

ヲっちゃん
ヲ級。純真爛漫。

南方棲戦鬼
このあと、普通に旅人に捕まる。

空母棲鬼
このあと、旅人に治療され、捕まる。

旅人
戦鬼ちゃんを脱がせて大満足。
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